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JR東日本カップ2019 第93回関東大学サッカーリーグ戦・2部第4節マッチレポート

2019/05/08


 『JR東日本カップ2019 第93回関東大学サッカーリーグ戦【前期】』2部リーグ第4節は、5月2日(木・祝)に5試合、5月3日(金・祝)に1試合行われた。


東京国際大学 対 慶應義塾大学 @埼玉スタジアム2002第2グラウンド



開幕から未だ勝ちのない東京国際大学(勝点1・10位)と、対称的に開幕から3連勝と勢いにのる慶應義塾大学(勝点9・1位)の一戦。

 試合序盤は、慶大がウィングバックの7番・佐藤海徳と14番・橋本健人の2人を中心に東国大ゴールに迫るが、得点には結びつかない。対する東国大は、5番・塩野清雅と22番・菅野佑哉の両サイドバックのロングスローでチャンスを演出。すると42分、東国大はコーナーキックのチャンスを獲得。10番・有水亮の左コーナーキックを前線に上がっていたセンターバックの4番・小木曽佑太が頭で合わせ、東国大が先制する。

 東国大リードで始まった後半も、主導権を握ったのは慶大。10番・ピーダーセン世穏を中心に攻撃を仕掛けるが、東国大も4番・小木曽を中心に組織的に守り、慶大の攻撃を跳ね返す。試合の流れを変えるため、慶大はハーフタイムに34番・田村裕二朗、61分には30番・松岡瑠夢、79分に22番・花田佑といった前線の選手をピッチに送り込むが、守備に徹した東国大をどうしても崩せない。東国大は後半に入ってからはシュート0と、守備優先で先制点を守りきり、試合終了。ついに東国大が今季初勝利を挙げた。一方の慶大は今季初黒星。前後半で12本のシュートを放ちながらも東国大ゴールを割ることができなかった。


国士舘大学 対 拓殖大学 @柏の葉公園総合競技場



 前節、大量得点で初勝利を飾った国士舘大学(勝点4・6位)と、前節は終了間際の失点で敗れ順位を大きく落とした拓殖大学(勝点4・7位)の一戦。

 6位と7位の直接対決は、前半早々の10分に拓大の8番・奥村晃司が混戦の中で左足を振り抜き、先制点を決める。国士大はパスミスや連携ミスが目立ち、またそのミスが原因で守備の対応が遅れてファウルも多発。前半だけで3枚の警告を受けるなど、上手くリズムを作ることができない。しかし拓大も先制点以降は決定的チャンスを作ることができず、0-1のまま前半が終了する。

 後半は国士大が次第にリズムを掴み、62分には2番・西本卓申、18番・澁谷雅也で左サイドを崩すと、ゴール前にクロス。これを11番・髙橋利樹が左足で決め、国士大が同点に追いつく。拓大はゴール前まで迫るもののシュートを打つまではいたらず。すると72分、国士大は14番・松岡大智が左足シュートを放つも、拓大GKの1番・田中暉大がこれをブロック。しかしこぼれ球を、11番・髙橋がヘディングで押し込み、国士大がついに逆転に成功。その後も国士大が主導権を握ったまま試合は2-1で終了。国士大が2連勝で順位をふたつ上げた。


日本体育大学 対 東京学芸大学 @浦安市運動公園陸上競技場


 開幕戦以来勝利がなく、上位進出のためにもそろそろ2勝目がほしい日本体育大学(勝点3・8位)と、今季未だに勝利がない東京学芸大学(勝点2・9位)の一戦。

 下位に沈む両チームの試合は、立ち上がりから日体大が主導権を握った。日体大は19番・河村慶人のフィジカルを活かしたプレーや、10番・山下諒也のスピードを特徴とした個人技で東学大のゴールに襲いかかるも、東学大もGKの12番・高橋謙太郎がゴール前に立ちはだかり、得点を許さない。一方の東学大は7番・色摩雄貴、9番・鈴木魁人らテクニックのある選手が前線で奮闘するも得点には至らない。

 両チームスコアレスで迎えた後半は、一転して東学大が試合を支配する。東学大は途中出場の11番・一木立一が前線で起点となり、ゴール前に抜け出した7番・色摩がシュートを放つが、日体大GKの1番・鈴木透がこれをファインセーブ。しかしその後も東学大は15番・武沢一翔や29番・住田将の2年生ボランチコンビがボールを動かしながらチャンスを演出する。一方の日体大は、5番・大畑隆也や1番・鈴木を中心に守るも、防戦一方の展開に。75分に、5番・大畑、10番・山下とつなぎ、19番・河村が決定機を迎えるが、こちらもGKの12番・高橋が落ち着いてキャッチ。結局、両者ゴールネットを揺らすことなく試合終了。勝利の欲しい両チームにとっては痛い引き分けとなった。

 日体大の矢野晴之介監督は、「練習ではできていること、試合では慎重になりすぎてできていなかった」とため息をついた。前節の慶應義塾大学戦、そしてこの東学大戦と「引いてくる相手に対して練習を重ねてきたが、逆に試合では相手ゴールに迫る動きができなくなってしまった」という。怪我人やインフルエンザなどで戦力が落ちているという事情はありながらも、「もっと決めきるところ、シュートで終わることを意識しないと」と課題をあげた。同じく勝点1を分け合い、初勝利を逃した東学大の檜山康監督は「なかなか勝てない」とこちらもため息。「前半押し込まれていても辛抱し、後半にエンジンをかけられたこと。そして攻守の入れ替えが増えボールを奪う回数も増えた」と収穫をあげ「選手たちの意識が高くなった。内容は悪くないし手応えはある」と、この試合を前向きにとらえた。あとは、いつ初勝利を挙げ、浮上のきっかけをつかむかだ。



