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JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦・1部第18節マッチレポート

2018/11/08
 『JR東日本カップ2018第92回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』1部リーグ第18節は10月27日(土)に4試合、10月28日(日)に2試合が行われた。


駒澤大学 対 国士舘大学 @山梨中銀スタジアム


 3位から8位までが勝点僅差で争う中、インカレ出場のためにも負けられない駒澤大学(勝点23・7位)と、2部リーグ降格崖っぷちで、1部残留のためには勝利が絶対条件の国士舘大学(勝点8・12位)の一戦。
 前半、スタートから勢いに乗りたい国士大は、サイドからスピードのある攻撃で駒大ゴールを目指す。しかし駒大も堅い守りで特典を許さず、逆にカウンターからチャンスを作ろうとする。両チーム決定的なチャンスは作れず、前半も残り10分を迎えた時だった。駒大は右サイドから、相手GKの届かない逆サイドにシュートを放つ。先制するかと思われたがゴールネットは揺らせず、結局0-0のまま前半は終了した。
 後半も前半同様、国士大はサイドへの展開とスピードのある突破で駒大ゴールを脅かす。対する駒大も裏への抜け出しで1対1のチャンスを作る。守備においては、国士大は高さのあるヘディングと対人の強さを、駒大は個の強さとチームディフェンスで国士大のスピードに対応。そんな中でも、負けるわけにはいかない国士大は積極的な攻撃をしていたが、アディショナルタイムに突入した90+1分、GKの1番・岩渕航平の手が相手の足に引っかかったとして、駒大にペナルティーキックを献上。駒大はこれを9番・高橋潤哉が決め、ついに駒大が先制。最後まで勝利を目指して攻め続けた国士大だったが、このペナルティーキックが決勝点となり試合終了。翌日行われた試合で10位の桐蔭横浜大学が勝利したため、国士大の来季2部リーグ降格が決定した。


法政大学 対 東京国際大学 @山梨中銀スタジアム


 インカレ出場を確実なものにするためにも今節こそ勝利したい法政大学(勝点25・6位)と、現在2部リーグ降格圏で、1部残留のためには確実に勝点3を得たい東京国際大学(勝点15・11位)の一戦。
 前半、最初にゲームを支配したのは法大だった。巧みなパスワークと徹底されたポゼッションで冷静にボールを繋ぎ、ゴールを狙う。また守備においては、球際の強さとラインコントロールで主導権を握り、試合は終始法大ペースで試合が進んだ。それに対して東国大は、9番・町田ブライトを中心に、7番・宇高魁人がドリブルで突破。裏を狙ったスルーパスを出すが、得点には繋がらない。すると法大は14分、20番・上田綺世が左サイドから仕掛けると、11番・森俊貴がつないで最後は30番・橋本陸が決めて先制。21分にも同じような形で23番・関口正大が、そして前半終了間際の45分には、18番・松澤彰が相手GKのこぼれ球を押し込んで追加点。法大は前半だけで3点のリードを奪い、東国大を突き放した。
 法大の勢いは後半に入っても止まらず、59分には11番・森とのコンビネーションから30番・橋本がこの試合2点目となる4点目をマーク。さらに77分、16番・長谷川元希がダメ押しの5点目をゲット。5-0と東国大を引き離し、試合を決定的なものとした。大差をつけられた東国大だったが、最後まで前線からの守備で攻撃のチャンスを狙い、果敢に攻め続ける。しかし、法大のチーム力が東国大の攻撃を寄せ付けず、5-0で試合終了。大量得点で勝利した法大が、順位を一つ上げて5位に浮上した。一方、残留争いの渦中にある身としては、あまりにも痛い5失点を喫した東国大。次節、他大学の結果によっては2部リーグ降格が決定する状況に追い詰められることとなった。


順天堂大学 対 筑波大学 @龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールド


 後期は負け無しの順天堂大学(勝点28・3位)と、首位早稲田大学との差を縮めて優勝を目指したい筑波大学(勝点30・2位)、2位と3位の直接対決。
 前半は筑波大ペースで進んだ。筑波大は24分、7番・三笘薫のシュートのこぼれ球を10番・西澤健太が押し込むもののクロスバーに阻まれてゴールならず。その後も10番・西澤を中心にシュートを放つも、ゴールには至らない。結局互いに得点することなく0-0で前半が終了した。
 後半は、一進一退の攻防が続いたが、均衡を破ったのは筑波大。63分、2番・加藤潤の突破から10番・西澤が抜け出してパスを受けると、自らドリブルでゴール前まで持ち込み落ち着いてシュート。これが決まり、筑波大が先制点を挙げる。順大はその後、24番・白井海斗、8番・望月陸を立て続けに投入。試合の流れを握り、押し込む時間帯も多くあったが、筑波大が体を張って1点を守りきった。
試合は0-1のままタイムアップ。2位と3位の直接対決は、2位・筑波大が勝利し首位の早稲田大学との勝点差を6に詰め、次節の直接対決に弾みをつける結果となった。一方の順大は、後期初黒星。2試合連続の無得点も課題だ。


