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JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦・1部第15節マッチレポート

2018/10/12

 『JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』1部リーグ第15節は、10月7日(日)に全6試合行われた。


法政大学 対 筑波大学 @笠松運動公園陸上競技場


 後期リーグは2分1敗と調子が上がらず、早く勝利をつかみたい法政大学(勝点22・4位)と、前節は東洋大学に1点差で惜敗、良い流れを取り戻したい筑波大学(勝点21・5位)の一戦。
 4位と5位、勝点差1の負けられない直接対決。固い雰囲気の中で始まった試合は、どちらも決定的なシーンを作り出せず一進一退の攻防を繰り広げる。法大は20番・上田綺世、筑波大は7番・三笘薫、10番・西澤健太を中心に攻め、シュートで終わるシーンも徐々に増えていくが、ゴールにはつながらず0-0のまま試合を折り返す。
 試合が動いたのは後半に入ってすぐ。54分、筑波大は7番・三笘、3番・小笠原佳祐、10番・西澤とボールを繋ぐと、10番・西澤が豪快に右足を振りぬき、左サイドネットにシュートを突き刺して先制する。これを機に、筑波大がペースを握り何度となく攻撃のチャンスを作り出す。対する法大も、失点の2分あとに8番紺野和也を投入。この8番・紺野と20番・上田を中心にゴールへと迫るが、得点までは至らない。すると試合終了間際の90+2分、筑波大は途中出場の29番・山原怜音がドリブルでゴール前まで持ち込み、追加点を挙げて試合終了。法大を無失点に抑えた筑波大が4位に浮上した。筑波大に4位を明け渡し、5位に後退した法大はこれで4戦連続勝ちなし。そろそろ勝利がほしいところだ。


早稲田大学 対 流通経済大学 @笠松運動公園陸上競技場


 後期リーグ初勝利を挙げ、連勝を目指す早稲田大学(勝点32・1位)と、前節は国士舘大学に大敗を喫し、立て直しを図る流通経済大学(勝点20・6位)の一戦。
 試合は終始流経大がボールを回し、早大がカウンターからチャンスを作る展開となった。先制したのは早大。前半早々にサイドから崩し、10番・岡田優希のゴール前にあがったクロスを11番・相馬勇紀がダイレクトシュートを決める。その後も早大がチャンスをつくるが、決定力を欠き1-0のままで前半を終える。
 迎えた後半、同点に追いつこうとプレスを強める流経大だったが、ハイボールの対処の場面でミス。流経大ディフェンスラインの一瞬の緩みを見逃さなかった早大の19番・杉田将宏がドリブルでボールをゴール前まで運ぶと、GKとの一対一を冷静に決めて49分に追加点を挙げる。その後も流経大がボールをキープしてゴール前まで押し込むも、早大のコンパクトなディフェンスラインに阻まれて、シュートまで持ち込めない。84分には、流経大のクリアボールを途中出場の14番・藤沢和也が拾い、マークが甘くなっていた10番・岡田に縦パス。一度は流経大DFがスライディングでクリアするものの、そのこぼれ球を拾った10番・岡田が落ち着いて決め、早大が3点目。さらにリードを広げると、終了間際の90+1分にも、11番・相馬が左サイドからニアにグラウンダーのクロスを上げると、GKの前に飛び込んだ37番・鈴木郁也が押し込んでダメ押しの4点目。前半は決定力を欠いたものの、後半は次々とチャンスをものにした早大が、4-0の完勝で流経大を下した。
 後期は黒星スタートとなった早大だったが、これで2連勝。さらに2位の明治大学が引き分けたため、その差は10ポイントと大きく開いた。このまま一気に優勝まで独走態勢に入るのか。一方、流経大はあまりにも痛い2連敗。なんとか持ち直して、目標とするインカレ出場を目指したいところだ。


