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JR東日本カップ2019 第93回関東大学サッカーリーグ戦・2部第19節マッチレポート

2019/11/07
 『JR東日本カップ2019 第93回関東大学サッカーリーグ戦』2部19節は、11月2日(土)に4試合、11月3日(日)に2試合が行われた。


東京国際大学 対 青山学院大学 @スポーツ日大 アスレティックパーク稲城サッカーフィールド


 前節惜敗を喫した東京国際大学(勝点23・7位)と、関東リーグ残留に向け勝利が欲しい青山学院大学(勝点18・9位)の一戦。

 試合は序盤から球際で激しい攻防戦が繰り広げられた。互いにハイラインを保ち、コンパクトな陣形が展開され、なかでも青学大は7番・尾ノ上幸生と32番・福田寛人がセカンドボールを回収して、二次攻撃へとつなげる。しかし最初のチャンスを掴んだのは東国大。13番・落合陸のパスを中央で受けた7番・宇高魁人が、個人技でゴール前まで持ち込んでシュート。これが決まり、13分という早い時間帯に東国大が先制する。その後は青学大が反撃を開始。得点源である9番・大竹将吾がU-20全日本大学選抜で不在ながらも、代わって出場した24番・大竹颯がフレッシュな動きで前線を活性化。しかし、ゴールには至らず1-0で前半を終了する。

 後半も、青学大がボールを支配しながら攻め込む展開が続いた。途中出場の10番・梅津直人が直接フリーキックを放つも、惜しくも枠の外。東国大は押し込まれる時間が長くなったが、9番・伊能玲生、10番・有水亮が個人技を活かし、カウンターを狙い続ける。しかし、互いに決定機を逃し続けて試合は終了。東国大が虎の子の一点を守り切り、勝点3を得て関東リーグ残留まであとわずかに迫った。


日本大学 対 日本体育大学 @スポーツ日大 アスレティックパーク稲城サッカーフィールド


 後期リーグ未だ勝利がない日本大学(勝点25・6位)と、1部リーグ昇格に向けて連勝しかない日本体育大学(勝点29・4位)の一戦。

 試合は序盤から日体大が支配する展開となった。日大は最終ラインから丁寧にボールを繋いでいこうとするが、日体大の18番・飛鷹啓介、19番・河村慶人の2トップを中心としたプレッシングに苦しめら、なかなか思うような試合運びができない。22分には、日体大の24番・萩原大河が11番・大曽根広汰とのパス交換で右サイドを突破してクロスを上げる。それを18番・飛鷹が頭で合わせて先制点を決める。その10分後の32分には、右サイドから8番・伊藤純也のパスを受けた18番・飛鷹がシュート。一度は相手DFに阻まれるも、クリアボールを18番・飛鷹が再度左足で蹴り込み、日体大が追加点。さらに直後の39分には、24番・萩原の右サイドからのパスをペナルティーエリア内で受けた19番・河村が、ファーストタッチで相手DFを交わしてシュート。19番・河村の今季初得点が決まり、日体大が1わずかな時間でリードを3点差に広げることとなった。対する日大は8番・金子拓郎にボールを集めるが攻めあぐね、ゴールのないまま前半を終了した。

 後半も前半同様、日体大が主導権を握った。ペナルティーエリア内での細かいパスワークから9番・寺下裕貴がシュートを放つが惜しくも外れ、8番・伊藤の直接フリーキックも枠をとらえきれず追加点には至らない。3点を追う日大は60分、11番・岡安優、20番・鬼京大翔を同時に投入して攻撃の活性化を試みる。しかし、日体大も5番・大畑隆也を中心とした守備陣が集中した守りを見せてゴールを許さない。結局、両チーム追加点のないままタイムアップ。日体大は勝点3を積み上げ、拓殖大学を抜いて3位に浮上。昇格に向けて望みを残した。


