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JR東日本カップ2016第90回関東大学サッカーリーグ戦・1部第7節レポート

2016/05/18
 「JR東日本カップ2016 第90回関東大学サッカーリーグ戦【前期】」1部リーグ第7節は、5月14日(土)に3試合、15日(日)に3試合が行われた。



○3連敗で最下位の国士舘大学(勝点4・12位)と前節初勝利で連勝に燃える日本体育大学(勝点4・11位)の一戦。

 下位対決となったこの一戦は、連勝を目指す日体大がペースを握る。前半から積極的に7番・川戸大樹、10番・高井和馬を中心に国士大ゴールを狙う日体大。一方の国士大は守備に費やす時間が多く、日体大がシュート7本であるのに対して、わずか1本で前半を終える。
 後半に入っても、試合は日体大がペースを握る展開に。54分、18番・関戸裕希のコーナーキックに7番・川戸が頭であわせる。一度は弾かれるが、13番・吉原大が再度頭で押し込み先制点をマーク。先制点を奪われた国士大は、選手交代で流れを変えようと動き出す。これが功を奏し、86分には18番・大石竜平のクロスに10番・松本孝平が頭で合わせて1-1に。試合を振り出しに戻したが、これで終わる日体大ではなかった。その2分後の88分、8番・大石奨悟のパスに途中出場の25番・渡邉龍が右足を振り抜き、勝ち越しゴール決める。2-1で勝利を収め、ついに最下位を脱出した日体大。このまま3連勝といくか。一方、対称的にこれで4連敗の国士大。ついに最下位に陥落し、何か連敗脱出のきっかけを見つけたいところだ。


○前節今季初の黒星となった早稲田大学(勝点11・4位)と首位奪還に燃える桐蔭横浜大学(勝点11・3位)の一戦。

 前節、今季初の敗戦を喫した両チームの一戦は90分を通して熱い戦いとなった。立ち上がりから試合の主導権を握ったのは桐蔭大だった。桐蔭大は9分、中央ゴール前で10番・石川大地が放ったシュートのこぼれ球を12番・佐藤碧が頭で押し込み先制点をマーク。試合を振り出しに戻そうと早大も流れを掴みにかかるも、決定的なチャンスを作り出せず0-1で前半を終える。
 後半に入っても桐蔭大の流れは崩れない。62分、左サイドから12番・佐藤がセンタリングをあげると10番・石川が頭で押し込み、2-0とリードを広げる。2点のビハインドを負った早大は猛攻にでる。67分、7番・相馬勇紀が裏へ抜け出し中央へパスを出すと、9番・中山雄希が反転しながらもゴールを決めて1点差に迫る。さらに早大は77分、途中出場の14番・鈴木裕也が右サイドから中央へ横パス。これを、こちらも途中出場の18番・柳沢拓弥が右足を振り抜きゴールに突き刺して2-2に。試合を振り出しに戻した早大はその後も怯むことなく逆転ゴールを狙うが、これ以上の追加点のないままドローで試合は終わった。
 ここ3試合白星のない両チーム。次戦は、ともに首位奪還に向けて絶対に負けられない戦いになるだろう。


○2年ぶりの"茨城ダービー"をどちらが制するか。流通経済大学(勝点7・9位)と筑波大学(勝点11・1位)の一戦。

 前半から両チーム共に好機をうかがいながら試合を進める。筑波大はしっかりとボールを保持するが、なかなか前線でのチャンスを作り出せず、対する流経大もゴール前までボールを運ぶもアイデア不足で決定的なチャンスをつくりだせない。ともに前半はシュート本数2本で、スコアレスのまま前半を終える。
 後半に入ると前半とは対照的に両チーム得点を取りに勢いが増す。筑波大は前半から継続してボールを保持しつつ縦へのパスを増やす。8番・吉田直矢が放ったヘディングシュートは惜しくもクロスバーを直撃。流経大も5番・守田英正が右サイドから突破しシュートを放つが、これもクロスバーに当たって終わる。得点の匂いは感じさせるも、スコアが動かず試合を終えるかと思われた後半のアディショナルタイム。流経大は23番・吉田光がシュートを放つとこれは筑波大DFに弾かれたが、粘り強くこぼれ球を頭でパス。これを受けた24番・原岡翼が左足を振り抜き、ついに決勝点を奪い、茨城ダービーを制した。
 試合終了間際の劇的なゴールで茨城ダービーを制した流経大。得点者の24番・原岡は「ゴール前での冷静さと守備の部分は自分の課題だと思っていたので、今日は冷静にGKの位置を見て決められてうれしい」とコメント。しかし中野雄二監督は「正直、現在のチームの状況はよくない」ときっぱり。それでも「今日はセンターバックが頑張ったし、何より筑波大さんがすごくいいチームなので、うちも筑波大さんの攻撃にリスペクトをおいて、高い位置でボールを奪えた」と、前節の4失点から一転して無失点に抑えた守備を讃えた。今季は「ここまで4点しか取れていない。しかも3敗もしている」が、「それでも上位との勝点差が3」という混戦状況。それだけに、この勢いを続けていきたいところだ。一方この敗戦により首位から陥落してしまった筑波大。次節首位奪還となるか。


