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JR東日本カップ2021 第95回関東大学サッカーリーグ戦・1部第17節マッチレポート

2021/11/17


 『JR東日本カップ2021第95回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』1部リーグ第17節は、11月13日(土)に延期分の2試合が行われた。


駒澤大学 対 筑波大学 @中台運動公園陸上競技場


 優勝に望みをつなぐため、勝点3が必須の駒澤大学(勝点37・暫定3位)と、すでに出場を決めたインカレに向けて最終戦を勝利で飾りたい筑波大学(勝点29・暫定5位)の一戦。

 前半から試合を優位に進めたのは駒大だった。10番・土信田悠生と9番・宮崎鴻をターゲットにし、ボールを保持する時間を増やして筑波大ゴールに迫る。一方の筑波大も相手に攻め込まれながらも守備陣が集中力を保ち、前線に待ち構える9番・森海渡にボールを集める。41分、駒大は8番・江﨑巧朗のシュートが相手DFにディフレクションし、そのままゴールネットを揺らすがオフサイドポジションに選手がいたためノーゴールの判定に。その後も筑波大DFが奮闘を見せ、両チーム無得点で試合を折り返す。

 押し込まれていた前半とは打って変わり、後半最初のチャンスを迎えたのは筑波大だった。51分、スルーパスに反応した28番・竹内崇人の折り返しに9番・森がダイレクトシュート。しかしこれはゴール右に外れる。さらに63分、筑波大がまたもや好機を演出する。左サイドからのクロスに反応した28番・竹内が絶妙なトラップからシュートを放つが、これも枠を捉えることができない。すると次第に駒大が攻勢を強める。79分、コーナーキックのチャンスに9番・宮崎がヘディングでファーサイドに逸らすと、そこに11番・中村一貴が走り込んで合わせる。だがこれはポスト直撃。両チーム決定機を決めきれない。すると83分、駒大は右サイドに流れた11番・中村からの絶好のクロスに、10番・土信田がニアサイドで合わせて待望の先制点を奪取。筑波大も最後まで強度を落とさず、アディショナルタイムにはコーナーキックからチャンスを得るが、シュートは相手GK正面に。

 試合は1-0で終了。駒大が勝利し、勝点を40に伸ばした。この結果、今季リーグ戦の優勝チームはこの日、同会場の2試合目の結果をもって決定することとなった。




明治大学 対 流通経済大学 @中台運動公園陸上競技場


 創部初となるリーグ3連覇を目指す王者・明治大学(勝点39・暫定1位)と、逆転優勝で12年振りのリーグ制覇を狙う流通経済大学(勝点38・暫定2位)の一戦。“勝ったほうが優勝”かつ"引き分ければ駒大が優勝”という、正真正銘の天王山。

 立ち上がりから両チーム球際の強さを見せ、優勝決定戦に相応しい高レベルな戦いが繰り広げられた。明大は推進力のある16番・佐藤恵允、キープ力のある20番・太田龍之介らが、個々の持ち味を活かしたプレーを発揮。対する流経大も安定感抜群のセンターバックコンビ、3番・佐々木旭と12番・家泉怜依が空中戦での強さを見せる。また巧みなチャレンジ&カバーで、明大に決定機を作らせない。拮抗した展開が動いたのは42分。明大は相手陣内でボールを奪うと、20番・太田からのパスが、バイタルエリアでフリーだった10番・杉浦文哉へ。10番・杉浦は、タイミング良く裏に抜け出した11番・藤原悠汰へスルーパスを供給。受けた11番・藤原は相手DFにマークにつかれながらも、ゴール右隅へとボールを流し込み、明大が先制点を奪う。すると流経大はすぐさまキャプテンの10番・満田誠を下げ、ドリブルでチャンスを作り出す9番・永井颯太を投入。流れを変えようとするが、明大は流経大のシュートを1本に抑えるなど、チャンスらしいチャンスを作らせないまま1-0で前半を終えた。

