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JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦・1部第19節マッチレポート

2022/10/25


 『JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』1部リーグ第19節は、10月22日(土)に全6試合が行われた。


明治大学 1-0 東洋大学


 勝点3差に迫った2位・東京国際大学を引き離すためにも勝点3が欲しい明治大学(勝点38・1位)と、5戦連続負けなしで上位に浮上、首位・明大を追う東洋大学(勝点30・3位)との一戦。

 立ち上がりにペースを掴んだのは明大。まずは20分、自陣で6番・松原亘紀が相手ボールをカットすると18番・藤森颯太にパス。前線の10番・佐藤恵允は、18番・藤森からのパスを受けるとドリブルで持ち上がり、最後は素早い切り替えで前に上がってきた2番・福田心之助にボールを供給する。だが、これは東洋大の26番・稲村隼翔が冷静に対応。明大にシュートを打たせない。東洋大も9番・室井彗佑、10番・前田泰良を中心に明大ゴールを攻めるが、両チーム集中した守りで相手にゴールを割らせることなく前半終了。0-0で試合を折り返した。

 後半、先にチャンスを作ったのはまたもや明大だった。51分、右サイドから2番・福田がクロスを入れると17番・常盤亨太が折り返し、18番・藤森がダイレクトシュート。強烈なシュートは、しかし東洋大GK、22番・前田宙杜がスーパーセーブ。明大は68分にも、14番・熊取谷一星からのクロスを24番・田中禅がヘディングで合わせるが、またもや22番・前田が東洋大ゴールに立ち塞がり、得点には至らない。しかしついに試合が動く。72分、明大は相手のミスを見逃さず、14番・熊取谷がボールを奪取。すぐさま浮き球のパスを供給すると、9番・中村草太がこれに反応。そのままペナルティーエリアまでドリブルで持ち上がり、相手DFを引き寄せてから10番・佐藤に横パス。最後は10番・佐藤が倒れ込みながらもゴール左隅にシュートを突き刺し、明大がついに先制する。その後は一進一退の攻防戦となるが、なんとしても同点に追いつきたい東洋大は89分、エースの10番・前田に替えて11番・佐々木銀士を投入。すると交代直後、東洋大にチャンスが訪れる。途中出場の25番・山之内佑成が左サイドをドリブルで駆け上がり、ゴール前の11番・佐々木にパス。11番・佐々木はトラップ後にシュートを放つが、これはバーの上を越してしまう。東洋大は同点に追いつく絶好のチャンスを逃し、1-0のまま試合は終了。1位と3位の上位対決は、首位の明大に軍配が上がった。

 足踏み状態が続いた明大だが、これで2連勝。2位・東京国際大学が敗れたため、勝点差は6に広がり、2年ぶり、7回目となる1部リーグ制覇に向け大きな勝利を収めた。対する東洋大は上位対決に敗れ、3位から6位に大きく後退する結果となった。




東京国際大学 0-1 桐蔭横浜大学


 首位追走のためには絶対に勝点を落とせない東京国際大学(勝点35・2位)と、連敗中の悪い流れを断ち切り、首位との差を縮めたい桐蔭横浜大学(勝点29・4位)の一戦。

 上位対決となったこの試合は、終始強度の高いゲーム展開となった。一進一退の攻防戦が続く中、ともにチャンスらしいチャンスを作れないまま30分が経過。すると39分、東国大が決定的なチャンスを作る。東国大は後方からのロングボールを9番・佐川洸介が収め、27番・靏見拳士朗に落とす。27番・靏見のスルーパスに11番・師岡柊生が抜け出してシュートを放つが、桐蔭大もDFの39番・関澤駿介が決死のブロックでゴールを許さない。対する桐蔭大は42分、右サイドからのフリーキックを8番・山内日向汰がゴール前に送り、9番・山田新が頭で合わせる。だがこちらは東国大GK21番・林祥太郎がセーブ。このまま無得点で前半終了かと思われたが、アディショナルタイムに試合が動く。桐蔭大は8番・山内が9番・山田とのパス交換からゴール前に抜け出し、相手DFのファールを誘う。これを東国大の6番・熊坂光希が倒してしまい、ペナルティーキックを献上。桐蔭大は9番・山田が冷静に決め、前半終了間際の45+2分に先制点を挙げる。

