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JR東日本カップ2016第90回関東大学サッカーリーグ戦・1部第13節レポート

2016/09/16
 中2日での連戦と、再開早々厳しい日程を戦う『JR東日本カップ2016第90回関東大学サッカーリーグ戦』。連戦の中日にあたる第13節は、9月14日(水)に全6試合が行われた。


○勝って上位進出を狙いたい桐蔭横浜大学(勝点16・8位)と、後期スタートから2連勝で勢いに乗りたい日本体育大学(勝点17・6位)との一戦。

 試合序盤にペースを握ったのは日体大だった。前半20分、17番・平川元樹からパスを受けた18番・関戸裕希がドリブルで持ち込み、左足のシュート。日体大が先制点を奪う。33分には日体大2番・高野遼からグラウンダーのパスを受けた7番・川戸大樹がドリブルからシュートを放ち追加点。続く34分には18番・関戸からパスを受けた7番・川戸が右足を振りぬき再びゴールを決め0-3と大きく桐蔭大を突き放す。波に乗る日体大だったが、試合は徐々に桐蔭大ペースへ。すると前半終了間際の45+1分、桐蔭大10番・石川大地の左からのコーナーキックに3番・八戸雄太が頭で合わせて1点を返す。この得点で前半は1-3で日体大がリードして折り返すことになった。
 追い付きたい桐蔭大は後半から12番・佐藤碧に代え11番・鈴木国友を投入。すると53分、桐蔭大26番・池田壮磨からスローインのボールを受けた11番・鈴木がドリブルでゴール前へとボールを運ぶと、ゴール前の9番・今関耕平がドリブルから左足を振りぬきゴールネットを揺らす。続く55分には8番・佐々木俊輝からのクロスを11番・鈴木がヘディングで叩き込んで3-3となり、試合をふりだしに戻す。その後は、お互いに集中した試合運びでなかなかゴールが生まれない。このまま試合終了かと思われた90+1分、途中出場の日体大35番・里見直樹からの浮き球のボールを10番・高井和馬がボレーシュートで豪快にネットを揺らす。この得点が決勝点となり試合は3-4で終了。激しい打ち合いとなった試合は、日体大に軍配が上がった。
 日体大は後期開幕から2連勝と、順調に勝点を積み重ねて4位に浮上。一方の桐蔭大は、順位こそ変わらないものの9位流経大との勝点差はなく、上位進出のためには次節に勝点3が必須となる。


○首位との差を縮めたい法政大学(勝点21・2位)と、後期の巻き返しを狙う早稲田大学(勝点16・7位)との一戦。

 前節、逆転勝利を挙げて勢いに乗る両チームの対戦。試合は前半序盤から動く。11分にペナルティエリア付近で早大がフリーキックを獲得。7番・相馬勇紀がキッカーを務めると、これを鮮やかな右足のキックで直接ゴールに叩き込み、幸先よく先制点を挙げる。その後も早大は素早いプレッシャーで法大の自由を奪い、優位に試合を進める。一方の法大は13番・青柳燎汰を中心にチャンスを演出するも、早大堅いディフェンスに阻まれて得点に繋げることができない。結局、0-1のまま早大がリードして前半を終了する。
 後半に入ると両チームともに攻撃のペースを上げるが、試合を再び動かしたのは早大だった。52分、7番・相馬が放ったシュートは法大のGK、21番・関口亮助が弾いたものの、こぼれ球に反応した早大9番・中山雄希が左足で押し込み追加点を挙げる。2点のビハインドを負い、勝利のためには攻めるしかない法大は、66分に6番・伊藤航希に代え27番・紺野和也、72分に14番・上田慧亮に代え19番・清谷陸、79分に28番・下澤悠太に代え31番・渡辺悠貴と、攻撃の選手を次々とピッチに送り込み攻勢に出る。しかし、粘り強い早大守備を前にゴールを奪えないまま試合が終了。0-2と2点を守り切った早大が勝利を収めた。
 前期終了時は9位と不本意な結果に終わった早大だったが、後期は2連勝と調子を上げ順位も5位まで引き上げた。一方、首位を追走したい法大だったが手痛い完敗。2位をキープしてはいるものの、首位・明治大との勝点差を9と大きく空けられることとなった。


