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JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦・1部第1節マッチレポート

2018/04/13

 『JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦【前期】』1部リーグの幕が開いた。昨季リーグ戦では筑波大学が圧倒的な強さで優勝。また今季は、一昨年度に降格した早稲田大学と国士舘大学が混戦の2部リーグを勝ち抜き1年での1部リーグ復帰を果たしている。はたして、今季はどのような戦いが繰り広げられるのだろうか。


筑波大学 対 明治大学 @味の素フィールド西が丘


 昨年度チャンピオン、2連覇を目指す筑波大学(昨季1部リーグ1位)と、初戦に勝って勢いに乗りたい明治大学(昨季1部リーグ4位)との一戦。

 昨年度優勝の筑波大と一昨年度優勝の明大が激突した今シーズンのオープニングマッチは、立ち上がりからお互いに激しい攻防をくり広げた。試合が動いたのは20分。筑波大が中央で14番・会津雄生から6番・鈴木徳真へと縦にパスを繋ぐと、ラストパスを受けた17番・渡邊陽がドリブルで仕掛けてゴールネットを揺らす。その後も筑波大がボールを保持する時間帯が続き、先制した筑波大が主導権を握るかと思われた。しかし32分、明治大はスローインからの展開でゴール前に迫ると、9番・村田航一からのパスに8番・渡辺悠雅がシュートを突き刺してすぐさま筑波大に追いつく。

 1-1で迎えた後半だったが、開始すぐの48分には筑波大のオウンゴールという思わぬ形で明大が追加点を挙げる。勝ち越しに成功した明大は53分にも6番・安部柊斗からの浮き球のロングパスに9番・村田が合わせて3点目。さらに74分、コーナーキックを獲得した明大は、8番・渡辺のキックに5番・袴田裕太郎が頭で合わせてダメ押しとなる4点目を決める。追いつきたい筑波大だったが、その後も明大が試合を支配し、結局1-4で明大が開幕戦に勝利した。

 初戦から黒星を喫するという予想外の結果となった筑波大。次節の対戦相手は早稲田大学。開幕戦での勝利はならなかったが、次の試合で勝利して悪い流れを断ち切りたい。一方、昨季王者に勝つという最高のスタートを切った明大。「開幕戦ということもあって、全員が集中していいゲームができた」と指揮官の栗田大輔監督も満足顔だった。「筑波大という強い相手との試合を楽しみにしていた」ためか「前半は気持ちが入りすぎて固かった」というが「途中から距離感を掴んできたので、後半からギアを上げさせた」という指示もピタリと的中。8番・渡辺悠雅や9番・村田航一、5番・袴田裕一郎など上級生がそろってゴールを決めるなど、取るべき選手が得点に絡んでいたことも大きな収穫だ。次節の対戦相手は昨年度インカレチャンピオンの流通経済大学。この勢いのまま2連勝を目指したい。


流通経済大学 対 専修大学 @味の素フィールド西が丘


 昨年のインカレ優勝校の流通経済大学(昨年1部リーグ3位)と、昨年僅差で1部残留を決めた専修大学(昨年1部リーグ10位)の一戦。

 前半は、流経大が立て続けにチャンスをつくった。しかし放ったシュートはクロスバーに阻まれるなど、なかなか得点を決められない。それでも13分には、スローインから10番・新垣貴之がドリブル突破でペナルティエリア内に侵入。10番・新垣からパスを受けた3番・広滝直矢は6番・小野寺湧紀に縦パスを送り、これを6番・小野寺が右足でシュート。一度は相手ディフェンダーに弾かれるものの、再度拾ったボールを豪快に蹴り込んで流経大が先制する。

 しかし後半は、前半とはうってかわって専大が押し込む展開となった。56分には、相手のクリアボールを拾った18番・下田悠哉が9番・岸晃司とのワンツーで抜け出すと、右足でダイレクトシュートを放ち同点弾。その後も専大がゴール前に攻め続け、何度となく決定機をつくる。だが流経大もGKの1番・オビパウエルオビンナのビックセーブなどで得点を許さない。そんな展開に終止符が打たれたのは88分。専大は左サイドのスローインから18番・下田がドリブルで一気呵成にサイドを駆け上がる。18番・下田がゴール前に上げたクロスを9番・岸が胸でトラップし、豪快にゴールネットに左足で突き刺して逆転ゴール。試合はそのまま終了し、専大が昨季インカレ王者の流経大を下した。

 逆転を許し、今季を黒星でスタートすることとなった流経大。中野雄二監督はリーグ開幕前の練習試合でも失点が多かったことを明かし「昨季も開幕戦は負けているので慣れている」と強気な姿勢を見せた。守備面での経験不足を課題にあげながらも「(3番・)広滝、(6番・)小野寺、(8番・)奥田といったこれまでリーグに一度も出たことのない4年生が、この西が丘の開幕戦に立てた」と選手層の厚さに触れ「1試合に勝った負けたではなく、中長期的に選手たちをどう活かすかを考えていきたい」と語った。次節は明治大学と対戦。「ああいう勝ち方をした明大さんと、次にやらないといけないのは厳しい」と苦笑したが「まだチームの立て直しを図るほどではない」ときっぱり。それでも「もったいないゲームを落としたな」との呟きは、偽らざる本音だろう。

