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JR東日本カップ2015第89回関東大学サッカーリーグ戦・1部第20節レポート

2015/11/05
 『JR東日本カップ2015 第89回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』1部リーグ第20節は、10月31日(土)に4試合、11月1日(日)に2試合が行われた。


○前節で慶應義塾大学に勝利し、首位を奪取した早稲田大学(勝点37)。しかし2位・3位との勝点差はわずか1と、優勝に向け一戦も落とせない。対するは、こちらもインカレ出場権獲得に向け負けは許されない順天堂大学(勝点26)だ。

 前半は両チームともに一進一退の攻防が繰り広げられ、0-0で前半を終える。
 後半開始直後の53分、順大12番・原田鉄平の左サイドからのクロスを9番・佐野翼が頭で合わせ、先制点を獲得。後半の早い時間帯に得点を許してしまった早大は、その後も体勢を立て直すことができない。このまま試合終了かとも思われた83分、早大は左サイドバックの12番・八角大智がゴール前に抜け出し、順大GKがファウルで止めてがPKを獲得。これを9番・宮本拓弥が決めて、1-1で試合終了となった。
 苦しみながらも勝点1を獲得した早大。なんとか首位の座を守った。


○辛うじて優勝の可能性を残す流通経済大学(勝点30)と、連勝でインカレの出場権を獲得したい法政大学(勝点26)の対戦。

 法大は前節から取り入れた3バックで好調を維持。試合開始17分に33番・清谷陸が左サイドから中央へドリブル。そのまま自身で流経大ゴールを割り、先制点とする。さらに直後の20分には、その33番・清谷からのパスを17番・武藤友樹がゴール前にあげ、これを15番・上田慧亮が決めて追加点。流経大を2-0と引き離す。
 前節の怪我でセンターバックの15番・今津佑太を欠くなど守備が安定しなかった流経大は、右サイドに4番・塚川孝輝を投入。たて続けに3人の選手を投入するも、体を張って守る法大に対し得点を奪うことができず、0-2で試合を終えた。
 わずかに優勝の可能性が残っていた流経大だが、今節の敗戦で可能性も途絶えてしまった。インカレ出場に向け切り替えていきたいところだ。一方の法政大は、2連勝で5位の流経大に勝点差1まで近づいた。プレーオフではなく出場権を得るためにも、さらに連勝を伸ばしたい。


○奇跡の逆転優勝を手に入れるため、1試合も負けられない明治大学(勝点34)と、目前に迫った降格になんとしてでも抗いたい中央大学(勝点11)の対戦。

 試合は終始明大のペースで進んだ。2トップと右サイドの17番・瀬川祐輔中心に敵陣で積極的にボールを回し、21分、右サイドの崩しから17番・瀬川が、相手DFをふりきって先制点を挙げる。対する中大も、9番・内田祐介を中心としてチャンスを作るも得点には至らず、1-0で前半を終える。
 後半も変わらず明大ペースで試合が進む。後半開始早々46分、10番・和泉竜司が11番・藤本佳希からのクロスを頭で叩きこみ、追加点をあげて引き離す。「2トップが非常によい動きで、チームの好調の原動力になっている」(明治大・栗田大輔監督)。その後も少ないタッチでパスをつなぎ終始中大ゴールを脅かし続けるが、中大も前線に交代選手を投入し、攻撃を活性化。78分に相手GKのクリアボールを拾った9番・内田が執念の1点を返し2-1に。そこから猛攻を仕掛けるも明大の堅い守備を崩すことができず試合終了。中大の来季2部への降格が決定した。
 貴重な勝ち点3を掴んだ明大はインカレ出場権を獲得。7戦負けなし4連勝と後期絶好調の原因について、栗田監督は「(第13節で)早大に敗れた(1●2)後、ボールにつけてボールを追い越すといったことを徹底し、そのための練習量を増やした。それが結果的に(好調の)スイッチになった」と分析。「勝ち続けたことで選手が自信を持ち、ディフェンスラインの安定感が増した」と攻守両面の変化をあげた。インカレ出場を狙う専修大学と戦う次戦は「死闘になると思う」(同監督)と厳しい戦いを想定しているが、このまま勢いに乗って残り2試合全勝といきたいところだ。


○優勝戦線に残るため両チーム絶対に落とすことのできない、国士舘大学(勝点33)と、慶應義塾大学(勝点34)の一戦。
 慶大は立ち上がり6分に19番・松木駿之介のドリブルから11番・山本哲平が合わせ、幸先よく先制。「松木がボールを持った瞬間、(ゴール前にボールを)上げそうだな、と思ったので(ボールが)上がりそうなところに走りこんだ」(山本)と狙いどおりの形でゴールをあげる。早々にペースを握った慶大は、37分にも3番・溝渕雄志のドリブルか11番・山本が追加点を挙げて2-0に。「溝がいいパスを出してくれた」(山本)。
 2点のリードで前半を終えた慶大は、後半開始直後の47分にも、ペナルティエリア内の11番・山本のパスから14番・渡辺夏彦がダメ押しの3点目。国士大を完全に抑え込むとその後も反撃を許さず、0-3で完勝となった。
 山本の2得点1アシストの活躍で勝利を手にした慶大は、首位・早大に勝点差1でピタリと追随。「前節の早大戦(1●2)はナーバスになっていて、相手を意識していて固かった」(慶大・須田芳正監督)が、今節は山本をはじめ全員が見違えるようにアグレッシブにプレー。負けたほうが優勝戦線から遠ざかるという大事な試合で、きっちり結果を出した。
 一方、4位の国士舘大学はこれで3連敗。この日は得点源の16番・松本孝平が累積警告で出場停止だったこともあり、自慢の攻撃力が沈黙した。「最後で点が入らなくて、結局、松さん頼りという結果になってしまった」(19番・平野佑一)。優勝戦線からは離されてしまったが、残り2試合での全勝が優勝の可能性を繋ぐための絶対条件となる。


