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JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦・1部第17節マッチレポート

2022/10/15
 『JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』1部リーグ第17節は、10月12日(水)に全6試合が行われた。


明治大学 1-1 駒澤大学


 前節の後期初黒星を払拭し、1部リーグ優勝に向け勝点3が欲しい明治大学(勝点34・1位)と、降格圏から完全に抜け出すために後期リーグ初勝利を狙う駒澤大学(勝点15・9位)の一戦。

 明大は試合開始から9番・中村草太、18番・藤森颯太のスピードを活かし、駒大ゴールに迫る。対する駒大も19番・松本ケンチザンガの高さを活かすべく、ロングボールを前線に放り込んで明大ゴールを狙う。そんな中、先にチャンスを作ったのは明大。9分、6番・松原亘紀が正確なコーナーキックを蹴ると、32番・林晴己が中に折り返し、最後は24番・田中禅がシュート。一度は駒大GK1番・深澤颯人に防がれるも、こぼれ球を14番・熊取谷一星が押し込んでネットを揺らす。しかしこれはオフサイドの判定となり、幻の先制点に。駒大も36分、3番・小針宏太郎が左サイドから、ペナルティーエリアの外にいた11番・ウォーモハメッドの足元に浮き球でパスを送る。これを11番・ウォーが落とし、8番・小島心都がミドルシュートを放つが、惜しくもゴール左に外れて得点にはならず。両チームチャンスを作りながらもスコアは動かず、0-0で試合を折り返した。

 明大は流れを変えるため、後半から7番・田中克幸を投入。だが、先に試合を動かしたのは駒大だった。69分、駒大は右サイドの24番・後藤康介が14番・髙橋優斗にパス。14番・髙橋は自慢のスピードで明大DFを抜き去ると、ゴール前でフリーになっていた23番・小林栞太にボールを入れる。23番・小林は冷静に右足を振り抜き、駒大が待望の先制点を決める。追いつきたい明大は、高さと決定力のある20番・太田龍之介、横浜F・マリノス内定の8番・木村卓斗を立て続けに投入。すると77分、明大は途中出場の8番・木村から右サイドの18番・藤森へパスが通る。18番・藤森が質の高いクロスをゴール前に入れると、24番・田中がヘディングシュートでゴールネットを揺らす。明大が同点に追いつき、試合を振り出しに戻した。その後は両チーム一歩も譲らぬ展開となり、互いにゴールを決めきれないまま1-1で試合終了。

 明大は勝点3を逃し、まさかの2戦連続で白星なしという結果に。1部リーグ優勝に向けて独走と思われていただけに、思わぬ足踏みとなった。一方の駒大も先制はしたものの追いつかれ、後期リーグ初勝利とはならなかった。


東京国際大学 2-0 順天堂大学


 首位追走へ、何としても勝利が欲しい東京国際大学(勝点29・2位)と、残留のため、こちらも負けられない順天堂大学(勝点9・11位)の一戦。

 均衡が破られたのは序盤の19分。東国大は9番・佐川洸介が、相手ディフェンダーを背負いながらも、右サイドからのスローインをヘディングで前線にそらす。そのボールにいち早く反応したのが29番・古澤ナベル慈宇。そのままペナルティーエリアに侵入すると、GKの位置を見ながら右足を振りぬく。強烈なシュートはゴール左隅に突き刺さり、東国大が先制する。その後は両チーム譲らず、1-0で前半は終了。

 東国大は後半からエースの11番・師岡柊生を、順大は22番・井上真成を投入。ともに攻勢を強めるが、先に試合を動かしたのはまたもや東国大。52分、東国大の29番・古澤は右サイドでボールを受け、そのままキレのあるドリブルを開始。一気にペナルティーエリアまで侵入すると、これを止めようとした順大DFがファール。東国大がペナルティーキックのチャンスを獲得する。キッカーは途中出場の11番・師岡。シュートは左ポストに当たったもの、そのまま跳ね返ってゴール右隅に決まり、東国大がリードを2点差に広げた。流れを変えたい順大は、70分に19番・樋口堅大、12番・名須川真光のふたりを一気に投入。チャンスを作ろうとするが、主将3番・山原康太郎を中心とする東国大のディフェンスを前に、シュートまで持ち込むことができない。結局、後半の順大はシュート1本と、決定機をなかなか作ることができないままタイムアップ。29番・古澤が全得点に絡む活躍で、2点を先取した東国大が完勝を収めた。

