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JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦・1部第7節マッチレポート

2022/06/02


 『JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦【前期】』1部リーグ第7節は5月29日(日)に全6試合が行われた。


流通経済大学 0-0 早稲田大学 @第一カッターフィールド


 ついに初勝利を収め、直近2試合では負けなしと軌道に乗り始めた流通経済大学(勝点5・暫定9位)と、前節の明治大学戦で勝点1を獲得するものの今季未だ勝利が無い早稲田大学(勝点2・暫定12位)の一戦。

 キックオフ直後から、流経大が勢いをもって試合に入った。対する早大は慎重に守備から組み立てる展開に。だが、先に流れを掴んだのは早大だった。4年生の4人で構成された4バックが安定した守備を見せ、前線にボールを好配給。早大最初のチャンスは20分。2番・森璃太がドリブルで右サイドを駆け上がりクロスを上げる。遠いサイドに流れたボールは、逆サイドの7番・安斎颯馬のもとへ。ダイレクトで左足を振り抜くが、流経大のGK31番・彼島優が弾きゴールには至らない。流経大にも前半アディショナルタイムに決定機が訪れる。流経大は左サイドでフリーキックのチャンスを獲得。キッカーの5番・西原広太のボールは、ファーサイドでフリーの状態だった10番・齊藤聖七のもとへ。このボールをヘディングで狙うが、ボールは惜しくもクロスバーの上へ。結局0-0のまま試合を折り返した。

 早大はハーフタイムに交代2枠を使い勝負に出る。この交代が早大を勢いづけた。後半は終始早大ペースで試合が進むが、最後の局面でシュートまで持ち込むことができない。すると75分、流経大は途中出場の27番・松永颯汰がカットインから右足を振り抜き、ゴール左隅に勢いのあるシュートを放つ。だが、ゴールに吸い込まれたかと思われたボールを、早大GK1番・ヒル袈依廉がファインセーブ。最後の最後で弾き出し、こちらもゴールとはならない。早大はその後、FC東京内定の11番・西堂久俊を投入。さらに勢いを加速させるも、流経大の固いディフェンスを崩せず0-0のままタイムアップ。

 ともに勝点3を獲得して勢いづけたい試合だったが、両チームチャンスを決めきれずにスコアレスドロー。勝点1を分け合う形となった。




駒澤大学 1-6 明治大学


 今季2勝目を目指す駒澤大学(勝点4・暫定10位)と、首位を追走するためにはこれ以上勝点を落とせない明治大学(勝点13・暫定2位)の一戦。

 後方からボールを繋いで相手を崩しにかかる明大に対し、駒大は前線からハイプレスをかける。試合は、両チームの特徴がぶつかり合う展開となった。スコアが動いたのは前半終了間際の43分。明大は、ペナルティーエリアにドリブルで侵入した5番・林幸多郎が倒されてペナルティーキックを獲得。5番・林自らこれを冷静に決め、明大が先制。0-1で試合を折り返す。

 後半は、前半をいい形で終えた明大が勢いのまま得点を重ねることとなった。まずは48分、左サイドから18番・中村草太の上げたクロスを、20番・太田龍之介が右足でゴールに流し込み追加点。続く53分、右サイドでボールを受けた10番・佐藤恵允がドリブルで中央に切り込み、左足でゴール右隅にシュートを流し込んでリードを3点差に広げる。さらに64分、10番・佐藤が再び右サイドで裏に抜け出すと、そのまま右足を振りぬいて4点目を決める。反撃に出たい駒大は74分、13番・辻稔貴がゴール前に頭で落としたボールを、後半頭から投入された24番・近藤稜真が右足でコースを変えてゴール。駒大が1点返すが、明大の勢いは止まらない。89分、10番・佐藤の右からのクロスに8番・木村卓斗が右足のボレーシュートで合わせてダメ押しの5点目を決める。続く90+1分、33番・藤森颯太の右からのクロスを、11番・正田徳大が左足で流し込んで試合を決める6点目をマークし、そのまま1-6で試合終了。

