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JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦・2部第21節マッチレポート

2018/11/23

 『JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』2部リーグ第21節は、11月18日(日)に全6試合行われた。


関東学院大学 対 東京学芸大学 @栃木市総合運動公園陸上競技場


 リーグ戦を連勝戦で締めくくり、良い結果を残したい関東学院大学(勝点29・6位)と、前期に6失点で大敗した相手に雪辱を果たしたい東京学芸大学(勝点24・8位)の一戦。
 試合は東学大のキックオフでスタート。関学大は18番・林田滉也、8番・北龍磨、10番・見木友哉を中心に後方からボールを繋ぎ、リズムを作る。すると11分、関学大に早速チャンスが到来する。11番・石塚龍成のパスに反応した19番・遠藤翼が右足を振りぬき、関学大が早々に先制点を挙げる。東学大はロングボールからチャンスを狙うが、なかなか前線に繋げることができない。そんな中、関学大が再び決定機を迎える。27分、18番・林田の後方からのパスを13番・佐藤匠が受け、ドリブルからのパス。最後は10番・見木がゴール脇から押し込み追加点。関学大が2-0とリードを広げる。しかし39分、東学大に転機が訪れる。18番・鈴木魁人のシュートが相手に弾かれた後、こぼれ球をゴールから離れた位置で待ち構えていた30番・武沢一翔が華麗なボレーシュート。ボールは関学大GK、12番・園田悠太の頭上を越え、ゴールネットに突き刺さった。2-1と1点を返した東学大。だが前半は関学大が流れを掴み、試合を折り返した。
 後半は、関学大の戦い方に東学大がうまく対応。徐々に東学大の攻撃シーンが増え始めた。対する、関学大はチーム1の守備の技術を持つ3番・山出旭を筆頭とするディフェンス陣が奮闘。ゴールを死守する。また関学大は次々と交代カードを切って果敢に攻めるが、東学大にDF、4番・天本圭祐やGKの1番・木村真の固い守備に阻まれ、こちらもゴールならず。最後まで互いの守備を攻略することができず、2-1のまま試合終了。関学大が1点差を守りきり、勝利を収めた。
 関学大はこれで2連勝。次節に勝利し、3連勝でリーグ戦を締めくくりたい。一方の東学大はあと一歩及ばず、前期の雪辱を果たすことができなかった。


中央大学 対 日本体育大学 @栃木市総合運動公園陸上競技場


 来季に向けていい準備をしていきたい王者・中央大学(勝点47・1位)と、1部リーグ昇格のためにも連敗を止めたい日本体育大学(勝点35・3位)との一戦。
 試合は序盤から拮抗した展開になった。中大は先発メンバーを前節から大幅に入れ替えたため、細かいミスが目立つ。しかし、5番・中村亮太朗や10番・加藤陸次樹がボールに積極的に関わりこれをフォロー。一方の日体大は高い位置でボールを奪い、カウンターを狙う形が続く。35分には、日体大の9番・渡邊龍が相手のミスからボールを奪い、シュートを放つもバーに阻まれる場面もあったが、互いに得点までは至らず、スコアレスで試合を折り返した。
 後半は一転して、激しく攻め合う展開となった。日体大は、11番・平川元樹や19番・山下諒也にGKと1対1の絶好のチャンスが訪れるも、決めきれない。中大は押し込まれる展開が続くが、70分過ぎにはセットプレーからの波状攻撃で18番・相原旭、28番・高窪健人らがシュートを放つも、日体大の粘り強い守備陣が得点を許さない。その後は互いに攻撃的な選手を投入するも、得点までには至らず試合終了。スコアレスドローの痛み分けとなった。
 心機一転、フレッシュなメンバーで試合に臨んだ中大だが、来季に向けて課題の残る内容となった。一方、昇格を目指す日体大にとっては痛い引き分け。2位・立正大学が終了間際に失点して引き分けとなったため、次節の直接対決に1部昇格の望みを残す形となったが、勝点、得失点差ともに不利な状況。ここ3戦で勝点を1しか積み上げられなかったのが響いた形だが、最終節に奇跡の逆転昇格を目指したい。


