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JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦・2部第3節マッチレポート

2022/07/09


 『JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦【前期】』2部リーグ第3節は、6月29日(水)に延期分の1試合を行った。

立正大学 1-1 明治学院大学


 連勝してさらに勝点を伸ばしたい立正大学(勝点13・暫定8位)と、勝点3を獲得して最下位からの抜け出しを図る明治学院大学(勝点8・暫定12位)の一戦。

 蒸し暑さが残る中でキックオフを迎えた試合は、後方からボールを保持して相手を崩す立正大に対して、前線からボールを奪ってショートカウンターを狙う明学大がぶつかり合う展開となった。最初にチャンスを掴んだのは明学大。素早いリスタートからのクロスボールに対し、2列目から飛び込んだ7番・小林虎太郎がヘディングで合わせる。しかし、ここは立正大GK1番・杉本光希がゴールを割らせない。一方、立正大は32分、クリアボールに反応した14番・吉野陽翔からのボールを、4番・井上竜太がミドルシュート。だが、このシュートはポストに阻まれて得点ならず。その後も両チーム果敢に攻めるが得点は生まれず、0-0で前半は終了した。

 後半も拮抗した展開となり、両チーム何度となくチャンスを作るものの、相手の堅い守備に阻まれて得点までは至らない。しかし試合が終盤に差し掛かった83分、ついにスコアが動く。明学大は2番・山内稔之クロスボールのこぼれ球にいち早く反応。その折り返しを34番・渡辺創太がうまく合わせてゴール右隅に決める。先制点を挙げた明学大に対し、追いつきたい立正大は4番・井上を中心に前線にボールを送り込んで攻める。試合終了間際の90+4分、立正大は相手陣地深くでスローインを獲得。4番・井上のロングスローを15番・安食龍成が頭で逸らし、そのボールに14番・吉野が頭で合わせて同点弾。最後の最後に立正大が追いつき、ほどなくして試合終了。両チーム一進一退の攻防を繰り広げた試合は、ともに勝点1を分け合う形となった。

 立正大は連勝ならず。しかし最後の最後に追いついたことで、下位グループへの転落は免れた。終了目前で勝点3を逃した明学大だが、勝点1を積み上げたことで11位・東京学芸大学と勝点で並んだ。また得失点差で上回ったことで、最下位脱出に成功した。





 『JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦【前期】』2部リーグ第3節は4月9日(土)に延期分の1試合を除く5試合が行われた。


中央大学 2-2 城西大 @ひたちなか市総合運動公園陸上競技場


 開幕戦は引き分けに終わり初勝利ならず。1部復帰の為になんとしてでも勝利を掴みたい中央大学(勝点1・暫定5位)と、初戦となった前節で0-1と敗れ、こちらも初勝利の欲しい城西大学(勝点0・暫定11位)の一戦。

 中大が試合を優位に進める中、22分にスコアが動いた。城西大は6番・田中彩斗が相手のゴール前でボールをカット。そのままゴールへと流し込み、城西大が先制点を挙げる。なんとしても同点に追いつきたい中大は34分、27番・矢尾板岳斗が相手のクリアミスを回収。そのままドリブルでゴール前に侵入すると、26番・岩澤桐人にボールを繋ぐ。それを26番・岩澤がダイレクトで流し込み、中大が同点に追いつく。その後スコアは動かず、1-1のまま前半は終了。

 後半、中大はサイドを起点に攻撃を展開。11番・山﨑希一が鋭いドリブルで攻め上がるも、なかなかチャンスにつながらない。だが69分、中大のサイドバックの2番・岡井駿典が左から蹴ったボールが風に流れ、そのまま相手キーパーの頭上を越える。これがそのままゴールに吸い込まれ、中大が2-1と逆転に成功。このまま中大が逃げ切るかと思われたが、このままでは終わらなかった。83分、城西大は中大からボールを奪うと攻撃を仕掛け、16番・石倉潤征が前線へボールを入れる。受けた11番・礒貝飛那大は、ドリブルでボールを持ち運んで右足を振り抜いてゴールネットを揺らす。城西大が試合終盤に追いつき2-2で試合終了。

 ともに勝利のない両チームだったが、今節は勝点1を分け合う結果に終わった。だが勝点1を積み上げたものの、中大は暫定5位から6位と1つ順位を落とした。次節こそ初勝利がほしいところだ。城西大は逆転こそできなかったものの粘り強く戦い、今季初となる勝点を獲得した。