駒澤大学 対 東京国際大学 @東京国際大学第一サッカー場


 後期リーグが未だ勝ちなしの駒澤大学(勝点18・8位)と、後期リーグ2勝目を挙げ降格圏からの脱出を狙う東京国際大学(勝点14・11位)の一戦。
 現在8位の駒大と11位の東国大。下位に沈む両チームの戦いは、前半序盤から駒大が縦に速いサッカーでペースを掴もうとしていた。しかし矢先の5分、東国大が自陣左サイドからゴール前へロングボールを出すと、裏に抜けた8番・柳園良太が相手DFにつかれながらも冷静に流し込んで先制。東国大が、この試合最初のチャンスをものにし、ゴールを挙げる。対する駒大はサイドからの速いクロスで東国大ゴールを狙うが、なかなかゴールに結びつかない。だが前半も終盤に差し掛かった36分、駒大はセンターバックからのロングボールを11番・室町仁紀が競り、ペナルティアーク近くでフリーキックを獲得。そのフリーキックを16番・薬真寺孝弥が壁の下に蹴りこみ、直接ゴールを決めて駒大が同点に追いつく。
 後半も立ち上がりから駒大ペースで試合が進むが、なかなか得点にはつながらない。東国大は数少ないチャンスの中、53分に投入された9番・町田ブライトを中心にカウンターを狙う。しかし、こちらも決定機を決められない。このまま同点で終わると思った84分、駒大は10番・中原輝がペナルティエリアの→角付近からクロスを上げると、ゴール前の混戦の中から18番・矢崎一輝が押し込み逆転に成功。「(18番の)矢崎を入れたということは、勝ちに行くというメッセージ」という秋田浩一監督のメッセージを、得点という結果で表した。終盤には、逆転を許した東国大が果敢に攻め込むが、駒大の粘り強いディフェンスをこじ開けることはできず2-1でタイムアップ。駒大が後期リーグ初勝利を飾った。
 駒大の秋田監督は「前節の順天堂大学戦もそうだが、最近の試合では先に失点することが多い」と、まずは反省の弁。それでも「もう少し粘れるようにと徹底してやり続けた」ことの成果が逆転の後期初勝利につながった。「勝負どころには入れようと思っていた」という18番・矢崎、14番・坂本和雅の投入が逆転弾に結びつき、まさに狙いどおりの展開。しかし「このあと3試合がヤマ場になる」と意識はすでに次節へと向かい、待望の後期初勝利にも油断は見られない。「うちは下手なので、とにかく走ってボールも人も動かすしかない」という駒大サッカーで、次の勝利を目指す。



専修大学 対 国士舘大学 @東京国際大学第一サッカー場


 3戦連続で白星がなく、悪い流れを断ち切りたい専修大学(勝点20・7位)と、前節、後期初勝利を挙げ残留に向けて勢いにのる国士舘大学(勝点7・12位)の一戦。
 試合は立ち上がりから国士大がアグレッシブに攻め込み、まずは2分、6番・明本孝浩がミドルシュートを放つ。勢いにのる国士大は15分までに2本のシュートを放ち、果敢にゴールを狙う。しかし専大も、後期初スタメンとなったGK28番・桐林海生の好セーブなどもありこれを死守。すると、徐々に専大が攻撃のリズムを掴みだす。19分には、7番・葛谷将平のフリーキックに、3番・西村慧祐が合わせて1-0。後期リーグ未勝利の専大が先制する。専大はさらに33分、ハーフウェイライン手前でボールを受けた11番・中山克広がそのままドリブルで持ち上がると、ペナルティエリア外でクロスを上げる。これを中央で13番・鈴木厚太が右足で合わせ、2-0とリードを広げた。
 2点を追う国士大は後半頭から14番・高橋利樹に代えて24番・新井晴樹を投入。「ここ最近の(練習)試合で非常にいい動きをしていた。(10番の)大石と2トップを組めば、スピードがあるから相手のディフェンスラインはひかざるを得ない」(国士大・細田三二監督)という狙いが的中し、試合の流れは次第に国士大へ。すると62分、ゴール前で10番・大石竜平のパスを受けた9番・信末が右足で決め国士大が1点を返す。さらに73分には、7番・近藤大貴の左からのフリーキックに、24番・新井が頭で合わせて同点に追いつく。勢いに乗る国士大は77分、6番・秋本が倒されてペナルティーキックを獲得。これを10番・大石が冷静に沈め、ついに2-3と逆転に成功する。国士大が完全に流れを掴み、そのまま試合終了するかと思われたが、専修大は83分、途中出場の17番・遠藤翔太がファウルを受けてフリーキックを獲得。ゴール前中央の好位置からのチャンスに7番・葛谷将平が、キックを左隅へ直接流し込み、今度は専大が同点に追いつく。両チーム、残り時間でさらなるゴールを狙うが、試合はそのまま終了。激しいゴールの奪い合いとなった試合は、結局両チーム勝点1を分け合う結果となった。
 0-2から一時は逆転を許した専大。源平貴久監督は「スコアどおりの内容。ただ、(7番)葛谷のおかげで勝点を拾った」と苦笑い。「後半の入り方が悪くて、相手のプレスにあわててボールを蹴り出してしまった」。怪我人も多い中で苦戦中だが「前節の早稲田大学戦ではセットプレーがまったくダメだった。今日はセットプレーから得点できた」との収穫も。次節こそは、5戦ぶりの勝利を目指したい。
 一方、あと一歩のところで2連勝を逃した国士大。最下位脱出のためにも喉から手が出るほどほしい勝点3だったが「立ち上がりにあったチャンスをモノにできず、4点目も取れなかった」(細田監督)結果、勝点2を逃した。ただ、「今はあまり先を見る余裕はない。目の前の試合をひとつひとつやっていくだけ」と細田監督。「その先に残留も見えてくる」と、早速次節を見据えていた。



