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JR東日本カップ2017 第91回関東大学サッカーリーグ戦・1部第10節レポート

2017/06/21
 『JR東日本カップ2017 第91回関東大学サッカーリーグ戦【前期】』1部リーグ第10節は、6月17日(土)に2試合、6月18日(日)に4試合が行われた。



〇前節5試合ぶりに勝利し、連勝を狙う駒澤大学(7位・勝点11)と、5戦負けなしではあるものの3試合ぶりの勝点3を手に入れたい東洋大学(4位・勝点16)の一戦。

 試合は東洋大ペースで進み、東洋大は8番・高橋宏季と18番・松崎快の細かいコンビネーションで駒大ゴールに迫る。しかし42分、駒大は相手のハンドでペナルティーキックを得ると2番・熱川徳政がこれをしっかりと決めて先制点を挙げる。
 1-0の駒大リードで迎えた、後半開始早々の51分。今度は東洋大が動いた中央で15番・宮吉悠太が放ったシュートは相手にクリアされるも、そのこぼれ球を11番・坂元達裕が決めて同点に追いつく。追いつかれた駒大は追加点を奪うべく攻撃を仕掛けるも、東洋大がその猛攻をしのぎ1-1のまま試合終了。お互いに勝点1を分け合った。
 今節は引き分けたものの、9位となってしまった駒大は次節、専修大学と戦う。次節こそは勝点3を得て順位を上げ、前期を上位で折り返したい。一方、東洋大は駒大に追いついて勝点1を得たものの、これで3戦連続の引き分けとなった。次節は順天堂大学との上位対決となる。この試合を制して順位を上げ、首位グループに迫りたいところだ。


〇4戦勝利が無い法政大学(10位・勝点10)と、前節2位・3位対決に破れた流通経済大学(3位・勝点16)の一戦。

 試合は、序盤から流経大が細かいパスを丁寧につないで前線へボールを送り、攻撃のリズムを作るがなかなかゴールを割ることができない。一方、法大はロングパスを使ってカウンターを狙う。しかし両チーム得点を決められないまま、前半を終える。
 後半、先制点を決めたのは法大だった。22番・末木裕也の右コーナーキックから、27番・加藤威吹樹が相手のマークを外して中に入りヘディングシュート。ついに法大が均衡を破る。その後、試合は両チームの一進一退の攻防を繰り広げるが、が75分に流経大が動く。右サイドの23番・渋谷峻二郎が中央にいた11番・渡邉新太にパスを送ると、これをワンタッチで10番・ジャーメイン良に繋いでゴール。流経大が1-1と試合を振り出しに戻す。しかしその4分後、法大は27番・加藤が左サイドから中央にパスを送ると、フリーで受け取った34番・上田綺世が相手DFを上手く交わしてゴール。追加点を挙げ、勝ち越しに成功すると、流経大の攻撃を守りきって試合終了。
 27番・加藤の1ゴール1アシストの活躍で4戦ぶりの勝利を手に入れた法大。順位も降格ラインに近い10位から7位へと浮上し、ひと安心といったところだ。次節は日本体育大学と対戦。連勝し、上位グループ入りを目指したい。一方、流経大はこの敗戦により順位を1つ下げ4位に。首位の筑波大学とも勝点差7をつけられる結果となった。中野雄二監督は「勝負は後期。筑波大との勝点差は気にしていない」というが、有利な状況で後期をスタートするためにも、次節の明治大戦こそ3戦ぶりの勝利を目指したい。