 だが、失点直後に動きを見せた流経大の判断が、後半に入ると少しずつ功奏する。後半開始直後の48分、流経大はコーナーキックを獲得。7番・菊地泰智がゴール前に蹴り入れたボールは、相手DFがクリアし損ねてファーサイドにこぼれる。そこに走り込んできたのが2番・佐藤響。そのまま左足を振り抜いて弾丸シュートをゴールに突き刺し、流経大が同点に追いつく。試合を振り出しに戻した流経大は60分、中盤で圧倒的な存在感を示す6番・安居海渡と同点弾を演出した7番・菊地を下げ、ポジショニングの良さが武器の15番・菊井悠介と8番・仙波大志の2人を一気に投入。すると74分、この起用が見事に的中。交代出場の8番・仙波が、切り札としての期待に応える。流経大はセンターライン付近で3番・佐々木が明大のボールをインターセプト。そのまま持ち上がると、バイタルエリアにいた15番・菊井とのパス交換で相手陣内深くまで侵入し、ゴール前にグラウンダーのクロスを入れる。このクロスに、8番・仙波が滑り込みながらもゴールへと押し込んで追加点。流経大が逆転に成功する。対する明大も75分過ぎには疲れが見え始めた16番・佐藤、10番・杉浦、5番・加藤蓮を下げて、フレッシュな22番・鷲見星河、28番・熊取谷一星、5番・福田心之助を投入。逆転のための一手を講じるが、流経大のランニングは途切れず、なかなかチャンスを作ることができない。流経大は最後まで高い集中を切らさず、そのまま逃げ切りに成功。1-2の逆転勝利で、12年振りの4度目となるリーグ優勝を達成した。

 明大、流経大、駒大の3大学に優勝の可能性があった「三つ巴」の戦いは、流経大が明大との直接対決に勝利し、大逆転で12年振り4度目の優勝を勝ち取った。明大は最後の最後に首位から転落し、3連覇ならず。3位でシーズンを終了することとなった。





 この日の結果をもって、『JR東日本カップ2021 第95回関東大学サッカーリーグ戦』1部の全日程が終了。新型コロナウイルス感染症の影響による多数の延期試合を挟みながらも、多くの方々の協力の下、全日程を終えることができた。
 インカレ出場権は、流経大、駒大、明大、法大、早大、筑波大、国士大が獲得した。一方で、立正大、慶大は2部リーグに自動降格、拓大は1部リーグ残留をかけて2部リーグ3位の東学大と「2021年 関東大学サッカーリーグ戦1部参入プレーオフ」に臨む。最終的な順位を見ると、5位から12位までの勝点差はわずかに6。1つの勝利、1つの敗北がインカレ出場か2部リーグ降格かを左右する稀に見る大混戦のリーグ戦となった。

 12月8日からは「MCCスポーツpresents 2021年度 第70回 全日本大学サッカー選手権大会」が開幕する。全試合、有観客試合としての開催を予定しているので、ぜひ会場に足を運んでいただき、今年最後の大会、選手たちの勇姿を目に焼き付けてほしい。




 『JR東日本カップ2021第95回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』1部第17節は9月25日(土)に、新型コロナウイルス感染症の影響で延期となった2試合を除く4試合が行われた。


桐蔭横浜大学 対 拓殖大学 @江東区夢の島競技場


 上位陣相手に連勝し、勢いに乗る桐蔭横浜大学(勝点23・暫定4位)と、1部リーグ残留に向けて今季初の連勝を狙う拓殖大学(勝点14・暫定11位)の一戦。

 立ち上がりは両チーム集中した守りをみせて互角の展開。互いチャンスが作れないまま迎えた26分、桐蔭大は14番・水野颯太が左サイドをドリブルで駆け上がり、ゴール前にクロスをあげる。そのクロスを10番・篠原友哉がヘディングで合わせ、桐蔭大が先制する。しかし拓大も前半終了間際の42分、敵陣ペナルティーエリア近くでフリーキックのチャンス。28番・日野翔太の正確なキックを、5番・岸本駿朔が豪快なヘディングでゴールに叩き込む。1-1と拓大が試合を振り出しに戻して前半は終了した。

 後半は開始早々にスコアが動いた。46分、4番・山下諒時の自陣から正確なロングフィードを、10番・田中幸大がヘディングで落とす。それに28番・日野がワントラップから左足を振り抜く。このシュートがゴール右上に突き刺さり1-2と拓大が逆転に成功する。しかし桐蔭大も53分、9番・山田新がドリブルで仕掛け、ペナルティーエリア内で倒されペナルティーキックを獲得。これを自らゴール中央へ冷静に決め2-2の同点に追いつく。拓大は75分に7番・鏑木瑞生と15番・宮脇健太、そして主将の8番・髙橋和希をピッチに送り出して追加点を狙う。一方の桐蔭大も86分に高さのある11番・寺沼星文、90分に2試合連続アシストの左部開斗を投入。両チームフレッシュな選手をピッチに送り出して勝ち越しのゴールを狙う。しかし、ともに堅い守りでチャンスを許さず、このまま試合終了かと思われた90+1分。拓大が8番・髙橋のコーナーキックを3番・黒木謙吾がヘディングで合わせて3点目。土壇場で拓大が勝ち越し点を挙げ、スコアを2-3とする。ビハインドを負った桐蔭大は11番・寺沼を中心としたパワープレーで得点を狙うが、試合は2-3のまま終了。

