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JR東日本カップ2021 第95回関東大学サッカーリーグ戦・2部第15節マッチレポート

2021/11/12


 『JR東日本カップ2021第95回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』2部リーグ第15節は、11月10日(水)に延期分の1試合がリモートマッチで行われた。


専修大学 対 産業能率大学


 既に来季の神奈川県リーグへの降格が決まっているが、最後に意地を見せたい専修大学(勝点17・暫定11位)と、この試合に引き分け以上で関東リーグ残留が決定、負ければ2部参入プレーオフ(入れ替え戦)に回るという運命の一戦を戦う産業能率大学(勝点26・暫定9位)。

 冷たい風が吹く中で開始したゲームは、天候同様に序盤から荒れた。開始早々の4分、産能大のクリアボールは前線まで届き、9番・菅原龍之助がGKと一対一の局面を迎える。専大GK、1番・大野来生は飛び出してクリアしようとしたところ、産能大の9番・菅原と接触。これが得点機会阻止と判断され、まさかの一発退場となってしまう。残り80分以上を10人で戦うことになった専大だが、右サイドを起点にチャンスを演出。10分、17番・澤頭元希が強烈なミドルシュートを放ち産能大ゴールを脅かす。続く11分、専大はそのプレーでコーナーキックを得ると、34番・清水綾馬のニアサイドへのボールに、相手のマークをうまく振り切った3番・井上詩音がフリーで合わせる。ヘディングシュートはバーに当たったものの、そのままゴールに入り専大が先制。産能大は4分のプレーで負傷した9番・菅原が16分に無念の負傷交代。専大も29分に9番・村上千歩が後ろから倒されて負傷退場と、両チーム前半から交代カードを切る荒れた展開となった。リードを奪われ、このままでは入れ替え戦という状況に追い込まれた産能大だったが、徐々にボールを握り始める。36分には10番・城定幹大が、19番・小野寺亮太からボールを受け、鮮やかなボールテクニックで相手DFを翻弄。最後は狙い澄ましたシュートでゴールネットを揺らした。前半のうちに産能大が追い付き、1-1で試合を折り返す。

 後半に入ると残留を確実にしたい産能大が、逆転を狙い猛攻を仕掛ける。だが、49分に35番・重田快がワンツーから放ったシュートはバーに嫌われ、8番・金子雄大のミドルシュートは枠を捉えられないなど、1点が遠い。専大は前半序盤に急遽出場となったGK28番・倉田一唯を中心に踏ん張り、カウンターやコーナーキックで追加点を狙うが、こちらも産能大守備陣に跳ね返される。すると、残留のためには無理に勝ち越し点を狙う必要のない産能大は終盤、ボールキープに徹して効率よく時計の針を進めた。結局、死闘が繰り広げられた試合は1-1のまま終了。

 産能大の最終順位は9位となり、入れ替え戦出場を回避して関東リーグ残留が決定。その結果に、試合終了の笛が鳴った瞬間、産能大イレブンは喜びを爆発させた。一方の専大は10人の時間がほとんどという中、産能大の攻撃を跳ね返し、最少失点に抑えて連敗を6でストップ。今季は新型コロナウイルス感染症の影響で、専大、産能大ともに活動停止を余儀なくされ、リーグ戦が延期になるなど苦しい時期もあったが、この試合をもって、無事に今季2部リーグの全日程を終了することとなった。



 『JR東日本カップ2021第95回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』2部リーグ第15節は、9月12日(日)に、新型コロナウイルス感染症の影響で延期になった1試合を除く5試合がリモートマッチで行われた。


立教大学 対 神奈川大学


 上位進出のためにも勝点3を獲得したい立教大学(勝点14・暫定8位)と、最下位脱出に向けて、第2節以来の勝利を目指す神奈川大学(勝点6・暫定12位)の対戦。

 前半の主導権を握ったのは神大だった。だが16番・藤田雄士が左サイドを攻略し、果敢にサイドを駆け上がるものの、立教大も守備の要である2番・堀博昭が豊富な運動量と瞬発力で決定的なクロスを上げさせない。終始神大が攻め込みながらも、ゴールを奪えないまま0-0で前半が終了する。

 後半に入っても神大は攻撃の手を緩めず、サイド中心の攻撃を組み立てる。しかし76分、立教大が一瞬のスキをつく。13番・新谷圭太が左サイドを駆け上がり、フリーでボールを受ける。そのまま中央にドリブルで切れ込みと、ここしかないというコースに鮮やかなミドルシュートを叩き込む。立教大が鮮やかな先制弾を決めると、神大もその直後にスピードが持ち味の24番・名和英紀を投入。同点ゴールを目指すが、立教大の全員守備を崩すことができないまま試合終了を迎えた。