◯3連勝で最下位を脱出したい桐蔭横浜大学(勝点7・12位)と、ここ2戦勝利がない東京国際大学(勝点14・5位)の一戦。

 連勝中で好調の桐蔭大と対称的に勝ち星から遠ざかっている東国大の一戦は、しかし前半15分に東国大が先制する。ペナルティーエリア付近でファールを得た東国大は、これを10番・安東輝が直接決めて0-1とする。追いつきたい桐蔭大は果敢に東国大ゴールに攻め込むが、再びチャンスを掴んだのは東国大だった。38分、ペナルティーエリア内でファウルを受けてペナルティーキックを獲得。11番・進昂平が正確に決めて0-2に。東国大がリードを広げる。しかしそのわずか4分後の42分、今度は桐蔭大が反撃の狼煙を上げる。中央の混戦からボールを拾った24番・鳥海芳樹が、自らドリブルで突破。ゴール前に走り込んできた10番・石川大地が24番・鳥海からのパスを右足で押し込み、1点を返し1-2とする。
  だが東国大は後半も両サイドを上手く使った攻撃で攻め上がり、56分には10番・安東のドリブル突破からクロスに合わせた23番・條洋介がヘディングで決めて3点目。追いつきたい桐蔭大は攻撃陣を立て続けに交代してチャンスを作ろうと試みるも、東国大の堅固な守備を崩せず1-3で試合終了となった。
 3連勝で最下位を脱出したかった桐蔭大にとっては、あまりにも痛い今節の敗戦。次節の前期最終戦は同じく降格圏の11位・慶應義塾大学と対戦する。勝てば順位がひっくり返るだけに、シンプルに勝利だけを目指して臨みたい。一方、東国大は流通経済大学が敗れたため、勝点17で3位に浮上。2位の順天堂大学を勝点2差で追う好位置に付けた。次節は現在首位を独走する筑波大学と対戦。ここで大金星をあげて折り返し、後期迎えたいところだ。


◯前節の勢いのまま2連勝したい明治大学(勝点12・6位)と、このまま首位を堅持したい筑波大学(勝点20・1位)の一戦。

 ともに前節で勝利した好調なチーム同士の一戦は、お互いに序盤から硬さが見られる展開となった。それでも前半はサイドを使った攻撃で明大が10本のシュートを放つが、決定機を決めきれない。一方の筑波大はシュートが2本に留まり、前半は0-0のまま終了した。
 後半開始早々の46分、先制したのは筑波大だった。左サイドを駆け上がった25番・西澤健太がクロスボールを上げると、中央に走り込んできた10番・北川柊斗が左足で合わせてゴール。明大もすぐに反撃に出るが、筑波大のディフェンス陣が、体を張った守りで同点ゴールを許さない。先制した勢いもあって、試合は筑波大が次第に主導権を握る。チャンスを作る場面が増え始めた55分、相手からドリブルをカットした10番・北川が11番・中野誠也へとパス。これを11番・中野が正確に決め、0-2となり筑波大が追加点。0-2で筑波大がリードしたまま試合が終了し、筑波大が勝利を収めた。
 次節、明大は4位の流通経済大学と対戦する。8位と順位を下げ、なかなか波に乗り切れない明大。しかし「後期の明大」のあだ名が示すように後期からの巻き返し力は他の追随を許さない。いい形で後期のスタートを切るためにも、前期の最終戦を上位に勝って終わりたい。一方、危なげなく首位をキープした筑波大は3位に浮上した東京国際大学と対戦。2位の順天堂大学が引き分けて勝点差が4となったため、前期を首位で折り返すことが確定した。しかし21日には天皇杯の2回戦があるため、中3日の厳しい日程となる。首位の底力を問われる一戦となりそうだ。


○前節、流通経済大学との上位対決を制し勢いに乗る順天堂大学(勝点18・2位)と、現在11位の降格圏、第4節以降勝星のない慶應義塾大学(勝点8・11位)との一戦。

 2位と好調の順大と11位の降格圏に沈む慶大の一戦は、立ち上がりから順大ペースで試合が進む。順大は両サイドを起点にチャンスを作り、コーナーキックからはセンターバック4番・坂圭祐が高い打点のヘディングでシュートを放つもゴールならず。前半は互いに無得点のまま試合を折り返す。
 後半に入ってもペースは変わらず順大だった。順大は13番・浮田健誠に代えて9番の松島奨真を投入。前線の11番・旗手怜央、10番・米田隼也、7番・名古新太郎を中心にチャンスを作り出すも、慶大も15番・鴻巣良真、24番・八田和己の両センターバックの体を張ったプレー、そしてGK21番・上田朝都のファインセーブで得点を許さない。慶大は14番・小谷春日が前線からのプレスでチャンスをうかがうも、順大4番・坂、15番・村松航太が的確な守りで攻撃の芽を摘み、慶大にシュートを打たせない。順大は、9番・松島がペナルティーエリア内でファウルを受け、ペナルティーキックかと思われるシーンもあったが、これはノーファウルに。結局、シュート13本を放つ猛攻で慶大を圧倒するも、ゴールを決めきることはできず0-0のスコアレスドローで試合を終えた。
 終始試合を支配し再三チャンスを作った順大だったが、今季初の無得点で勝利ならず。主将の4番・坂は試合後「それが順大の特徴でもある」と前置きしながらも「ちょっと手をかけすぎというか。(後ろから見ていて)もう少しシンプルにシュートやクロスを上げればいいと思うところはあった」と反省点を口にした。「ウチのペースでもあり、慶大のペースでもあった」という試合で最低限の勝点1は獲得したが、首位の筑波大学が勝利したため勝点差は4に広がる形となった。次節は昇格組ながら順調に勝点を積み重ね5位につける東洋大学と対戦する。これ以上、筑波大との勝点差を広げるわけにはいかない。
一方の慶大は「攻め込まれるのは予想していたし、そのための練習は1週間してきた」(GK・21番上田)と、順大の猛攻に耐えきる強さは見せたものの、90分を通じてシュートは0。ここまでのチーム総得点は6点と攻撃陣の不調が浮き彫りになった。それでも、3失点を喫した前節に比べればゼロでおさえられたことはプラスに捉えたい。「ただ、これまでも無失点の試合はあった。逆にやられるときは3失点という繰り返しをなんとかしなければ」と21番・上田はいう。次節は同じく降格圏、12位の桐蔭横浜大学と対戦する。降格圏を脱したいチーム同士の直接対決となるが「自分を含め、もっと試合をコントロールできるようにならなければ」(21番・上田)と意気込んだ。