○2勝4敗と負け越し、なかなか流れを掴めない慶應義塾大学(勝点6・10位)と、前節の集中応援で流経大相手に快勝し、勢いのある順天堂大学(勝点10・6位)の対戦。

 試合開始序盤は、両チーム一進一退の攻防が続く。試合が動いたのは22分だった。順大27番・浮田健誠が、11番・米田隼也から受けたパスを落ち着いて決め、先制。勢いをつけた順大はその後も試合のペースを掴む。しかし37分、慶大11番・手塚朋克のクロスを10番・山本哲平がうまくつなぐと、これを受けた9番・田中健太が強烈な左足のミドルシュートで同点弾を決める。
 1-1の同点で折り返した後半は、立ち上がりこそ順大のペースで試合が進むが、ゴールを決めきることができない。すると54分、右サイドからのボールを10番・山本哲平がダイレクトボレーで華麗に決めて、2-1と逆転に成功。流れを引き寄せた慶大は、66分にも9番・田中が粘って得たスローインから、ゴール前の混戦を13番・松木駿之介が決めて3点目。もう後がない順大だったが、79分に、相手GKのこぼれ球に素早く反応した28番・旗手怜央が左足でシュートを決めて3-2に。最後に意地を見せて1点差に詰め寄った順大だったが、ここで試合終了。3-2で慶大に軍配が上がった。
 待望の勝点3を掴んだ慶大は、順位を二つあげて8位に。一方の順大は6位と順位は変わらないものの、下位のチームに勝点で追いつかれる形となってしまった。


○前節、4試合ぶりの勝利で2位につける明治大学(勝点11・2位)。対するは、こちらも前節で開幕戦以来の勝利を掴み、今節も勝利としたい専修大学(勝点7・8位)の対戦。

 試合は前半開始早々2分、明大が15番・丹羽詩温のゴールでいきなり先制する。ほぼファーストタッチでのゴールだったが「(8番・)道渕(諒平)くんがいいボールをくれたので、あとは練習どおり思いきり振りぬくだけだった」(15番・丹羽)。このまま明大のペースで試合が進むかと思われたが、その後は専大が果敢に攻め上げる展開に。何度か決定機を作るものの、明大のGK、1番・服部一輝の好セーブに阻まれ、得点を奪えない。
 1-0の明大リードで迎えた後半、専大は7番・佐藤遵樹を投入。すると48分・12番・西村慧祐のロングフィードから、この7番・佐藤が右足で押し込んで、同点に追いつく。しかし明大も62分に31番・佐藤亮をピッチに送り込むと、その1分後の63分に、6番・柴戸海、8番・道渕とつないで、最後は31番・佐藤が蹴りこんで2点目を決め、再びリードを奪う。しかし、この試合の専大はここで終わらなかった。29番・柳育崇を中心にボールを集めると79分、この柳の放ったシュートが、明大DFにあたりハンドの判定に。PKを獲得した専大は、8番・野田卓宏がゴール右隅に冷静に決めて、2-2の同点に。試合はそのまま終了し、両チーム勝点1を分け合う結果となった。
 勝てば首位奪還となった明大だったが、引き分けたことにより2位をキープ。首位の法大を勝点差1で追うこととなった。先制点を決めた15番・丹羽は「ファーストチャンスを決められたのはよかったが、全体を通してシュートの回数が少ない。FWとしての貪欲さが欠けている」と自らのプレーを振り返り、引き分けに終わった試合を悔やんだ。栗田大輔監督も「選手たちみんなにくやしさが残る試合。このくやしさをどう次の試合に活かしていくか」と、勝点3を取りきれなかったこの試合を反省位材料に次節に意気込んだ。専大は勝点1を獲得したものの、順位を落とし10位に。しかし源平貴久監督は「前半は明らかに明大のスピードと寄せの強さに面食らっていたと思うが、結果的には追い付けて、いい内容の試合にさせてもらった」と収穫を口にした。「勝ったり負けたりはあるにせよ、ここ2試合はチームとして戦えるようになっている」とコメント。専大らしい攻撃サッカーで、次節こそ目標とする「1試合4得点」を達成できるか。


○今節の結果によっては上位に食い込む可能性もある法政大学(勝点10・5位)と、第6節を終えて2勝2敗2引き分けと、波に乗り切れない駒澤大学(勝点8・7位)の対戦。

 前半は法大のペースで試合が進んだ。8分、左サイドをドリブルで駆け上がった法大15番・川崎雅哉のクロスから、37番・大西遼太郎がリーグ初得点となるゴールで先制。その3分後の11分にはPKを獲得し、これを4番・柳沢拓希が決めて、法大が立て続けに2得点を挙げる。序盤で2失点を許してしまった駒大だったが、落ち着いて攻撃を組み立て直すと、15分、31番・初芝政弘のロングスローから9番・大谷真史が折り返し、これを10番・吉岡雅和が右足で決めて、1点を返す。早い時間帯に1点を返すことに成功した駒大だったが、前半でのシュートはこの1本のみ。流れを引き寄せられないまま、前半を終える。
 後半は、前半と打って変わって駒大がペースを握る。しかし法大4番・柳沢を中心とした法大のディフェンダー陣に阻まれ、得点を奪うまではいたらない。結局、両チームともに追加点を決められないまま、2-1で試合終了となった。
 上位チームの中で唯一勝点3を掴んだ法大は、この勝利でついに今季初の首位に立った。2位以下との勝点差はわずかながら、次節も連勝して首位を守りたい。一方2連敗となってしまった駒大は、9位に順位を落とし、専大と勝点で並ぶ結果となった。


 次節第8節は、5月21日(土)に味の素フィールド西が丘にて慶應義塾大学と国士舘大学が、早稲田大学と駒澤大学が、味の素スタジアム西競技場にて法政大学と日本体育大学が対戦。明治大学と順天堂大学が、5月22日(日)に栃木グリーンスタジアムにて流通経済大学と専修大学が、桐蔭横浜大学と筑波大学が対戦する。
勝点差3の中に7チームがひしめきあい、首位が毎節のように入れ替わる1部リーグ。例年にない大混戦となっているだけに、一戦一戦が負けられない、熱く激しい戦いが期待できそうだ。
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