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JR東日本カップ2021 第95回関東大学サッカーリーグ戦・2部第18節マッチレポート

2021/10/07


 『JR東日本カップ2021 第95回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』2部リーグ第18節は、10月3日(日)に全6試合が行われた。


東京国際大学 対 東海大学


 直近の試合で久しぶりの白星をつかみ、1部リーグ昇格に向けて好調を維持する東京国際大学(勝点34・暫定1位)と、上位進出に向け勝点3が欲しい東海大学(勝点22・暫定7位)の一戦。

 試合は東国大のペースで始まった。東国大は12分、コーナーキックを獲得すると10番・有水亮がダイレクトでシュートを狙う。しかしこれは枠を捉えきれず。対する東海大は7番・堤太陽のロングスローから再三チャンスを作るが、なかなかシュートまで持ち込むことができない。両チーム終始気迫のこもった守備で相手のゴールを許さず、0-0のまま試合を折り返した。

 後半に入ると、10番・有水を中心に東国大が徐々に東海大ゴールに迫り始める。10番・有水は、7番・高橋大や27番・熊坂光希らとのワンタッチプレーで突破を図るが、5番・水越陽也を中心とする東海大のディフェンスラインを崩し切ることができない。東海大は79分、19番・桑山侃士が相手DFのミスを見逃さずボールを奪うと、左サイドでフリーの9番・高田悠にパス。しかし、このチャンスは東国大の堅い守備によりゴールとはならない。すると83分、東国大がついに均衡を破る。10番・有水が左サイドからドリブルで侵入し、中央の7番・高橋にパス。さらに右サイドから駆け上がってきた2番・石川竣祐につないでクロスが上げると、ここに起点となった10番・有水が走り込んでヘディングシュート。これがゴール右に決まり、東国大が1-0と待望の先制点を挙げる。

 東国大がこの先制点を守りきり、試合は1-0のまま終了。終盤に、数少ないチャンスを得点に繋げた東国大が、貴重な勝点3を手にして2連勝。首位を堅持した。一方の東海大は順位こそ7位で変わらないものの、6位と勝点「4」差が開く厳しい結果となった。


東洋大学 対 立教大学


 後期無敗で東京国際大学に肉薄し、白熱の首位争いを繰り広げる東洋大学(勝点33・暫定2位)と、2部リーグの残留争いに巻き込まれないためにも1つでも多く勝点を積み上げたい立教大学(勝点18・暫定9位)の一戦。

 関東リーグ初先発・立教大33番・勝亦健太が試合序盤に輝きを見せた。33番・勝亦が前線で体を張り、攻撃の起点になることで立教大が攻勢を強める。対する東洋大は、7番・横山塁の正確無比なサイドチェンジで立教大守備陣を翻弄したものの、ともにゴールネットを揺らせず無得点のまま試合を折り返した。

 後半は東洋大が7番・横山、23番・田頭亮太のコンビネーションから右サイドの攻略を試みる。しかし、立教大も精神的支柱である2番・堀博昭が対人戦の強さを見せつけて、東洋大に決定的なクロスを上げさせない。その後は、両チーム素早い攻守の切り替えを繰り返し、手に汗握る展開が続いた。試合終了間際には、途中出場の立教大13番・新谷圭太が強烈なミドルシュートを放つも、東洋大の守護神、1番・青木祐太に阻まれてゴールならず。結局、最後までスコアは動かずに0-0で試合終了。

 ともに見応えのある攻撃を展開し見ごたえのある試合となったが、東洋大はこれで2戦連続のスコアレスドローに。勝点1差にまで迫った首位・東国大との差も3に開くなど、足踏み状態が続く。一方の立教大は、勝点1を加えたことで順位を1つ上げ、暫定8位となった。