 勝った立教大は勝点を17に伸ばし、上位進出に弾みをつけた。一方の神大は依然として最下位に沈んでいる。


東京国際大学 対 日本体育大学


 好調を維持して首位を守りたい東京国際大学(勝点26・暫定1位)と、1部リーグ昇格に向けて勝点を落とせない日本体育大学(勝点24・暫定3位)の一戦。

 試合数に差はあるものの、両チームの勝点差は「2」。上位争いの鍵を握る重要な一戦は、開始直後から強度の高い試合となった。東国大は、11番・師岡柊生や8番・落合陸が持ち前の推進力を活かして、攻撃陣を牽引。対する日体大は、長短のパスを織り交ぜながら9番・河村慶人を中心に敵陣に攻め込む。しかし、攻撃は中盤での激しい攻防に終始し、なかなかゴール前まで攻め込めない。膠着した展開が続く中、試合が動いたのは前半終了間際だった。41分、日体大は37番・横須賀悠哉の果敢な攻撃参加でコーナーキックを奪取。キッカーの8番・佐々木大貴の蹴り入れたボールを、35番・工藤駿が頭で合わせる。35番・工藤の関東リーグ初得点で、日体大が先制し、そのまま1点リードで前半を終了した。

 後半は、1点を追う東国大が試合を優勢に進めた。3番・山原康太郎ら守備陣からの正確なロングフィードが攻撃を仕掛ける東国大に対し、日体大も10番・弓削翼と35番・工藤の両センターバックがこれに対抗。プレー強度も高い、ハイテンションな試合展開となった。スコアが再び動いたのは75分。東国大は27番・熊坂光希が自陣からの鮮やかなロングパスでカウンターを仕掛ける。これに反応したのが11番・師岡。左サイドでボールを受けると、そのままペナルティーエリアに侵入。日体大の9番・河村からのファウルを受け、ペナルティーキックを獲得する。これを10番・有水亮が冷静に決めて、東国大が同点に追いつく。その後は一進一退の攻防戦となり、このまま試合終了かと思われた90+2分に、またもや東国大にチャンスが訪れる。東国大は左サイドでフリーキックを獲得。キッカー10番・有水がゴール前に蹴り込んだ正確なボールを、11番・師岡が頭で合わせて東国大が追加点。土壇場で東国大が逆転に成功する。その後は、日体大に退場者が出るなど、やや荒れた展開となったが、東国大がリードを守りきって試合は終了。

 10番・有水が1ゴール1アシストと大車輪の活躍で、東国大が逆転勝利。2位・東京学芸大学に勝点3差をつけて首位を独走する。一方の日体大は、この敗戦で首位との勝点差が5に開く結果に。手痛い2連敗となった。


日本大学 対 関東学院大学


 リーグ戦の直近5試合で未勝利と白星から遠ざかっている日本大学(勝点14・暫定9位)と、対照的に勝利が続き上位進出に向け勝点を積み上げたい関東学院大学(勝点14・暫定7位)との一戦。

 序盤からここ数試合好調な関学大が攻勢に出る展開となった。17分、関学大はペナルティーエリア手前でフリーキックを獲得。ゴールまでは少し距離のある位置だったが、9番・村上悠緋が豪快なシュートで直接ネットを揺らし、関学大が先制する。その後も関学大が主導権を握り、日大を攻め込む。関学大はさらに34分、13番・土井紅貴のフリーキックから9番・村上が左足でゴールに流し込んで追加点。9番・村上の連続ゴールで関学大がリードを2点に広げた。日大も1点返そうとセットプレーなどでゴールを狙うが、関学大の守備を崩しきれず0-2で前半を終えた。

 2点のビハインドを負った日大だったが、後半の立ち上がりにコーナーキックの流れからペナルティーキックを獲得。51分、このペナルティーキックを7番・大森渚生がゴール左に決めてスコアを1-2とする。さらに67分、関学大は16番・藤本祐也が2枚目のイエローカードをもらい退場。1点を追う日大にとっては追い風となる一方、関学大は10人で戦う厳しい状況となった。その後は前半とは一転して日大が主導権を握る展開に。日大は数的有利を生かしたパスワークで関学大ゴールに迫るが、関学大も体の張った決死のディフェンスでゴールを割らせない。日大は試合終了間際にも、セットプレーで何度となくチャンスをつくるが、決めきれずに試合終了。関学大が1点差を守り抜き、3連勝。一方、日大は数的有利を生かしきれずまたもや勝利をつかむことができなかった。




東京学芸大学 対 東洋大学


 首位奪還のためにも勝点を積み重ねたい東京学芸大学(勝点26・暫定2位)と、総理大臣杯準優勝から気持ちを切り替え、1部リーグ昇格を目指す東洋大学(勝点20・暫定5位)の一戦。