青山学院大学 対 東京農業大学 @立教大学富士見総合グラウンド


 連勝し、上位に食い込みたい青山学院大学(勝点31・5位)と、2部リーグ残留のためにも勝利が必須の東京農業大学(勝点16・11位)の一戦。
 試合は序盤から青学大が主導権を握った。青学大は8番・瀬川泰樹や10番・小泉佳穂らを中心にボールを動かし、13番・大竹颯のスピードを活かした攻撃で東農大ゴールに襲い掛かる。一方、東農大は守る展開が続くも、19番・池田太成、16番・影森宇京、18番・渡辺太一の3トップがカウンターからゴールを狙う。しかし、互いに得点までは至らずスコアレスで試合を折り返した。
 試合は後半開始直後に動く。49分、東農大は6番・土屋守が蹴ったフリーキックがゴールに吸い込まれ、先制に成功。この得点を機に、一気に東農大へと流れが傾く。60分には東農大がペナルティーキックを獲得。これを16番・影森が決めて追加点を挙げる。さらに66分には、東農大が15番・石田明を起点にして2番・加藤直生が左サイドを崩す。2番・加藤からのパスをゴール前で受けた18番・渡辺が決め、東農大が3点目を獲得。0-3と、青学大との差を広げる。しかし、青学大はここから粘り強い反撃を開始。79分には34番・木村快がペナルティーキックを獲得。これを自身で決め、1点を返す。また試合終了間際には、14番・尾ノ上幸生のコーナーキックに合わせた5番・椿健太郎が、打点の高いヘディングシュートを叩き込み追加点。2-3と1点差に詰め寄るも、反撃はここまで。東農大が1点差を守って逃げ切り2連勝を果たした。
 0-3から猛追し、1点差にまで追い詰めた青学大。同点には追いつけなかったが、残留に向け気合の入る東農大を相手に意地を見せた。一方の東農大は、2部リーグ残留に向けて大きな前進となる勝利。前節に続く2連勝で、ついに降格圏を脱出し10位へと浮上した。しかし最終節の対戦相手は、同じく降格の可能性がある9位・拓殖大学。得失点差で不利なこともあり、負ければ再び降格圏に落ちてリーグ戦を終えることもあり得る。この勝利を無駄にしないためにも、最終節の大一番に臨みたい。


立教大学 対 慶應義塾大学 @立教大学富士見総合グラウンド


 後期リーグ3勝目を挙げたい立教大学(勝点32・4位)と、勝点を伸ばし少しでも上位に食い込みたい慶應義塾大学(勝点28・7位)との一戦。
 2部リーグ残留が決定している両チームではあるが、両者ともに熱気溢れる様子で試合が開始された。立教大は10番・吉田直矢を中心にゴールを狙う。対する慶大は24番・八田和己がボールをまわし、裏へ抜けるパスを効果的に使って立教大ゴールに迫るが、立教大のセンターバック、4番・井上瑠寧によってすべて跳ね返されてしまう。拮抗した状態は続き、結局0-0のままで試合を折り返した。
 後半に入っても、なかなか試合は動かなかった。両チーム最後まで攻撃的な姿勢で臨んだが均衡は崩れない。1つでも順位を上げたい慶大は、後半終了間際に3枚の攻撃的カードを切るが、試合の流れを変えるまでにはいたらない。どちらにとってもゴールは遠く、0-0でタイムアップ。勝点を分け合う結果となった。


東海大学 対 拓殖大学 @拓殖大学八王子国際キャンパスサッカー場


 同じ勝点で並ぶ9位と10位の直接対決。ともに勝って2部リーグ残留争いから抜け出したい東海大学(勝点18・10位)と、拓殖大学(勝点18・9位)の一戦。
 勝点が18で並ぶチーム同士の直接対決。現在は降格圏外にいるが、敗れれば降格圏内に沈む可能性があるだけに、両チーム絶対に勝利が欲しい試合であった。立ち上がりは東海大が10番・堀越大蔵の突破を中心に攻撃を仕掛け、気合の入ったプレーを見せる。しかし拓大もすぐさまボールを奪い、9分にフリーキックを獲得。23番・小宮嶺が蹴ったキックは相手にクリアされたものの、それを拾った11番・青木義孝がダイレクトボレーで押し込み、拓大が先制に成功する。「いつもは入らないようなゴール。(11番)青木の先制点が大きかった」(拓大・玉井朗監督)。このゴールで勢いに乗った拓大は試合の主導権を握り、9番・長尾吉家が何度か決定機を作るがシュートはわずかに枠の外。対する東海大は、カウンターから34番・成瀬佑太が一気にゴール前へと駆け上がるが、これは拓大のGK、21番・田中暉大が落ちついて対処。熱気を帯びた試合の中、両チームラフプレーも見られたが、結局追加点なく前半を終えることとなった。
 後半に入ると、1点が欲しい東海大は34番・成瀬を中心に積極的にシュートを放つ。12分には、コーナーキックから決定的なチャンスを得るが、これは拓大の5番・益子大輝がスーパークリア。その後は両チームともGKのスーパーセーブの応酬となり、スコアは動かないまま。しかし71分、拓大の9番・長尾が一瞬の隙を突いて裏に抜けると、東海大のGKはたまらずファウルで止めてペナルティーキックを献上。このチャンスに拓大は23番・小宮が冷静に決め、追加点を挙げる。その後は東海大が必死の反撃を試みるが、拓大が安定した守りでゴールを許さず、試合終了。2-0で拓大が勝利した。
拓大の玉井監督は「満点の試合。いつも狙っている(開始)10分までの先制点がとれたうえ、1失点は覚悟していたのに無失点で終えられた」と満足顔。「全体的に身長が高くないので、今日のようにロングスローなどで前へ前へとこられるサッカーだとパワー負けしてしまうことも多かった。だが今日は、(競り合いに)勝てないまでも正確なパスを出させなかった」と選手それぞれの踏ん張りを讃えた。これで勝点的にも得失点差的にも、2部残留にかなり有利な状態となったが、最終節の対戦相手は2連勝で10位に浮上してきた東京農業大学だけに油断はならない。玉井監督は「東農大はもともと力のあるチーム。ただ勝点が伸びなかっただけ」と相手を警戒。「相手はボールを回してくるだろうが、その中でどれだけ中盤をコンパクトにしてプレスをかけ、ボールを受けられるか」と次節の戦いを展望した。勝利のポイントは「今日のようにボール際にどれだけ強くいけるか」。諦めない、強い気持ちで最終節に臨む。一方、東海大はこの敗戦で11位の降格圏に転落。自力での残留はなくなり、最終節の勝利は最低条件として、東農大の結果次第で残留か否かが決まる。泣いても笑ってもあと1試合。最終戦でどれだけ気持ちを見せられるか。