○前節で引き分け、ついに5連覇の可能性がなくなった専修大学(勝点25)と、残留を確実にしたい桐蔭横浜大学(勝点19)の対戦。

 専大は前半立ち上がり5分に、右サイドから42番・松山友弥が切れ込み、ゴール前にクロスをあげたtこれを19番・深澤知也が合わせて先制。さらに、27分にも、19番・深澤のドリブルから9番・山川翔也が追加点。専大は数少ないチャンスを効率よく決め、早い時間に2点のリードを奪取する。一方の桐蔭大はシュート数では勝るものの、決定的なチャンスは少なく、なかなか得点をあげることができない。それでも2失点目の直後の30分に右サイドのスローインから33番・依田隆希が1点を返し、2-1で勝負の行方は後半へ。
 後半に入ると今度は専大のパスミスが目立ち、逆に勢いをつけた桐蔭大にカウンターで決定機を作られてしまう。79分に5番・金子雄祐のアシストで9番・今関耕平が同点に追いつくと、猛攻を開始。アディショナルタイム1分には、途中出場の36番・佐藤碧のドリブル突破から、こちらも途中出場の11番・鈴木国友が右足で叩き込んで値千金の勝ち越しゴール。劇的な逆転劇で、2-3のまま試合を終えた。
 まさかの逆転負けとなってしまった専大。このあとの2戦で、なんとかプレーオフ出場権獲得につなげていきたい。一方の桐蔭大は残留に向け、貴重な勝点3を獲得。「後半に入った選手たちがしっかり活躍してくれた」(八城修監督)との言葉どおり、選手交代の起用がピタリと的中した。残留争いのライバルでもある神奈川大、駒澤大の目の前で勝点3をあげたことで「プレッシャーはかけられたとは思うが、自分たちができることは、もっている力をすべて出し切ることだけ」と八城監督。次節は9位・駒大との直接対決になるだけに、ここで結果を出したことは大きいだろう。


○インカレ出場権と残留をかけて戦う、駒澤大学(勝点23)と神奈川大学(勝点16)の対戦。

 先制点は開始わずか30秒すぎだった。相手DFの一瞬のスキを突いた駒大8番・吉岡雅和が、ロングボールの展開から鮮やかなミドルシュートで先制点を決める。その後もサイドを積極的に使った攻撃を展開するが、次第に神大も体勢を立て直し、21分に16番・武田将平がペナルティエリア内で倒されてPKを獲得。ころを17番・徳野舜が危なげなく決めると、40分には17番・徳野のコーナーキックから9番・鈴木翔大が頭で合わせて逆転に成功。1-2の神大リードで前半を折り返す。
 後半に突入すると、両チームともに空中戦や球際での激しいプレーが続き、駒大がやや優勢に。しかし神大の徹底した守備を崩すことができず、得点をあげることができない。守備に徹底する神大はDF陣が集中力を切らさずにリードを守りきり、1-2のまま試合を終えた。
 非常に痛い敗戦となってしまった駒大、インカレを目標に戦っていたが思わぬ敗戦で、逆に残留争いからの脱出に失敗するなど悔しさの残る一戦となった。「前半に比べ、後半は見違えるような展開になったが、サッカーはゴールをとるゲーム強い意思で、1点をとる、1点を守るという気持ちがないと」と駒澤大・秋田浩一監督。残留の可能性がある4チームの中でもっとも優位だが「ひとつ引きわければいいとか、そういう安易な気持ちでいてはダメ」と手厳しい。次節は、その残留争いのライバルであり勝点差1に迫られている10位の桐蔭横浜大との直接対決。「桐蔭大は特に攻めにタレントがそろっているので、粘り強く守りたい」。
 一方、勝点3を獲得して残留にのぞみを残した神大。「第1試合で(10位の)桐蔭大が勝って、逆に自分たちもハッキリしたのがよかった。あとは勝つだけ。相手よりもやるべきことをやって、後輩たちのためにも、来年も1部でやれるようにしたい」(9番・鈴木)。そのためには、残り2戦、ひとつも負けるわけにはいかない。


 次節第21節は、11月7日(土)にShonanBMWスタジアム平塚にて、駒澤大学と桐蔭横浜大学、龍ヶ崎市陸上競技場たつのこフィールドにて、流通経済大学と慶應義塾大学、江戸川区陸上競技場にて、国士舘大学と早稲田大学が対戦。11月8日(日)には県立保土ヶ谷サッカー場にて、中央大学と神奈川大学、味の素スタジアム西競技場にて、明治大学と専修大学、法政大学と順天堂大学が対戦する。
 ついに残り2節となった今リーグ戦。次節で早大が勝利し、慶大・明大が負ければ早大の優勝が確定する。また、残り2枠となったインカレ出場権をかけた戦いも見逃すことができない。


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