○首位追走のためには勝点を積み上げたい筑波大学(勝点20・3位)と、残留のためには何としても勝利が欲しい国士舘大学(勝点7・12位)との一戦。

 3位と12位、順位の差はあるもの関東の大学サッカーを象徴するような拮抗した試合内容となった。開始早々、ペースを握ったのは国士大。18番・大石竜平のスピードを活かしながら、縦に速くシンプルな攻撃で、筑波大ゴールに迫るが得点にはまではいたらない。対する筑波大のファーストシュートは、開始30分を過ぎてから。鮮やかなパスワークでチャンスを作るものの、11番・中野誠也、10番・北川柊人の強力なFW陣は、1本のシュートも打つこともできないまま。互いに決定機をつくれず、両チーム無得点のまま前半を終了する。
 しかし折り返した後半開始早々の53分、国士大は15番・吉田健がこの試合2回目の警告で退場。だが、先にゴールを揺らしたのはひとり少ない国士大だった。68分、4番・附木雄也のロングボールから交代で入った13番・荒木翔がドリブルで突破。利き足でない右足を振り抜いたシュートは、一度はポストに嫌われるが、幸運にも跳ね返りが筑波大GK30番・阿部航斗に当たりゴールへと転がり、国士大が先制する。しかし、数的優位に立つ筑波大はここから反撃を見せる。ピッチを幅広くボールを動かし、攻撃に枚数をかけながらチャンスを作るが、国士大も4番・附木を中心とした体を張った粘り強い守備でゴールを与えず。試合終了間際、筑波大は立て続けに決定的なチャンスを迎えるが、あと一歩及ばず。結局、不利な状況に追い込まれた国士大が1-0で勝利し、大きな勝ち点3を獲得した。
 国士大はこれで今季リーグ3勝目。まだ上位とは勝点差があり、降格圏脱出とはいかないものの、残留に向けて大きな勝点3となったことは間違いない。今後の巻き返しに注目したい。対する筑波大は、2戦勝利なし。優れた攻撃陣を抱えながらも2試合連続ノーゴールも課題のひとつで、首位追走には、早急の立て直しが求められる。次節は、流通経済大学との茨城ダービー嫌な流れを振り払えるか。


○後期初戦で快勝し、首位固めに順調な後期滑り出しみせr明治大学(勝点26 ・1位)と、降格争いから抜け出すために勝点を積み上げたい専修大学(勝点13・10位)との一戦。

 明大の強さが、専大にも容赦なく襲いかかった。丁寧にボールを繋ぐ専大に対して、明大は高い位置からプレッシャーをかけ続けた。この前線からの守備が先制点を生み出した。35分、前線からの守備でボールを奪った2番・早坂龍之介を起点に、18番・櫻井敬基が華麗な個人技から左足を振り抜きネットを揺らす。18番・櫻井の2試合連続となるゴールで、前半は1-0で明大がリードする。
 後半、専大は9番・下田悠哉を投入。持ち味のパス回しと11番・佐藤遵樹の個人技でゴールを狙うが、なかなかシュートまで持っていくことができない。対する明大は70分、来季大宮への加入が内定している5番・河面旺成のコーナーキックから、こちらも来季甲府への加入が内定している4番・小出悠太がヘディングシュートで追加点。来季プロでの活躍が期待されるふたりの活躍で、専大を突き放す。さらにその8分後の78分、20番・渡辺悠雅のクロスから途中交代の24番・富田光が右足で合わせ勝負あり。専大は、少ないチャンスを決めきることができず試合終了。3-0で明大が後期2連勝を飾った。
 2位の法政大学が敗れたため、明大と2位との勝ち点差は「9」に。リーグ優勝に向けて着実に勝点を積み重ね、独走体制に入った。一方、敗れた専大は11位に沈み、再び降格圏内に転落。最下位の国士舘大学も今節勝利したため、降格争いは激化の様相を見せる。次節は桐蔭横浜大学戦。中二日での試合が控える中、早急なチームの立て直しが鍵となる。