東京学芸大学 対 日本大学


 1部リーグ自動昇格圏内を狙うためにも3位をキープしたい東京学芸大学(勝点29・暫定3位)と、下位争いからの脱却を図る日本大学(勝点18・暫定8位)の一戦。

 前半は、東学大が長時間ボールを支配しながらも、日大がカウンターでゴール前に迫るという試合展開となった。まずは試合開始直後の3分、東学大にコーナーキックのチャンス。こぼれ球を11番・河田稜太が中に放り込み、4番・上加世田達也が頭で合わせる。東学大が先制したと思われたが、残念ながらこれはオフサイドの判定となった。対する日大は22分、左サイドから中に切り込んで6番・近藤友喜がシュートを放つが、東学大のGK1番・栗原巧太郎の好セーブに阻まれる。日大はコーナーキックのチャンスが続き、再び6番・近藤が頭で合わせるも、ボールはクロスバー越え。さらに29分、クロスの折り返しに日大の7番・大森渚生がボレーシュートで合わせるが、これも1番・栗原がファインセーブを見せ、東学大は前半ピンチをしのいだ。

 両チームとも前半は、決定機こそあったもののスコアレスで終える結果となった。しかし後半は開始直後の47分試合が動いた。日大は11番・荻原翼がドリブルでペナルティーエリア内に侵入。これに対し、東学大の14番・成瀬晃斗がタックルを仕掛け、日大にペナルティーキックを献上してしまう。日大は11番・荻原自身が、東学大GK1番・栗原の逆をつくシュートで先制点を挙げる。このまま勢いに乗りたい日大だったが、60分にはクリアボールを自陣中央で拾った東学大の11番・河田が一気にドリブルで駆け上がり、スルーパスを配給。10番・鈴木魁人が日大GK1番・山内康太の脇下をすり抜けるシュートをゴールに流し込み、同点に追いついた。これで流れに乗った東学大は、丁寧な組み立てから着実に日大ゴールへと迫る。一方で日大はボールがうまくつながらず、フィニッシュに結び付かない。東学大に流れが傾いたまま迎えた88分、東学大は14番・成瀬が放った低く速いクロスを、クリアしようとした日大3番・東憲也のヘディングがそのままゴールへと吸い込まれ、まさかのオウンゴールに。結局はこれが決勝点となり、東学大が勝ち越して試合は終了。

 先制を許した後もペースを崩さなかった東学大が見事な逆転勝利を収めた。ここで勝点3を積み上げたことで、暫定2位の東洋大との勝点差を2に縮めた。


専修大学 対 神奈川大学


 降格圏内脱出に向け勝点3を取りたい専修大学(勝点13・暫定11位)と、今日勝たなければ、他会場の結果次第で県リーグへの降格が決まってしまう神奈川大学(勝点6・暫定12位)の一戦。

 後がない神大は、立ち上がりから勢いよく試合へと入ったが、主導権を握ることができない。試合は徐々に専大ペースとなり、20分には専大が攻撃を仕掛ける。中盤でボールを奪った専大の7番・郡司侑弥が、12番・浦川流輝亜とのパス交換から自ら仕掛け、左足を振りぬいてゴールネットを揺らした。幸先よく先制した専大だったが、その後は、攻めあぐねる展開に。すると神大は前半終了間際、 左サイドから4番・佐藤拓海のクロスボールに、最後は18番三輪翔真が頭で合わせる。しかしこれは専大GK1番・大野来生がビックセーブ。1-0のまま、専大リードで前半を終えた。

 後半に入ると、専大が一気に試合を畳みかける。まずは49分、右サイドで相手のパスをカットした6番・浦川流樺が そのままワンツーでペナルティーエリアに侵入。豪快に放ったシュートはゴールニア上に突き刺さり、専大が追加点を挙げる。攻撃の手を緩めない専大は57分、相手のバックパスのミスに反応した7 番・郡司がボールを奪いラストパス。中に詰めていた33番・本田彪が落ち着いてゴールへと流し込み、3-0勝負を決定づける。さらには67分、セットプレーの混戦からパスをつなぎ、最後は途中出場の9番・村上千歩が押し込んで4-0で勝負あり。何とか1点を返したい神大だったが、専大の攻撃力の前にチャンスを作ることはできず、無得点のままタイムアップ。

 他会場の結果により、降格こそ決まらなかったものの、神大にとっては関東リーグ残留に向けて厳しい結果となった。一方、専大は後半戦の巻き返しに勢いをつける大勝を収めた。