明治大学 対 流通経済大学 @龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールド


 ここ4節勝ちがなく、1ヶ月ぶりの勝利を狙いたい明治大学(勝点26・4位)と、インカレ出場権獲得のために勝点を積み上げたい流通経済大学(勝点26・5位)の一戦。
 試合は終始明大ペースで進んだ。明大はボールを失った後も素早い攻守の切り替えで、すぐにボールを奪い返してパスをつないだ。流経大もディフェンスラインからのビルドアップで突破口を探るが、明大の堅い守備を崩しきれない。すると23分、明大の20番・佐藤凌我が相手選手をかわして右サイドを駆け上がりクロスを上げる。それを7番・富田光が受けてゴール前の9番・村田航一にパスを送り、9番・村田がそのままゴール。明大が先制点を挙げ、1-0明大リードで試合を折り返した
 明大は前半途中からシステムを3-4-3から4-4-2に変更。その効果もあってか後半に入ると明大の攻撃はさらに強まった。63分には、出場直後の18番・小柏剛が左サイドを突破。相手を引きつけながら、ゴール目の前の9番・村田にパスを出すと、9番・村田が2点目を挙げる。流経大はシュートにまで持ち込めず、このまま試合終了かと思われた90+3分、明大は途中出場の11番・佐藤亮が25番・森下龍矢の中央からのスルーパスに反応。流経大GK21番・薄井覇斗との1対1を落ち着いてかわすと、そのままボールを流し込んでゴール。さらにその直後にも流経大DFのGKへのバックパスを9番・村田が奪取。そのボールを冷静に押し込んで、自身のハットトリックとなる4点目をマーク。を試合はそのままタイムアップ。4-0で明大が大量得点で勝利し、順天堂大学を抜いて3位に浮上した。一方の流経大はいいところなく完敗し、5位から7位へと後退。辛うじてインカレ出場圏内にとどまってはいるが、次節は勝点2差の8位・東洋大学との直接対決。インカレ出場のためにはこれ以上負けられない。


専修大学 対 桐蔭横浜大学 @三ツ沢公園陸上競技場


 後期未だ勝利がなく苦しい戦いが続いている専修大学(勝点22・8位)と、1部残留を確かにするため勝点3が欲しい桐蔭横浜大学(勝点19・10位)の一戦。
 両チームとも試合の序盤は、動きの固さが目立った。しかし徐々に攻撃の形が作れるようになると、桐蔭大が立て続けにチャンスをつくる。対する専大は、18番・下田悠哉を中心にシュートチャンスを作る。しかし、両チームとも守備陣が集中した守りでゴールを死守。一進一退の攻防戦が続くなか、33分に専大の10番・氣田亮真は、20番・冨山大輔のパスを受けてペナルティーエリアにクロスボールをあげる。それを18番・下田が頭で合わせ、専大が先制。すると、すぐさま桐蔭大が反撃を開始する。2分後の35分、桐蔭大は34番・佐藤喜生のロングボールに反応した8番・イサカゼインが、右足を振りぬいてゴール。すぐさま同点に追いついた。これで勢いにのった桐蔭大は38分、9番・滝沢昂司が8番・イサカとのパス交換で抜け出し、右足でゴールにボールを流し込んで逆転に成功する。
 桐蔭大リードで始まった後半、専大ベンチが動いた。ハーフタイムに20番・冨山に代えて19番・中杉雄貴を投入する。試合は前半立ち上がり同様互いに集中した守備で拮抗した展開が続き、得点を決められないまま時間だけがすぎていった。試合が動いたのは76分。桐蔭大の18番・松本幹太が左足でシュートを放つと、専大GKの1番・塚田匡壮がセーブ。しかしそのこぼれ球に9番・滝沢が反応。ボールをそのまま押し込んで3点目を挙げる。さらに試合終了間際の90分+2分、桐蔭大は9番・滝沢があげたクロスを40番・神垣陸が頭で繋ぎ、最後は、38番・冨樫凌央が頭で押し込みダメ押しの4点目。4得点を決めた桐蔭大が1-4で勝利し、残留に向け大きな勝点3を獲得した。
 先制点を奪われた桐蔭大だが、すぐさま同点に追いつくと4得点と専大を突き放した。攻撃面では8番・イサカ、9番・滝沢が奮闘。守備面では主将の3番・打越大樹、7番・山下優人がフィットし、攻守両面で試合を優勢に進めた。1部残留に向け、チーム状態は良好といえるだろう。一方の専大は、悔しい逆転負け。10番・氣田が怪我から復帰したものの、チーム全体が波に乗り切れない。次こそは後期初勝利を挙げたいところだが……。