順天堂大学 対 東洋大学 @順天堂大学さくらキャンパスサッカー場


 後期未だ負けなしの順天堂大学(勝点23・3位)と、2連勝で残留争いから抜け出したい東洋大学(勝点16・10位)の一戦。
 ともにポゼッションを重視するチーム同士の対戦。序盤は、両チームボールを保持しながらゴールを狙う展開となった。順大は、31番・鬼島和希と26番・新関成弥の両ボランチがボールを供給し、細かい組み立てでゴールに迫る。11番・旗手怜央がクロスバー直撃のシュートを放つなど惜しいシーンを作るも、得点はならず。一方の東洋大は7番・松崎快と10番・坂元達裕を中心に攻撃を組み立てるが、こちらも得点を決められず、前半が終了する。
 後半も両チームボールを握りながら攻めるが、徐々に疲れが見え始め、スペースができるようになってきた。互いに攻撃の回数が増え、チャンスシーンも迎えるが、得点までは持ち込めない。試合終了間際には順大の11番・旗手から23番・長倉幹樹にパスが渡りシュート。順大が絶好のチャンスを迎えるも、これは東洋大のGK、21番・松本健太に防がれて得点ならず。結局、両チーム無得点のまま試合を終えた。
 順大にとっては2位浮上のため、東洋大にとっては降格圏からの脱出のため、どうしても勝点3がほしい試合だったが、終わってみればスコアレスドロー。勝点1を重ねはしたものの、悔しい結果となった。


明治大学 対 桐蔭横浜大学 @順天堂大学さくらキャンパスサッカー場


 前節を無得点で終えた明治大学(勝点25・2位)と、3試合連続引き分けで勝ち切れない桐蔭横浜大学(勝点16・9位)の一戦。
 前半の立ち上がりから両チーム積極的にシュートを放つ展開となった。すると11分に試合が動く。明大の18番・小柏剛が、桐蔭大のセンターバック、4番・眞鍋旭輝に競り勝ち、中央の9番・村田航一へとラストパスを送る。これを9番・村田がダイレクトで流し込み、明大が先制。明大はさらに21分、6番・安部柊斗が上げたクロスボールに、25番・森下龍矢が右足を振りぬいて追加点を決める。
 2点のビハインドを負った桐蔭大は、ハーフタイムに33番・中村響を投入。守備を安定させると、後半開始早々にいきなり試合が動いた。46分、桐蔭大は7番・山下優人のパスを受けた8番・イサカゼインがクロスを上げ、これを10番・鳥海芳樹が頭で合わせて1点を返す。このゴールで流れは桐蔭大に。72分には、7番・山下のコーナーキックを3番・打越大樹が頭で合わせ、桐蔭大が同点に追いつく。さらにその2分あとの74分、8番・イサカのクロスに9番・滝沢昂司が右足で合わせ桐蔭大が逆転に成功する。明大は流れを変えるべく、82分に25番・森下に代えて24番・狩土名禅を投入。ゴールを狙うが、桐蔭大も集中した守りで得点を許さず、そのままタイムアップ。2点差をひっくり返した桐蔭大が、うれしい後期初勝利で勝点3を獲得した。




 第16節は10月13日(土)に全6試合を開催。笠松運動公園陸上競技場にて筑波大学対国士舘大学、早稲田大学対駒澤大学の試合が、味の素スタジアム西競技場にて明治大学対東洋大学、法政大学対専修大学が開催。また、千葉県総合スポーツセンター東総運動場では流通経済大学対東京国際大学、順天堂大学対桐蔭横浜大学の試合が行われる。

 ついに首位の早大と2位の明大の勝点差が10と開いた第15節。4、5位の直接対決を制した筑波大が4位に浮上したものの、2位以下は下位まで混戦状態。2位から8位まで5ポイント差の中に7チームがひしめいている。毎試合順位が大きく変動する可能性もあり、目が離せない展開となりそうだ。またインカレ出場権を懸けた、7位内を目指す熱い戦いにも注目してほしい。
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