 後半も前半同様に、球際の激しいゲームが続いた。59分には桐蔭大の10番・水野颯太が、ハーフウェーライン付近からのフィードから抜け出して決定的なチャンスを作るが、シュートはゴール左に外れる。するとその直後の61分、東国大はペナルティーエリアやや左の位置でフリーキックを獲得。27番・靏見が入れたボールを、6番・熊坂がニアで合わせるが、桐蔭大のGK1番・北村海チディがセーブ。しかし、キャッチし切れなかったボールに再び6番・熊坂がゴールに押し込む。東国大の同点ゴールかと思われたが、ファールの判定となり、東国大の得点は認められない。追加点を狙う桐蔭大は79分、36番・黒木陸が相手のスローインをカット。そのままペナルティーエリア付近まで持ち上がり右足でシュートを放つが、ゴール右へと外れてしまう。桐蔭大は続く84分にも、途中出場の7番・笠井佳祐が8番・山内のスルーパスを受けてドリブルからシュート。だが、ボールはサイドネットへ。立て続けにシュートまでつなげるが、追加点を挙げるまでは至らない。一方、同点に追いつきたい東国大は89分、流れるようなパスワークから、途中出場の15番・村木龍晟が9番・佐川とのワンツーで抜け出して右足シュート。しかし、ボールはわずか左へ。東国大は決定的なチャンスをものにすることができず、0-1で試合終了。前半終了間際の1点を守り切った桐蔭大が勝利を収めた。

 桐蔭大は連敗を2でストップし、3位に浮上。2位・東国大を1ゲーム差に捉えた。一方、敗れた東国大はこの敗戦で首位・明治大学との勝点差が6に広がる結果に。射程圏内に捉えていた首位の座が遠のく敗戦となった。




法政大学 2-0 早稲田大学


 直近3試合で10得点12失点。激しい打ち合いの続く法政大学(勝点28・6位)と、降格圏から脱出すべく、ここで勝利を着実に掴み取りたい早稲田大学(勝点11・10位)の一戦。

 試合は、立ちあがりから法大がゴールに迫る展開が続いた。すると23分、法大は左サイドをワンタッチパスで崩すと、ボールを受けた25番・吉尾虹樹が31番・中村翼にスルーパスを供給。このパスは早大の守備に阻まれるものの、こぼれ球を26番・中川敦瑛が左足で蹴り込み法大が先制点を挙げる。1点ビハインドとなった早大は37分、ピッチ中央から19番・東廉がドリブルで突破。パスを受けた33番・小松寛太が相手GKを引き出し、空いたゴールにシュートを放つ。ゴール前には17番・本保奏希も詰めていたが、このシュートは法大ディフェンスが決死のクリア。続く40分、法大は25番・吉尾がペナルティーエリア内でボールを持つと、ゴール前を確認してファーサイドの22番・久保征一郎へクロスを入れる。22番・久保はこれを頭で合わせるが、シュートはゴールポストを直撃。追加点にはつながらない。前半のうちに追いつきたい早大は、さらにギアをあげて猛攻を仕掛ける。43分、31番・山下雄大がミドルシュートを放つが、これは法大GK1番・中川真が好セーブ。45+1分、2番・平瀬大のシュートもゴールポストに阻まれてゴールならず。早大が怒涛の反撃で何度となく決定機を作るものの、得点には及ばず1-0で試合を折り返した。

 ハーフタイムを挟んでも流れは変わらず、後半も早大ペースに。50分、2番・平瀬が、ハーフタイムで投入された14番・山市秀翔にボールを供給。19番・東へと縦にボールを送ると、これを受けた19番・東がすかさずシュート。続く52分、31番・山下がパスを受け、裏へ抜け出した7番・安斎颯馬に縦パス。7番・安斎がこれを収めて右足で押し込む。だが、いずれのチャンスも法大GKが好守でゴールを阻み、早大はどうしても1点が返せない。早大の猛攻が続く中、法大も一瞬の隙を逃さず攻撃の牙を剥く。76分、左サイドで26番・中川(敦)から8番・渡邉綾平へとボールを繋ぐと、29番・青木俊輔が得意のドリブルで早大の守備を崩し、左サイドからクロス。これを22番・久保が右足で押し込み、2-0と点差を広げる。その後も早大の猛攻が続いたが、法大が集中した守備でリードを守りきり、2-0のまま試合終了。