 東国大はリーグ戦再開後から3試合連続でクリーンシートの勝利を挙げるなど絶好調。また首位・明治大学が引き分けたため、その差を勝点3まで縮めることに成功した。一方の順大は、前節で最下位から脱出したものの、今節で残留を争う早稲田大学と流通経済大学がともに勝点を挙げたため、再び最下位に後退。両者の明暗がはっきりと分かれる試合となった。




Pickup Match


桐蔭横浜大学 1-2 早稲田大学


 首位の明治大学を勝点差5で追う桐蔭横浜大学(勝点29・3位)と、後期リーグ未だ勝ち無しで最下位に沈む早稲田大学(勝点8・12位)の対戦。

 両チームにとって優勝、そして1部リーグ残留に向けて絶対に勝たなければならない一戦。そのため、試合は終始白熱した攻防戦が繰り広げられた。開始から主導権を握ったのは早大。8分、早大は11番・西堂久俊がドリブルで中央を突破し、ペナルティーエリア内で7番・安斎颯馬へパス。7番・安斎はダイレクトで速いクロスを送るが、走り込んできた19番・東廉には合わず得点には至らない。そのまま早大ペースで進むかと思われたが、直後の11分、桐蔭大の8番・山内日向汰がゴール前で早大DF4人に囲まれながらもドリブルで仕掛ける。早大も27番・神橋良汰が足を伸ばしてカットするが、ボールは逆サイドの桐蔭大10番・水野颯太の元へ。フリー状態の10番・水野がそのままシュートを放ち、桐蔭大が先制点を挙げる。桐蔭大に傾いた流れを戻したい早大は、31分に7番・安斎と19番・東のホットラインで再びチャンスを演出。だが、あと一歩噛み合わずゴールを奪えない。その後も早大は何度となくチャンスを作るものの、桐蔭大GK1番・北村海チディが落ち着いて対応。ゴールを許さず、1-0で前半が終了する。

 後半も前半同様、試合は早大ペースに。早大は58分、11番・西堂が右サイドでロングボールを受け、アウトサイドでクロスを放つ。これを18番・駒沢直哉がダイレクトで合わせて同点に追いつく。攻勢を強める早大は73分、24番・西尾颯大のスルーパスに走り込んだ11番・西堂が、18番・駒沢へとヒールパスを送る。これを受けた18番・駒沢はワンタッチで桐蔭大DFを引き剥がしてシュート。ボールはゴール左に突き刺さり、早大が逆転に成功する。桐蔭大もその後、56分に入ったエースの9番・山田新にボールを集めてゴールを狙うが、早大DF陣の気迫あふれる守備に阻まれてゴールを割ることができない。結局、早大が後半に挙げた2点を守りきって1-2で試合終了。

 早大がリーグ戦7試合振りとなる勝利で最下位を脱出した。また順天堂大学が敗れ、流通経済大学が引き分けたことで自動降格圏外の10位に浮上。はたして、この勝利が1部リーグ残留のきっかけとなるのか。次節の国士舘大学戦が注目される。一方、先制しながらも逆転を許した桐蔭大。首位・明治大学が引き分けただけに、勝点差を縮められる絶好のチャンスを逃す結果に。2位・東京国際大学とも1ゲーム差を空けられるなど、優勝戦線に生き残るうえでは厳しい敗戦となった。




東洋大学 1-1 国士舘大学


 3連勝と勢いに乗り、さらなる上位進出を目指す東洋大学(勝点26・5位)と、総理大臣杯に優勝したものの後期リーグ開幕後は勝利がなく、後期初白星を狙う国士舘大学(勝点19・8位)との一戦。

