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『「アミノバイタル®」カップ2019 第8回関東大学サッカートーナメント大会』準決勝戦/5・6位、7・8位決定戦マッチレポート

2019/07/27


 関東リーグ所属24大学と、予選を勝ち抜いた都県リーグ代表の8大学を加えた32大学が一堂に会する本大会は、3回戦を終えて明治大学、駒澤大学、立正大学、筑波大学がベスト4に進出。また順位決定戦で、法政大学と順天堂大学が夏の全国大会『第43回総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント』への出場権を獲得した。一ヶ月のインターバルをおき再開した本大会。AGFフィールドで7月20日(土)、21日(日)の2日間にかけて準決勝戦、そして5・6位決定戦、7・8位決定戦が行われた。


準決勝 明治大学 対 駒澤大学 @AGFフィールド


 3度目の優勝を目指す明治大学と、天皇杯予選を含めた今季公式戦では現在2連敗中の明大相手に"3度目の正直"でリベンジを果たしたい駒澤大学の一戦。

 前半の立ち上がり、明大は12番・常本佳吾から5番・須貝英大、6番・瀬古樹から5番・須貝へとピッチを広く使ったサイドチェンジで、試合を有利に進める。一方の駒大は19番・森本ヒマンの高さを活かし、シンプルに前線へと攻撃を仕掛けた。そんな中、19分には明大の12番・常本のロングフィードから、5番・須貝が裏へと抜け出し、ダイレクトでクロスを上げる。すると、これに11番・佐藤亮が頭で合わせて、明大が先制。さらに40分には、右サイドでボールを受けた明大の11番・佐藤がドリブルで中央突破。11番・佐藤からのパスを受けた6番・瀬古がダイレクトで左足を振り抜き、明大が追加点を挙げる。2点のビハインドを負った駒大だが、前半終了間際の44分には、19番・森本のポストプレーから14番・米田大介へパスがわたり、左サイドからクロスが上がる。このクロスが明大DFのオウンゴールを誘い、駒大が1点を奪取。前半は2-1と明大リードで終了した。

 1点を追う駒大は後半の立ち上がり、10番・薬真寺孝弥のロングボールや、サイドからロングスローで立て続けにチャンスを作るも、ゴールを決めきることはできない。後半は前半に比べると拮抗した試合展開となったが、終盤になるにつれて試合のペースは明大に。結局、後半は両チームとも得点には至らず、2-1のまま試合終了。明大の4年ぶり3度目の決勝進出が決まった。



準決勝 筑波大学 対 立正大学 @AGFフィールド


 大会最多となる4度目の決勝進出を狙う筑波大学と、関東1部リーグ初昇格、総理大臣杯初出場に続き、初の決勝進出を目指す立正大学の一戦。

 筑波大は 『第30回ユニバーシアード競技大会(2019/ナポリ)』優勝メンバーのうち、ベンチスタートとなった7番・三笘薫以外の5選手をスタメンで起用。筑波大は立ち上がりからボールを保持し、ゲームを支配する。対する立正大はロングボールを多用し、相手の背後を狙ってリズムを握ろうと試みる。立正大は筑波大のビルドアップに対し、前線からのハイプレスとセンターバック3枚からの正確なロングフィードを起点として攻撃を仕掛ける。試合が動いたのは38分。27番・半田尚之、10番・人見拓哉の連携からゴール前に抜け出すと、10番・人見からのパスを15番・藤森亮志が右足で押し込み、立正大が先制点を挙げる。

 後半に入っても試合は立正大がペースを握った。筑波大もコーナーキックの流れから4番・山川がシュートを放つが、これは立正大のGK12番・渡辺聖也がセーブ。疲れもあってか、後半足の止まった筑波大に対し、立正大が次々と攻撃を仕掛ける。筑波大は61分、9番・犬飼翔洋と25番・永満凌を同時に投入。長身FWの9番・犬飼にボールを集めるが、立正大の守備を崩し切ることができない。逆に80分には途中出場の立正大18番・平松昇が混戦から抜け出して11番・見原慧へとラスパス。11番・見原はこれを確実に押し込み、追加点。筑波大は12本ものシュートを放ったものの、得点に結びつけることのできないまま試合は終了。立正大が0-2の完勝で筑波大を下し、初の決勝進出を決めた。



5位・6位決定戦 順天堂大学 対 法政大学 @AGFフィールド


 接戦となった順位決定戦を制して総理大臣杯出場を決めた順天堂大学と、『天皇杯 JFA 第99回全日本サッカー選手権大会』でJクラブを倒した勢いそのままに難敵撃破を狙う法政大学の一戦。

 1ヶ月の中断期間明けに行われたこの一戦。両チームとも二連覇を達成した『第30回ユニバーシアード競技大会(2019/ナポリ)』に代表メンバーを擁しているが、順大は10番・旗手怜央がベンチからのスタート。法大は8番・紺野和也、18番・上田綺世はメンバー外で、帰国したばかりの選手を休ませる形で試合に臨んだ。