 試合は、立ち上がりから東洋大が主導権を握る展開となった。まずは開始直後の3分、フリーキックからのボールを受けた19番・高柳郁弥が右足を振り抜くと、シュートはバーを直撃。19分にはコーナーキックのこぼれ球に5番・大森大地が詰めたが、これもバーに嫌われ、攻め込みながらもなかなか先制点につなげられない。一方、ピンチが続いた東学大は25分にカウンターのチャンス。最後は23番・野崎輝が詰めるが、これは東洋大GK、1番・青木祐太の体を張った守備に阻まれる。互いにチャンスを活かしきれない中、試合が動いたのは32分。東洋大は10番・山下勇希が高い位置でボールを奪うとすぐさま前線にパス。さらに11番・前田泰良がつなぎ、最後は19番・高柳が冷静にGKとの一対一を沈めて、東洋大が待望の先制点を挙げる。

 後半は、先制点を機に勢いに乗った東洋大のゴールラッシュとなった。まずは49分、東洋大は19番・高柳が左サイドを突破。18番・小林粋のパスに7番・横山塁がダイレクトシュートを逆サイドのネットに突き刺し、リードを2点に広げる。62分には17番・瀬畠義成のロングボールを18番・小林がキープし、そのままシュート。18番・小林の関東リーグ初ゴールで東洋大が3点目を挙げる。さらに、その直後の64分にはGKからのパスを受けた東学大7番・住田将のトラップミスを、東洋大の11番・前田が奪い、そのままゴールネットを揺らして4点目。80分には19番・高柳と11番・前田のパス交換からチャンスを作り、最後は途中出場の29番・井上怜が左足を振り抜いて勝負あり。0-5と東学大を突き放した。守備面では、ディフェンスラインの裏を狙われ危ないシーンはあったものの、東学大のシュートを3本に抑え込んだ東洋大が無失点のまま試合終了。

 大量5得点を決めた東洋大が勝点3を積み重ねて4位に浮上。一方の東学大はミスが目立ち課題が残る結果となった。




中央大学 対 東海大学


 昇格圏に入るためにも勝って上位との差を縮めたい中央大学(勝点23・暫定4位)と、直近の試合で勝利を収めた勢いのまま勝点を積み上げたい東海大学(勝点18・暫定6位)の一戦。

 試合は開始早々に動いた。東海大は6分、7番・堤太陽のパスカットから左サイドの8番・杉山祐輝にボールがわたる。8番・杉山はそのまま縦に仕掛けて鋭いクロスを上げると、逆サイドを走りこんできた16番・藤井一志が右足で合わせ、東海大が先制する。さらに12分には、高い位置のプレスから相手DFのミスを誘うと、14番・西山拓実が奪ったボールをそのままゴール左隅に突き刺して追加点を決める。その後も東海大が主導権を握り、27分にはコーナーキックのチャンス。チーム2点目を挙げた14番・西山のキックに、4番・蛯谷空良が頭で合わせて3点目。前半30分の間に、0-3と中大を突き放した。一方、押し込まれる展開が続いた中大も前半終盤の43分にフリーキックを獲得。水戸内定の10番・髙岸憲伸が素早くフリーキックを始めると、ゴール前で待っていた15番・小島偉央が合わせる。しかしこれは東海大GKがセーブ。さらに、その跳ね返りを拾った12番・新井秀明がミドルシュートを放つが、こちらは枠の外へ。前半は東海大が終始ペースを握り、0-3と3点をリードして試合を折り返した。

 3点を追う中大は、ハーフタイムに3人の選手を一気に交代。大胆な交代策でチームに流れを引き寄せようと試みる。するとこの采配が的中し、後半は中大がペースを握る展開に。60分には、中大が自陣からテンポよくパスを繋げ、交代出場の33番・星野創輝がペナルティーエリア内のポストプレーでボールをキープ。そこに走りこんできた7番・田邉光平が右足で合わせ、中大が1点を返す。中大はその後も攻め続け、83分にはコーナーキックから相手のクリアボールに反応した5番・和田悠太がゴールポスト左に冷静に流し込んで追加点。2-3と東海大に1点差まで詰め寄った。しかし、最後は東海大が守りきり2-3で試合終了。

 東海大が前半に奪取した3点で2連勝を収めた。一方、中大は東洋大学が勝利したため、順位が入れ替わる形で暫定5位に後退。昇格争いに加わるために勝ちたかったが、厳しい敗戦となった。



 首位・東国大と3位・日体大の首位攻防戦は東国大が試合終了間際の逆転弾で首位を堅持。東洋大は2位の学芸大相手に快勝して4位に浮上。昇格圏内入りを射程圏に捉えた。中位グループでは、東海大が中大相手に前半のうちに3点のリードを奪い、逃げ切りに成功。着実に勝点3を積み上げ、じわじわと上位グループに近づきつつある。首位・東国大が頭ひとつ抜け出た感のある2部リーグだが、2位から5位までは1ゲーム差と混戦模様。なかでも好調・東洋大は試合数も少ないだけに、ここから一気に上位入りをする可能性もある。はたして、この混戦を抜け出して昇格を果たすのはどのチームか。目の離せない試合が続く。
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