 攻撃陣の活躍によって明大が1-6と駒大を大きく突き放す快勝を収めた。首位・東京国際大学が敗れたことにより、前節に5差まで開いた勝点差は2と縮まり、1ゲーム差以内に。大きな意味を持つ勝利となった。一方の駒大は、なかなか2勝目が挙げられず苦しい状況となった。


法政大学 1-0 東京国際大学


 直帰の試合で待望の初勝利を挙げたものの、上位浮上のためにはさらなる勝利が欲しい法政大学(勝点3・暫定11位)と、確実に白星をあげ関東リーグ戦史上初の開幕7連勝を目指す東京国際大学(勝点18・暫定1位)の一戦。

 序盤は、互い様子をうかがうような堅い印象の入り方となった。ディフェンスラインからの短いパスで、徐々に相手を剝がしてゴールへ前進する法大に対し、東国大は前線の強力2トップ、9番・佐川洸介と11番・師岡柊生へのロングボールを中心に攻撃を組み立てる。先に決定機を作り出したのは法大。右サイドを崩すと19番・髙橋馨希が中央へ丁寧なラストパスを転がす。そこに走り込んできた6番・佐野陸人が右足を振り抜いたが、シュートは惜しくもクロスバーを強く叩いた。一方の東国大は27分、高い位置でフリーキックを獲得。15番・村木龍晟が左足でゴール前へ入れたボールに、13番・湯澤拓士がマークを振り切って頭で合わせるが枠を捉えられず。互い決定機を活かせず、前半はスコアレスのまま終了した。

 後半も変わらず、ボールを繋ぐ法大とシンプルにゴールを狙う東国大が競り合う展開に。だが65分、法大がついに均衡を破る。コーナーキックを獲得した法大は、6番・佐野がニアに低い球を入れると、これを20番・白井陽貴が頭でコースを変えてゴールイン。法大が先制する。リードを許した東国大は18番・尾崎岳人、28番・古澤ナベル慈宇といった、前線の選手を次々と送り込んで巻き返しを狙う。終了間際の90+1分には、28番・古澤が相手DFに囲まれながらも力強いドリブルで相手を剥がしてパスを繋ぐ。それを受けた19番・八木橋俊介がワンタッチでディフェンスライン裏へとスルーパス。抜け出した18番・尾崎がゴールネットを揺らしたが、これはオフサイドの判定でノーゴールに。その後も法大は東国大に追撃を許さず、先制点を守りきって試合終了。

 開幕戦から負けなしだった東国大の連勝がついにストップ。今季初黒星を喫し、連勝記録更新の7連勝は達成できなかった。依然首位はキープしているものの、2位明治大学が勝利したことでその差を2と縮められた。一方、東国大の連勝を止める大金星を挙げた法大は、上位浮上のための貴重な勝点3を獲得。延期分の試合もあり、今後も過密日程が続くが、2連勝で一気に順位を上げたいところだ。


筑波大学 1-2 東洋大学


 中2日で迎える天皇杯2回戦に向け、勝って調子を上げたい筑波大学(勝点6・暫定7位)と、2試合連続逆転負けという悪い流れを断ち切りたい東洋大学(勝点9・暫定5位)の一戦。

