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JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦・2部第10節マッチレポート

2022/07/07



 『JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦【前期】』2部リーグ第10節は、6月15日(水)に全6試合が行われた。

立正大学 1-0 東京学芸大学


 2連敗の悪い流れから抜け出したい立正大学(勝点7・暫定11位)と、上位争いに加わるために勝点を積み上げたい東京学芸大学(勝点9・暫定9位)の一戦。

 序盤から主導権を奪い合い、激しい攻防戦を繰り広げた両チームだったが、初めにチャンスを掴んだのは東学大。10分、10番・後藤健太が相手のパスをカットすると、それを受けた26番・生駒泰輝が迷わず右足を振り抜く。だがこれは惜しくも相手GKの正面。その後は立正大が落ち着いてボールを繋いで主導権を握る。少しずつ試合を優位に進めていた立正大は39分、中央でボールを受けた7番・青島太一が、右サイドの16番・望月勇伸にロングボールを展開する。オーバーラップをしてきた4番・井上竜太にスルーパスが渡ると、4番・井上はゴール前に走りこんできた7番・青島に再びパスを繋ぐ。7番・青島が左足を振り抜いて放ったボールはそのままゴールに吸い込まれ、立正大が先制する。東学大も10番・後藤の果敢なドリブルで立正大ゴールに襲い掛かるが、一進一退の展開でスコアは動かず、1-0で立正大がリードしたまま試合を折り返した。

 後半に入ると、序盤から東学大が猛攻を仕掛ける。54分には、東学大10番・後藤が果敢な仕掛けからシュートを放ち、そのこぼれ球に8番・柿本音王が素早く反応。シュートを放つが、立正大も17番・牧野光佑が顔面ブロックで得点を阻止。その後も勢いにのる東学大だったが、立正大の堅い守備をなかなか崩すことができない。一方、我慢の時間が続いた立正大は63分、前線からの激しプレスでボールを奪うと、10番・竹村俊二から25番・町田雄亮にパスを繋ぐ。25番・町田のスルーパスに19番・多田圭佑が落ち着いて対応。ゴール前にボールを入れると、そこに走りこんできた29番・宮崎海冬がシュート。だがこちらもゴールネットを揺らすことはできない。結局、終始集中力を切らさなかった立正大が、先制点を守り切り1-0で試合終了。

 立正大は、2試合ぶりの勝利で連敗をストップ。降格圏からも脱出し、9位に順位を上げた。一方の東学大はこれで5連敗目を喫する結果に。立正大と入れ替わるように、ついに降格圏内となる11位に沈むこととなった。


慶應義塾大学 2-2 日本体育大学


 前節は中央大学と首位攻防戦を演じ、引き分けて首位を堅持した慶應義塾大学(勝点17・暫定1位)と、同勝点で慶大をピタリと追随する日本体育大学(勝点17・暫定2位)の一戦。

 1位と2位の首位攻防戦は、早いパスワークと連動した守備で序盤から慶大がペースを握る。だがなかなかシュートまで持ち込めない中、日体大は10分、縦に早いパスワークで攻め上がり、19番・岡﨑大志郎が態勢を崩しながらもシュート。だがこれは慶大GK21番・根津拓斗がファインセーブでチームを救う。しかし直後の11分、コーナーキックのチャンスから試合が動く。日体大20番・菅野隆星の右足から放たれたボールは、相手DFの頭をすり抜けて32番・五十嵐琉偉の元へ。これをワントラップして冷静にゴールに流し込み、日体大が先制点を挙げる。追加点が欲しい日体大と追いつきたい慶大は激しい攻防戦を繰り広げ、試合はさらにヒートアップ。慶大はセットプレーのチャンスから果敢に攻め込むが、日体大の堅い守備に阻まれてゴールネットを揺らせない。スコアが動いたのは3回目となるコーナーキックのときだった。36分、7番・山本献の右足から放たれたボールは、ファーサイドで待つ5番・牧野晋作の元へ。5番・牧野が身を投げ出してボールに触れると、折り返したところに待っていたのが20番・内藤豪。ダイレクトで押し込み、同点弾を決める。このゴールにより、試合は振り出しに戻った。

 後半、口火を切ったのは慶大だった。56分、中央付近で7番・山本が相手のドリブルをカット。そのまま前線に運ぶと、ペナルティーエリア外から左足でゴールを狙う。シュートは素晴らしい軌道でゴールネットを揺らし、慶大が逆転に成功する。対する日体大も積極的に裏へとボールを供給し続けると、76分にチャンスが到来する。10番・三浦颯太がセンターサーク付近でボールを受け、7番・佐々木大貴にパスを供給。7番・佐々木は持ち前のドリブルでボールを前に運ぶと、自分を追い越して裏に抜けた10番・三浦にスルーパス。10番・三浦は、キーパー頭上を越すチップキックで得点を挙げ、再び試合を振り出しに戻した。その後も激しいぶつかり合いを見せた両チームだが、ともに追加点のないまま笛が鳴り、2-2で試合終了。