早稲田大学 対 東洋大学 @三ツ沢公園陸上競技場


 1部リーグ優勝に王手をかけたい早稲田大学(勝点39・1位)と、ここ5試合負けなしと調子をあげてきた東洋大学(勝点21・9位)の一戦。
 東洋大キックオフで始まったこの試合は、誰もが予想し得なかった展開となった。立ち上がりから早大が攻め込み、東洋大が守る形となっていたが、先制したのは東洋大。10分に8番・高橋宏季からボールを受けた11番・小林拓夢がドリブルでボールを前線まで運び、そのまま右足でシュート。これが決まると、以降は勢いに乗った東洋大のゴールラッシュとなった。まずは15分、14番・野本のクロスに11番・小林が頭で合わせ2点目を決めると、その3分後の18分にも追加点。8番・高橋のコーナーキックは、いったん早大の選手にクリアされるも、8番・高橋が拾い、6番・坪川潤之へとパス。6番・坪川が左足でシュートを放ち、3点目を挙げる。東洋大に傾いた流れを止めたい早大は25分、17番・工藤泰平に代えて33番・清水駿を投入。しかしそれも東洋大の勢いを止めるには至らなかった。28分、東洋大は8番・高橋がシュート。これは早大のGK、1番・小島亨介にクリアされるも、11番・小林がクリアボールを拾って右足でシュート。これが決まり、11番・小林はハットトリックを達成。0-4と大きく早大を引き離した東洋大だったが、まだまだ攻撃の手を緩めない。32分、7番・松崎快のパスに反応した11番・小林が、右足を振り抜いてこの試合4点目となるゴールを決め0-5に。早大は36分、この試合2人目となる交代を実施。18番・阿部隼人に代えて12番・小笠原学を投入するが、それでも東洋大の勢いを止めることはできなかった。前半のアディショナルタイムに突入した45分+1分、14番・野本がクロスは早大選手にクリアされるものの、10番・坂元達裕がこぼれ球を拾い左足でシュート。東洋大が前半だけで一挙6ゴールを決め、首位・早大を突き放して前半が終了した。
 しかしハーフタイムを挟むと早大も落ち着き、後半は早大が試合の主導権を握る展開に。56分には早大の10番・岡田優希のシュートがクリアされたところを、11番・相馬勇気が拾い右足でシュート。早大がようやく1点を返す。だがその後は東洋大が集中した守りで早大の攻撃を封じ切り、2点目を決めさせない。結局、その後は両チーム追加点を挙げることなくタイムアップ。首位早大から6得点を奪った東洋大が、見事な勝利で勝点3を獲得した。
 優勝が近づく一戦かと思われたが、終わってみれば1-6と、後期初戦の明治大学戦と同スコアの大敗を喫した早大。後半に立て直しを図るも、大量6失点をひっくり返すまでには至らなかった。2位・筑波大学と対戦する天王山ともいうべき一戦を前に、思わぬ弱点を露呈した結果となったが、2位との勝点差は6と未だ有利な状況にあることは間違いない。次節にこの敗戦のショックを引きずらないことが肝要だ。今季リーグ戦最多得点となる6得点を挙げて首位・早大を下した東洋大。後期は初戦で敗れただけで、以降は負け無しと好調そのもの。この大きすぎる勝利で順位もひとつ上がり8位に。次節は7位・流通経済大学との直接対決。次節に勝てば、創部以来初のインカレ出場も見えてくる。




 第19節は11月3日(土)に2試合、11月4日(日)に4試合を開催する。東金アリーナ陸上競技場では流通経済大学対東洋大学、順天堂大学対東京国際大学の試合が、味の素フィールド西が丘では専修大学対駒澤大学、早稲田大学対筑波大学が行われる。またShonan BMW スタジアムにて法政大学対明治大学、多摩市立陸上競技場にて桐蔭横浜大学対国士館大学の試合が開催される

 首位、早大が東洋大にまさかの1-6で大敗を喫した第18節。ほかにも法大が5-0、明大が4-0、桐蔭大が1-4で勝利するなど、大量得点の試合が多い節となった。首位・早大が優勝に向けて独走するかと思われたが、そう簡単にチャンピオンになれないのが本リーグ戦だ。優勝争いはまだまだ続く。またインカレ出場を懸けた中位グループの熱い戦いにもぜひ注目してほしい。
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