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JR東日本カップ2020 第94回関東大学サッカーリーグ戦・1部第15節マッチレポート

2021/02/05



 『JR東日本カップ2020 第94回関東大学サッカーリーグ戦』1部第15節延期試合は、12月22日(火)に1試合が行われた。

法政大学 対 専修大学


 3日前に行われた最終節・早稲田大学戦の勝利で全国大会出場を決め、勢いに乗る法政大学(勝点30・暫定5位)と、現在3連勝中、1部リーグ残留へ望みを繋げるためにも勝点3が欲しい専修大学(勝点20・暫定11位)の一戦。

 連戦が続く法大はスターティングメンバーを大きく入れ替えてこの試合に臨んだ。試合開始から法大は前線で素早いプレッシャーをかける。専大はそのプレスをかい潜ることができず、徐々に主導権は法大に。すると18分、左サイドを崩した法大は16番・陶山勇磨のクロスから15番・飯島陸が合わせて先制。1部残留のためにも追いつきたい専大は攻撃に転じようとするが、38分に左サイドでボールをロスト。法大のショートカウンターを止めきれず、法大15番・飯島に2点目を許してしまう。前半は法大が2点リードを守り切り、2-0で試合を折り返した。

 後半に入っても法大の勢いは止まらない。57分、再び左サイドを崩した法大。16番・陶山のクロスから今度は20番・佐藤大樹が合わせて3-0に。まずは1点を返したい専大は、前線の選手を投入して流れを変えようと、18番・吉田和拓、6番・浦川流樺を一気に投入。しかし65分、法大は28番・佐野陸人の見事なフリックから35番・髙橋馨希が冷静にシュートを流し込み、ダメ押しの4点目をあげる。法大は守備でも専大の攻撃を完璧に抑え、4-0と完勝を収めた。

 法大は主力選手を休ませたままでの完勝したことで、年末まで続く連戦に向け、さらなる勢いをつけた。専大は10位・筑波大学との勝点差を縮められず、1部残留が厳しい状況に追い込まれた。




 「JR東日本カップ2020 第94回関東大学サッカーリーグ戦」1部リーグ第15節は、10月31(土)に3試合、11月1日(日)に2試合が行われた。


早稲田大学 対 国士舘大学 @味の素フィールド西が丘


 現在4連勝中で、首位の明治大学と勝点1差の早稲田大学(勝点30・暫定2位)と、後期リーグ全勝中と好調の国士舘大学(勝点23・暫定4位)の一戦。

 早大は試合開始からボランチの28番・丹羽匠、8番・田中雄大が攻撃を組み立て、守備でも激しいプレスをかけて攻守でチームを牽引する。対する国士大は左サイドの2番・西本卓申や7番・澁谷雅也の積極的な攻撃参加でゴールを目指す。早大はボールを丁寧に繋ぎ、国士大ゴールへと迫る。相手にボールを持たれる苦しい展開になった国士大だったが、先にチャンスを得たのも国士大だった。15分、左サイドから11番・梶谷政仁が上げたクロスを、ゴール前に入り込んだフリーの18番・高橋尚紀がダイレクトでうまく合わせる。しかし、このシュートは早大GKの正面。一方の早大も27分に決定機を迎える。中央でボールを持った8番・田中雄大が絶妙なスルーパス。これに抜け出した10番・加藤拓己が放ったシュートが、ゴール左上に突き刺さり、早大が先制点を挙げる。その後は互いにチャンスをつくりながらもスコアは動かず、1-0の早大リードで前半を終えた。

 後半に入ると、国士大は33番・棚橋尭士を投入して攻撃の活性化を図る。すると、前半とは打って変わって国士大が攻め込む時間帯が続く。攻撃のリズムをつかんだ国士大は、8番・宮本英二治を起点に33番・棚橋が攻撃に絡み相手ゴールへと迫る。しかし、再びスコアは動かしたのは早大だった。67分、左サイドから攻め上がった早大の6番・大西翔也が相手ゴール前にクロスを入れると、これが国士大の選手に当たってそのままゴールに吸い込まれる。オウンゴールという思わぬ形で、早大が追加点を挙げた。その後も国士大が何度となく相手ゴールへと迫るが、結局決めきれずに試合終了。国士大は後期リーグ初の敗戦。勝利した早大は首位・明大にピタリと追随。勝点差1をキープした。