 シーソーゲームとなった首位攻防戦は、両チーム勝点1を分け合うドローゲームに終わった。




中央大学 1-2 産業能率大学


 前節の上位対決を引き分け、1つ順位を落としてしまった中央大学(勝点16・暫定3位)と1部リーグ昇格圏を射程圏内に捉えた産業能率大学(勝点13・暫定4位)、3位と4位に直接対決。

 先に主導権を掴んだのは中大だった。右サイドの10番・平尾拳士朗と関東リーグ初出場の24番・影山兼三を中心に、産能大守備陣を崩しにかかる。対する産能大は、9番・菅原龍之助を筆頭に前線からの素早いプレスで中大に主導権を渡さない。一進一退の攻防が続き、0-0まま前半が終了するかと思われた45+3分。産能大がペナルティーエリア付近でフリーキックを獲得。キッカーの10番・城定幹大が、ゴール左隅に直接左足のシュートを決めて先制。0-1のまま前半を終了する。

 前半終盤の勢いのまま、後半も開始早々に産能大がチャンスをつかむ。47分、産能大はペナルティーエリア付近でフリーキックを獲得。これを8番・有馬和希がゴール前に蹴り込むと、フリーの3番・小山田賢信が頭で叩き込んで追加点。追いつきたい中大は、41番・田中幹大と9番・勝浦太郎らを立て続けに投入して反撃に出る。この選手交代が功を奏し、中大は72分にペナルティーキックを獲得。これを9番・勝浦が沈めて中大が1点を返す。その後は前線に厚みをもたせた中大が再三チャンスを演出するが、産能大の全員守備に阻まれゴールをこじ開けることができない。結局、スコアは動かぬまま1-2で試合終了。

 3位と4位の直接対決は、産能大が貴重な勝点3を獲得。順位は変わらないものの、中大と勝点で並ぶなど上位進出への大きな足がかりとなった。一方、中大は産能大に並ばれる厳しい状況となった。


関東学院大学 1-1 日本大学


 前節で勝利し、連勝を目指す関東学院大学(勝点11・暫定6位)と、今節の勝利で上位浮上のきっかけを作りたい日本大学(勝点10・暫定7位)の一戦。

 前半は立ち上がりから日大ペースとなった。11分、日大は11番・熊倉弘達が関学大DFのミスを突きボールカット。ドリブルでゴール前まで侵入し、シュートを放つ。だがこのシュートは、関学大GK21番・倉持一輝がファインセーブ。得点には至らない。しかし日大の攻撃は止まらず、14分には関学大DFがペナルティーエリア内でファウルをし、日大にペナルティーキックを献上。日大はこのペナルティーキックを、8番・近藤友喜が落ち着いてゴール左に決めて先制する。同点に追いつきたい関学大は、自陣からボールを繋いで相手陣内に攻めこもうとするが、日大のプレッシングをなかなか攻略できない。その後もセットプレーや前線からのプレッシャーでボールを奪い、日大が主導権を握る時間帯が続いたが、43分に関学大が試合を動かす。左サイドの4番・藤本裕也からのボールに、7番・岩元ルナが反応。中央にパスを供給すると、これを14番・栁陸斗がゴールに押し込んで1点を返す。関学大が前半終了間際に追いつき、1-1で試合を折り返す。

 後半も前半同様、立ち上がりから日大ペースとなった。日大はコーナーキックから何度となく関学大ゴールを脅かすが、なかなか得点に至らない。すると、69分には関学大にチャンスが訪れる。左サイドの7番・岩元が仕掛けたところでファウルを受けて、いい位置でフリーキックを獲得。キッカーは10番・狩野海晟。しかし、10番・狩野のキックは壁に当たりゴールとはならない。その後試合は拮抗。このまま同点で終了するかと思われた90+2分に、日大にチャンスが訪れる。右コーナーキックから8番・近藤が頭で合わせるが、関学大GK21番・倉持がビックセーブで日大の勝ち越し点を許さない。その後、得点は動かず1-1の同点で試合は終了。

 6位と7位の直接対決は互いに勝点1を分ける結果となった。


東海大学 2-1 明治学院大学


 連勝して首位との差を縮めたい東海大学(勝点12・暫定5位)と、今季3勝目を挙げて上位に食いつきたい明治学院大学(勝点8・暫定10位)の一戦。

 序盤は拮抗した展開となったが、18分に明学大が一瞬の隙を突く。左サイドでボールを持った34番・渡辺創太が、中央フリーの16番・萩原大翔へパスを送る。16番・萩原がペナルティーエリア外から右足で放ったシュートは、東海大GK1番・佐藤史騎が左手で弾いたものの、そのままゴールへと吸い込まれる。明学大が幸先のいい形で先制点を挙げる。対する東海大も36分、7番・西山拓実の精度の高い左足のコーナーキックに、5番・鈴木颯太が頭で合わせて好機を演出。だがこれはクロスバーに弾かれ得点には至らない。東海大は続く42分にも、7番・西山のコーナーキックから2番・長江皓亮がヘディングシュートを放つが、こちらは枠の上に。東海大がチャンスを作りながらも決めきれず、前半は明学大の1点リードで終わった。

