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『「アミノバイタル®」カップ2018 第7回関東大学サッカートーナメント大会』順位決定戦マッチレポート

2018/07/22

 3回戦に敗れた4大学による順位決定戦の2試合が、7月20日(金)に、龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールドで行われた。8月31日から関西で行われる『2018年度第42回総理大臣全日本大学サッカートーナメント』の出場枠は残りふたつ。この試合に勝ったチームが、同大会に出場できることになる。


早稲田大学 対 東海大学 @龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールド


 関東リーグ首位チームとして、なんとしても総理大臣杯の出場権を得たい早稲田大学と、ジャイアントキリングで2部からの出場を目指す東海大学の一戦。

 総理大臣杯出場をかけた大一番となるこの試合は、両チームロングボールを駆使する展開となった。早大はこの試合、これまで怪我の関係で後半からの出場に限定していた主将の29番・岡田優希をスタメンで起用。「特に自分から言ったわけではないが、この試合は懸かっているものが違う。それを察してスタメンで出してくれた」という主将のスタメン復活で、早大が序盤から東海大を圧倒。14分には、左サイドを14番・藤沢和也が突破すると、ゴール前に入り込んだ29番・岡田がシュートを放って勢いづける。すると15分には、GKの1番・小島亨介のロングボールを受けた8番・栗島健太が、15番・直江健太郎に浮き球のパス。ゴール前に抜け出した15番・直江は、それを落ち着かせて右足を振り抜き、早大が先制点を決める。その後も鮮やかなショートカウンターなどでチャンスを作る早大。だが、40分過ぎからは東海大にボールを奪われる回数が増え、立て続けにセットプレーを与えるシーンも。リードしているとはいえ、やや押され気味の展開のまま、後半を迎えることになった。

 早大はハーフタイムに9番・武田太一を投入。前線のテコ入れを図るが、前半終盤の悪いに流れを変えられず、東海大にたびたびチャンスを作られてしまう。60分にはゴール前の混戦の中、27番・小林陸玖のシュートのクリアボールを拾った2番・浦野将が右足で合わせ、東海大が同点に追いつく。これで流れをつかんだかと思われた東海大だったが、早大も65分に、12番・小笠原と22番・神山を一気に投入。2枚の交代カードを切って悪い流れを断ち切ると、鮮やかなカウンターで反撃を開始する。70分、1番・小島のロングボールに9番・武田が反応。グラウンダーのアーリークロスを出すと、それを33番・石神佑基がダイレクトで流し込み、再び早大がリードを奪う。その後は東海大が猛攻を仕掛けるも、早大がきっちりと守り切り2-1で勝利。2年ぶりとなる総理大臣杯の出場を決めた。

 久々のスタメン出場となった早大の主将、29番・岡田は「全国行きが決まるこの試合でしっかりと東海大相手に取り組めたこと、結果を残せたことがチームとしての成長につながると思う」とコメント。鮮やかなショートカウンターからの得点シーンには「前期から続けてきた、早大のひとつの武器」としながらも「1部の相手には有効だが、2部のように引いて守る相手には(強みを)出しきれない。そういうときには自分たちで崩す形も必要ではないかと思う」と、全国大会につながる課題も口にした。個人的にも「少ないチャンスへの道筋をどうつけるかといった、自分の課題もある」と岡田。全国大会出場は決めたものの、本大会での成績を反省材料にさらなる研鑽の道は続く。



専修大学 対 流通経済大学 @龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールド


 3回戦では同じ1部の駒澤大学に0-3と完敗。敗戦のショックからの切り替えが鍵となる専修大学と、同じく1部相手の法政大学相手に2-4とゴールの奪い合いを演じた流通経済大学の一戦。

 3回戦ではともに3失点以上を喫しているチーム同士の対戦だけに、その反省から攻め込まれても粘り強く守る、ゴールの入りにくい試合となった。それでも前半は流経大が押し込み、3回戦でルーキーながら2得点を挙げた27番・満田誠や、5番・小野原和哉を中心に9本ものシュートを放つ。しかし専大のGK、1番・塚田匡壮のファインセーブもあり、なかなかゴールを割ることができない。

 試合が動いたのは後半に入ってすぐのことだった。51分、専大は主将の6番・小林岩魚が左サイドからゴール前にクロスを入れる。これは流経大に阻まれるものの、こぼれ球を27番・郡鉱平が右足でシュート。「狙いどおりのコースだった」というカーブのかかったシュートがゴール右隅に決まり、専大が先制点を挙げる。ビハインドを負った流経大は、57分に「昨日帰国したばかり」という2番・小池裕太と10番・新垣貴之、63分に宮本優太、67分にも14番・相澤祥太と立て続けに交代選手をピッチに送り込んで猛攻を仕掛けるが、どうしてもゴールネットを揺らすことはできない。試合終了間際には、15番・野々村鷹人が左からのクロスにドンピシャのヘディングシュートを放つも、わずかに枠の外。アディショナルタイムの9番・髙澤優也のシュートはバーを直撃するなど、ことごとくゴールに嫌われた。結局、専大が最後まで先制点を守りきりタイムアップ。流経大の3年連続出場への希望は潰え、専大が3年ぶりの総理大臣杯への切符をつかみ取った。

 敗れた流経大の中野雄二監督は「トーナメントは先にミスをしたほうが負ける。失点時のミスが大きすぎた。特にこういう連戦ではクオリティーよりミスの有無が勝敗を分ける」と苦い顔。「2回戦の中央大学戦でPKまで戦って消耗したことも大きかった」と振り返った。一方、勝利した専大の主将・6番・小林は「流経大は強いし、勢いもある。互いに連戦で疲れもあったから、最後は気持ちだけだったと思う」とコメント。終盤は一方的に攻められる展開となったが「最後まで声を出しあって戦えたことは、夏の全国大会に向けて自信になる」とした。3年ぶりとなる総理大臣杯だが「自分は当時ベンチにもいなかった」という。今の4年で総理大臣杯を経験しているのは11番・中山克広くらい。かつては関東リーグ四連覇を果たしたチャンピオンチームだが、唯一獲っていないタイトル、総理大臣杯に向けて「初出場のような気持ち」で臨む。





 順位決定戦で戦った4チームは、7月22日(日)に流通経済大学フットボールフィールドで、最終順位を決める戦いに臨む。対戦カードは5位決定戦が早稲田大学対専修大学、7位決定戦が東海大学対流通経済大学となっている。なかでも5位決定戦に敗れて6位になったチームは、総理大臣杯にシード権なく参戦することに。1回戦からの出場で、晩夏の連戦を1試合多く戦うことになる。ここは是が非でも勝ってシード権を得たいところだろう。

 猛暑の中連戦を続けてきた『「アミノバイタル」カップ2018 第7回関東大学サッカートーナメント大会』も残すところあと数試合。ラストマッチを制するのはどの大学か。
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