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JR東日本カップ2017 第91回関東大学サッカーリーグ戦・1部第15節レポート

2017/10/10
 『JR東日本カップ2017 第91回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』1部リーグ第15節は、10月7日(土)に6試合が行われた。



◯現在3連勝中で続くホーム3連戦の初戦を勝利で飾りたい筑波大学(勝点32・1位)と、首位・筑波大に勝利して波に乗りたい昨季王者・明治大学(勝点18・8位)の一戦。

 試合は前半開始から中盤まで互いが丁寧にボールを保持し、相手陣地をうかがう展開に。ファーストシュートは筑波大。ショートカウンターから10番・北川柊斗と、11番・中野誠也の2トップの連携で抜け出し、11番・中野がシュートを放つがこれはGK正面へ。その後、両チームとも幾度となく相手ゴールへ迫るが、均衡は破れず前半を無得点で終了する。
 前半の緊迫した空気と打って変わって、後半は開始早々に試合が動いた。50分、筑波大9番・三笘薫が左サイドから中央にドリブルで仕掛け、相手DFを交わして11番・中野にパス。これを受けた11番・中野がカットインからファーポストを目がけた技ありのシュートを決め、筑波大が先制した。その後は筑波大ペースで試合が進み、58分、再び9番・三笘からパスを受けた11番・中野がシュートを放ち、こぼれ球を詰めた9番・三笘が押し込んで筑波大が2-0とリードを広げる。2点のビハインドを追う明大は積極的にミドルシュートを放つも、筑波大DF陣が体を張ったプレーでこれを阻止。最後まで反撃を許さなかった筑波大が、前節に継ぐ完封勝利でホーム3連戦の初戦を勝利で飾った。
 次節、筑波大はホーム3連戦の2戦目を、最下位の桐蔭横浜大学と対戦する。順位的には両極端なチームの一戦となるが、試合はどう転ぶかわからない。筑波大の真の実力が問われるところだ。一方の明大は東洋大学と対戦する。今度こそ昨季王者の意地を見せて勝点3を獲得し、ここから挽回したい。


◯後期リーグは開幕から3戦3勝と波に乗る順天堂大学(勝点31・2位)と、未だ勝ちなしで最下位に沈む桐蔭横浜大学(勝点10・12位)の一戦。

 前期リーグで、順大に唯一の黒星をつけたのが桐蔭大。リベンジを図る順大にとって負けられない戦いは開始早々に動いた。3分、順大がコーナーキックを獲得。7番・名古新太郎の蹴ったボールを、3番・原田鉄平が頭で合わせ、順大が先制する。その後も試合は順大ペースで試合が進み、両サイドを使った攻撃で桐蔭大ゴールへ幾度となく攻め上がる。
 一方、早い時間に失点を喫し、焦りが出た桐蔭大はなかなかセカンドボールを保持することができない。その中でも8番・鳥海芳樹や15番・山崎健之郎が両サイドを使った攻撃を見せて奮闘するも、得点を挙げられずに1-0で前半を終了した。
 後半は激しくスコアの動く展開となった。まずは開始早々の52分、順大のゴール前でのパスミスを見逃さなかった桐蔭大の14番・イサカゼインが、順大DFからボールを奪ってすぐさまシュートを放つ。これは相手GKにクリアされるが、そのボールを19番・國場龍之介が押し込んで同点弾。19番・國場の今季初得点で、試合を振り出しに戻した。その後、試合は桐蔭大ペースで進むかと思われたが58分、66分と立て続けに順大がゴールを決める。58分には、5番・毛利駿也を起点に、10番・米田隼也から14番・杉田真彦とつなぎ、そのまま右足でシュート。14番・杉田の今季初ゴールで順大が2-1と再びリードした。さらに66分、右サイドバックの2番・柳澤亘がドリブルで仕掛け、14番・杉田へとクロスを上げる。これを、またしても14番・杉田が冷静に決めて、順大が3-1とリードを広げた。
 しかし桐蔭大もそのわずか3分後の69分、センターバックの4番・眞鍋旭輝のロングボールから14番・イサカ、そしてこちらも19番・國場がこの試合2点目を決めて3-2に。短い時間で得点の奪い合いとなったが、終盤にかけては得点が動くことはなく結局3-2のまま試合終了となった。
 点の取り合いを制した順大だが、首位・筑波大学も勝利したため勝点差1は変わらずに2位をキープ。次節・慶應義塾大学との戦いに勝利し、虎視眈々と首位を狙う。一方の桐蔭大は後がない中、次節は首位を走る筑波大に挑む。


