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JR東日本カップ2020 第94回関東大学サッカーリーグ戦・1部第11節マッチレポート

2020/12/01



 「JR東日本カップ2020 第94回関東大学サッカーリーグ戦【前期】」1部リーグ第11節は、11月24日(火)に延期分の1試合が行われた。



立正大学 対 筑波大学


 終了間際の逆転弾で敗れた、1ケ月前の対戦の雪辱をはたしたい立正大学(勝点20・暫定7位)と、その立正大戦以来、複数得点を挙げられていない筑波大学(勝点17・暫定10位)の一戦。

 わずかに残る全国大会出場権獲得の可能性に懸け、負けられない試合が続く両チーム。筑波大は19番・窪田翔が試合前のアップで負傷。キックオフ直前でスターティングメンバーを入れ替えるというアクシデントに見舞われていた。しかし、窪田に代わってメンバーに入った26番・鈴木瑞樹が左サイドで起点を作り、何度となくチャンスを演出。一方の立正大は、攻撃のキーマンである7番・梅村豪、10番・近藤拓海、18番・平松昇がピッチ全体でチャンスメイクをし、筑波大ゴールに襲い掛かる。しかしこちらも決定機を生かしきれず。立正大はシュート3本、筑波大は1本と、ともにゴールが遠い展開で、前半は0-0で終了した。

 後半も前半同様拮抗した展開が続く。均衡が破られたのは66分。相手のクリアボールを拾った筑波大の2番・山原怜音がドリブルで運ぶと、ペナルティーエリア内の12番・田嶋翔へ。12番・田嶋のワントラップからの狙いすましたシュートがゆっくりとゴールネットを揺らし、筑波大が待望の先制点を奪う。先制後も筑波大は攻勢を緩めない。それが裏目に出たのが82分。立正大は前がかりになった筑波大DFの裏へとロングパスを入れる。それに途中出場の32番・青島太一が反応。抜け出したところを、筑波大GK1番・櫻庭立樹がたまらず倒してしまい、ペナルティーキックを献上してしまう。これを32番・青島が自ら決め1-1の同点に。しかし、その後は両者決定機を作り出せず、試合は1-1-のまま終了。ともに勝ちきれず、勝点1を分け合う結果となった。





 「JR東日本カップ2020 第94回関東大学サッカーリーグ戦【前期】」1部リーグ第11節は、9月19日(土)に5試合が行われた。


法政大学 対 中央大学 @流通経済大学 龍ケ崎フィールド


 上位チームに引き離されないためにも勝点3が欲しい法政大学(勝点12・暫定5位)と、最下位脱出のために勝利がほしい中央大学(勝点4・暫定12位)の一戦。

 法大は直前の試合から8人ものスターティングメンバ―を入れ替えて今節に臨んだ。しかし先にチャンスを迎えたのは中大。6分、10番・大久保智明が右サイドから出したパスを17番・鎌田蓮が逸らすと、そのボールを7番・髙岸憲伸がうまく合わせてシュートを放つ。法大のGK、44番・中川真が飛びついてボールに触れるも、弾くことは出来ず、シュートはゴールに吸い込まれていった。幸先のいい先制点を挙げた中大は立て続けに攻撃を仕掛けるが、法大も13番・白井陽貴と36番・高嶋修也を中心とした守りで追加点を許さない。その後ペースを取り戻し始めた法大は44分、14番・田部井涼がシュートを放つが、これはクロスバーを直撃。立て続けに28番・松井蓮之が放ったシュートも中大GKの30番・石川碧人が弾く。しかし、そのこぼれ球を拾った26番・安光将作が左サイドからカットイン。ペナルティーエリアに切り込むと、右足からゴール右に突き刺さる、見事なシュートを決める。法大が前半終了間際に追いつき、試合を振り出しに戻した。

 後半に入ると、法大は15番・飯島陸と20番・佐藤大樹、中大は42番・小島偉央といった前線の選手を投入。ともに追加点を狙うが、両チームとも決定的なチャンスを作ることができない。77分、法大のゴールキックを中大センターバックの4番・松本大輔がカットし、左サイドの22番・鈴木翔太に送る。すると22番・鈴木がドリブルで仕掛けシュートを放つが、これは法大13番・白井がクリア。法大も79分に中大DFのクリアボールを拾った14番・田部井が強烈なミドルシュートを放つが、中大GK、30番・石川がセーブ。両チーム追加点を奪うことができず、試合は1-1で終了。勝利がほしい両チームだったが、勝点1を分け合うに留まった。この結果、3戦連続で勝利のない法大は5位から7位に転落。逆に中大は専修大学が敗れたことで、最下位脱出に成功した。


