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JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦・1部第9節マッチレポート

2018/07/12

 『JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦【前期】』1部リーグ第9節は、6月9日(土)に4試合、6月10日(日)に2試合が行われた。


早稲田大学 対 国士館大学 @竜ヶ崎市陸上競技場たつのこフィールド


 首位を独走する早稲田大学(勝点19・1位)と、ここまで1勝と厳しい戦いが強いられている国士舘大学(勝点4・12位)の一戦。

 2部リーグから昇格してきた2チームだが、現在の順位は首位と最下位と対照的な状況にある。そんな中で行われた一戦は、前半立ち上がりから首位の早大が猛攻を仕掛ける展開となった。早大は今季初先発の15番・直江健太郎のポストプレーを起点に、7番・金田拓海と8番・栗島健太が再三シュートを打つも、国士大のGK、21番・脇野敦至に好守に阻まれ得点することができない。やがてピンチを防いできた国士大が、徐々にペースを握る。30度こえる暑さの中、早大の運動量が落ち始めたところを狙い、国士大がMFとDFの間のスペースをついてチャンスを作るが、シュートまでは持ち込めずスコアレスで前半が終了する。

 早大は後半開始から、主将の29番・岡田優希を投入。この交代が試合の流れを一気に変えた。57分、早大は左サイドで29番・岡田がボールをカットすると、そこからドリブルでペナルティーエリアに侵入。GKをかわしてシュートを放ち、先制点を挙げる。さらに1分後の58分にも、11番・相馬勇紀のロングスローから29番・岡田がループシュートを決め追加点。早大が立て続けにゴールを決め、国士大からリードを奪う。しかし早大の攻撃はこれで終わらなかった。60分、再び11番・相馬のスローインから30番・梁賢柱がドリブルで持ち込みシュート。これは相手選手に当たってゴールならなかったが、そのこぼれ球を29番・岡田が押し込み3点目。29番・岡田がわずか4分間で、ハットトリックを達成する。3-0と大きくリードを広げた早大だが、まだ攻撃は止まらない。78分には国士大の21番・脇野のボールをカットした30番・梁が右足でダイレクトシュートを放ち、ダメ押しの4点目。国士大はなすすべなく、4-0で早大が完勝した。

 早大は前節と同じく、主将29番・岡田の投入で試合の流れを大きく変え、勝点3を獲得。早大・外池大亮監督は「後半、29番・岡田と11番・相馬が違いを見せてくれた」と満面の笑顔。だが2人の活躍だけではなく「ベンチも含めた一体感がある。それが今のチームの強さ」とその強さに手応えを感じている様子だった。と早大はこれで8戦負け無しの3連勝。勝点を22に伸ばし、2位との勝点差を再び6に広げた。次節は2位・専修大学と対戦。「これまでやってきたことをやるだけ。専大さんと、いい状態で向き合いたい」と意気込んだ。



筑波大学 対 流通経済大学 @龍ヶ崎市陸上競技場たつのこフィールド


 ここ3試合勝ちのない筑波大学(勝点9・9位)と、2連勝中の流通経済大学(勝点13・5位)の一戦。

 集中応援の下で行われた茨城ダービー。会場には1500人近い観客が来場し、ライバル同士の一戦を見守った。試合は前半開始早々から動いた。筑波大は5分、10番・西澤健太と32番・池谷祐輔が左サイドを崩しチャンスを作る。32番・池谷が裏にボールを配給すると、それに反応した3番・小笠原佳祐が押し込み、筑波大が先制する。この試合から志願してFW起用となった3番・小笠原が早速結果を出した。さらに3分後の8分には、9番・長澤皓祐から17番・渡邊陽へつなぎ、最後は、10番・西澤が右足でシュートを突き刺し追加点。流経大は、中2日の日程となった天皇杯の疲れからか体が重く、押し込まれる展開のまま前半が終了する。