 前半序盤で流れを掴み、先制に成功した法大。その後は粘り強い守備でゴールを守り、後期リーグでは初のクリーンシートでの勝利を収めた。一方の早大は、猛攻を仕掛けて何度となくゴールに迫るも得点には繋がらず。10位の流通経済大学が勝利したことで勝点3差が開き、1部リーグ残留に向け厳しい状況となった。


Pickup Match


国士舘大学 0-1 流通経済大学


 前節に後期リーグ初勝利を飾り、上位進出に向けて2連勝を目指す国士舘大学(8位・勝点23)と、自動降格圏脱出のため白星が欲しい流通経済大学(11位・勝点11)の一戦。

 試合は開始早々に動いた。8分、流経大は相手陣内左サイドの深い位置でボールを保持すると、15番・光廣健利がゴール前に低いクロスを供給。相手DFの不十分なクリアボールを20番・川畑優翔が拾い、左足で豪快にゴールへ突き刺す。これが決まり、流経大が早い時間帯に先制する。その後は1点を追う国士大が、15番・綱島悠斗を起点に攻撃を展開。両サイドの20番・弓場堅真、14番・布施谷翔が攻め立てる。流経大はボールを保持され、国士大にペースを握られる苦しい時間帯が続いた。しかし、流経大は集中した守備で国士大に決定機を作らせず、1点リードのまま試合を折り返した。

 後半も前半同様、開始直後から国士大が攻め立てる展開となった。国士大は49分、右サイドで15番・綱島から14番・布施谷へとボールを繋ぎ、ゴール前にクロスを上げる。これを走り込んでいた5番・牧山晃政がダイビングヘッドで合わせるが、シュートはわずかにゴール左に外れる。一方の流経大は60分を過ぎると14番・熊澤和希が中盤で高い技術を発揮して攻撃を組み立て、相手陣内でボールを保持する時間が増える。同点に追いつきたい国士大は、66分に17番・中村晃大、36番・西本大輝の2人を同時に投入して流れを変えようとするが、なかなかシュートまで持ち込むことができない。すると71分、流経大に追加点のチャンスが訪れる。14番・熊澤が縦に入れたパスに19番・宮田和純が反応。相手陣内の左サイドの深い位置でボールをキープし、ゴール前まで持ち上がる。3人の選手に囲まれる中、ゴール至近距離から強引にシュートを放つが、惜しくもボールはサイドネットに。流経大は試合終盤に13番・清水蒼太朗、10番・齊藤聖七などを投入して2点目を狙うが、スコアは動くことなく1-0で試合終了。

 前半の1点を守り切った流経大が、5試合ぶりの勝利で10位に浮上。自動降格圏を脱出し、9位・駒澤大学と勝点差を「2」に縮めた。次戦では、その9位・駒大との直接対決。両チームにとって1部リーグ残留を懸けた大一番となる注目の一戦だ。一方、敗れた国士大は連勝ならず。上位グループと勝点差が開く結果となった。




拓殖大学 3-0 順天堂大学


 勝点3を勝ち取り、上位に食い込みたい拓殖大学(勝点25・7位)と、降格圏脱出のために後期リーグ初勝利を目指す順天堂大学(勝点9・12位)の一戦。

 最初にチャンスを迎えたのは拓大だった。開始早々にフリーキックを獲得するが、ゴール前に放たれたキックは順大の集中した守備を崩すには至らない。対する順大は17分、18番・大森真吾がペナルティーエリア付近でボールを受けてシュートを放つが、こちらも拓大守備陣に阻まれてゴールならず。この後も順大の猛攻が続き、22分には17番・寺山翼のスルーパスから、36番・栗原諒が右サイドからループシュート。だが、これはキーパーに弾かれてしまう。順大は続く24分、6番・安島樹が中央からスルーパスを供給。これに反応した10番・塩浜遼がシュートを放つが、拓大GK、1番・高麗稜太がファインセーブ。前半は順大が押し込み、何度となくチャンスを作るが、拓大の集中した守備を崩すことができず0-0で試合を折り返した。