明治大学 対 桐蔭横浜大学 @流通経済大学 龍ケ崎フィールド


 前節は苦戦しながらも勝利を収め連敗を免れた明治大学(勝点24・暫定1位)と、現在3連勝中と波に乗る桐蔭横浜大学(勝点19・暫定2位)の一戦。

 暫定首位と2位の直接対決は、互いに立ち上がりかGKのミスからチャンスを迎える。しかしどちらも決めきれず、スコアは動かない。しかし飲水タイムを挟んだ直後の29分、ついに首位・明大に決定機。10番・小柏剛がドリブルで持ち上がり、最終ラインから追い越してきた12番・岡庭愁人へとパス。12番・岡庭がワンタッチでクロスを入れると、最後は11番・佐藤凌我がヘディングシュート。持ち味である切り替えの早さで自陣の深い位置からロングカウンターを仕掛けた明大がと、待望の先制点を奪う。桐蔭大も40分、この日4つ目となるコーナーキックを獲得。キッカー6番・橘田健人のボールに、7番・神垣陸が頭で合わせてゴール。桐蔭大が前半のうちに同点に追いつき、1-1まま後半を迎えることとなった。

 後半も、上位対決に相応しい激しい攻防戦となった。後半最初のチャンスを掴んだのは明大。7番・坂本亘基が左サイドから仕掛けてシュート。枠を捉えたシュートは、しかし桐蔭大のGK1番・早坂勇希がセーブしてゴールならず。明大はさらに63分、18番・杉浦文哉と36番・小林春稀を投入して、勝ち越し点を狙う。だが、再び試合を動かしたのは桐蔭大だった。71分、桐蔭大は左サイドでフリーキックを獲得すると、6番・橘田のボールをキャプテンの3番・遠藤凌がヘディングシュートでゴールに叩き込む。桐蔭大が2点目を挙げ、ついに逆転に成功する。しかし後期リーグを有利にスタートするためにも、前期最終節を負けるわけにはいかない明大はさらにギアを上げる。あっという間に試合の主導権を奪い返すと、終盤に差し掛かっても足を止めず、桐蔭大にタイトなプレッシャーをかけ続ける。すると79分、36番・小林が敵陣の浅い位置でボールを受けてドリブルを開始。スピードに乗ったドリブルで桐蔭大守備陣の間を潜り抜けると、そのまま右足を振り抜く。このシュートがゴールネットを揺らし、試合は再び同点に。交代カードが功を奏し、今度は明大が試合を降り出しに戻した。しかしその後は互いにチャンスを作りながらも決めきることができず、昨季最終節と同じ2-2の引き分けでタイムアップとなった。

 明大は昨季の成績を越えることはできなかったものの勝点25を得て暫定1位でリーグ戦を折り返すことになった。一方、桐蔭大は勝点20の暫定2位で前期リーグを終えた。


早稲田大学 対 慶應義塾大学 @RKUフットボールフィールド


 総得点の多さ・総失点の少なさはともにリーグ1位と、攻守の歯車が噛み合い好位置につけている早稲田大学(勝点18・暫定3位)と、前節は筑波大学を相手に完敗を喫し、連敗は避けたい慶應義塾大学(勝点11・暫定7位)の一戦。

 実に4年ぶりとなったリーグ戦での"早慶戦"。まずチャンスを作り出したのは早大。開始早々の3分、フリーキックのこぼれ球に反応した40番・小野寺拓海がゴール正面から左足シュートを放つが、これはバーに嫌われてしまう。その後は、ボールを握る早大に対し、慶大は得意のカウンターアタックで応戦する試合模様に。しかし、どちらも相手守備陣の堅固な守りの前に、なかなかチャンスを作り出すことができない。手堅い試合展開が続く中、前半終了間際の43分に早大にビッグチャンスが。右コーナーキックに23番・清水駿が頭で合わせたが、これは慶大GK1番・田原智司が横っ飛びのスーパーセーブ。辛うじてボールを弾いて難を逃れると、スコアレスで試合を折り返した。