関東学院大学 対 東海大学 @三ツ沢公園陸上競技場


昨季の躍進から一転、開幕から未だ勝ちなしと苦しい状況が続く関東学院大学(勝点1・11位)と、昨シーズンは最終節までもつれる熾烈な残留争いに巻き込まれながらも、今季は開幕から3連勝と堂々たる戦いぶりを見せている東海大学(勝点9・2位)の一戦。

 今季初の神奈川ダービー。前半は、細かいパスワーク主体で攻める関学大と、ロングボール主体で攻める東海大という、互いの特徴を活かしたサッカーで一進一退の攻防戦が続いた。先制したのは東海大。23分、左サイドから7番・武井成豪がクロスを上げると、これを関学大DFが痛恨のクリアミス。こぼれ球を拾った10番・水越陽也が再びゴール前へ浮き玉を供給し、最後は9番・半沢拓也が頭で合わせてゴール。相手の一瞬の隙を見逃さなかった東海大が先制する。その後も膠着状態は続いたが、35分には関学大が8番・北龍磨の左コーナーキックに2番・有田光我がヘディングゴールを突き刺し、同点に追いつく。1-1と試合は振り出しに戻り、前半を終了する。

 膠着状態が続く後半、その均衡を破り先に点を挙げたのは東海大だった。64分、右サイドから3番・大山大河がクロスを上げると、ゴール前は混戦状態に。最後は11番・砂金大輝が頭で押し込み、東海大が勝ち越しに成功する。後半に東海大が後半放ったシュートはこの1本のみ。数少ないチャンスを着実に仕留める今季の東海大を象徴するようなゴールとなった。しかし、勝ち越しゴールに沸くのも束の間で、関学大がすぐさま同点に追いつく。3分後の67分、左サイドの攻撃から9番・今村優介がゴール前をドリブルで突破。11番・奥直仁にラストパスを供給すると、これを左足で合わせて同点弾。みたび試合は振り出しに戻る。その後は関学大が攻勢を強めるものの、東海大も守りきり試合は同点のまま終了。勝点1を獲得した東海大は開幕から唯一の4戦負けなしチームとなり、今節敗れた慶應義塾大学を抜いて首位に浮上した。一方の関学大は未だ勝ち星がなく、ついに最下位に沈む結果となった。



青山学院大学 対 産業能率大学 @相模原ギオンスタジアム



2連勝と好調をキープし勝点を積み上げたい青山学院大学(勝点6・3位)と、現在3連敗で苦しい状況の中、ここで勝点3を挙げたい産業能率大学(勝点0・12位)の一戦。

 試合は開始直後から産能大がボールを保持し青学大ゴールに押し込む展開となった。すると19分、14番・浅原直弥の豪快なミドルシュートが決まり、産能大が先制点を挙げる。青学大はサイドチェンジを多用して攻撃を試みるが3番・大場正輝を中心とする産能大の粘り強い守備に苦戦。前半に放ったシュートはわずか1と、なかなか攻め込むことができない。37分には、産能大が左コーナーキックから22番・篠崎輝和のヘディングシュートが決まり2-0とリード。青学大を突き放して前半を終える。

 後半に入ると2点のビハインドを負った青学大が立ち上がりから攻め、19番・大竹将吾、16番・植松亮が立て続けにシュートを放つも、産能大1番・東島大成がこれをセーブ。ゴールをしっかりと守り、得点を許さない。その後も産能大が試合を支配し、2-0のままタイムアップ。産能大がうれしい今季初勝利で最下位を脱した。


立教大学 対 日本大学 @龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールド


 前節の逆転勝利で2連勝中と好調な立教大学(勝点6・4位)と、こちらも前節勝利し連勝したい日本大学(勝点6・5位)の一戦。

 勝点6で並ぶ4位と5位の対戦。前半は日大ペースで試合が進み、11番・岡安優、20番・鬼京大翔の2年生コンビが仕掛けて立教大ゴールに迫る。しかし立教大もGKの12番・瀬尾光宏がファインセーブを見せ、日大の攻撃をことごとくストップ。さらに3番・武智悠人を中心にボールを奪うが、互いにシュートを決めきれずスコアレスのまま前半が終了。

 後半に入ると日大が勝負に出る。52分に選手を2枚替え、8番・金子拓郎、13番・佐野誠二朗を投入。8番・金子の投入により、立教大はさらに守りを固めるものの、66分に右サイドで仕掛けた日大8番・金子がペナルティーエリアで倒され、ペナルティーキックを獲得。これを8番・金子が自分で蹴るも、シュートはバーを直撃。絶好のチャンスをゴールに結び付けられない。するとこれを機に、試合の流れは立教大に。立教大の9番・武田諒太が日大GKと至近距離でシュートを打つも、1番・山内康太がビッグセーブを見せて、日大のピンチを救う。試合終了間際には、日大の24番・西羽開がゴール前でこぼれ球をシュートするも、枠を捉えられず、こちらもチャンスも逃してしまう。試合はここでタイムアップ。両チーム決定機を決められずに勝点1を分け合う結果となった。





 第4節では開幕3連勝の慶大が東国大に0-1で敗れ、連勝がストップ。また、3連勝中の東海大も関学大に2-2で引き分け、1部リーグに続き2部も全勝チームがいなくなり、唯一無敗をキープしている東海大が首位に躍り出た。一方、未勝利だった産能大は、青学大2-0で勝利し2部リーグ復帰後初勝利。ついに全勝チームの消えた2部リーグ。昨季は残留争いしていた東海大が首位につくなど、昨季とは大きく順位変動がおきている今季の2部リーグ。はたしてゴールデンウィーク3連戦が終わったときには、どのような順位になっているのか。前期後半戦を占う次節、第5節の展開に注目したい。
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