産業能率大学 対 関東学院大学 @産業能率大学第二グラウンド


 少しでも順位を上げ、残留争いから抜け出したい産業能率大学(勝点22・8位)と、勝点3を得て昇格の可能性を残したい関東学院大学(勝点27・5位)の一戦。

 2年前の関東リーグ参入戦を懸けた神奈川県リーグ戦での戦い、そして今春の神奈川県知事杯など、ことある毎に対戦を繰り広げてき因縁のある"神奈川ダービー"。互いに負けられないライバル同士の一戦は立ち上がりから白熱し、序盤からファウルの多い試合となった。すると11分、関学大が右サイドでフリーキックを獲得。キャプテン14番・薩川淳貴からのボールに、フリーで中央にいた9番・今村優介が頭で合わせて先制点。さらに前半終盤の40分には、またしてもフリーキックの流れから2番・有田光毅が合わせ、最後は9番・今村が、この日2点目となるヘディングシュートを叩き込んでリードを広げる。一方の産能大は、前半のシュート数が0と厳しい状態のままハーフタイムに突入した。

 後半は、ハーフタイムに36番・金亮哉を投入した産能大の攻撃が活発化。4番・篠崎輝和が相手のクリアボールを拾い、30番・田原廉登とダイレクトでボールを繋ぐなど、攻撃のギアを上げていく。しかし関学大も集中した守りを見せ、なかなかチャンスを作ることができない。試合はそのまま終盤に差し掛かるが、終了間際の90分、関学大が試合を決定づける追加点をあげる。関学大はペナルティーエリア付近でフリーキックを獲得すると、14番・薩川が直接ゴール右に決めて3-0に。ほどなくタイムアップの笛が鳴り、圧倒的な力の差を見せつけた関学大が因縁の対決を制した。関学大はこの勝利で4位・拓殖大学と勝点30で並ぶ結果に。他力ながら、昇格に望みを繋げた。一方の産能大はまたしても関学大に苦しめられる結果となり、残留争いから抜け出すことはできなかった。


東海大学 対 東京学芸大学 @産業能率大学第二グラウンド


 降格圏内にある11位と12位の直接対決。後期リーグに入ってから未だ勝利のない東海大学(勝点17・11位)と3戦連続負けなしの粘り強さで最下位を脱出したい東京学芸大学(勝点16・12位)の一戦。

 両チームとも、降格圏を抜け出すために負けられない一戦。前半は両チームともにロングボールを多用した空中戦が展開された。東海大は右サイドの6番・水越陽也のスローインから18番・本多翔太郎、20番・鈴木大智が必死にボールを追うが、東学大が前線へと跳ね返してチャンスを作れず。対する東学大も15番・武沢一翔が強烈なシュートを放つが、これを東海大のGK、12番・宮崎浩太朗がスーパーセーブ。一進一退の攻防戦が繰り広げられ、スコアレスでハーフタイムへと突入した。

 東海大はハーフタイムに11番・砂金大輝を投入。スピードのある11番・砂金を前線へ送り込むことで攻撃の活性化を図るが、ゴールまではいたらない。試合が動いたのは60分。東学大の右コーナーキックからゴール前が混戦となり、最後は4番・上加世田達也がシュートを押し込み先制。しかし東海大も74分、こちらも右コーナーキックから8番・丸山智弘がゴール前に入れたボールに、4番・小林陸玖が頭で合わせて同点に追いつく。その後も両チーム再三チャンスを作るが、ゴールネットを揺らすことなく試合終了。降格圏脱出を狙う両チームの直接対決は、ともに勝点1の獲得に留まる痛み分けとなった。


国士舘大学 対 拓殖大学 @国士舘大学町田キャンパスサッカー場


 現在2連敗中と1部リーグ昇格に向けて足踏み状態の国士舘大学(勝点33・2位)と、前節7試合ぶりの黒星を喫し連敗は避けたい拓殖大学(勝点30・3位)。2位と3位の直接対決。

 勝敗次第では順位が入れ替わる一戦。昇格圏内を懸けた試合は、激しい攻防が繰り広げられた。
最初に動いたのは拓大だった。23分、9番・長尾吉家が右足を振り抜いて拓大が先制すると、38分には8番・奥村晃司のフリーキックに15番・内山隆弘が頭で合わせて追加点。0-2と拓大がリードして前半を終えた。