 後半に入ると、早大が完全に試合の主導権を握った。ポゼッション率を高めながら左右にボールを散らし、慶大が得意とするカウンター攻撃を防ぎながら、波状攻撃で慶大を攻め立てる。49分には、ゴール前でフリーになった早大23番・清水が枠を捉える強烈なヘディングシュートを放つが、またもや慶大GK1番・田原がファインセーブ。ボールを握る時間が続く早大だったが、5バックへとシステムを変更した慶大の前に、効果的な縦パスを入れることができない。試合は膠着状態となったが終了間際の87分、遂にこの展開に終止符が打たれる。慶大はゴールキックの流れから、ペナルティーエリア正面でフリーキックのチャンスを獲得。キッカーは、第3節の法政大学戦でも同じような位置から直接フリーキックを決めている14番・橋本健人。14番・橋本が左足で放った鋭く曲がる強烈なシュートは、早大の壁の脇をすり抜け、左ポストを直撃しながらもゴールラインを割る。押され気味だった慶大が、試合終盤に貴重な先制ゴール。その後は、負けられない早大が圧力をかけて慶大ゴールに襲いかかるが、慶大守備陣も身体を張ったディフェンスで同点ゴールを許さず、ここで試合終了のホイッスル。

 3位ながら1位・2位に比べて消化試合が3試合少ない早大は、ここで勝てば有利に後期を迎えられた。主導権を握っていただけに、あまりにも悔しい敗戦。対する慶大が試合を通して放ったシュート数はわずかに2。終始劣勢ながらも、数少ないチャンスを確実にモノにした。慶大は今季の戦いぶりを象徴するような試合運びで、好調のライバル・早大に"一発お見舞い"。伝統の"早慶戦"に勝利した慶大は貴重な勝点3を積み上げ、上位争いに生き残った。




順天堂大学 対 国士舘大学 @RKUフットボールフィールド


 前節で勝利し連勝を目指す順天堂大学(勝点10、暫定8位)と、9月16日に消化した延期試合を含め現在2連勝中と好調な国士舘大学(勝点14、暫定4位)の一戦。

 順大は4-1-4-1のフォーメーション。ボールを保持しながら左右にボールを散らして相手を揺さぶり、1トップの36番・長倉幹樹の背後への抜けだしを狙う。一方、国士大は4-4-2のフォーメーション。ディフェンスラインからボールを繋ぎ、両サイドからの仕掛けやクロスなどで順大ゴールへと迫る。試合は早い段階で動いた。11分には順大がコーナーキックを獲得。キッカーの7番・杉山直宏が蹴ったボールがゴール前にいた相手選手の手に当たり、順大がペナルティーキックを獲得する。これを7番・杉山が冷静に決めて順大が先制する。1点を追う国士大も何度となく決定機をつくるが枠内にシュートを放つことができない。しかし45+3分、国士大は7番・澁谷雅也がペナルティーエリア付近にいた10番・松岡大智へとパス。10番。松岡はファーストタッチで前を向き、豪快に右足を振り抜くとゴール左隅へとシュートを突き刺す。前半終了間際に国士大が追いついて、1-1で試合を折り返した。

 後半開始直後は、両チーム拮抗した戦いが続いた。しかし65分、ついに均衡が破られる。順大は7番・杉山がペナルティーエリア付近でボールを受けると、ドリブルで切れ込みそのままシュート。これは、前半終盤に交代出場となった国士大のGK、21番・飯田雅浩に止められるものの、こぼれ球を途中出場の28番・白井海斗が流し込み、順大が再びリードを奪う。その後は国士大が猛攻を仕掛け、75分には国士大の7番・澁谷のクロスに、ゴール前へと入り込んだ22番・中村駿がシュート。しかし順大のGK、21番・廣濱顕哉のビッグセーブに阻まれる。また80分には、またもや7番・澁谷の左からのパスに5番・内田瑞己が反応。ペナルティーエリア付近から左足でシュートを放つが、ゴールポストを直撃しゴールとはならず。国士大が幾度となく決定機を迎えるものの、順大が全員で堅い守備のブロックをしいてゴールを死守。結局1点差を守り切り、2-1で順大が勝利した。