慶應義塾大学 2-1 産業能率大学


 前節は3-0と快勝し、初勝利の勢いに乗りたい慶應義塾大学(勝点3・暫定2位)と、今シーズン初勝利を目指す産業能率大学(勝点1・暫定6位)の一戦。

 先取点を奪ったのは産能大だった。13分、中盤でパスを受けた8番・有馬和希のスルーパスに、22番・藤吉玲依が抜け出して10番・城定幹大にパス。左足のシュートは一度相手DFに防がれるが、こぼれたボールに再び10番・城定。左足で放ったダイレクトシュートは見事ゴール右下へ。慶大はなかなかチャンスを作れないまま、0-1と産能大リードで折り返した。

 だが後半は一転。立ち上がりからペースを掴んだのは慶大だった。52分、慶大はフリーキックのチャンスから一度は跳ね返されたものの、再びボールを拾い10番・齋藤滉が競り勝つ。さらにゴール前に抜け出した29番・茅野優希がペナルティーエリア内で倒され、ペナルティーキックを獲得する。キャプテンの14番・田村祐二朗はキーパーの逆をつき、落ち着いてゴール左隅に流し込んで慶大が同点に追いつく。この得点で勢いに乗った慶大はさらなる猛攻を仕掛け、75分にも決定機を迎える。慶大は右サイドを崩すと、交代出場のルーキー、FW30番・立石宗悟がドリブルで仕掛けてクロスを挙げる。これを10番・齋藤が右足で合わせ、慶大が逆転に成功。追いつきたい産能大は90分、途中出場の25番・相馬陸来のコーナーキックに3番・小山田賢信がヘディングで競り勝ち、折り返したボールに5番・中澤大翔が合わせるがゴールの上に外れてしまう。産能大はアディショナルタイムにもコーナーキックのチャンスを獲得するが、慶大の集中した守備に阻まれ得点をすることができない。試合は2-1のままタイムアップ。慶大が逆転勝利で連勝を飾った。

 後半、試合の主導権を渡さず、逆転に成功した慶大が2連勝で暫定首位に浮上。開幕戦こそ青山学院大学に黒星を喫したが、その後は確実に勝点を重ねた。産能大は今季リーグ初得点を挙げるも守りきれず、初勝利とはならなかった。


日本体育大学 1-1 東海大学


 前節に引き続き、連勝で勢いに乗りたい日本体育大学(勝点3・暫定3位)と、開幕から未だ勝利がなく今節こそ勝点3を手にしたい東海大学(勝点1・暫定7位)の一戦。

 試合は開始から拮抗した展開が続いたが、両チームこれといったチャンスが作れず、0-0のままハーフタイムへ。

 後半も、立ち上がりこそ前半同様に両チーム激しい攻防を繰り返していたが、56分、ついに試合が動いた。東海大は7番・西山拓実が左サイドからのコーナーキックを入れると、そのこぼれ球を拾った14番・伊藤真都が自ら右サイドに持ち出す。相手を背負いながら切り返した左足でクロスを上げると、ファーサイドにフリーで残っていたのが17番・桑山侃士。胸トラップから強烈な左足を振り抜き、東海大が先制。スコアを1-0とする。追いつきたい日体大は果敢に東海大のゴールに迫るが、堅い守備に阻まれて攻めあぐねる状況に。このまま試合終了かと思われたが、アディショナルタイム突入間際に日体大の20番・菅野隆星がハーフウェーライン付近からダイレクトでロングパスを前線に送る。競り合いの中、こぼれ球を途中交代の38番・赤井ウェズリー景太が落ち着いてコントロール。これを左足で冷静に振り抜き同点に。ほどなくしてタイムアップとなり、最後まで果敢に攻めた両チームの戦いは1-1で終了した。

 日体大は土壇場のゴールで勝点1を積み上げ、暫定3位をキープ。一方、東海大は未だ勝利がなく、3戦連続で先制点を挙げながらも追いつかれる状況となっている。


関東学院大学 0-1 青山学院大学 @非公開


 奈良安剛監督新体制で迎える初戦に勝って1部昇格に弾みをつけたい関東学院大学(昨季2部リーグ6位)と、開幕戦を勝利し流れに乗りたい青山学院大学(勝点3・暫定3位)の一戦。

 前半序盤は拮抗した展開が続いた。これがリーグ初戦となる関学大は、自陣でボールを繋ぎながら相手陣内に攻め込む。一方の青学大は、前線からのプレッシングでボールを奪い、関学大ゴールに迫る。だが前半中盤に差し掛かった33分に試合が動いた。青学大は連動したプレッシングでボールを奪うと、15番・西島隆斗から10番・比留間輝に縦パスが入る。前を向いた10番・比留間は右サイドから走り込んできた7番・佐々木達也にボールを渡す。これを7番・佐々木が落ち着いてゴールに流し込み、青学大が先制する。その後も青学大はボールを支配するが、追加点を奪えないまま、0-1で前半を終える。