立正大学 対 中央大学 @江戸川区陸上競技場


 中3日で迎えた駒澤大学戦で快勝した勢いを継続したい立正大学(勝点16・暫定8位)と、いまだ1勝のみで最下位に沈む中央大学(勝点6・暫定12位)の一戦。

 直近の試合で快勝を収めた立正大とは対照的に、2試合連続で悔しい逆転負けを喫している中大は1年生を5人起用するフレッシュなメンバー構成で試合に臨んだ。試合序盤は両者ともに相手の出方をうかがいながらも、主導権を握ろうと要所要所で激しい球際の攻防を繰り広げる。すると21分、中大は12番・塩崎悠司の縦パスを受けた25番・山﨑希一が華麗なターンで相手DFを抜き去り、ペナルティーエリア外からコントロールショット。これが決まり、中大が先制する。しかし立正大も負けじと反撃に出る。27分、右サイドでパスを受けた17番・榊原杏太が左足で狙いすましたクロスを上げると、14番・冬至直人のヘディングシュートがニアサイドに決まり、すぐさま立正大が同点とする。その後は中大がボールを保持するも攻めきれず、立正大の縦に速い攻撃に手を焼く場面が多々見られた。結局、前半は1-1のまま終了となった。

 後半は立正大がボールを保持し、速いテンポのパスワークで中大ゴールに迫る。中大も後方からのビルドアップでチャンスを作ろうとするが攻め手を欠き、なかなかシュートまで持ち込むことができない。どちらも追加点を決めきれないまま迎えた90+4分、立正大は途中出場の32番・青島太一が、こちらも途中出場の29番・吉田新の左サイドからのクロスに反応。そのまま右足で押し込み、試合終了間際に値千金の決勝点をもたらした。試合は2-1で終了。土壇場の決勝点で逆転勝ちを収めた立正大が2連勝で勝点を19に伸ばし、7位に浮上した。中大は3試合連続の逆転負けで最下位脱出ならず。だが新戦力の台頭もあり、次節の勝利に期待がかかる。




明治大学 対 慶應義塾大学 @江戸川区陸上競技場


 2位の早稲田大学との勝点差はわずか「1」。首位をキープするために何としても勝点3を積み重ねたい明治大学(勝点31・暫定1位)と、3連敗中と後期に入って失速している慶應義塾大学(勝点15・暫定9位)の一戦。

 試合は開始早々に動いた。7分、明大DFのクリアを慶大14番・橋本健人が頭でつなぎ、中央にフリーで待っていた10番・松岡瑠夢へ。10番・松岡が放ったダイレクトでシュートは、明大のGK1番・早川友基の伸ばした手が届かないコースへと吸い込まれた。10番・松岡の技ありのゴールで、慶大が王者・明大にカウンターパンチを浴びせかける。その後は明大が試合を支配するものの、慶大は奪ったボールを素早く前に運びカウンターを仕掛ける攻撃を展開。シュート数は明大8本、慶大7本とほとんど互角。しかし両者コーナーキックなどのチャンスがある中でも決めきれず、0-1のまま前半が終了する。

 後半も慶大は我慢の展開が続くが、選手交代をしながらゴールを守り続ける。一方の明大も前線にフレッシュな選手を投入し、同点ゴールを狙う。明大が猛攻を仕掛けるもスコアは動かず、時間だけが過ぎ試合は終盤に突入。このまま慶大が逃げ切るかと思われた86分、ついに王者が目覚める。明大は慶大ゴール前で波状攻撃を仕掛けると、中央の8番・力安祥伍が相手DFライン裏へとクロスを送る。これに走り込んだ5番・須貝英大がダイビングヘッドで合わせ、ついに明大が同点に追いつく。一気に逆転を狙う明大は、試合終了間際にコーナーキックを獲得。すると、中央での混戦で24番・村上陽介が相手DFに倒されペナルティーキックを獲得。キッカーは同点弾を決めた5番・須貝。ゴール正面を狙ったキックは慶大GK31番・小林将太に触られるが止めるまではいたらず、そのままネットを揺らして明大が逆転に成功する。明大は逆転後も集中した守りを見せ、慶大に攻め手を与えなかった。キャプテン5番・須貝の終盤の2ゴールで、明大が鮮やかな劇的勝利で勝点3を獲得。2位・早大との勝点差を1のままで留め、首位をキープした。一方の慶大はこれで4連敗と厳しい状況が続く。




駒澤大学 対 筑波大学 @フクダ電子アリーナ


 逆転勝利の前節に続き、4連勝を狙う駒澤大学(勝点23・暫定3位)と、こちらも前節はアディショナルタイムでの劇的な逆転勝利。その勢いで連勝を目指す筑波大学(勝点14・暫定10位)の一戦。

 前節は互いに逆転勝利を収め、連勝を継続した好調なチーム同士の対戦。駒大は、10番・薬真寺孝弥、7番・荒木駿太のロングパス主体の攻撃で筑波大ゴールに迫る。一方の筑波大は、特別指定選手として横浜F・マリノスに参加していた3番・角田凉太朗が久々のリーグ戦復帰。その3番・角田と、8番・知久航介を中心とした短いパスワークで攻撃を組み立てる。しかし、互いに決定機を決め切れず前半は0-0のまま終了。

