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JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦・2部第9節マッチレポート

2018/07/12

 「JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦【前期】」2部リーグ9節は、6月2日(土)に2試合、6月3日(日)に4試合が行われた。


慶應義塾大学 対 神奈川大学 @青山学院大学緑ヶ丘グラウンド


 引き分けが続き、2勝目が欲しい慶應義塾大学(勝点6・9位)と、最下位を脱出するために勝利が欲しい神奈川大学(勝点4・12位)の一戦。

 9位と12位、勝点差は2。12位の神大が勝利すれば順位が入れ替わる。互いに負けられない、勝って勝点3が欲しい大一番。前半は慶大が右サイドから立て続きにアーリークロスを入れてチャンスを作るが、神大の懸命な守備陣に決定機を阻まれる。一方の神大もカウンターを仕掛けるが、こちらも慶大の守備を崩せずシュートは0。ともにシュートらしいシュートを放てないまま試合を折り返し、後半に不安を残す内容となった。

 しかし後半、試合は一気に動いた。まずは66分、慶大がペナルティーキックを獲得する。これを途中出場の13番・山田盛央きっちりと決め、慶大が先制点を挙げる。反撃したい神大だったが、75分に慶大は2番・井出悠介、18番・内桶峻とつなぎ、11番・多嶋田雅司が右足を振りぬき追加点。リードを2点差に広げる。神大も終盤、粘り強くゴールを狙い、何度もチャンスを作るが得点に至らずそのままタイムアップ。慶大が6試合ぶりとなる勝利で、待望の2勝目を挙げた。一方の神大は、勝点3を得られず最下位を脱出することは出来なかった。


日本体育大学 対 青山学院大学 @青山学院大学緑ヶ丘グラウンド


 前節逆転勝利を収め、良い流れに乗りたい日本体育大学(勝ち点15・3位)と、首位の立教大学に勝利し、このまま上位に食い込みたい青山学院大学(勝ち点13・6位)の一戦。

 気温が30度を超える中、青山学院大学緑ヶ丘グラウンドで行われた試合は、タフなゲーム展開になった。序盤から試合は日体大ペース。7番・関戸裕希や8番・伊藤純也が中心となってボールを動かし、10番・里見直樹、19番・山下諒也の2トップが青学大ゴールに襲い掛かる。一方の青学大は1トップの1年生、35番・大竹将吾にボールを集めるが、なかなかチャンスが作れない。すると19分、日体大は7番・関戸から、中央でボールを受けた8番・伊藤純也が浮き球のスルーパスを前線へと送る。それに反応した10番・里見直樹が相手DFの背後へと抜け出すと、落ち着いてゴールに流し込み日体大が先制。青学大も7番・福井康太や8番・瀬川泰樹らがシュートを放つが、日体大の4番・吉原大を中心とした粘り強い守りを崩せない。

 後半に入ると、青学大が徐々にペースを掴み始める。11番・森孝輔が左サイドからドリブル突破を仕掛け、35番・大竹の身体能力を生かしたプレーで日体大ゴールに迫る。しかし、日体大もGK、21番・鈴木透がファインセーブでこれを防ぎ、どうしてもゴールネットを揺らすことができない。日体大は流れを変えるために1年生の39番・河村慶人を投入。しかし攻めあぐねる展開が続き、シュートにまで持ち込めない。終了間際には、日体大がDFの負傷により10人でプレーする状況もあったが、青学大もこのチャンスを生かすことができず試合終了。後半はシュート0と押し込まれる展開となった日体大だが、前半に挙げた1点を守り切り、勝ち点3を積み上げた。この結果、日体大は2位・立教大学を勝点3差で追う位置につけ、昇格圏を射程圏内に捉えた。一方の青学大は連勝で上位に食い込みたい中、痛い敗戦となった。


東海大学 対 関東学院大学 @中央大学多摩キャンパスサッカー場


 前節は引き分けに終わり、今度こそ勝利を狙う東海大学(勝点8・7位)と、現在3連勝中と勢いのある関東学院大学(勝点14・4位)の一戦。

 前半、東海大は縦に推進力のある攻撃で幾度もコーナーキックを得るが、決めきることができない。対する関学大は細かいパスを繋ぎ、東海大のプレッシャーを切り抜ける。しかしゴール前でのディフェンスラインを崩せず、両者決定的なチャンスがないまま前半が終了。

 スコアレスドローで迎えた後半、関学大は左サイドから攻撃を仕掛け、クロスからのゴールを目指す。一方の東海大は前半同様、ボールを前線に供給してカウンターを狙う。試合が動いたのは80分。コーナーキックを獲得した東海大は、7番・面矢行斗がキックを蹴り込むが、これは相手DFにクリア。しかしこぼれ球を拾った10番・堀越大蔵が左足を振りぬき、ついに東海大が先制点を挙げる。関学大は失点後、激しく東海大を攻め立てるも、東海大が1点を守り切って試合終了。1-0で東海大が勝利を収めた。


中央大学 対 立教大学 @中央大学多摩キャンパスサッカー場


 いまだ負けなし、今節で勝てば首位浮上の中央大学(勝点20・2位)と、前節惜敗を喫し、良い流れを取り戻したい首位・立教大学(勝点21・1位)の一戦。

 雨が降り続く中で行われた首位攻防戦は、開始早々から激しい試合展開となった。まずは13分、中大の9番・大橋祐紀がファーストシュートでゴールを決め、中大が先制。9番・大橋は積極的な前線への動きで中大の攻撃を勢いづける。しかし立教大もまとまりのある守備でディフェンスラインを固めると、徐々に流れは立教大に。41分には、立教大の7番・戸澤千空がコーナーキックからのボールを頭で合わせ同点弾。1-1と試合を振り出しに戻した。だがその直後の45分、中大は5番・中村亮太朗の直接フリーキックを、3番・渡辺剛が頭でそらし、最後は9番・大橋がこの日2点目となるゴールを決め、中大が再びリードして試合を折り返す。