 勝利した拓大は今季初の連勝を収め、残留に向け大きな勝点3を獲得。自動降格圏からの脱出に成功し、10位に浮上した。一方、敗れた桐蔭大は上位進出が遠のく、痛恨の一敗となった。




慶應義塾大学 対 立正大学 @江東区夢の島競技場


 勝点3を積み上げて最下位脱出の足掛かりにしたい慶應義塾大学(勝点12・暫定12位)と、前戦に続く連勝で勢いに乗りたい立正大学(勝点20・暫定7位)の一戦。

 前半は両チーム一歩も引かない白熱した試合展開となった。そんな中、最初にスコアを動かしたのは慶大。20分、8番・平田賢汰のコーナーキックに16番・山田大敬が頭で合わせて先制点を上げる。続く40分には、8番・平田がサイドで一対一を制すとゴール前にクロスを入れる。中で待っていた25番・日川優太がボレーシュートを放つと、それを11番・宮本稜大が右足でコースを変えて追加点。慶大が2-0と2点をリードして試合を折り返した。

 2点のビハインドを負って迎えた後半、反撃に移りたい立正大だったが、先にチャンスを掴んだのはまたもや慶大。76分、14番・橋本健人のコーナーキックを25番・日川が頭で折り返すと、そのボールに飛び込んだのは4番・谷本竜一。頭で押し込み、慶大が3点目を挙げる。3点を追う立正大は、その後怒涛の攻撃を見せる。最後まで粘り強く攻め続けた立正尾は90分、17番・石川悠のロングボールを、裏に抜け出した18番・青島太一がダイレクトで折り返す。最後は10番・坂井剛が中で合わせて1点を返すが、ここでタイムアップ。3点を先取した慶大が、1-3で後期リーグ初勝利を収めた。




法政大学 対 順天堂大学 @小出義雄記念陸上競技場


 首位から陥落し、優勝のためにはひとつでも多くの勝点が欲しい法政大学(勝点26・暫定2位)と、インカレ出場のために負けられない順天堂大学(勝点22・暫定5位)の一戦。

 前半は法大が支配する展開が続いた。法大はボールを動かしながら、前線の3枚が相手の背後を狙う。すると16分、自陣右サイドから24番・中川敦瑛が20番・佐藤大樹とのワンツーで抜け出し、ドリブルでペナルティーエリアに侵入。自ら右足で放ったシュートは、左ポストに当たりながらもゴールに吸い込まれる。法大が早い時間帯に、幸先のよい先制点を挙げた。対する順大は6番・白井海斗や10番・小林里駆がゴールに迫るが得点には至らず、1-0の法大リードで前半を終えた。

 追いつきたい順大は、試合の流れを変えようと後半の頭から15番・安島樹、26番・岩井琢朗、5番・小川真輝の3選手を一気に投入する。この交代が功を奏し、順大は後ろからボールを繋いで、前半にはあまり見られなかった連続的な攻撃を仕掛け始めた。48分には、コーナーキックからフリーの17番・寺山翼がヘディングシュート。しかしこれはゴール横に外れてしまう。対する法大は、62分に10番・飯島陸を投入。10番・飯島、11番・田中和樹らが、畳み掛けるような攻撃に順大ゴールに迫るが、こちらも得点とはならない。試合は1-0のままアディショナルタイムに突入。すると90+4分、順大が右コーナー付近直接フリーキックを獲得する。15番・安島がゴール前に入れたボールを10番・小林が頭でそらし、最後はゴール前に走り込んできた3番・山﨑大地がダイレクトで合わせてゴールへ押し込む。土壇場で順大が同点に追いつき、1-1で試合終了。

 首位・明治大学の試合が延期となっていたため、勝てば首位奪還のチャンスだった法大だが、終了間際にまさかの失点。積み上げた勝点は1に留まり、2位のまま次節を迎えることとなった。一方、直近の試合で完敗を喫していた順大は土壇場で意地の1点。インカレ出場につながる勝点1を得るとともに、連敗を免れた。