 一方、後半リズムよく攻撃を行い逆転に成功した専大。1得点1アシストの18番・下田は「前半は負けていたが受け身にまわることはない。いけるという感触はあった」と試合を振り返る。1年次からトップチームでプレーしていた18番・下田だが、一時は一番下のチームにまで降格。このままでは自分のサッカー人生は終わる」と思っていたという。開幕前の1ケ月でなんとかトップチームに復帰。最終学年ということもあり、今季に懸ける想いは強い。以前は四連覇を達成し、圧倒的な強さを見せた専大だが、自身が入学してからはその連覇も途絶えた。それだけに「ここからもう1回、盛り返したい」。次節は順天堂大学と対戦。優勝候補の一角との連戦となるだけに、今季の専大の力が試される。


法政大学 対 駒澤大学 @味の素フィールド西が丘


 昨年はインカレ準優勝、総理大臣杯優勝と強さをみせた法政大学(昨年1部5位)と昨年は中々勝星を積み上げるとことができず下位に甘んじた駒澤大学(昨年1部9位)の一戦。

 試合は序盤から法大がボールを支配して進めていった。35分、法大はピッチ中央でボールを持った8番・紺野和也が左サイドへと浮き球を展開。それをオーバーラップしてきた左サイドバックの22番・黒崎隼人が受けると、そのまま20番・上田綺世へとパス。これを20番・上田が冷静に決め、法大が先制する。

 後半も法大が主導権を握る展開となった。まずは51分、法大は13番・末木裕也の右コーナーキックに20番・上田が右足で合わせて追加点。法大の攻撃は続き、65分には左サイドから17番・森俊貴が上げたクロスを8番・紺野和也が拾い。駒大の選手をかわし左足でシュートを放ちゴールを決める。何とか反撃の糸口を見つけたい駒大は88分、5番・鈴掛涼のスローインを25番・去渡信吾が頭で流し、最後は10番・中原輝がゴールを決めるも反撃はここまで。4-1と駒大を圧倒した法大が勝利を収めた。

 90分間、試合を支配しながら得点を積み重ねた法大は次節、東洋大学と対戦。2週間前には天皇杯東京都予選学生系で対戦。終了間際の2失点で逆転負けを喫するという悔しい思いをした。早々にリベンジの機会到来となっただけに、今度こそ東洋大に勝って勢いにのりたいところ。一方、耐える時間帯が長く、決定機をなかなか作れなかった駒大は次節で東京国際大学と対戦。決定機を増やしてさらなるゴールを狙いたい。


順天堂大学 対 東洋大学 @味の素フィールド西が丘


 昨季リーグ2位で今年こそ優勝を目指す順天堂大学(昨季1部2位)と昨季昇格組で残留に成功した東洋大学(昨季1部8位)の一戦。

 順大ペースで進められた試合は25分、順大の先制点から動き始めた。右サイドバックの2番・柳澤亘が26番・新関成弥に縦パスを出すと、26番・新関はゴール前へとクロスを上げる。それに23番・長倉幹樹が頭で合わせてゴール。23番・長倉と26番・新関というルーキーふたりがそろって得点に絡み、期待に応える活躍を見せた。

 後半も前半同様、順大がボールを握りながら東洋大ゴールに迫る。59分には順大がコーナーキックを獲得。10番・名古新太郎のキックに、ゴール前の混戦に競り勝った13番・尾崎駿大が右足で押し込んでゴールを決める。さらに62分、順大は11番・旗手怜央がミドルシュートを放つが、これは東洋大の選手にブロック。しかしこぼれ球を9番・浮田健誠が押し込んで3点目と、大きくリードを広げる。しかし順大はまだ攻撃の手を緩めることなく、75分に中央で11番・旗手、3番・三國スティビアエブスとパスをつなぎ3番・三國がシュート。これは東洋大GKの1番・小池大喜が弾き出すが、そのこぼれ球にいちはやく11番・旗手が反応。そのままシュートを放ち、ダメ押しの4点目を決める。対する東洋大は、10番・坂元達裕を中心に攻めるが、順大GKの1番・佐藤久弥、4番・村松航太らの好守に、得点まで至らずタイムアップ。4-0と順大が圧勝した。

 4得点を挙げて圧倒的な強さをみせた順大。9番・浮田、11番・旗手といったストライカーがゴールを決めたのはもちろんのこと、22番・長谷川光基、23番・長倉、26番・新関といったルーキー3人がスタメンで出場し、活躍したのは大きな収穫だ。次節はインカレ王者の流通経済大学を下して波に乗る専修大学と対戦する。連勝でそのまま首位独走といきたいところだ。一方、4失点と惨敗を喫した東洋大は、次節に法政大学と対戦する。2週間前に天皇杯東京都予選学生系で対戦し、勝利した相手だが油断は禁物。気を引き締めて臨みたい。


