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JR東日本カップ2021 第95回関東大学サッカーリーグ戦・1部第1節マッチレポート

2021/04/08


 4月3日(土)、4日(日)に、ついに『JR東日本カップ2021 第95回関東大学サッカーリーグ戦【前期】』1部リーグの幕が開いた。昨季リーグ戦では明治大学が確かな勝負強さで優勝。今季、明大は三連覇と7回目の優勝を狙う。今季は、昨季の2部リーグで圧倒的な強さを見せつけ、「アミノバイタル®︎」カップとの2冠を達成した流通経済大学と、11年ぶりに1部リーグ昇格を果たした拓殖大学が参戦。昨季までの上位10校に、この2校を加えた12校が各地で熱い戦いを繰り広げる。


明治大学 対 流通経済大学 @味の素フィールド西が丘


 開幕戦を勝利で飾り、三連覇に向けて勢いをつけたい明治大学(昨季1部リーグ1位)と、1部リーグ昇格の勢いのまま昨年度王者に挑む流通経済大学(昨季2部リーグ1位)の一戦。

 試合は、開始から明大が主導権を握る展開に。明大は16番・佐藤恵允と20番・太田龍之介の2トップを起点して相手DFに圧力をかけ、流経大を押し込む。すると18分、16番・佐藤はGKとの1対1でシュートに阻まれるものの、4番・石井優輝からの相手DFの意表を突くパスに抜け出す。今度のチャンスには落ち着いて決め切り、明大が先制点を挙げる。

 そのまま明大の1点リードで迎えた後半開始直後、明大は2番・岡庭愁人のクロスに20番・太田龍之介が頭で合わせて追加点を獲得。しかし、流経大は徐々に主導権を握ると、58分に8番・仙波大志がゴール前で横パス。これを受けた7番・菊地泰智がニアサイドに突き刺し、流経大が1点を奪い返した。ところが83分、明大は途中から投入された17番・金誠敏のボール奪取が起点となり、こちらも途中出場の11番・藤原悠汰が左足一閃。相手DFの脚に当たってコースが変わると、そのままゴールへと吸い込まれていった。一方、粘り強く戦う流経大も試合終了間際に2番・佐藤響のサイドからの折り返しをルーキーの33番・中島舜がダイレクトで合わせてゴールを決めるも、一歩及ばず3-2で試合終了。昨年王者の明大が開幕戦で白星を挙げ、まずまずのスタートを切った。




早稲田大学 対 拓殖大学 @味の素フィールド西ヶ丘


 昨季リーグ戦では勝負どころで勝ちきれず惜しくも準優勝に終わり、今季こそ悲願のリーグ制覇を目指す早稲田大学(昨季1部リーグ2位)と、11年ぶりとなる1部リーグの舞台で開幕勝利を飾り、勢いに乗りたい拓殖大学(昨季2部リーグ2位)との一戦。

 試合は開始早々スコアが動く展開となった。2分、拓大のクリアミスに反応した早大の7番・山下雄大が相手ゴール前へ浮き球パスを送ると、裏に抜け出した30番・杉田将宏がゴール左隅に流し込む。早大が早い時間帯に先制点を獲得した。追いつきたい拓大は9分、6番・小川開世がペナルティーエリア前のこぼれ球を拾い、ダイレクトボレーでペナルティーエリア内にパスを送る。これを受けた14番・小林歩夢がシュートを放つもGK正面。流れを奪われたくない早大は19分、積極的なハイプレスから、またもや30番・杉田が相手GKのパスを奪取しそのままシュート。しかし、枠をとらえることはできなかった。その後は、拓大がボールを保持する時間帯が続く。27分には、拓大2番・長峰祐斗が深い位置から相手陣地中央までドリブルで持ち込み、10番・田中幸大の身体を張ったポストプレーから9番・山中麗央がシュート。だが、わずかにポスト右に外れる。

 1-0の早大リードで折り返し迎えた後半も拓大が攻め込む展開が続くが、早大も身体を張った守備で決定機をつくらせない。56分には、拓大9番・山中の左サイドからのクロスに7番・鏑木瑞生がボレーシュートを放つが、惜しくもポストを直撃し得点には至らず。対する早大も72分、ピッチ中央でボールを奪取した7番・山下がセンターサークル付近からロングシュートを放つが、拓大GK12番・高麗稜太のファインセーブで得点には至らなかった。最後まで攻めの姿勢を崩さない拓大が、終了間際の90+2分に決定機を迎えるが、今度はリーグ戦初出場の早大GK31番・公文翔がビックセーブ。そのままスコアは動かず、試合は1-0で終了した。粘り強い守備で90分間戦い抜いた早大が、完封勝利で開幕戦を勝利で終えた。