〇前節は3-5と点の取り合いの末に敗れた日本体育大学(勝点10・9位)と、今季なかなか波に乗りきれない専修大学(11・8位)の一戦。

 勝点差が1差の両チームの一戦は、専大がペースを握る展開となった。専大は18番・岸晃司が果敢にシュートを放つも、日体大のGK、1番・山田晃平がこれをストップ。専大はシュートチャンスを作るものの、日体大5番・ンドカボニフェイスを中心とした守備陣を崩しきれずゴールを決めることができない。しかし、対する日体大も、16番・関戸裕希のシュート1本に抑えられるなど、両チーム低調なまま試合を折り返す。 雨が強まり始めた後半、いきなり試合が動いた。51分、専大がコーナーキックのチャンスを獲得。キッカーの15番・小林岩魚が左足で蹴ったボールは、そのままゴールへと吸い込まれ、専大が先制点を決める。さらに59分、左サイドでボールをもった専大の19番・中山克広は、いったん15番・小林にボールを預ける。15番・小林の上げたクロスボールが、中央にいる日体大の選手にあたりオウンゴールに。ラッキーな展開で専大が追加点を挙げ、0-2とリードを広げる。このまま引き離されるわけにはいかない日体大は終了間際の90分、ゴール前の混戦のなかからボールを拾った11番・瀧本高志がドリブルで突破。右足でシュートを放ち、専大と1点差に詰める得点を挙げる。しかし日体大の反撃もここまで。残り時間を専大が守りきり、1-2で試合が終了した。
 これで連敗を喫することとなった日体大。鈴木政一監督は「専大のチェックがよくて、後手に回ってしまった」と反省。「後半は両サイドをインサイドに絞って動かそうとしてが、どちらかといえば守備面で機能した。そういう意味では専大の守備にはまったのかもしれない」という。試合の序盤に9番・平川元樹が負傷で交代。さらに教育実習で7番・室崎雄斗、10番・太田修介を欠くなど攻撃陣に駒が足りなかったことは確かだ。それでも「後半の終わりのほうに見せた攻撃ができれば。選手たちも少しは自信になったと思う」と後半の戦いを前向きに捉えていた。次節は法政大学と対戦。降格圏の11位が至近に迫っているために、確実に勝点3が欲しいところだ。一方、勝利を収めた専大は8位から6位に浮上。セットプレーからとオウンゴールからの得点と、ラッキーな部分はあったものの、この勝利で勝率を5割に戻した。次節はここ2試合負けなしの駒澤大学と対戦する。上位に定着するためにも、前期の最終戦で勝利を収めたい。



 次節、第11節は6月24日(土)に龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールドにて日本体育大学と法政大学、明治大学と流通経済大学が対戦。6月25日(日)には岩名運動公園陸上競技場にて専修大学と駒澤大学、順天堂大学と東洋大学が、龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールドにて慶應義塾大学と桐蔭横浜大学、筑波大学と東京国際大学の試合が行われる。
 ついに前期もラスト1試合となった。首位を独走する筑波大は3位に浮上した東国大と、2位の順大は昇格組ながら5位に位置する東洋大との上位対決になる。降格圏に沈んでいる慶大と桐蔭大の直接対決も見どころだ。3位以下の勝点差は詰まっているだけに、前期最後の試合でもまだまだ順位の変動はありそうだ。
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