桐蔭横浜大学 対 早稲田大学 @龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールド


 昨年度は劇的な5連勝で1部残留を決めた桐蔭横浜大学(昨季1部リーグ7位)と、1年で2部からの復帰を果たした早稲田大学(昨季2部リーグ1位)との一戦。

 試合は立ち上がりから緊迫した展開となった。互いにロングボールを前線に送り込むが、両チームのセンターバックが中心となって堅固な守りを見せ、攻撃の起点を作らせない。最初にチャンスを作ったのは桐蔭大。コーナーキックから主将の3番・打越大樹が頭で合わせるが、これは早大GKの1番・小島亨介が弾く。その後も桐蔭大は立て続けにセットプレーのチャンスを得るが、1番・小島のファインセーブでゴールを割らせない。すると、今度はカウンターから早大が仕掛ける。コーナーキック後のカウンターで14番・藤沢和也がシュート。これは桐蔭大のGK、1番・児玉潤に弾かれるが、そのこぼれ球を29番・岡田勇希が右足で押し込み、30分に早大が先制点を挙げる。

 ビハインドを負った桐蔭大だったが、後半開始直後に逆襲に出た。後半開始早々の48分に9番・滝沢昂司が右サイドをドリブルで突破し7番・イサカゼインへとパス、7番・イサカからのクロスボールに8番・鳥海芳樹が頭で合わせてゴール。桐蔭大が追いつき、1-1と試合を振り出しに戻す。これで桐蔭大が試合を支配するかのように思われたが、その後はすぐに早大がペースを取り戻した。67分、20番・牧野潤が右サイドを突破してクロスをあげると、9番・武田太一がマイナスのパスを送る。そこに走り込んできた29番・岡田が右足を振り抜くと、シュートは桐蔭大DFに当たってコースが変わり、ポストを叩いてゴールイン。早大が再びリードする。試合終盤には桐蔭大も猛攻し続けるが、早大が体を張った守備で逃げ切り、1-2で勝利を収めた。

 一度は追いつきながらも主導権を握りきれず、初戦黒星となった桐蔭大。次節の試合も国士舘大学と、"昇格組"との対戦が続く。昨年と同じ流れを作らないように連敗だけは避けたいところだ。一方、外池大亮新監督のもと開幕戦勝利を挙げて「チームのための大きな一歩」(外池監督)を踏み出した早大。「前半のゲームプランはよかったが、先制をしたことで後半の立ち上がりが少し受け身になってしまった」と失点の原因を振り返りながらも、「課題はたくさんあるとは思うが、今はその振り返りはいい」とも。「今日は応援も含め学生たちが元気よく、全体のパワーで乗り切れた」と笑顔を見せた。次節は昨季王者の筑波大学と対戦。相手は開幕戦で黒星を喫しているだけに、なおさら厳しい戦いになることが予想されるが、この勢いのまま2連勝を目指したい。


東京国際大学 対 国士舘大学 @山梨中銀スタジアム


 初のインカレではベスト4、今年も上位進出を狙う東京国際大学(昨年1部・6位)、
昨年は惜しくも2部優勝ならずも、1年での1部復帰を果たした国士舘大学(昨年2部・2位)の一戦。

 昨年のインカレベスト4を達成したチームから主力選手の多くが抜けた東国大。さらにこの試合では主力の9番・町田ブライトがメンバー外に。対する国士大は追加登録の正智深谷高校出身ルーキー、34番・梶谷政仁がスタメンとして投入された。試合は、前半から互いに球際の激しいプレーが続き、セットプレーも多くなった。しかし空中戦では、東国大の20番・高橋那友太、国士大の3番・住吉ジェラニレショーンといったセンターバックが体を張って守り、両チームのゴールで前半を終える。
 後半に入り、東国大はルーキーの28番・有水亮を投入するも得点は生まれず。また国士大も終盤にかけて何度も得点のチャンスをつくるが、こちらも決めきることができず、結局スコアレスのままタイムアップ。引き分けで開幕戦を終えることとなった。
 ともに勝点1を積み上げた両チーム。両チーム最終ラインが奮起し守りきったことは評価できるが、やはりゴールがほしかったところ。東国大の次の対戦相手は駒澤大学、国士大は桐蔭横浜大学と対戦する。いずれも勝点3をとれなかったチーム同士の対戦だけに激戦必至だが、今度こそ勝利を掴みたい。




 次節の第2節は、4月14日(土)に味の素フィールド西が丘にて流通経済大学対明治大学、筑波大学対早稲田大学、東金アリーナ陸上競技場にて東京国際大学対駒澤大学、順天堂大学対専修大学との試合が開催される。また4月15日(日)に県立保土ヶ谷公園サッカー場にて桐蔭横浜大学対国士舘大学、法政大学対東洋大学の試合が行われる。

 次節を終えると天皇杯予選のため、リーグ戦は一時中断。各都県で勝ち抜いてる大学以外は次節まで2週間空くことになるが、その後にはゴールデンウィークの連戦が待っている。スタートダッシュに成功し波に乗る大学はどこになるか、注目が集まる。

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