順天堂大学 対 筑波大学 @江東区夢の島競技場


 世代別日本代表選手をはじめとする充実した戦力を武器に、虎視眈々とリーグ制覇を目指す順天堂大学(昨季1部リーグ3位)と、昨季は下位に沈む失意のシーズンながらも、Jリーグ内定選手2人を擁し4年ぶりのリーグ復権を狙う筑波大学(昨季1部リーグ10位)の一戦。

 筑波大が立ち上がりからボールを支配し、試合を優位に進める展開となった。最初のチャンスは筑波大。10分、ボール処理を誤った相手DFのミスを見逃さなかった筑波大の9番・森海渡がGKとの1対1に。しかしシュートはGKに防がれてしまう。そのこぼれ球に反応した6番・瀬良俊太が右足を振り抜くも、これは相手DFがブロック。すると、このプレーの直後に順大もすかさずカウンターで応戦。9番・大森真吾がドリブルで持ち込んで強烈なシュートを放つが、これはGKの正面だった。16分には、筑波大9番・森が味方のシュートのこぼれ球に合わせるが、シュートは無情にもポストを直撃。その後も筑波大が多くのチャンスを作り出し、19分、ついにスコアを動かす。14番・山原怜音が7番・加藤匠人とのワンツーから抜け出し、ダイレクトで放ったシュートが弧を描き、ゴール右隅に突き刺さった。先日、J1・清水エスパルスへの入団内定が発表された頼れる男の一撃で、筑波大が先制する。その後も筑波大は攻勢の手を緩めず、40分には6番・瀬良が相手DFの背後をとった9番・森へスルーパスを出す。9番・森は、相手GKが飛び出してきたところをかわして冷静に横パス。そこに走り込んだ11番・和田育が押し込み、筑波大が追加点を挙げる。筑波大が2点をリードし、前半を終えた。

 順大は後半頭から11番・塩浜遼と14番・新関成弥のふたりを一気に投入。試合の流れを変えようと試みる。しかし、後半最初のチャンスを作ったのはまたもや筑波大だった。54分、9番・森がハーフウェーライン付近で相手からボールを奪うと、そのままゴール前までドリブルで持ち上がってシュート。これが決まり、その差を3点に広げる。すると、このままでは終われない順大が反撃を開始。75分、ロングパスの折り返しを9番・大森がシュート。一度はGKに弾かれるものの、こぼれ球を14番・新関が押し込み、順大が1点を返す。さらに82分、10番・小林里駆が右サイドからクロスを上げると、ルーキーながら開幕スタメンを勝ち取った25番・清水勇貴が頭で合わせてゴール。順大が遂に1点差にまで迫った。しかし、順大の反撃もここまで。追加点のないまま終了のホイッスルが鳴り、リードを守り切った筑波大が白星発進を飾った。


法政大学 対 駒澤大学 @江東区夢の島競技場


 昨季、1部リーグ後期に怒涛の勢いで勝利を重ね、その勢いで#atarimaeniCUP決勝まで上り詰めて準優勝。今季こそはタイトルを獲得したい法政大学(昨季1部リーグ4位)と、昨季のリーグ戦で上位に食い込めなかった悔しさをバネに、今季は上位進出を目指す駒澤大学(昨季1部リーグ6位)の一戦。

 試合は前半開始から互いに攻め合い、早々にスコアが動く展開となった。まずは9分、法大が左コーナーキックを獲得。14番・田部井涼がニアに鋭く蹴り入れたボールを、34番・落合毅人が右足でゴール前へとパス。このボールが駒大DFに当たってコースが変わったことで、駒大GKは反応することができずにゴールイン。法大が思わぬ形で先制点を獲得した。このゴールでさらに勢いを増した法大は24分、中盤の右サイドで8番・伊藤綾汰が相手DFに倒されフリーキックを獲得する。キッカーは再び14番・田部井。左足でふわりと上げたボールがゴール前での混戦を誘発。そのこぼれ球を4番・中井崇仁が拾って相手DFをかわすと左足でゴール右に流し込む。反撃に出たい駒大だったが、なかなかシュートまで持ち込めず、法大が2点をリードして前半は終了。

 後半も法大の攻撃が続き、65分には法大の25番・吉尾虹樹が鋭いシュートを放つ。これは駒大のDF3番・會澤海斗が身を投げ出して弾くが、そのこぼれ球にゴール前に詰めていた法大20番・佐藤大樹がいち早く反応。左足でシュート突をき刺し、法大の3点目が決まる。しかし、その5分後の70分には、駒大が遂に反撃に出る。途中出場の20番・仲田瑠のフリーキックに、ゴール前でフリーだった6番・猪俣主真が頭で豪快に叩き込み、駒大が1点を返す。なんとしても同点に追いつきたい駒大は、7番・荒木駿太を中心に攻めるが、再び法大ゴールをこじ開けることをできず、3-1のまま試合終了。1部リーグ優勝に向けて法大が快勝を収めた。一方、駒大はこの敗戦から切り替え、次節でリーグ戦初勝利を目指す。