 勝利した順大はこれで2連勝。消化試合が3試合少ないながらも勝点を13に伸ばし、中位グループに食らいついた。一方の国士大は前半終了間際に追いつくも、後半は決定力の低さに苦しめられ無念の敗北。それでも5位で前期リーグを終え、1部リーグ復帰の年としてはまずまずの結果を残した。


駒澤大学 対 専修大学 @RKUフットボールフィールド


 今季初の連勝で上位に食い込みたい駒澤大学(勝点11・暫定6位)と、開幕から1勝1分と思うように勝点を伸ばせない専修大学(勝点4・暫定11位)の一戦。

 試合が始まると、駒大はサイドからのロングボールを多用して攻撃を展開。すると9分、それまで駒大の攻撃を凌いでいた専大にチャンスが訪れる。右サイド深くのスローインから駒大ディフェンスを崩すと、19番・清水綾馬がシュートを放つ。しかしこれはポストを直撃し、ゴールとはならない。その後はどちらも譲らない展開が続くが、34分に駒大がセットプレーのチャンス。10番・薬真寺孝弥の正確なキックから、3番・猪俣主真が頭で合わせて駒大が先制する。

 1-0の駒大リードで迎えた後半、駒大はロングボールをうまく使った得意な形で攻撃を繰り返す。すると57分、10番・薬真寺がこぼれ球を流し込んで追加点。2-0とリードを広げる。追いつきたい専大は、前線の選手を入れ替えて攻撃を活性化しようと試みるが、いい形で前線にボールを持ち込むことができない。終盤の87分には、駒大の7番・荒木駿太がゴール前で圧巻のドリブルを魅せ、専大ディフェンスを翻弄。ダメ押しの3点目を決めて勝負あり。専大は試合終了間際にペナルティーキックを獲得するも、7番・鈴木龍之介のシュートはポストに嫌われ得点ならず。結局、3-0で試合終了となった。

 駒大は上位に近づく勝点3を獲得。この勝利で6位から4位に浮上した。一方、専大は最下位に転落して折り返す苦しい前期最終戦となった。





 新型コロナウイルス感染症の影響で、龍ケ崎市でのセントラル開催という形で7月から始まった本リーグ戦。延期分11試合を残しながらも、今節で前期リーグを終えることとなった。

 前年度王者の明治大学が開幕6連勝を飾った今季リーグ戦。本年もまた明大が圧倒的強さで首位を独走するかと思われた。しかし、その後は国士大と法大に敗戦を喫し、桐蔭大とも引き分けに。依然、明大が首位をキープして折り返しを迎えたものの、後期は混戦が予想されそうだ。その首位・明大を勝点差5で猛追するのが、2位の桐蔭横浜大学。前期最終節に行われた明大との天王山は引き分けに終わったが、一時は明大をリードするなど実力は伯仲。桐蔭大が明大のリーグ連覇を止める最有力チームといえる。また、その桐蔭大と勝点2差の3位・早稲田大学も注目の存在。明大、桐蔭大より消化試合が3試合少ないため、最大で勝点9をプラスできる可能性がある。消化試合に全勝すれば、一気に首位奪還も夢ではない。

 また今季1部復帰を果たした国士大は、序盤こそ苦しんだものの6連勝中の明大に今季初黒星をつけると、その後は勢いにのり5位に浮上。慶大は4年振りにリーグ戦で実現した注目の早慶戦に勝利するなどして6位をキープしている。

 一方下位に沈むチームに目を向けると、昨年度インカレ出場の中大が、わずか1勝というまさかの苦しい展開に。また昨季も残留争いに巻き込まれた専大は1勝しか出来ず、前期最終戦で最下位に転落となった。両チームきっかけさえ掴めれば、上位に進出するだけの力がある。後期リーグでは下位に沈む、これらのチームの奮起に期待したい。

 『「アミノバイタル®」カップ2020 第9回関東大学サッカートーナメント大会』を間に挟み、後期リーグのスタートは10月10日(土)から。1ケ月と間のない中で、どれだけ修正、立て直しを図れるか。優勝をかけて、前期以上に熱い戦いが繰り広げられるであろう後期を楽しみに待ちたい。
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