 両チーム立ち上がりから激しくボールを奪い合うが、最初に大きな得点チャンスを作ったのは東洋大だった。カウンターから相手陣内へとボールを運ぶと、右サイドの23番・清水祐輔がゴール前にクロスを入れる。これに11番・佐々木銀士が反応。混戦の中からシュートを放つが、国士大GK1番・飯田雅浩がゴールラインのギリギリのところで防ぐ。すると39分、今度は国士大にビッグチャンス。左サイドの12番・菊地駿斗がゴール前に入れたクロスを、走り込んできた、3番・望月海輝が頭で合わせる。しかしこのシュートはゴールポストを直撃。国士大は決定的なチャンスを逃すこととなった。結局、前半は両チームが堅い守備を敷いて守りきり、0-0のまま終了する。

 ハーフタイムには国士大のキャプテンの1番・飯田が、前半の接触プレーが元で交代。東洋大も後半早々の51分に、攻撃の中心である11番・佐々木が怪我で交代を余儀なくされる。アクシデントに見舞われる両チームだったが、ほどなくして試合が動いた。56分、東洋大はコーナーキックを獲得。ゴール前で31番・山岸楓樹がヘディングで相手と競り合い、ボールがこぼれたところを30番・増田鈴太郎がシュート。これにゴール前にいた23番・清水が反応し、シュートコースを変える形でボールを流し込み、東洋大が先制する。だが、1点を追う国士大も反撃に出る。71分、国士大は右サイドからボールを繋いで相手守備を揺さぶると、後半から出場の5番・牧山晃政が左サイド12番・菊地へパス。ペナルティーエリア内、フリーでいた12番・菊地がこれをダイレクトでゴールに蹴り込み、国士大が同点に追いつく。勢いに乗った国士大はその後猛攻を仕掛けるが、東洋大の集中した守備に阻まれてゴールには至らない。東洋大もなかなかチャンスを作れず、1-1のままタイムアップ。

 東洋大は先制点を守りきれず勝点3を逃す形となった。しかしこれで4戦連続無敗と、4位・法政大学を勝点1差でピタリと追随。上位進出への準備は万端だ。一方、国士大は追いつきながらも勝ち越しのチャンスを逃して引き分けに。後期リーグはここまで4分1敗と勝ちがなく、今節もまた後期初勝利はお預けとなった。


法政大学 4-4 流通経済大学


 前節は駒澤大学を接戦のうえ下し、3連勝を目指す法政大学(勝点27・4位)と、直近二試合で10失点と大敗を喫し、2連敗中の悪い流れを断ち切って1部リーグ残留の足がかりを掴みたい流通経済大学(勝点10・10位)の一戦。

 試合は開始早々から動いた。6分、左サイドのコーナーキックを獲得した法大は、10番・佐野陸人がゴール前へボールを蹴り入れる。それを14番・萩野滉大が左足で合わせて法大が先制。しかし流経大も直後の7分、左サイドを細やかなパスワークで打開すると、14番・熊澤和希が11番・加瀬直輝へラストパス。11番・加瀬がペナルティーエリア外からミドルシュートを決め、流経大が同点に追いつく。だが法大もすぐに反撃を開始。14分、法大は14番・萩野が自陣でボールを受けたると、右サイドへボールを供給。17番・モヨマルコム強志、8番・渡邉綾平とボールを繋ぎ、8番・渡邉が入れた低弾道クロスを、走り込んできた7番・若林龍 が押し込み追加点。法大が再び1点をリードする。さらに法大は19分、10番・佐野の右サイドからのコーナーキックを17番・モヨがヘディングシュート。これは流経大GKに弾かれるものの、20番・白井陽貴が押し込んで3点目を挙げる。法大は攻撃の手を緩めず、22分にゴール前でボールをキープすると29番・青木俊輔がペナルティーアーク付近でフリーの8番・渡邉へパス。8番・渡邉がこれを冷静にゴール右隅へと流し込んで、4-1と点差を広げた。3点を追う流経大は34分、25番・渋谷諒太が高い位置でボールを奪うと 11番・加瀬へと繋ぎ、最後は14番・熊澤が冷静にシュートを決め、4-2で前半を終えた。