立正大学 対 神奈川大学 @拓殖大学八王子国際キャンパスサッカー場


 勝てば1部リーグ昇格に王手の立正大学(2位・勝点38)と、負けたら降格決定、絶対に負けられない神奈川大学(12位・勝点15)との一戦。
 前半はシンプルな攻撃で、ロングボールで相手の背後を狙う立正大。対する神大は、左右のサイドを使いながら攻撃を仕掛けた。試合は立正大ペースで試合が進むが、神大の集中した守備陣により、得点までは繋がらない。神大はカウンターでチャンスを作るが得点できず、前半を0-0終え試合を折り返した。
 神大はハーフタイムに13番・鳥島佑紀を投入。この13番・鳥島の突破もあり、後半は神大ペースで試合が進んだ。65分には、34番・斎藤健太のパスに合わせて30番・三澤 徹晃がダイレクトボレー。決定的なシーンだったが、放ったシュートはポストを直撃し、ゴールならず。その後も13番・鳥島の突破から34番・斎藤がゴール前でチャンスを作るも、立正大の粘り強い守備に阻まれてしまう。そろそろ先制点を挙げたい両チーム。動きがあったのは75分だった。立正大はセンターバックの4番・岡村大八がビルドアップでボールを前線に運ぶと、18番・平松昇がシュート。これは相手GKに弾かれるが、そのこぼれ球を11番・人見拓哉が押し込んで立正大が先制する。同時刻キックオフ、別会場で行われている3位の日本体育大学のスコアは0-0のまま動かない。このままなら立正大の1部昇格が確定する。しかし最下位ながら2部残留に望みを懸ける神大も最後まで諦めなかった。試合はヒートアップし、両チームとも体を張った守備でゴールを防ぐが試合終了間際の89分、再び試合が動いた。神大は20番・松浦駿平、17番・蛭田悠弥がすばやくボールをつなぎ、前線の13番・鳥島の元へ。13番・鳥島は相手GKとの1対1を落ち着いて決め、神大が同点に追いつく。試合はほどなくしてタイムアップ。1-1という結果で勝点を分け合い、1部昇格もまた2部残留も最終節に持ち越されることとなった。
 あとわずかのところで1部昇格を決められなかった立正大。杉田守監督は「結果的に勝てていれば昇格が決まったが、そう簡単にいくものではない」と冷静なコメント。「否が応でも意識してしまい、攻撃が単調になった。もう少しサイドを使えればよかったが」と試合内容に言及した。最終節の相手は3位の日体大。1部昇格を懸けた直接対決となるが、勝点、得失点差ともに圧倒的に有利で、負けても8点差以上のスコアでなければ昇格が決まる。とはいえ「シーズンの最後を負けて終わりたくはない」と杉田監督。「創部以来初の昇格が懸かった試合。いろいろな想いがあり、意識するなといって無理だろう。だからこそ、すべてを背負って立正大らしく勝利を目指したい」。一方、土壇場で2部残留の可能性をつなげた神大。最終節に勝利したうえ、上位2チームが敗れれば残留が可能。奇跡の逆転残留はなるか。





 第22節は11月24日(土)に埼玉スタジアム2002 第2グラウンドにて拓殖大学と東京農業大学が、中台運動公園陸上競技場にて東京学芸大学と東海大学が、柏の葉公園総合競技場にて慶應義塾大学と神奈川大学が対戦。また、県立保土ヶ谷公園サッカー場にて日本体育大学と立正大学が、栃木市総合運動公園陸上競技場にて関東学院大学と青山学院大学が、中央大学球多摩キャンパスサッカー場にて中央大学と立教大学の試合が行われる。

 1部リーグ昇格、2部リーグ残留を巡る熱い戦いは、最終節まで持ち越されることとなった。中大が一足先に1部リーグ昇格を決めた今、残る昇格枠は1。可能性があるのは2位の立正大と3位の日体大だ。最終節ではこの2大学が直接対決。勝点差3、得失点差14なので、日体大は無失点かつ8点以上で勝利しなければ、昇格への道が断たれる。立正大がかなり有利な状態だが、最後まで諦めない日体大の底力を見せてほしい。一方、2部リーグ残留争いも熱い。10位・東農大、11位・東海大、12位・神大はいずれも勝点差がわずかで、どの大学にも所属都県リーグ降格の可能性がある。昇格も残留も決まる最終節。歓喜の瞬間を見逃すな。

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