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『「アミノバイタル®」カップ2018 第7回関東大学サッカートーナメント大会』3回戦マッチレポート

2018/07/20

 勝てば、夏の全国大会である『第42回総理大臣杯全日本全日本大学サッカートーナメント』の出場権が得られる3回戦。全国への切符を懸けた戦いは、7月18日(水)に味の素フィールド西が丘、味の素スタジアム西競技場で行われた。


早稲田大学 対 明治学院大学 @味の素フィールド西が丘


 現在関東1部リーグ首位、優勝候補筆頭の早稲田大学と、東京都リーグ所属ながら1部チームに連勝するジャイアントキリングで一躍注目の的となった明治学院大学との一戦。

 試合は開始直後から早大が圧倒。早大はDFの裏を狙ったロングボール入れ、9番・武田太一を中心に明学大ゴールへと攻め込む。圧倒的なパワーに押し込まれる展開となった明学大だったが、全員守備で我慢の時間を乗り越えると、次第に早大からボールを奪取。カウンターからチャンスを掴むと、その後はリズムよくボールを回して試合を支配するようになった。しかし、両チームチャンスを決めきれず前半はスコアレスで終了。

 後半に入っても状況は変わらない。明学大はハーフタイムに21番・鳥谷部嵩也、59分に9番・黒石川瑛といった得点力のある選手を投入。早大も52分に切り札でもある主将の29番・岡田優希を投入するなど、後半早々の選手交代で状況の打開を図ろうとするが、試合は拮抗した展開のまま。一進一退の攻防を繰り広げ、互いチャンスを決めきることができず延長にもつれ込むかと思われた終了間際89分に試合が動いた。明学大は左サイドを突破した10番・行武大希がコーナー付近まで粘って、21番・鳥谷部へとパス。中央に上げられたクロスに17番・武田義臣が反応。トラップしたボールを一度は足元に収めるも、そのままボールを浮かせ、GKの頭上を超すヘディングシュートを叩き込みゴール。「期待に応えてくれた。90分を走りきり、あそこに詰めていることが彼のクレバーさ。ハードワーカーのプレゼントともいえるゴール」と鈴木修人監督が絶賛するゴールで、明学大が先制する。その後は早大も猛攻で明学大ゴールに迫り、90+4分には29番・岡田が決定的なヘディングシュートを放つも、バーを直撃しゴールならず。結局、終了間際の劇的な得点が決勝点となり、明学大が勝利しベスト4に進出をはたした。

 ついに1部3チームを倒し、初の総理大臣杯出場の切符を手にした明学大。鈴木監督は「(2連勝して)勢いに乗っているからポジティブになる。立ち上がりは押し込まれていたが、走り負けていなかったので心配はしていなかった」とコメント。むしろ「失点をしてもいいから前から行って相手に圧力をかけよう」と選手に声をかけたという。この試合では、1年生5人を起用。連戦を戦うためターンオーバーを狙った形だが、「1年生とはいえ、高校時代は全国を経験している選手」との信頼もあった。結果的には後半から21番・鳥谷部、9番・黒石といった攻撃力のある選手をフレッシュな状態で投入でき、貴重な決勝点に結びつけた。鈴木監督は「プランどおりすぎて怖い」と笑うが、「個の力では勝てないかもしれないが、チームの力で勝つことができた」とも。監督の母校で早大を倒し、次の相手も1部校。はたして明学大の"ジャイキリ"はどこまで続くのか。



東海大学 対 明治大学 @味の素フィールド西が丘


 桐蔭横浜大学、順天堂大学の1部2校を破り勢いに乗る東海大学と、ここまで7得点と攻撃陣が好調な明治大学の一戦。

 ベスト4を懸けた一戦は、序盤から激しくぶつかり合う展開となった。しかし徐々に明大がボールを支配。すると23分、明大は右サイドでボールを受けた10番・小野雅史が浮き球でパス。それを受けた9番・村田航一がドリブル突破からグラウンダーのパスをペナルティーエリアに送ると、19番・中川諒真が右足で合わせ、明大が先制に成功する。その後も、11番・佐藤亮や14番・中村健人らが東海大ゴールに襲い掛かるが東海大も2番・浦野将を中心とした粘り強い守備で得点を許さない。両チームともに攻めあぐねる展開が続き、1点リードのまま前半は終了する。

 後半に入ると、開始直後の51分に明大が追加点を挙げる。14番・中村健人が中央から右サイドへとボールを展開。9番・村田航一が、右サイドをドリブルで突破すると、エンドラインまで粘ってマイナスのパスを出す。これをペナルティーエリア内で受けた11番・佐藤亮が、豪快に右足で振り抜いてゴール。前半同様、サイドからの攻撃で明大が加点した。東海大も59分にペナルティーキックを獲得する絶好のチャンスを得るが、10番・堀越大蔵のキックを明大GK・1番・後藤大輝が弾きゴールならず。逆に62分には、19番・中川がペナルティーエリア内で倒されて、明大がペナルティーキックを獲得。これを9番・村田航一が決めてリードを3点差に広げる。東海大はその後、次々と選手を交代して試合の流れを変えようとするが、なかなか明大からボールを奪うことができない。むしろ明大の交代選手が躍動し、84分には、左サイドの27番・須貝英大からパスを受けた4番・橋岡和樹がミドルシュートを決めて、ダメ押しの4点目。試合を決定づけ、そのまま0-4で明大が勝利した。