 後半に入っても拓大がペースを握り、58分には、14番・青木義孝がペナルティーエリア内で相手DFをフェイントで抜き去り、最後はゴール右隅に落ち着いて流し込んで3点目。拓大がダメ押しの3点目を挙げたことで、このまま拓大が完勝を収めるかに思われた。

 しかし、昇格を懸けた戦いのドラマは、残り15分に待っていた。

 試合も終盤に差し掛かった79分、国士大は10番・明本考浩がハーフウェーライン付近から鮮やかなボレーシュートを叩き込みまずは1点を返す。この得点で息を吹き返した国士大は、86分に10番・明本のスルーパスに抜け出した36番・福原昭がゴールに流し込んで追加点。拓大との差を1点に縮めると、その1分後の87分には、6番・松本拓海のクロスを18番・澁谷雅也がバックヘッドで決め、遂に同点に追いつく。勢いの止まらない国士大は終了間際89分、8番・谷村海那のクロスを14番・松岡大智がボレーで突き刺し逆転に成功。試合はそのまま終了し、わずか10分で4点を奪った国士大が、劇的な逆転勝利を収めた。この結果、国士大は3位以下に勝点4差をつけて2位をキープ。1部昇格に向けて大きく前進した。一方、思いもよらぬ連続失点で勝利を逃した拓大は3位を日本体育大学に明け渡し、4位に後退。残り3試合で昇格圏内の2位とは勝点6差と、厳しい状況に追い込まれた。


慶應義塾大学 対 立教大学 @国士舘大学町田キャンパスサッカー場


 勝利すれば1部リーグ昇格が確定する慶應義塾大学(勝点39・1位)と、混戦状態の残留争いから抜け出したい立教大学(勝点17・10位)の一戦。

 同会場の第1試合で拓大が敗れたため、慶大は勝てば1部リーグ昇格が確定する大事な試合。しかし、得失点差だけで降格圏から免れている立教大にとっても、これ以上負けられない一戦となった。前半は、そんな立教大の希薄が勝り、立教大が主導権を握る展開に。しかしゴール前までボールを運ぶことができず、前半のシュートは0。対する慶大も29分、3番・酒井綜一郎のクロスに9番・山田盛央が飛び込むが、枠を外れるなどしてチャンスを活かしきれない。結局、慶大もシュートは30番・松岡瑠夢の1本に抑えられ、ともにスコアレスで前半を終えた。

 後半も互いにシュートまで持ち込めない展開が続いた。慶大の6番・八田和己のシュートもゴールネットを揺らせず0-0でタイムアップ。試合を通して慶大はシュート2本、立教大はまさかの0本と、両チーム攻め手を欠く低調な内容となった。この結果、慶大の昇格決定は次節以降に持ち越しに。立教大は首位相手に勝点1を得る奮闘で順位をひとつ上げたが、降格圏の11位とは勝点で並び最下位との差はわずかに勝点1。残留のための厳しい戦いが続く。



 次節の第20節は、11月9日(土)にスポーツ日大 アスレティックパーク稲城サッカーフィールドにて日本大学と産業能率大学、慶應義塾大学と関東学院大学がそれぞれ対戦。また11月10日(日)に栃木市総合運動公園陸上競技場で青山学院大学と東京学芸大学、日本体育大学と東海大学が激突。東京国際大学第一サッカー場にて拓殖大学と立教大学、国士舘大学と東京国際大学の試合が行われる。

 拓大が敗れたことにより、勝てば今節にも1部リーグ昇格が決まる慶大だったが、立教大とスコアレスで引き分け、今節での昇格を逃した。次節は2位以下の結果に関わらず引き分け以上で昇格が決まる。また国士大が敗れ、慶大が勝利すれば同時に慶大の優勝も確定。慶大にとっては大事な試合となりそうだ。逆に2位・国士大が勝利し、3位以下が敗れれば、国士大の1部昇格も確定。昇格争いは次節で大一番を迎える。

 また残留争いに目を向けると、下位チームがいずれも未勝利だったため、勝点差「1」の中で4チームが関東リーグ残留を争うという、混沌とした状態が依然続いている。こちらは最終節まで残留争いがもつれ込みそうだ。はたして最後に笑うのはどのチームとなるのか。次節も目が離せない。
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