 試合は序盤から動いた。7分、筑波大は13番・角昂志郎のシュートが相手DFのハンドを誘いペナルティーキックを獲得。このチャンスに13番・角が落ち着いて決めて、筑波大が先制する。出鼻を挫かれる形となった東洋大だが、14番・井上怜のシュートを皮切りに、次第に攻勢を強めていく。35分には、5番・押久保汐音が敵陣へ送った浮き球のボールを筑波大がヘディング。すると、これが筑波大のディフェンスラインの裏へと入る。これを見逃さなかった東洋大の9番・室井彗佑がボールを奪うと、持ち前のスピードでGKとの一対一に持ち込んだ。筑波大GK、1番・髙山汐生の逆を取ってシュートを流し込み、東洋大が同点に追いつく。さらに直後の38分にも東洋大にチャンス。またもや9番・室井がカウンターから裏へ抜け出してシュートを放つが、これは1番・髙山が体を張ってファインセーブ。だが9番・室井がこぼれ球を回収すると、ゴール前に上がってきた8番・高柳郁弥へとパスを送る。8番・高柳が左足を振り抜いたシュートは、ゴールのニアサイドを打ち抜き、あっという間に東洋大が逆転に成功。1-2で前半を終了した。
 後半は追う筑波大が攻勢を強める展開となった。70分には左サイドから崩し、最後は8番・竹内崇人がシュート。決まったかに思われたシュートは、しかし東洋大の4番・髙橋亮が間一髪でクリア。ゴールを割らせない。一方、押し込まれる時間が続いた東洋大も、9番・室井のカウンターから筑波大守備陣の一瞬の隙を窺う。なかなか追加点を奪えない筑波大は、79分に11番・和田育、89分には17番・栗原秀輔を投入して前線を活性化させるが、最後までスコアは動かず1-2で試合終了。

 連敗を2で止めた東洋大が勝点を積み上げ、暫定3位に浮上。東京国際大学とともに2部からの“昇格組”が、上位グループ入りを果たす形となった。一方、逆転負けの筑波大は2敗目を喫する結果に。2勝目が遠く、下位グループと勝点が近づきつつある。


国士舘大学 2-3 桐蔭横浜大学


 延期試合を含む直近のリーグ戦で2連勝。今季初の3連勝を狙う国士舘大学(勝点10・暫定3位)と、天皇杯1回戦を勝ち進んだ勢いで、連敗中のリーグ戦でも勝利したい桐蔭横浜大学(勝点7・暫定6位)の一戦。

 勢いのある両チームの対戦らしく、序盤からゴール前に迫るシーンが続いた。最初のビッグチャンスは桐蔭大。23分、左サイドからドリブルで抜け出した10番・水野颯太のグラウンダークロスに、9番・山田新がワンタッチで合わせる。だがこれは、国士大GK1番・飯田雅浩がビッグセーブでゴールを死守。対する国士大は36分、左サイドでボールを持った9番・高橋尚紀からのクロスに3番・望月海輝が頭で合わせネットを揺らす。国士大が先制するも、その5分後の41分には桐蔭大がペナルティーエリア付近でフリーキックを獲得。16番・左部開斗が直接ゴールを狙ったキックは、国士大GK1番・飯田が弾いてポストに当たるものの、そのこぼれ球に9番・山田が反応。右足で押し込み、桐蔭大がすぐさま同点に追いついた。

 1-1で迎えた後半、開始早々の46分に桐蔭大が追加点を挙げる。左サイドで9番・山田が5番・高吉正真からのパスを受けて左サイドから切り込み、角度のないところからシュートを放つ。9番・山田のこの試合2得点目となるゴールが決まり、一瞬の隙をついた桐蔭大が逆転に成功する。追う国士大も53分に同点弾。右サイドから崩すと、タッチライン際でパスを受けた8番・東條敦輝がゴール前にクロスを入れる。これを5番・牧山晃政が右足で合わせ、試合はまたしても振り出しに戻った。その後は国士大がボールを握る時間帯が続いたが、みたびスコアを動かしたのは桐蔭大。74分、センターライン付近のフリーキックからゴール前へロングボールを入れると、混戦のなかで3番・中野就斗がこぼれ球に反応。そのまま右足を振り抜き、勝ち越しゴールを決める。このゴールが決勝点となり、2-3で試合は終了。

 終始激しい攻防を繰り広げた一戦は、最後の最後に主将の3番・中野がゴールを決めた桐蔭大が勝利を収めた。


順天堂大学 0-0 拓殖大学


 ここまで6試合を戦って5得点と、攻撃陣に課題が残る順天堂大学(勝点6・暫定8位)と、前節は大量4得点で勝利し、連勝して勢いに乗りたい拓殖大学(勝点10・暫定4位)の一戦。