 後半は前半と一転、拓大が主導権を握り攻撃を仕掛ける展開となった。拓大は52分、左サイドからのクロスを14番・浅倉廉が折り返し、中で受けた7番・鏑木瑞生がシュート。これはゴール上に外れるが、続く55分にも決定機。拓大は自陣から2番・神宮司嶺がスルーパスを供給。18番・三浦敏邦がドリブルで持ち上がると、ペナルティーエリア付近から落ち着いてゴール右上に流し込んで先制点を挙げる。1点を追う順大は70分、29番・福田凌が2回目の警告を受けて退場に。数的有利となった拓大はさらに攻勢を強める。83分、2番・神宮司が相手陣地でボールをカットすると、11番・加藤悠馬にパス。11番・加藤は左サイドをドリブルで駆け上がるとクロスを入れ、これをフリーの14番・浅倉が冷静にトラップ。しっかりとゴールに流し込んで追加点。その後も拓大の猛攻は続き、アディショナルタイムに突入した90+3分には、途中出場の30番・酒匂駿太が相手DFの裏に抜け出したところ、ペナルティーエリア内で倒されてペナルティーキックを獲得。これを6番・山下諒時が冷静に沈め、ダメ押しの3点目をマーク。順大を大きく突き放し、3-0で試合終了。

 押し込まれていた前半から一転、後半に3得点を挙げて勝利を収めた拓大。順位は変わらないものの、上位グループにピタリとつけて虎視眈々と上位入りを狙う。一方、順大は今節も最下位を脱することができず、1部リーグ残留に向けて厳しい状況となった。


筑波大学 1-0 駒澤大学


 2連勝の勢いのまま上位との差を縮めたい筑波大学(勝点28・5位)と、4戦連続で白星がなく、1部リーグ残留のためにはもう勝点を落とせない駒澤大学(勝点16・9位)の一戦。

 1部残留に向けて後がない駒大は、立ち上がりから19番・松本ケンチザンガをターゲットに前線へとボールを放り込む。対する筑波大は、駒大の勢いに押されてボールを保持することができない。24分、駒大にビックチャンスが訪れる。GK1番・深澤颯人からのロングキックを19番・松本が競り勝つと、このボールに抜け出した11番・ウォーモハメッドが左足を振り抜く。だがボールは枠を捉えることが出来ず、駒大は決定機を逃してしまう。すると筑波大が徐々にボール保持し始め、右サイドの13番・角昂志郎を中心にゴール前でチャンスを作る。筑波大は36分、右サイドバックの26番・安藤寿岐が長距離をスプリント。深い位置でボールを受けると、駒大DF2枚をドリブルで抜き去りシュート性のクロスを上げる。だが中の選手には合わず、互いにゴールを決められないまま、0-0で試合を折り返した。

 後半は開始早々から両チームともにチャンスを迎える。まずは駒大。47分、19番・松本が前線で体を張り、右サイドに上がってきた24番・後藤康介へボールをつなぐ。これを24番・後藤がフリーで受けて右足シュートを放つも、上手くミートせずにキーパーがキャッチ。筑波大はその3分後の50分、ペナルティーエリア右で13番・角がボールを受け、ゴール左下隅を狙う。だが、こちらも駒大GK1番・深澤が反応してゴールを割らせない。その後は互いにチャンスを作れないまま時間だけが過ぎていく。ようやくスコアが動いたのは80分。筑波大は途中出場の14番・田村蒼生が左サイドを鮮やかなドリブルで突破。このプレーを止めようとした駒大の4番・鷹啄トラビスが、ペナルティーエリア内で14番・田村を倒してしまう。ペナルティーキックを獲得した筑波大は、こちらも途中出場の11番・和田育が冷静にゴールにボールを沈め、待望の先制点を挙げる。駒大は残り時間で前線への圧力を強めるが、決定的なチャンスを作ることが出来ず1-0で試合終了。

 勝利した筑波大はこれで3連勝。4位に浮上し、3位・桐蔭横浜大学に勝点差1と迫った。一方、敗れた駒大は10位の流通経済大学が勝利したことにより、勝点差が2にまで縮まる結果に。5試合連続で勝利から遠ざかり、1部リーグ残留に黄信号が灯ることとなった。


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