○後期は黒星スタートで何としても勝利をつかみたい慶應義塾大学(勝点17・5位)と、前節はドローで今節こそ勝点3を獲得したい流通経済大学(勝点15・9位)の対戦。

 試合開始直後は慶大がチャンスをつくる展開となった。慶大は20番・池田豊史貴が9番・田中健太とのワンツーで裏へ抜け出しシュートを放つ。一度は流経大GK22番・オビパウエルオビンナが弾くが、こぼれ球を13番・松木駿之介が押し込む決定機を迎えるも、これはゴール右に逸れる。対する流経大も、10分にはコーナーキックからのこぼれ球を拾った14番・吉森恭兵が左足で強烈なミドルシュートを放つが、こちらは惜しくもクロスバーに嫌われて得点ならず。両チーム拮抗した試合展開が続くものの、前半は0-0で終了する。
 後半に入ると、開始早々から試合が動いた。47分、流経大は中央高い位置からのフリーキックの機会を得ると、2番・小池裕太の浮き球に15番・今津佑太が右足で押し込んでゴール。2番・小池の2試合連続アシストにより、流経大が先制点を挙げる。しかし69分、慶大は右コーナーキックを獲得。6番・井上大からの浮き球を13番・松木がニアに頭から飛び込み、こちらも13番・松木の2試合連続ゴールで慶大が同点に追いつく。その後は、両チームともにロングボール主体の攻撃が続くが、互いにチャンスを決めきれず、結局1-1のまま試合終了となった。
 この結果により、慶大は順位を一つ落とし6位となり、流経大は変わらず9位をキープ。両チームとも勝点3を獲得したい一戦だったが、互いに1を分けあう結果となった。未だ白星のない慶大は、3連戦の最後の一戦で勝点3を獲得したいところ。流経大は次節、筑波大との茨城ダービーを控える。絶対に負けられない戦いなだけに、なんとしても勝利をもぎ取りたい。


○連敗は避けたい順天堂大学(勝点17・4位)と現在11位の降格圏、勝って降格圏から抜け出したい駒澤大学(勝点12・11位)の対戦。

 後期初戦で黒星スタートとなった両チームの一戦。試合開始から一進一退の攻防が続く中、先制点を挙げたのは駒澤大学だった。11分、ゴール前中央から放った10番・吉岡雅和のシュートは順大ディフェンスが弾いたものの、そのこぼれ球に反応した9番・大谷真史が右足で冷静に決め、駒大が先制点を奪う。しかし18分には、順大がコーナーキックのチャンスを獲得。キッカーを務めるのは、この日初めて先発メンバー入りを果たした19番・津島孝至。19番・津島からのキックを、17番・旗手怜央がすぐさま29番・小松駿太へ送ると、29番・小松が右足で落ち着いて関東リーグ初得点を決める。初先発2人と、1年生3選手による正確で素早いパスと個人技で順大が同点に追いつき、1-1で前半を終える。
 後半も一進一退の攻防が続く。そんな中、65分には駒大が右サイドからの直接フリーキックの機会を得る。18番・中原輝のフリーキックに、23番・鈴木啓晃が頭で合わせ、駒大が得意のセットプレーから追加点を奪う。この得点が勝ち越しゴールとなり、駒大が2-1で勝利した。
 この試合に敗れた順大は4位から7位へ転落。一方勝点3を得た駒大は下位と勝点差2ではあるが、10位と降格圏から抜け出した。



 次節第14節は9月17日(土)と、18日(日)に開催される。17日(土)には龍ヶ崎市陸上競技場たつのこフィールドでは法政大学対国士舘大学が対戦。また筑波大学対流通経済大学の"茨城ダービー"も開催される。白井運動公園陸上競技場では桐蔭横浜大学対専修大学、順天堂大学対慶應義塾大学が対戦。18日(日)には日立市民運動公園陸上競技場で、日本体育大学対早稲田大学、明治大学対駒澤大学の試合が行われる。
 上位チームが軒並み勝ち星を落とし、順位が大きく入れ替わった第13節。そんな中、後期2連勝と手堅く勝点を積み重ねる明大が、このまま独走体制に入るのか。下位チームの勝利もあり、それぞれの勝点差も詰まってきただけに、1部残留をかけた戦いも見逃せない。
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