〇2連敗中で悪い流れを断ち切りたい東京国際大学(勝点20・5位)と、1部残留を確実なものとするためにも勝利が欲しい慶應義塾大学(勝点14・10位)の一戦。

 前半早々の2分、慶大は7番・渡辺夏彦が左サイドからクロスを上げると、走りこんでいた9番・池田豊史貴がタイミングよく右足で合わせ、先制点を挙げる。幸先のいいスタートを見せた慶大であったが、徐々にゲームの主導権は東国大に。東国大はエースの10番・安東輝にボールを集め、2度のシュートチャンスを慶大ゴールに迫るが得点を決めるには至らない。
 1-0の慶大リードで迎えた後半だったが、試合はなおも東国大ペース。そんな中、東国大は60分にコーナーキックからのカウンターで、2番・古川雅人が慶大陣地の左サイド深くまで侵入。パスを受けた10番・安東がクロスを上げると、最後は中央にいた19番・町田ブライトが頭で合わせ、ついに東国大が同点に追いつく。さらにその4分後の64分、14番・川上翔平の放った強烈なシュートのこぼれ球を、10番・安東が右足で冷静に流し込み2-1に。東国大が短い時間で逆転に成功する。
 流れを変えたい慶大は13番・渡辺恭平を投入。素早いカウンターからチャンスを作るが、東国大守備陣の堅固な守りに阻まれシュートまで持ち込めない。東国大は90分に10番・安東が個人技からの強烈なシュートを放ち、3点目。10番・安東のこの日2点目となるゴールが決まり、東国大が3-1と慶大を突き放す。アディショナルタイムに突入した90+4分には、慶大10番・田中健太がミドルシュートを放ち、爪痕を残す1点を決めるがすでに遅し。3-2で東国大が逃げ切って、勝利を収めた。
 連敗から脱した東国大は、次戦で日本体育大学との一戦が控える。現在は降格圏に沈む日体大だが、前期は敗れているだけに、今度はその借りを返したい。一方の慶大は次節、4連勝中と好調の2位・順天堂大学と対戦。残留争いから抜け出すために、勝利のみを狙う。


〇優勝争いに食い込むためには上位2チームとこれ以上勝点差が開くわけにはいかない流通経済大学(勝点25・3位)と、降格圏を抜け出すために是が非でも勝点3を得たい日本体育大学(勝点11・11位)の一戦。

 流経大のキックオフで始まったゲームはいきなり動いた。まずは3分、日体大は29番・小林颯のフリーキックが流経大DFに弾かれるも、混戦の中で10番・太田修介のダイレクトシュートが決まり先制。しかしその1分後の4分、今度は流経大がフリーキックを獲得。2番・小池裕太から放たれたキックに10番・ジャーメイン良がドンピシャのタイミングで合わせ、流経大がすぐさま同点に追いつく。試合はそこから両チームともにハイテンポな攻防を繰り返す展開となった。20分、日体大は29番・小林が左サイドを駆け上がってクロスを上げる。一度は流経大DFに弾かれたものの、もう一度ニアへとボールを放り込むと、これを中央にいた9番・平川元樹が右足一閃。ゴールネットを揺らし再び流経大からリードを奪う。このまま日体大が前半をリードで終えると思われた44分、今度は流経大がペナルティーキックを獲得。これを11番・渡邉新太が冷静に決め、再びゲームを振り出しに戻す。
 後半も両チーム激しい攻防戦が繰り広げられたが、試合が動いたのは68分。流経大がまたしてもペナルティーキックを獲得する。キッカーは前半同様に11番・渡邉が務めると、今度も落ち着いて決め勝ち越しに成功。逆転を許してしまった日体大は26番・山下諒也、7番・室﨑雄斗、11番・瀧本高志と立て続けに攻撃的な選手を投入して得点を狙うが、あと少しのところでゴールまでつながらない。試合終了の笛が鳴るまで攻め続けた日体大だったが、スコアは動くことなくタイムアップ。3-2で流経大がゲームを制した。
 次節、流経大は専修大学と対戦。2位の順天堂大学と同じく後期4連勝と勢いに乗るが、この好調をどこまでキープできるか。「残り全部勝てば優勝の可能性はある」(流経大・中野雄二監督)。そのためにも、次戦も勝点3が必須だ。敗れた日体大は、東京国際大学との戦いが控える。今節は下位チームがすべて敗れたため勝点差を広げることはできなかったが、未だ降格圏脱出ならず。残留のためには一つでも勝点を伸ばしたい。