 後半も東海大が積極的に攻撃を仕掛ける展開となった。開始早々の47分、6番・坂本翔のクロスから10番・杉山祐輝がヘディングシュート。しかし、またもシュートは枠の上に外れてしまう。しかし59分、東海大がついにスコアを動かす。7番・西山がスローインで素早いリスタートをかけると、10番・杉山からのパスを受けた7番・西山がダイレクトでクロスを上げる。これに17番・桑山侃士が頭で合わせ1-1に。東海大が同点に追いつく。明学大も73分、15番・久保歩がディフェンスラインの背後にロングパスを送ると、相手GKがボールの処理をミス。これを拾った2番・山内稔之がフリーの9番・鈴木燦次にパスを出し、9番・鈴木はがら空きの東海大ゴールにシュートを放つ。しかし東海大の16番・吾妻駈が決死のブロックに入り追加点を許さない。両者一步も譲らない展開の中、ゲームが動いたのは試合終盤だった。86分、東海大は自陣左サイドで6番・坂本がパスカット。相手GKの位置を確認すると、ハーフウェーライン後方から直接ゴールを狙う。ボールはそのままゴールへと吸い込まれ、鮮やかなロングシュートで東海大が2-1と逆転に成功する。その後は、東海大が徹底した守備で明学大にチャンスを作らせず2-1で試合終了。

 上位に食い込むための大事な一戦を制した東海大は、連勝で勝点3を獲得。首位との勝点差を1ゲームまで縮めることに成功した。一方の明学大は、試合終了間際の失点で下位グループから脱出することができなかった。




青山学院大学 0-3 城西大学


 今節こそは勝点3を獲り再浮上のきっかけを掴みたい青山学院大学(勝点10・暫定8位)と、4試合ぶりの勝利で順位の浮上を狙う城西大学(勝点7・暫定12位)の一戦。

 今季2部リーグへ昇格したチーム同士の一戦。先に大きなチャンスを迎えたのは城西大だった。11番・磯貝飛那大が、右サイド10番・浅賀凱斗から絶好のラストパスを受けてシュートを放つが、青学大4番・西澤俊がゴールライン上でカバーに入り、城西大の得点を許さない。対する青学大もペナルティーアーク付近で10番・比留間輝が7番・佐々木達也の落としを受け、トラップから豪快なシュートを放つ。だが、これは惜しくもクロスバーを直撃。どちらもチャンスを決めきれない。そんな展開の中、スコアが動いたのは30分。城西大は敵陣でボールを奪取すると、10番・浅賀からのパスが右サイドの24番・松﨑瑞樹へと渡り、中央にクロスを供給。これを18番・吉川元輝がダイレクトで合わせ、城西大が先制する。続く36分、城西大はコーナーキックを獲得すると10番・浅賀の蹴り入れたボールに、19番・西岡健二が飛び込んで合わせて追加点。城西大は前半終了間際の45分にも、ショートカウンターからドリブル突破を図り、18番・吉川がシュートを放つなど積極的に攻撃を仕掛ける。前半は終始城西大が優位に試合を進め、2-0で試合を折り返した。

 後半も先手を取ったのは城西大。53分、セットプレーのこぼれ球を7番・森高玲が回収。そのパスを10番・浅賀が右サイドで受け、そのまま左足を振り抜くと、シュートは逆サイドネットに吸い込まれる。城西大がリードを3点に広げ、青学大を突き放した。苦境に立たされた青学大は積極的な選手交代で打開を図るも、集中力を保ち、ハードワークを欠かさない城西大の守備網を切り崩せない。青学大は19番・安藤如登の放ったシュートがポストに弾かれるなどの不運も。結局、青学大は1点も返せないまま0-3でタイムアップ。

 城西大は主将の10番・浅賀が1ゴール1アシストの活躍で0-3の完勝。敗れた青学大は、今節の敗戦を含み直近の5試合で未勝利と、苦しい状況になった。



 ともに勝点17で首位争いを繰り広げている暫定首位・慶應義塾大学と暫定2位・日本体育大学の直接対決は引き分けに終わり、両チーム順位は動かず。暫定4位につけていた産業能率大学は、暫定3位中央大学に勝利し、順位こそ変わらないものの、中大と同勝点に。さらなる順位浮上のきっかけをつかんだ。立正大学と城西大学がともに勝利して降格圏から抜け出した一方、ともに敗れた東京学芸大学と明治学院大学は降格圏に沈む結果に。大幅な順位変動の可能性もあった第10節だが、上位7チームの順位は変動せず、混戦模様に拍車がかかる結果となった。

 前期最終戦となる次節は、暫定2位の日本体育大学と、暫定3位の中央大学が、またもや直接対決。下位グループでは、7位から12位までの勝点が3点差と、1試合の結果でも降格圏に後退する可能性が十分にある。どのチームもシーズン後半への勢いをつけるために負けられない重要な一戦。上位グループ、下位グループそれぞれで勝点の差が狭く、一試合の結果で順位の大幅な変動の可能性もある2部リーグは次節も目が離せない。

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