 明大の栗田大輔監督は「相手は同じ関東のチームとはいえ、ほとんど初対戦の相手」と東海大相手のやりにくさについて触れたが、「スカウティングの映像を中心に」チームとしてきちんと対応できたことが勝利につながったと語った。2回戦では延長戦まで戦うなど苦戦も強いられたが「2回戦ではサイドにボールが流れなかった」との反省から、この試合では9番・村田と19番・中川の2トップに、11番・佐藤、10番・小野らがサイドから攻撃を仕掛け、得点を演出。狙いどおりの展開で完勝を収めた。この試合の結果、4年連続の総理大臣杯出場となったが「総理杯では3回決勝に進出して、2回負けている」と栗田監督。昨年も悔しい思いをしているだけに「リベンジの権利はあると思っている」。そのためにも、まずは本大会での3年ぶりの優勝を目指し、準決勝戦に臨む。



専修大学 対 駒澤大学 @味の素スタジアム西競技場


 関東リーグ前期で0-5と完敗しリベンジを果たしたい専修大学と、4年ぶりの総理大臣杯出場を目指す駒澤大学の一戦。

 準決勝進出、総理大臣杯出場を懸けた3回戦は関東1部チーム同士の戦いとなった。前半序盤は、両チームともペースがつかめないまま試合が進む。しかし8分に、駒大はペナルティーエリア右角付近でフリーキックを獲得。これを10番・中原輝が直接決め、駒大が先制する。その後も一進一退の攻防が続くが、次第に駒大がセカンドボールを奪い、試合の主導権を握り始める。駒大はDFの裏を狙ったロングボールを入れ、9番・高橋潤哉、11番・室町仁紀が抜け出す形を繰り返し、専大ゴールを脅かすが、なかなかゴールに結びつかない。しかし前半も終盤に差しかかった38分、駒大はまたもやペナルティーエリア付近でフリーキックを獲得。キッカーは10番・中原。蹴り入れたボールはゴール前の混戦の中、相手選手にあたりオウンゴールに。駒大が思わぬ形で追加点を獲得し、0-2とリードし前半を終了した。

 後半も駒大のペースが続いた。後半序盤の51分、右サイドから2番・須藤皓生がロングスローを投げ入れると、それを11番・室町がヘディングでそらすし、10番・中原がワンタッチで反転。そのまま左足を振り抜き、ダメ押しの3点目を決める。しかし0-3となってからは形勢が逆転。専大ペースとなり、18番・下田悠哉、27番・郡紘平が中盤でチャンスを演出。サイドから6番・小林岩魚らがゴールを狙うが、なかなか点にはつながらない。対する駒大も、粘り強いディフェンスで守りきり、0-3でタイムアップ。駒大が4年ぶりとなる総理大臣杯出場を決めた。


流通経済大学 対 法政大学 @味の素スタジアム西競技場


 2回戦でペナルティーキック戦の末中大を下した流通経済大学と、昨年度総理大臣杯王者として本大会に臨む法政大学の一戦。

 9番・ディサロ燦シルヴァーノ、20番・上田綺世、8番・紺野和也を中心に縦に速い攻撃を武器とする法政大学。前半早々の10分、ゴール前でこぼれ球を拾った20番・上田が強烈なミドルシュートを放ち、先制点を挙げる。その後も法大が流経大のゴールに果敢に攻めこみ、前半は終始法大が流経大を圧倒する展開となった。

 後半になっても法大の勢いは止まらず、52分に8番・紺野がペナルティーキックで追加点を挙げると、その直後の57分にも相手のこぼれ球に反応した20番・上田がドリブルからのシュートで3点目をマーク。流経大を突き放し、勝利を決定的なものとする。何とか盛り返したい流経大は60分、ハーフタイムに投入されたルーキーの27番・満田誠が、ゴール前で相手選手のクリアボールに反応。そのままシュートを放ち1点を返す。さらに77分、再び27番・満田が11番・岡崎優希からのパスをゴール前で受け、右足でシュートを流し込み2-3と法大を1点差まで追い詰める。このまま流経大が同点に持ち込むかと思われたが、82分にはオウンゴールで法大が4点目を追加。再び流経大を突き放し、そのまま試合終了。2-4のスコアで、2週間前に行われたリーグ前期最終戦に続き、法大が流経大に連勝した。

 法大はこれで2年連続で総理大臣杯に出場。昨年の総理杯チャンピオンとして2連覇を狙うが、その前にまずは本大会だ。過去の成績はベスト4どまりで、決勝進出の経験はない。今年こそ準決勝の壁を乗り越え、関東チャンピオンとして総理杯に乗り込みたい。



 ついにベスト4が出揃った『「アミノバイタル®」カップ2018 第7回関東大学サッカートーナメント大会《兼総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東予選》』。準決勝には明治学院大学、明治大学、法政大学、駒澤大学の4校が進み、同時に8月31日から関西で開催される『第42回総理大臣杯全日本全日本大学サッカートーナメント』の出場権を獲得した。準決勝は7月21日(土)、味の素スタジアム西競技場で明治学院大学対明治大学、法政大学対駒澤大学の対戦カードで行われる。この中で優勝経験があるのは過去2回優勝の明大のみ。3回目の優勝を狙う明大はもちろん、初のベスト4進出となった明学大を含め、残り3校が初優勝を目指し、まずは決勝進出を狙う。

 一方、敗れた早稲田大学、東海大学、流通経済大学、専修大学の4校は7月20日(金)に龍ケ崎利陸上競技場たつのこフィールドで行われる、順位決定戦に回ることとなった。対戦カードは早稲田大学対東海大学と、流通経済大学対専修大学。総理大臣杯の関東代表出場枠は全部で6。つまり、この順位決定戦に勝ち残ったチームが、残りの出場2枠を獲得できる。ある意味では、準決勝以上に熱い戦いとなりそうだ。

 酷暑の中で行われてきた『「アミノバイタル®」カップ2018 第7回関東大学サッカートーナメント大会《兼総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東予選》』も、残りわずか。はたして決勝戦の晴れ舞台に進むのはどのチームか。
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