試合は開始早々から動きを見せる。5分、法大23番・関口正大が右サイドから浮き球のクロスを供給すると、順大がこれをクリア。しかし、このこぼれ球に6番・大西遼太郎が反応する。そのまま右足を振り抜くと、強烈なミドルシュートがゴールに吸い込まれ、法大が先制点を挙げる。その後は拮抗した展開が続き、法大が1点のリードを守ったまま試合を折り返す。

 後半に入ると順大も反撃を開始。早々の49分、順大は左コーナーキックを獲得。キッカーの12番・津島孝至が蹴ったボールは相手にクリアされたものの、こぼれ球を拾った23番・山﨑大地が左足のミドルシュートを突き刺し、同点ゴール。順大が後半の早い時間で試合を振り出しに戻す。そのまま順大に流れが傾くかと思われたが、法大もすぐさま反撃に移った。55分、センターバックの2番・森岡陸が前線にボールを入れると、途中出場の20番・佐藤大樹が個人技で相手を振り切り、14番・森俊貴にラストパス。これを右足で冷静にゴールに流し込み、法大が再びリードを奪う。順大は、失点直後に前線の選手を3人交代させるなど攻撃の活性化を試みるも、法大守備陣がこれをシャットアウト。逆に、法大は試合終盤にかけて交代枠を上手く使いながら試合を優位に進め、2-1のままタイムアップ。最後まで集中したパフォーマンスを見せた法大が貫禄の勝利を収めた。



7位・8位決定戦 中央大学 対 拓殖大学 @AGFフィールド


 総理大臣杯の最後の出場権をめぐる戦い。順位決定戦で順天堂大学に惜敗した中央大学と、関東2部リーグで唯一勝ち残った拓殖大学の一戦。

 『2019年度 第43回 総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント』の関東の出場枠は7。7位・8位決定戦のこの試合で、の残りの1枠が決定となる。このところ全国大会の出場がない両チームにとっては、是が非でも勝って全国大会への切符を手にしたいところだ。

 試合は序盤から拓大がボールを保持して攻め込む展開となった。10番・小宮嶺が持ち前のテクニックを駆使してチャンスを作り、8番・奥村晃司や16番・清水祐貴のダブルボランチがテンポよくボールを動かす。しかし中大も次第に前線からのプレッシングを強めてボールを奪い、ショートカウンターで攻め込む場面が増える。中大は先日、大学3年生ながら浦和レッズに加入が内定した11番・大久保智明を起点として拓大のゴールを脅かし、また、ヴァンフォーレ甲府に加入内定の5番・中村亮太朗が、セカンドボールを回収して拓大の攻撃の芽を摘む。しかし、なかなか得点には至らず前半は終了。

 中大はハーフタイムに8番・縄靖也を投入。中盤から前線の活性化を試みるが、試合の主導権はまたも拓大が握る展開に。拓大は9番・長尾吉家と26番・田中幸大のツートップが献身的なプレーを見せ、試合の流れを引き寄せる。一方の中大は10番・加藤陸次樹らがチャンスを作るも、持ち前のポゼッションサッカーが展開できず、終始単調な攻撃に終わってしまう。すると78分、拓大は絶好の位置でフリーキックのチャンスを獲得。キッカーの10番・小宮が放ったキックは、綺麗な放物線を描いてそのままゴールに吸い込まれ、拓大がついに均衡を崩す。その後、中大はパワープレーを仕掛けて同点を狙うが、拓大はGKの1番・田中暉大の再三のファインセーブでこれをストップ。また守備陣も集中力を切らさずに1点を守りきり、試合は終了。唯一の2部校、拓大が本大会唯一の"ジャイアントキリング"成し遂げ、37年ぶり2回目となる『2019年度 第43回 総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント』への出場権を手にした。





 準決勝は7月27日(土)の17:30から、味の素フィールド西が丘で4年ぶり3度目の優勝を狙う明治大学と、初優勝を目指す立正大学が激突。また決勝戦に先立ち、15:00からは同会場で駒澤大学対筑波大学の3位決定戦も行われる。
 ついにラストマッチを迎える『「アミノバイタル?」カップ2019 第8回関東大学サッカートーナメント大会≪兼総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東予選≫』。東京都リーグ所属の明治学院大学が大波乱を起こした昨年度大会とは対照的に、決勝戦は関東リーグ1部の1位・2位が対戦する"頂上決戦"となった。「対戦が楽しみ。ひとつひとつ積み重ねてタイトルを取れれば」という明治大・栗田大輔監督に対し、立正大の杉田守監督は「準決勝を見る限り、明大にはちょっと隙きが見当たらない。非常に強いチーム」と警戒を怠らない。リーグ戦でも未対戦の両チーム。昨年度総理大臣杯優勝校の明大が夏の王者の貫禄を見せつけるのか、はたまた"新星"立正大が新たな歴史を刻むのか。見逃せない一戦となりそうだ。

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