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JR東日本カップ2015第89回関東大学サッカーリーグ戦・2部第22節レポート

2015/11/19
『JR東日本カップ2015 第89回関東大学サッカーリーグ戦』2部リーグは最終節を迎え、11月14日(土)に全試合が行われた。



〇ともに厳しい残留争いの中生き残った拓殖大学(9位、勝点22)と東海大学(8位、勝点23)の一戦。

 試合は立ち上がりから動いた。2分、拓殖大はPKを14番・大森勇希が決め先制。後期、チームを牽引したエースが最終節もチームを鼓舞するゴールを決める。その後試合はこう着状態となり、拓殖大リードのまま終盤に突入。しかし敗戦でシーズンを終えたくない東海大は78分、2番・木村竜也が拓大選手のクリアボールをインターセプト。18番・田村翼へとつなぐと、田村はそのっまドリブルで持込んで意地の同点ゴールを決めた。だが、その後は両チームともに追加点は生まれず、試合は1-1のドローで終了した。


○双方満足とはいえないシーズンとなった青山学院大学(5位、勝点33)と、東京国際大学(10位、勝点19)の一戦。

 前半から得点が動く試合となった。まずは23分、東国大5番・鈴木涼太が、35番・安東輝からの右CKを押し込んで先制する。対する青学大もすぐさま反撃に移り、32分には17番・角宮健介が、自身がもぎとったPKを決めて同点とする。しかし41分、東国大は11番・進昂平が、35番・安東のFKからのこぼれ玉に詰めて追加点。2-1と当国大リードのまま前半は終了する。
 後半は一進一退の攻防が続いたが、79分に東国大が試合を決めるゴールを決めた。27番・篠洋介が、35番・安東の右CKから決めて3-1に。3得点すべてに絡む活躍を見せた35番・安東だったが、アディショナルタイムには2枚目の警告を受けて退場に。しかし青学大に2点のビハインドをひっくり返す時間はなく、東国大が最終節を勝利で飾った。


〇すでに両チームともに降格が決まっている、産業能率大学(11位、勝点13)と日本大学(12位、勝点13)の一戦。

 今リーグ戦は残念な結果に終わったものの、最終節は勝利で終えたい両チーム。先手を取ったのは産能大だった。まずは15分、ゴール前の混戦の中からから27番・佐藤尚輝が決めて1-0とする。しかし対する日大も41分、左CKから35番・谷川大がこぼれ球を押し込んで同点とし、前半を折り返す。
 1-1で迎えた後半、先に追加点を決めたのは日大だった。60分、37番・内田主理が絶妙なフリーキックを直接決めて逆転に成功する。だが、どうしても勝ちで終わりたい産能大も譲らない。80分、9番・越智大和が相手GKのこぼら球に詰めて同点に追いつく。さらにたたみ掛ける産能大は終了間際の89分、9番・越智のクロスを22番・上長次郎が頭でつなぎ、最後は15番・浦野悟が右足で決めて劇的な逆転ゴール。最終スコアは3-2と、接戦を制した産能大が勝利でシーズンを終えた。

○今シーズン、圧倒的な強さを見せた日本体育大学(1位、勝点49)と、昇格するためには勝つしかない関東学院大学(3位、勝点44)の一戦。

 試合は予想外の展開となった。まず11分、日体大8番・川戸大樹が、左サイドバックの2番・高野遼からのボールを受けて先制点をあげると、19分には7番・高井和馬がFKを直接沈めて追加点。直後の21分にも、再び2番・高野からのパスで24番・関戸裕希が追加点を決め、日体大が瞬く間に3-0とリードを広げる。しかし追い込まれた関学大も、遅ればせながら反撃を開始する。42分に11番・萱沼優聖が決めて1点を返すと、その直後の43分にも、1点目をアシストした6番・木村魁人が、7番・亀井大地のパスからゴール。3-2と日体大との点差を詰めて、試合は試合はそのまま後半へ。
 後半に逆転を狙う関学大だったが、日体大の爆発的な攻撃を抑えることはできなかった。49分、川戸がこの日2点目のゴールを決めると53分にはPKで10番・藤井貴之が追加点。さらに64分には、左サイドの7番・高井からのクロスを落ち着いてコントロールした8番の川戸が、ハットトリックとなるゴールを決めて勝負あり。日体大はその3分後にも、2番・高野が追加点をあげて大量7点を奪うことに。対する関学大も73分、6番・木村が今日2点目となるゴールをあげるが、状況を変えるにはあまりにも遅いゴールだった。最終スコアは7-3。日体大の大勝により、関学大は2年連続最終節で昇格を逃す結果になった。