早稲田大学vs国士舘大学


 後期リーグ初戦となる前節の試合に敗れ、2連敗は避けたい早稲田大学(勝点18・暫定9位)と、前戦では2-0からまさかの逆転負けを喫した国士舘大学(勝点15・暫定10位)の一戦。

 試合は早い時間帯から動いた。まずは8分、早大の5番・鈴木俊也が放ったコーナーキックは、綺麗な放物線を描きながらゴールへと吸い込まれる。早々に先制した早大だったが、その直後の9分、今度は国士大が反撃。18番・弓場堅真が右サイドからゴール前にクロスを入れると、走り込んでいた11番・有田稜がヘディングシュートをゴールに流し込む。国士大がすぐさま同点に追いつき、試合を振り出しに戻した。勢いに乗った国士大は、怒涛の攻撃を展開。20分、センターライン付近から10番・棚橋尭士がドリブルで持ち上がり、ペナルティーエリアに侵入。放ったシュートはゴール左に決まり、国士大が逆転に成功する。さらに26分、11番・有田が10番・棚橋からのパスに反応。1人をかわして右足を振り抜いたミドルシュートがゴールに突き刺さり、国士大は3点目を獲得。1-3と国士大が2点リードで前半を終えた。

 しかし後半が始まると、試合は一変して早大ペースに。66分、早大は9番・奥田陽琉がペナルティーエリア付近でボールを収めてスペースに流す。そこに走り込んでいたのが11番・西堂久俊。そのままダイレクトでゴールに流し込み、早大が1点を返して3-2に。さらに77分、5番・鈴木のクロスを9番・奥田がヘディングでそらしたボールが、そのままゴールに吸い込まれて早大が同点に追いつく。早大の攻撃はまだ止まらない。続く81分、ゴール前での混戦のこぼれ球を、19番・安斎颯馬がゴールに押し込んで4-3に。早大が再び勝ち越しに成功する。国士大も11番・有田を中心にカウンターから相手ゴールへ迫るが、早大の粘り強い守備に阻まれてゴールを割れない。すると85分、早大は10番・田中雄大のスルーパスに抜け出した6番・大西翔也がペナルティーエリア内で倒され、ペナルティーキックを獲得。これを10番・田中がゴール左隅に流し込み、早大が国士大を突き放す5点目を挙げて試合は終了。

 合計8得点が生まれ、ゴールの奪い合いとなったこの試合。後半に主導権を握った早大が2点差をひっくり返し、さらに大量5得点を挙げて後期リーグ初勝利を挙げた。対する国士大は、前戦に続き2点リードからの敗戦。順位は自動降格圏内の11位に後退し、最下位の慶應義塾大学に勝点で並ばれるなど“待ったなし”の状況に追い込まれた。



 次節の第18節は10月2日(土)に、11:00から明治大学と慶應義塾大学、14:00から法政大学と国士舘大学の試合が非公開で行われる。また流通経済大学龍ケ崎フィールドでは11:00から早稲田大学と桐蔭横浜大学、14:00から流通経済大学と立正大学が激突。千葉県総合スポーツセンター東総運動場では11:00から駒澤大学と拓殖大学、14:00から順天堂大学と筑波大学が対戦する。上記2会場はいずれも有観客試合となる。

 首位の明大の試合が延期となった今節。勝点3差で明大を追う法大は、首位奪還の絶好のチャンスだったが、後半アディショナルタイムに順大に追いつかれて首位浮上の機会を逃すことに。一方の順大は勝点で駒大、桐蔭大と並び、得失点差で4位に浮上した。早大は後半に4ゴールを奪い、2点をひっくり返す逆転勝利。これが後期初勝利となった。また慶大も3得点を先取して後期初勝利。早慶そろって後期初勝利を収めることとなった。一方、下位に沈む拓大は、後半アディショナルタイムのゴールで、今季初の2連勝。順位も10位に浮上し、自動降格圏からの脱出に成功した。

 今節、大きな動きがあったのは下位グループだ。拓大と慶大が勝利したことで、1部リーグの残留争いは大混戦に。11位の国士舘大学と12位の慶大、自動降格圏の2チームが勝点15で並び、10位の拓大との差は「2」と僅差になっている。また、3位・駒大から8位・立正大までの6チームが勝点3差内にひしめきあっているなど、1試合の結果で順位が大きく変動する可能性も。次節も、熱い試合が繰り広げられそうだ。
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