 後半も拮抗した展開が続いた。筑波大は63分に11番・森海渡、70分に13番・和田育、27番・瀬良俊太と攻撃的な選手を立て続けに投入。攻撃の活性化を図る。駒大も14番・米田大介、17番・藤原拓海を投入し、チャンスを作ろうと試みる。しかし、両チームともに得点を決められずにアディショナルタイムに突入。このままスコアレスドローで終了するかと思われた90+3分、ついに試合が動く。筑波大は右サイドで起点を作り、27番・瀬良がシュート。このシュートをブロックした駒大はそのままカウンターを仕掛ける。14番・米田がドリブルでボールを運ぶと、これを止めようとした筑波大の5番・井川空がペナルティーエリア内で14番・米田を倒し、駒大がペナルティーキックを獲得。このチャンスを10番・薬真寺が落ち着いて決め、駒大が先制点を挙げる。その後は筑波大がリスタートするも直後にホイッスルが鳴り、1-0で試合終了。アディショナルタイム弾で劇的な勝利を収めた駒大が4連勝を上げた。一方の筑波大は連勝ストップとなった。




桐蔭横浜大学 対 順天堂大学 @フクダ電子アリーナ


 前節に続く勝利で上位に舞い戻りたい桐蔭横浜大学(勝点23・暫定5位)と、前節は国士舘大学相手に敗戦を喫しし、今節こそ勝利したい順天堂大学(勝点20・暫定6位)の一戦。

 5位と6位の直接対決。5位・桐蔭大の攻撃を牽引するのは11番・篠原友哉。桐蔭大は後方から細かくパスをつなぎ11番・篠原を起点に攻撃を展開する。対する6位の順大は守備の意識を高め、奪ったボールを素早く前線に繋ぎショートカウンターでチャンスをうかがう。試合は桐蔭大が積極的な攻撃を展開。15分に10番・鳥海芳樹がこの試合のファーストシュートを放ったのを皮切りに、33分、38分にも順大ゴールへと襲いかかる。対する順大は30分、13番・尾崎駿大が守備の場面で足を痛めて負傷交代を余儀なくされるアクシデント。代わって25番・後藤裕二を投入するものの、低調なままスコアレスで試合を折り返した。

 桐蔭大は後半開始から29番・高木俊希に代えて9番・松本幹太を投入。攻撃の活性化を図る。しかし、最初にチャンスを掴んだのは、ここまで押され気味の順大だった。55分、相手GKがクリアしたボールを順大の18番・大森真吾がエリア外で拾い、左足でループシュート。ボールは鮮やかな軌道を描き、そのままネットへと吸い込まれた。先制した順大だったが、その後は桐蔭大にボールを握られ、守備の時間が続く。さらに72分には、順大に再びアクシデント。4番・寺山翼が負傷退場し、5番・鬼島和希が投入されることに。対する桐蔭大も11番・篠原に代えてスピードのある26番・山田新をピッチに送り出し、続く79分にも長身の24番・寺沼星文と、こちらもスピードが武器の28番・井出真太郎を投入。すると交代直後の82分、桐蔭大は24番・寺沼が最終ラインの裏へ抜け出しGKと競り合う。このプレーに対して笛が鳴り、桐蔭大がペナルティーキックを獲得。キッカーは24番・寺沼。自ら落ち着いてゴール左へ蹴り込んだしシュートが決まり、残り10分を切ったところで桐蔭大が試合を振り出しに戻す。このまま引き分けかと思われたが、アディショナルタイムに突入した90+4分、順大は途中出場の順大9番・上野瑶介が一気に勝利を手繰り寄せる。ゴールから離れた位置で得た直接フリーキックがゴール前に送られると、3番・三國スティビアエブスが頭で折り返し、これを9番・上野が難しい体勢から左足で合わせる。「(ボールに)合わせるだけだった」(9番・上野)というトリッキーなシュートがゴール右隅に突き刺さり、順大が勝ち越し点。この直後にタイムアップの笛が鳴り、順大が劇的な勝利で勝点3を獲得した。





 第16節は、11月7日(土)に中央大学と専修大学、桐蔭横浜大学と早稲田大学の試合がShonan BMWスタジアム平塚で開催。また明治大学と国士舘大学、駒澤大学と順天堂大学、慶應義塾大学と立正大学の5試合がそれぞれ行われる。

 今節、首位明大に勝点差「1」で詰め寄る早大は国士大に2-0で快勝。延期試合を含め5連勝と波に乗り、虎視眈々と首位の座を狙う。一方、追われる立場の明大も慶大相手に勝利し、首位を堅持。頂上対決は緊張感を帯び、次節へと向かうこととなった。暫定3位の駒大も、得点ランキングトップ、10番・薬真寺孝弥の今季11得点目となるゴールで勝点3を掴み取り、上位争いに食らいついている。一方、現在最下位の中大は今節も勝利ならず。次節こそ勝利し、降格圏脱出に望みを繋げたい。今季も残りは7試合。どのチームにとっても負けられない戦いが続く。
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