〇2連敗中のため立て直しが急務の法政大学(勝点19・6位)と、前節、後期初勝利を挙げて勢いに乗りたい専修大学(勝点18・7位)の一戦。

 勝点差1、結果次第で順位が入れ替わる6位と7位の戦いは、専大ペースで試合が進んだ。試合が動いたのは開始早々の3分。左サイドで専大15番・小林岩魚がクロスボールを上げと、そのクロスを相手DFが弾いたこぼれ球を32番・冨山大輔が頭で押し込み、専大が先制点を決める。さらに20分には、中央で3番・大西拓真からの縦パスを16番・鈴木厚太がスルー。19番・氣田亮真に繋ぐと、これを19番・氣田が左足で決めて0-2と専大がリードを広げる。しかし26分、15番・小林が負傷交代すると試合の流れは次第に法大へ。42分には、専大のパスミスを奪った法大がカウンターを仕掛ける。11番・青柳燎汰が左サイドで20番・上田綺世にボールを預けると、中央に走りもう一度パスを受け、左足で決めて法大が1点を返す。法大の勢いは止まらず、前半アディショナルタイム1分には、左サイドで22番・黒崎隼人から5番・加藤威吹樹へとつなぎ、左からのクロスに20番・上田が頭で合わせて2-2に。法大が追いついて前半が終了する。
 後半も法大ペースで試合は進んだ。なかなか決定機を決めることができないまま迎えた58分、ようやく試合が動く。法大は20番・上田が専大のクリアボールを拾うと、そのボールを11番・青柳へ。11番・青柳が右足を振り抜き、つい3-2と逆転に成功する。法大は82分にも22番・黒崎から8番・紺野和也へと繋いで左サイドを突破。8番・紺野からのクロスボールに20番・上田が決めて4-2とさらに突き放し、試合終了。法大が連敗を2で止めた。
 好調のルーキー・20番・上田の2ゴール2アシストで勝利を収めた法大。順位は変わらないながらも7位・専大との勝点差は4と、下位との差を開くことに成功した。一方4位東洋大学、5位東京国際大学との勝点差は1とわずか。上位に浮上する次節・駒澤大学との試合は勝点を落とさずにいきたい。敗れた専大は4連勝中と好調の流通経済大学と戦う。0-2からの逆転負けはショッキングな結果だが、しっかりとこの敗戦を受けとめ次戦に繋げたい。


◯2連勝中で波に乗る東洋大学(勝点21・4位)と、後期初勝利を目指す駒澤大学が(勝点16・9位)との一戦。

 前半は東洋大が早いパス回しでチャンスを作った。16分、左サイドでコーナーキックを獲得したのは東洋大。キッカーの8番・高橋宏季が上げたクロスボールは駒大のフィールドプレイヤーがクリアするも、そのこぼれ球を11番・坂元達裕が左足で決めて先制点とする。その後も東洋大が相手ディフェンスを巧みにかわしながら攻撃を組み立てるも、ゴールまで持ち込むことはできず1-0で前半を終える。
 後半に入ると、同点に追いつきたい駒大がロングボールを効果的に使って攻め、東洋大を圧倒。後半は東洋大のシュートが1本なのに対して、駒大は6本と、東洋大ゴールを脅かす。しかし東洋大DF陣の集中力は欠けることなく、前半にとった1点を死守。結局、先制点を守りきり東洋大が1-0で勝利した。
 この勝利で3連勝とさらに波に乗る東洋大は次節、昨季王者の明治大学と対戦。今節は上位グループが全チーム勝利しているだけに、上位グループに離されないためにも勝ち続けることが重要だ。一方、駒大は次節で法政大学と戦う。降格圏内にあるチームとの勝点5差は、決して安全といえる数字ではない。降格圏に落ちないためにも、これ以上勝点を落とすことはできない。



 次節、第16節は10月10日(火)に順天堂大学さくらキャンパスサッカー場にて順天堂大学と慶應義塾大学、法政大学城山グラウンドにて法政大学と駒澤大学、東洋大学朝霞グラウンドにて東洋大学と明治大学、筑波大学第一サッカー場にて筑波大学と桐蔭横浜大学、東京国際大学第一サッカー場にて東京国際大学と日本体育大学、流通経済大学フットボールフィールドにて流通経済大学と専修大学が戦う。
 今節は上位チームが全て勝利したため順位の変動はなかった。しかし、6位、7位の直接対決となった法大対専大で法大が勝利したため、勝点差1だったが勝点差4に。このラインが、第66回全日本大学サッカー選手権(インカレ)の出場ラインとなる可能性があるだけに、後々に響きそうだ。次節は中2日で3連戦の2戦目と、勝負どころの試合となる。連戦でどのチームもコンディション調整が難しいところだが、その厳しい状況を制するのはどのチームか注目したい。

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