 後半、最初にチャンスを作ったのは、2点差を追う流経大だった。9番・髙澤優也が、立て続けにチャンスを作るが、得点までは至らない。すると77分、筑波大は28番・角田涼太朗から17番・渡邊へパス。17番・渡邊が入れた縦パスを、3番・小笠原が落ち着いて決め筑波大が追加点。3点差とリードを広げる。さらに84分には、10番・西澤が右足で放ったシュートのこぼれ球を、途中出場の26番・井川空が押し込み4点目。筑波大の勢いは止まらず、終了間際の88分には3番・小笠原から26番・井川へと繋ぎ、最後は10番・西澤が右足で決め、5-0として勝負あり。筑波大が圧勝で、今季初の茨城ダービーを制した。

 両チームにとっては順位以上に大きな意味をもつ「茨城ダービー」は、明暗がくっきり分かれる結果に。筑波大はこの試合、主将の3番・小笠原をセンターバックからFWにコンバート。小井土正亮監督は「本人から申し出があった。高校2年までFWをやっていたので前のポジションの感覚はあるということだった」という言葉を信じた起用が的中。シュートわずか3本、無得点に終わった前節を踏まえ、「なんとかしないと」と動いた3番・小笠原も「まさか今日の試合からFW起用になるとは思わなかった」と驚く展開となったが、「絶対に点をとる」という有限実行の結果で勝利を呼び寄せた。

 一方、「歴史的な敗戦であり、汚点になった」と厳しい言葉を並べたのは流経大・中野雄二監督。「これまで(ホームグラウンドと称する)たつのこフィールドで、こういうスコアで負けたことはない。このことを選手たちがどう受け取るかだ」と憮然とした表情。天皇杯を挟み厳しいコンディションだったとはいえ「4失点、5失点目には試合を投げるような姿が見られた。トップチームにある漠然とした甘え、当たり前のようにピッチに立てるということを考え直させたい」と語り、次節での大幅なメンバーチェンジを示唆した。



東京国際大学 対 東洋大学 @味の素スタジアム西競技場


 2試合連続無得点で得点力不足が懸念される東京国際大学(勝点9・10位)と、前節逆手負けを喫した東洋大学(勝点6・11位)の一戦。

 下位に苦しむ両チームの一戦。一進一退の攻防が続くなか、均衡を破ったのは、東洋大だった。32分に10番・坂元達裕がドリブルで前線にボールを運び、7番・松崎快へとパス。7番・松崎は裏のスペースへとボールを入れ、それに反応した8番・高橋宏季が落ち着いてゴールを決め、東洋大が先制点を挙げた。

 東洋大リードで始まった後半、追加点を挙げたのはまたもや東洋大だった。53分、8番・高橋からのフリーキックを3番・浦上仁騎が頭で合わせて2?0とリードを広げる。しかしこのままでは終われない東国大も、55分にペナルティーエリア付近で、ファールを受けフリーキックを獲得。これを10番・浅利航大が直接決め、1点差まで追い上げる。だが、試合も終盤に差し掛かった87分に決定的なゴールが決まる。東洋大のGK、21番・松本健太の自陣からのフリーキックに、10番・坂元が反応。ボールを収めるとそのまま右足を振り抜いて3点目。さらにアディショナルタイムに突入した90+2分、9番・丹代藍人のロングボールに反応したのは、またもや10番・坂元。そのままドリブルで切り込むと右足でゴール。東洋大がダメ押しの4点目を決めタイムアップ。試合が終了し、東洋大が勝点3を獲得した。

 この結果、得失点差で東洋大と東国大の順位が入れ替わり、東洋大は降格圏内から脱出。逆に東国大は降格圏に後退する厳しい状況となった。


順天堂大学 対 明治大学 @味の素スタジアム西競技場


 2連敗中の順天堂大学(勝点12・7位)と、前節で久しぶりの勝点を得た明治大学(勝点13・4位)の一戦。

 明大のキックオフで始まった試合は、両チームともディフェンスの壁に苦しみ、なかなかペナルティーエリアまで攻め込めない状況が続いた。順大は2本、明大は4本のシュートを放つが、決定機を作れずにスコアレスで前半が終了。