○勝利すれば無条件で昇格が決まる筑波大学(2位、勝点45)と、昇格には2点差以上の勝利が必要な東洋大学(4位、勝点42)の昇格をかけた直接対決。

 昇格がかかった大一番。立ち上がりは互いに固く、中々チャンスが生まれなかった。攻撃力を誇る筑波大だが前半のシュートは0。対する東洋大も2と、タイトな試合展開が続く。だがスコアレスのまま前半終了かと思われた43分、東洋大が欲しかった先制点を挙げる。ロングパスに抜けだした9番・遊馬将也が、ペナルティエリア内で倒されてPKを獲得。これを自身で決め1-0と東洋大がリードする。
 「あっち(関学大)の経過は聞いていなかった」(11番・中野誠也)という筑波大だったが、このままのスコア、もしくは引き分けなら昇格が決定する。だが東洋大にもう1点を追加されれば、東洋大が大逆転の昇格に――。緊張感ただよう状況のまま、試合は東洋大リードのまま後半に突入。昇格のためにももう一点が欲しい東洋大だったが、筑波大の気迫あふれる守備の前に、なかなか追加点を挙げることができない。
 押され気味だった筑波大の流れが変わったのは58分。23番・長澤皓祐に代えて17番・野口航を投入すると、この野口が左サイドで爆発。たびたび攻撃の起点となり、筑波大に一気に流れを呼びこむ。試合が動いたのは76分。「22番の会津(雄生)からパスがきた時、自分で行くというのは決めていた」とういう11番・中野がボールをキープしてそのままゴールに押し込む。「敵が2枚いたので(切り返すより)このまま打ったほうがいいかなと思った。完璧とはいえないが気持ちで押し込んだゴール」(中野)。
 試合は1-1のまま終了し、筑波大の1部昇格が決定。昨年、創部以来初の2部降格を喫した筑波大だが、見事1年での1部復帰を達成した。一方、奇跡の逆転昇格を狙った東洋大は昇格をはたせず、来年に希望を託すこととなった。


○来シーズンは更なる上位進出を狙う東京学芸大学(7位、勝点25)と、今季は都リーグからの復帰ながら安定した攻撃力を見せた朝鮮大学校(6位、勝点28)の一戦。

 前半は両チームともにゴールはなくスコアレスで後半へ。こう着状態で試合が進む中、東学大が一瞬の隙をつく。終盤に差し掛かった80分、9番・五十嵐亘が10番・菅佑也のクロスに抜け出し、ボールをコントロールすると冷静にシュートを放って1-0に。朝鮮大も同点に追いつこうと奮闘するが東学大の守備を崩しきるまではいたらず、1点を守り切った東学大が勝利で今シーズンを終えた。



 4月から夏の中断期間を挟み、22節にわたるリーグ戦を戦い抜いた12校。最終順位は1位・日本体育大学、2位・筑波大学、3位・関東学院大学、4位・東洋大学、5位・青山学院大学、6位・東京学芸大学、7位・朝鮮大学校、8位・東海大学、9位・拓殖大学、10位・東京国際大学、11位・産業能率大学、12位・日本大学となった。1位の日体大と2位の筑波大は、来季は1部へ昇格。11位の産能大は神奈川県リーグ、12位の日大は東京都リーグへと降格する。早い時期から日体大が首位を独走する一方、激しい昇降格争いが繰り広げられるなど見どころの多かった今季リーグ戦。1部から神奈川大、中央大、そして都県リーグから2チームを迎え、新たに4チームを加えて行われる来季リーグ戦は、どのような展開になるのか。今から楽しみだ。


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