 序盤は順大がボールを支配。8番・山﨑大地を中心に長短のパスを織り交ぜ試合をコントロールする。14分、順大は9番・岩井琢朗が右サイドでボールを受けると、ドリブルでペナルティーエリア内までボールを運ぶ。左足で放ったシュートは、しかし拓大GK1番・高麗稜太によってセーブ。対する拓大は19分、10番・日野翔太がペナルティーエリア内から強烈なシュートを放つが、こちらも順大GK30番・後藤佑介がセーブ。互いの守護神がチームを救う展開となり、両チーム無得点のまま前半は終了する。

 順大は66分、途中出場の12番・名須川真光が相手のボールをカットすると、すぐさま反転。右足でゴール右上を狙ったシュートを放つが、拓大GK1番・高麗が右手一本でシュートを弾く。拓大も81分、右サイドでボールを受けた14番・浅倉廉がドリブルでゴール前へ。最後は8番・小川開世が左足でシュートを放つが、これも順大GK30番・後藤がビッグセーブ。試合が終盤に近づくと、両チームともオープンな展開に。順大は84分、40番・井上太聖が右サイドをドリブルで駆け上がりシュート。86分にも左サイドから7番・桂陸人がクロスボールを供給し、ゴール前で20番・梶原豊がシュートを放つ。だが、いずれもゴールを割ることはできなかった。試合終了間際の90+3分には、拓大にビッグチャンス。左サイドからのクロスを、順大GK30番・後藤が防ぐものの、こぼれたボールに30番・酒匂駿太が反応。シュートは枠を捉えるが、順大の36番・三輪椋平が決死のブロックでゴールを死守。拓大に得点を許さない。後半は両チーム多くの決定機を迎えたが、ともに決死のディフェンスでゴールを守り切り、0-0で試合終了。

 順大は2試合連続で無得点に終わり、課題の得点力が露呈する結果に。一方の拓大も攻撃陣が振るわず、勝点1を分けあう形となった。



 勝てばリーグ戦記録更新の7連勝、ここまでの6連勝も2020年の明治大学とタイ記録と、開幕から快進撃を続けてきた東京国際大学がついに初黒星を喫した。首位・東国大の独走を止めたのは法政大学。1ケ月遅れとなった開幕直後はなかなか勝てずに苦しんだが、ここにきて2連勝。遅れてきたダークホースとして、上位グループ入りを狙う。一方、2位の明治大学は駒澤大学に6初快勝。首位との勝点差を2に縮めた。一方、桐蔭横浜大学は、国士舘大学との打合を制して久しぶりの勝点3をもぎ取った。順位も5位に上げ、ここからの反撃を目指す。また東洋大学は筑波大学に逆転勝利を収め、順位も一気に3位へ。明大とともに首位・東国大を追う。

 次節第8節は、6月5日(日)に流通経済大学龍ケ崎フィールドにて11:00から筑波大学と桐蔭横浜大学、14:00から流通経済大学と法政大学が対戦。多摩市立陸上競技場では11:00から明治大学と国士舘大学、14:00から駒澤大学と早稲田大学が対戦する。また第一カッターフィールドで14:00から順天堂大学と東洋大学、拓殖大学と東京国際大学の試合は非公開での実施となる。

 東国大、明大が上位グループを牽引する一方、下位グループでは早稲田大学が未勝利で苦しんでいる。第7節でも流経大と0-0で引き分けるなど、得点力不足は未だ解消したとは言い難い状況だ。今節の対戦相手は、明大に6失点を喫した駒大。はたして早大が初勝利を挙げるのか、それとも駒大が悪い流れを断ち切って今季2勝目を手にするのか。首位まで勝点2差に迫った明治大学、そして連勝がストップした首位・東国大の動向からも目が離せない。

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