桐蔭横浜大学 対 立正大学 @県立保土ヶ谷公園サッカー場


 昨季は優勝候補に挙げられながら5位に終わり、今季は更なる飛躍を誓う桐蔭横浜大学(昨季1部リーグ5位)と、3季目となる1部リーグをチーム一丸となって戦う立正大学(昨季1部リーグ7位)の一戦。

 昨季の対戦成績は1勝1敗と互角の両チームだが、今季初対戦の試合は開始早々に動いた。5分、立正大は左サイドからのコーナーキックを獲得。2番・大室慶将の正確なキックに、19番・田中智也が頭で合わせる。4年生FWが豪快なヘディングシュートがゴールに突き刺さり、立正大が先制点を挙げる。立ち上がりは立正大の激しい前線からのプレスに苦しんでいた桐蔭大だったが、28分に左サイドでボールを受けた14番・水野颯太が、カットインから右足でペナルティーエリア内へとクロスを送る。すると混戦の状態からこぼれたボールを待ち構えていたのは、これまで再三攻撃の起点となっていた11番・寺沼星文。左足で落ち着いてゴールへと流し込み、桐蔭大が貴重な同点ゴールを奪う。さらに40分には、背後に抜け出した9番・山田新に対し、立正大DFがファールを犯してペナルティーキックを献上。これを9番・山田自らが決めて、桐蔭大が2-1と逆転に成功する。

 後半に入ると、試合はさらに激しさを増し、両チーム一進一退の攻防が繰り広げられる。互いに積極的な攻撃を仕掛けて相手ゴールに近づくが、身体を張った守備の前にゴールを奪うことができない。試合は結局、2-1のまま終了。桐蔭大が開幕戦を逆転勝利で飾った。




国士舘大学 対 慶應義塾大学 @県立保土ヶ谷公園サッカー場


 充実の選手層を誇り、更なる躍進を狙う国士舘大学(昨季1部リーグ8位)と、悲願の全国大会出場権獲得を目指す慶應義塾大学(昨季1部リーグ9位)の一戦。

 立ち上がりは国士大が積極的に攻勢を仕掛け、10番・棚橋尭士を中心にゴールに迫る。16分には、8番・高橋尚紀と11番・有田稜がダイレクトパスで慶大守備陣を翻弄。最後は10番・棚橋がゴール左隅にミドルシュートを叩き込み、国士大が先制点をあげた。ゴールを許した慶大は、14番・橋本健人の正確なプレースキックから好機を作るものの、ゴールを割ることはできず、前半は1-0の国士大リードで終了した。

 前半とは一転、後半序盤は慶大ペースに。慶大は豊富な運動量で主導権を握っていく。すると52分、慶大にビッグチャンスが訪れる。自陣奥深くからのロングカウンターに14番・橋本が反応。左サイドを突破し、GKをかわしグラウンダークロスをあげるが、ゴール前で国士大の2番・前川智敬に大きくクリアされてしまう。更に攻勢を強めたい慶大と、劣勢を跳ね返したい国士大。両校ともに試合を動かすべく、前線の選手をピッチに送り出す。この交代が功を奏したのは国士大。終了間際の89分、左サイド奥深くで19番・布方叶夢がドリブルで突破を仕掛ける。慶大のDF2人を置き去りにすると、ゴール前にラストパス。それを12番・金澤哲流が、右足のダイレクトシュートでゴール左隅に叩き込んだ。19番・布川、12番・金澤の途中出場コンビで、国士大が値千金の追加点を挙げる。試合は2-0で終了。国士大が開幕戦で完勝を収めた。一方の慶大にとって、苦しい新シーズンの幕開けとなった。





 リーグ三連覇に向けて勢いをつけたい明治大学は、1部リーグ昇格の勢いのまま昨季王者に挑む流通経済大学を下し、好スタートを切った。また昨季2位の早稲田大学も11年ぶりに1部の舞台に戻ってきた拓殖大学をおさえ勝点3を獲得。昨季の1位・2位がそろって白星を挙げた。一方、昨季3位の順天堂大学は、昨季10位の筑波大学に競り負ける結果に。昨季上位チームが強さを見せる一方で、昨季は成績が振るわなかったチームの健闘も光る開幕戦となった。

 次節の第2節では、4月10日(土)にAGFフィールドにて桐蔭横浜大学と駒澤大学、順天堂大学と慶應義塾大学がそれぞれ対戦。また流通経済大学龍ケ崎フィールドでは早稲田大学と筑波大学、法政大学と流通経済大学が激突する。翌、4月11日(日)には、相模原ギオンスタジアムにて立正大学と国士舘大学、明治大学と拓殖大学の試合が行われる。第2節で連勝を収め勝点を積み上げるのはどの大学か。開幕黒星チームの逆襲にも注目したい。

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