 後半も苦しい時間が続いた。そんな中、71分に順大のGK、1番・佐藤久弥が2枚目のイエローカードで退場となる。順大は関東リーグ初出場という21番・GK高田謙を急遽投入。1人少ない状態で試合を続けることになった。数的優位に立った明大は、一気に試合の流れをつかみ何度となくシュートを放つが、いずれも枠外でゴールならず。コーナーキックのチャンスも、順大のDF、3番・三國スティビアエブスに高さで守りきられてしまう。その後も明大が攻め込む時間帯が続くが、順大が粘り強く守りきり、結局0-0のまま試合終了。互いに譲らず、両チーム勝点1を分け合う結果となったが、他大学の結果もありともに順位はアップ。明大は2試合連続で引き分けながら3位に、順大は5位へと浮上した。


桐蔭横浜大学 対 駒澤大学 @味の素フィールド西が丘


 前節惜敗し、連敗だけは避けたい桐蔭横浜大学(勝点10・8位)と、アディショナルタイムに劇的同点弾で追いついた駒澤大学(勝点13・3位)の一戦。

 大雨の影響もあり、立ち上がりからどちらもうまく試合を作れない状況が続いた。試合が動いたのは前半終了間際の44分。桐蔭大が右サイドにボールを展開、7番・イサカゼインのクロスボールに8番・鳥海芳樹が頭で合わせ、桐蔭大が先制する。

 後半もともに試合を作れないまま時間が経過。しかし80分、桐蔭大は18番・下村司がドリブルで仕掛けてシュート。これは相手GKに阻まれるが、こぼれ球を9番・滝沢昂司が押し込み追加点を挙げる。このゴールで波に乗った桐蔭大は、終了間際の89分にもカウンターから6番・山下優人がループシュートを決め、ダメ押しの3点目を決めた。せめて一矢報いたい駒大だったが、雨のピッチでゲームをうまく展開できず、3-0のまま試合終了。桐蔭大が2試合ぶりに完封勝利を収めた。駒大はこれで4試合連続勝利なし。今季初となる無得点の完敗に奮起が期待される。


法政大学 対 専修大学 @味の素フィールド西が丘


 2連勝で上位グループへの復帰を目指す法政大学(勝点13・6位)と、現在3連勝中で首位を追う専修大学(勝点15・2位)の一戦。

 両チーム集中応援日で会場が盛り上がりを見せる中、開始早々に動いたのは専大だった。3分、専大はドリブルで右サイドを突破した11番・中山克広のパスに、17番・遠藤翔太がダイビングヘッドで合わせて先制に成功。前半の早い時間に1点のビハインドを負った法大だったが、19分にはペナルティーエリア付近でフリーキックを獲得。33番・下澤悠太がGKの頭上を抜くフリーキックを直接決め、試合を振り出しに戻した。その後も両チームともに攻め、法大7本、専大4本のシュートを放つがどちらも追加点を得られず、1-1で前半を折り返す。

 追加点を得たい両チームは、後半に入ると早い時間帯に交代のカードを切る。法大は10番・青栁燎汰に代えて9番・ディサロ燦シルヴァーノ、専大は10番・氣田亮真に代えて19番・中杉雄貴を投入。さらに80分、法大は14番・平山駿に代えてトゥーロン国際大会でも活躍した20番・上田綺世をピッチに送り込み、ゴールを狙う。9番・ディサロ、20番・上田といった前線の選手の投入で攻勢に出た法大だったが、専大DFが集中を切らさず守りきりスコアは動かず。1-1のドローで勝点1を分け合った。

 専大は依然2位ながら、早大との勝点差が6に開く結果に。法大は6位から4位にジャンプアップ。上位を狙える位置取りを復活させた。



 次節では首位を独走する早大と追いかける2位の専大が直接対決。また4位の法大も勝点1差の5位・順大と対決する。また残留争いから抜け出したい10位・東洋大と12位・国士大の直接対決も見どころだのひとつだ。2位から9位まで勝点差はわずかに3。前期な残り2節となったが、まだまだ順位の変動はありそうだ。
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