 後半も立ち上がりからチャンスを多く作ったのは青学大だった。54分、前線からのプレッシングでボールを奪うと、15番・西島から7番佐々木、10番比留間へとつなぎ、再び15番・西島へとボールが渡る。しかし、15番・西島のシュートは左ポストに当たり追加点ならず。その直後の55分には、右サイドの2番・田中颯太のクロスボールに10番・比留間がヘディングで合わせるも、こちらはクロスバーを直撃。なかなか追加点にはつながらない。それでも後半終盤にかけては関学大が徐々にペースを掴み、何度となく青学大ゴールへと迫るが、こちらも得点を奪うことができない。結局、関学大は青学大の集中した守備を崩すことができずに0-1で試合終了。

 青学大は開幕からの2連勝を飾り、首位の慶應義塾大学と勝点6で並ぶ暫定2位に。“昇格組”ながら開幕戦では慶大を破った青学大だが、連勝でその実力がフロックでないことを証明した。一方、関学大は今季開幕戦を勝利で飾ることができなかった。


東京学芸大学 3-1 日本大学


 昨季は1部参入プレーオフに敗れ、惜しくも1部昇格を逃した東京学芸大学(昨季2部リーグ3位)と、2試合を終えて負けなし、前節の勝利で暫定首位に立った日本大学(勝点4・暫定1位)の一戦。

 東学大は新型コロナウイルス感染症の影響で開幕から延期が続き、この試合が今シーズン初戦となった。日大は6日の水曜日の試合から中2日、これが3連戦の最終戦となる。前半は日大が主導権を握った。7番・龍前大翔や9番・千葉隆希らアタッカーが攻撃を牽引し、チャンスを演出。シュートこそ1本に留まるものの、相手を押し込む時間が続いた。対する東学大はチームの連携を確かめながら試合を進め、日大ペースの前半を無失点で終えた。

 後半も日大ペースで試合は進んでいたが、52分に東学大の8番・柿本音王のスルーパスから26番・生駒泰輝が抜け出す。ペナルティーエリアの外から右足を振り抜くと、これが決まる東学大が先制。ルーキーの技ありシュートで東学大が貴重なゴールを挙げる。しかしその直後の56分、日大もすぐさま追いつく。20番・熊倉弘貴のクロスに合わせたシュートのこぼれ球に、11番・熊倉弘達が素早く反応。そのままダイレクトでボレーシュートを沈めて1-1に。再び試合を振り出しに戻した。その後は日大が主導権を握り、東学大を押し込む展開になるが、東学大もGKの1番・栗原巧太郞を中心に、集中した守備で要所を抑えゴールを許さない。試合が動いたのは、試合終了も近づいた88分。東学大は深い位置からのロングスローのこぼれ球に27番・伊藤慶亮が反応。放ったシュートはそのままゴールに吸い込まれ2-1と逆転に成功する。先制点に続き、この日がデビュー戦となるルーキーが、貴重な追加点を挙げた。さらに東学大は90+3分、前がかりになった日大の隙を突き、ダメ押しの3点目。途中出場の29番・五十嵐功が突破。そのこぼれ球に反応した、同じく途中出場の11番・井上颯太が冷静に決め切って3-1に。試合は3-1で終了した。

 8人が関東リーグ初出場という東学大が、1年生と交代選手の活躍で今季初戦を勝利で飾った。一方、日大は押し込む展開が長かっただけに手痛い敗戦。3戦目にして初の黒星を喫し、4位に後退した。



 次節の第4節は4月17日(日)に、延期1試合をのぞいた5試合が行われる。11:00からは関東学院大学と東海大学、中央大学と明治学院大学、東京学芸大学と青山学院大学がそれぞれ対戦。14:00からは立正大学と産業能率大学、日本体育大学と日本大学の試合が行われる。

 東京都リーグから昇格した青学大が開幕から2連勝と絶好調だ。2試合とも1-0で勝利するなど粘り強い戦いぶりを見せ、スタートダッシュに成功した。一方、その青学大に開幕黒星を喫した慶大は、その後2連勝。青学大と同勝点ながら得失点差で上回り首位に浮上した。また、今節が初戦となった東学大と関学大は明暗が分かれた。東学大がフレッシュな新戦力で快勝したのに対し、関学大は“昇格組”の青学大に惜敗。その“昇格組”も青学大が好調な一方で、城西大は今節ドローに持ち込んで初の勝点を積み上げたものの、2試合を終えて1分1敗と11年振りの関東リーグで苦戦を強いられている。

 新型コロナウイルス感染症による活動停止の影響で、開幕から消化試合数にバラつきが出ている。難しい状況の中での戦いになるが、連戦や日程変更を乗り越えて昇格争いをリードする大学はどこになるか。目が離せない戦いはまだ始まったばかりだ。
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