 後半は、逃げ切りたい法大と追いつきたい流経大のせめぎあいとなった。ところが66分、この試合の分水嶺ともいえる事態が起きる。法大は6番・細谷航平がこの試合2枚目の警告により退場。10人で守る厳しい状況に追い込まれた。ここからペースを掴んだのは2点ビハインドの流経大。71分、高く上がったクリアボールを19番 ・宮田和純が競り勝つと、6番・藤井海和 がそれを拾い、低弾道シュートをゴール左に突き刺して4-3に。法大を1点差まで追い詰める。その後も流経大は何度となく相手ゴールへ迫るが、得点には至らない。法大が1点差を守りきって試合終了かと思われた90+2分、流経大はロングスローのクリアボールを14番・熊澤がダイレクトで合わせ、最後は25番・渋谷がボールの軌道を反らしてゴール。流経大が最後の最後に同点に追いつき、4-4で試合終了。

 前半で4点を奪い優勢の法大だったが、退場者を出してからは一転劣勢に。リードを守りきれず、苦汁をなめる結果となった。一方、後がない流経大は、粘り強く最後まで戦い、チャンスを見逃さずに1部リーグ残留につながる貴重な勝点1を掴み取った。


拓殖大学 0-3 筑波大学


 前節で首位・明治大学相手に大金星を挙げ、連勝して勢いに乗りたい拓殖大学(勝点22・6位)と、得失点差で拓大の1つ下に位置し、今節の勝利で順位を上げたい筑波大学(勝点22・7位)の一戦。

 試合は開始早々に動いた。9分、筑波大は18番・福井啓太が自陣深い位置から相手DFの裏にロングボールを入れる。それに走り込んだ11番・和田育が浮き球をうまくコントロール。そのまま右足を振り抜き、筑波大が先制する。勢いに乗った筑波大は続く12分、13番・角昂志郎を起点に右サイドをパスで崩す。センターライン付近で再びボールを受けた13番・角は、ペナルティーエリア付近までドリブルで突破。切り替えして相手DFをかわすと、豪快なミドルシュートがゴールに突き刺さり、筑波大が追加点を挙げる。反撃したい拓大だが、前線から筑波大の速いプレスを受け、なかなか攻撃を仕掛けることができない。対する筑波大も拓大の素早い攻守の切り替えに苦しみ、シュートまでもちこめない。その後は両チームゴールを割れず、0-2で試合を折り返した。

 後半も筑波大が主導権を握る展開となった。46分、筑波大は自陣で奪ったボールを10番・岩本翔がキープ。裏に抜け出した13番・角にロングパスを入れると、13番・角は相手DFと一対一に。うまくタイミングをずらしてシュートを放つが、これは拓大GK1番・高麗稜太がファインセーブ。一方、2点のビハインドを負う拓大は50分、カウンターの流れから14番・浅倉廉が、裏に抜け出した18番・三浦敏邦にスルーパスを出す。18番・三浦はキーパーと一対一になるも、シュートはゴールを捉えることができない。その後も筑波大が積極的に拓大ゴールへと迫るが、スコアは動かない。0-2のまま、試合はアディショナルタイムに突入。このまま終わるかと思われた90+5分に得点が動く。拓大の攻撃を自陣でカットした8番・竹内崇人が、センターサークルの手前、ゴールまで60メートル以上あろうかという距離からロングシュートを放つ。ボールは前に出ていたGKの頭上を越えてゴールに吸い込まれ、筑波大が驚異のスーパーゴールでダメ押しの3点目。ほどなく終了のホイッスルが鳴り、0-3で筑波大が完勝した。

 勝点22同士の直接対決に勝利した筑波大は、拓大を追い抜き6位に浮上。4位・5位にも1ゲーム差に迫り、上位進出の足がかりを作った。一方、前節に首位・明大を破った拓大だったが、この試合では自慢の攻撃力が不発のまま。順位をひとつ下げ、7位に後退した。




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