 後半も目が離せない展開となった。1点を追う立教大は52分、26番・武智悠人がミドルシュートを叩き込み、2-2と再び同点に。首位を懸けた対決は、3点目をどちらのチームが獲得するかが鍵を握ると思われた。しかし77分、立教大の26番・武智がゴール前でファールをおかし、中大がペナルティーキックを獲得。9番・大橋が蹴ったキックはGKがストップしたものの、キック前に立教大がペナルティーエリア内に入ったことからやり直しに。2度目のペナルティーキックはまたもGKに弾かれるが、これを10番・加藤陸次樹が決め、中大が3-2と勝ち越しに成功する。さらに79分には、コーナーキックからのこぼれ球を25番・宮城和也が押し込んでダメ押しの4点目。シーソーゲームとなった試合は、終盤の2ゴールで立教大を突き放した中大が4-2で勝利を収めた。この結果、1位と2位の勝点が入れ替わり、中大が2部の単独トップに躍り出た。


東京農業大学 対 東京学芸大学 @拓殖大学八王子国際キャンパスサッカー場


 4試合未勝利。なんとか勝点3を獲得して下位争いから脱したい東京農業大学(勝点5・11位)と、こちらは3試合負けなしと好調を維持する東京学芸大学(勝点8・9位)の一戦。

 降り続く雨の中で行われた試合は、足元をすくわれる選手も多く、序盤から激しくぶつかり合う展開となった。東農大は37番・佐々木克矢を中心にパスを回すのに対し、東学大は最終ラインから徐々に前線へとパスをつなぐ。7番・色摩雄貴や8番・宮地裕二郎らが積極的に攻撃を仕掛け、前半だけで7本ものシュートを放った東学大だが、東農大はGKの21番・内野将大を中心とした堅固な守備を崩しきれず、得点につなげることができない。

 0-0で迎えた後半、東農大はハーフタイムにFWの18番・渡辺太一を投入。最終ラインから左右にボールを動かし、サイドを使ったスピードのある攻撃を展開する。東学大も正確なコーナーキックなどから何度となくチャンスをつくるが両チーム得点がないまま後半もアディショナルタイムに突入。このまま試合終了かと思われた90+3分、東学大11番・半谷陽介がペナルティーエリア内で倒されペナルティーキックを獲得。これを自身で落ち着いてゴール左下に流し込み、先制点。試合終了間際貴重な1点を挙げた。東農大も最後まで素早い攻撃を仕掛けるが、ゴールを奪えず試合終了。東学大が勝点3を獲得し、順位をひとつ上げた。

 これで5戦連続の負け無しとなった東学大の檜山康監督は「調子は極めていい。ようやく噛み合ってきた」と満足顔。「これまで結果が出ずに悪循環になっていたが、人と人との間のラインコントロールのチャレンジ&カバーを徹底した、その結果がようやく出てきた」という。勝利の立て役者となった11番・半谷については「ボールを持ちすぎて取られることが多かった」が、終盤の選手交代によりボランチの位置を下げたことが「たまたまだが、それが功を奏した」と檜山監督は笑う。結果、中盤から裏のスペースを狙い、ペナルティーキックの獲得に結びつけた。ルーキーも「意欲的にやっている」うえ、この試合では8番・宮地が久々の先発で80分以上をプレーするなどの好材料も。前期序盤の不振を残り2節でどこまで盛り返せるか。



拓殖大学 対 立正大学 @立教大学富士見総合グラウンド


 前期最後となるホームグラウンドでの試合で初勝利が欲しい拓殖大学(勝点5・10位)と、勝って上位に食いつきたい立正大学(勝点14・5位)の戦い。

 試合は序盤、立正大が猛攻を仕掛ける展開となった。しかし立て続けのシュートもゴールネットを揺らせず、徐々に拓大がボールをキープし始める。すると30分、拓大は5番・益子大輝がクロスをあげるが、これは相手DFがクリア。そのこぼれ球を拾った2番・青木義孝が再度クロスを入れ、これを27番・増田力也がダイレクトでシュート。拓大が先制点を挙げ、前半は1-0で終了する。

 後半は一転、拓大ペースで試合が進んだ。67分には、ゴール前での混戦から拓大の8番・岩出拓也がドリブルで突破。右サイドに回り込んで浮かせたシュートが、そのままゴールへと吸い込まれる。「もともとテクニカルな選手。狙っていたと思う」(拓大・玉井朗監督)というゴールで拓大が追加点を挙げる。2点差を追う立正大は終盤、4番・岡村大八を前線に投入し、パワープレーを仕掛けるが、得点を決めることができずタイムアップ。2-0で拓大が待望の初勝利を挙げた。

 拓大・玉井監督は「失点はそうあるわけではなかったが、とにかく得点が取れなかった」とこれまでの試合展開に苦笑い。「攻撃の形はできていて、シュートまではもっていけた」という中「選手たちがブレなかったことが大きい」と、2-0の完封初勝利を讃えた。





 2部の頂上対戦、中大と立教大の試合は中大が勝利。首位が入れ替わり、中大がトップへと躍り出た。開幕以来唯一の未勝利チームだった拓大も立正大に勝ち、待望の今季初勝利。順位は変わらないながらも、降格圏内の東農大と神大に勝点3差以上をつけることに成功した。前期の残り2節となり、徐々に順位が固まり始めた状況を覆すのはどのチームか。気持ちのぶつかり合う熱い試合を期待したい。
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