中央大学 対 日本体育大学


 1部リーグ昇格に向けて一戦も落とせない中央大学(勝点27・暫定5位)と日本体育大学(勝点28・暫定4位)。昇格圏入りを狙う、》4位と5位の直接対決。

 得意のポゼッションからリズムを作りたい中大は、10番・髙岸憲伸を中心にゲームを組み立てる。対する日体大は、主将の4番・深川大輔と35番・工藤駿の気迫のこもった守備で中大の攻撃に対抗。そんな中、試合が動いたのは32分。混戦の中、ゴール前でのこぼれ球を8番・山﨑希一が右足で冷静に押し込み、中大が先制する。その後は中大が試合を支配する展開が続き1-0で中大がリードして前半は終了。

 後半も、前半に先制点を挙げて勢いにのる中大が主導権を握る展開となった。66分には、右サイドのスペースに抜け出した16番・平尾拳士朗がグラウンダーのクロスを供給。相手GKはこれをなんとか弾くが、こぼれ球にまたしても8番・山﨑が反応して追加点を決める。反撃に出たい日体大だったが、中大の堅固な守備やカウンターに苦戦しなかなかチャンスを作ることができない。2-0と中大がリードして終了するかと思われたが、最後の最後に思わぬ展開が待っていた。まずは90分、日体大は28番・小澤亮太の左サイドからのピンポイントクロスを、10番・弓削翼が頭で合わせて1点を返す。さらにその1分後の90+1分、日体大は交代で入った38番・佐藤恵介が右サイドからふわりとしたクロスをゴール前に上げる。これをフリーになっていた28番・小澤が頭で繋ぎ、19番・岡﨑大志郎が胸トラップから左足を振り抜いてゴールネットを揺らす。日体大が終了間際に劇的な同点弾を決め、スコアは2-2に。中大も最後まで猛攻を仕掛けるが逆転までは届かず2-2で試合終了。

 2点を先行していた中大だったが、日体大の執念の粘りによる劇的なゴールでドローに。両チーム勝点1を分け合う結果となった。




関東学院大学 対 産業能率大学


 上位争いに食い込むために勝点を落とせない関東学院大学(勝点23・暫定6位)と、勝点3を積み上げて2部リーグ残留争いから抜け出したい産業能率大学(勝点16・暫定10位)の一戦。

 前半の序盤は展開となった。自陣からボールを繋ぎ、相手陣内に攻め込む関学大に対し、産能大は相手陣内からプレッシャーをかけ続けてボールを奪い、ゴールに迫る。試合がようやく動いたのは29分。関学大は2番・野末学のロングボールに、9番・村上悠緋が反応。ロングボールを後ろ向きでトラップし、相手DFを背負いながら反転シュートを放つ。これがゴールに左に決まり、関学大が先制する。その後は産能大がボール支配する時間帯が長くなるがチャンスは作れず、1-0と関学大リードのまま前半を終えた。

 後半に入ると、関学大が畳み掛けるように多くのチャンスを作り始める。まずは50分、13番・土井紅貴がハーフウェーライン付近から相手ゴール前までドリブルで一気に攻め込み、左サイドで待っていた16番・藤本裕也にパス。受けた16番・藤本はダイレクトでゴール前にクロスを送る。このクロスに8番・狩野海晟が反応。ヘディングシュートを押し込み、関学大が追加点を挙げる。このゴールでリズムを掴んだ関学大は、立て続けにスコアを動かす。53分、11番・大友千裕が右サイドでボールを保持して8番・狩野にパス。8番・狩野がダイレクトで上げたクロスに、9番・村上が頭でゴールに押し込み、関学大が3-0とリードを広げる。完全にリズムを掴んだと思われた関学大だったが、ここで産能大が意地を見せる。63分、産能大は6番・山崎広大が右サイドの22番・藤吉玲依にボールを展開。22番・藤吉の挙げたクロスに関学大DFが反応するも、ボールはそのまま自陣ゴールへ。オウンゴールとなり産能大が1点を返す。この1点で試合は産能大ペースとなったが、88分には関学大がコーナーキックを獲得。その流れから、こぼれ球に反応した2番・野末が豪快にゴールを決めて4-1に。再び3点差となり、結局は4-1で試合終了となった。

 快勝した関学大は順位こそ変わらないものの勝点を26に伸ばし、1部リーグ昇格争いへの希望を残した。一方、産能大はこの敗戦で暫定ながら11位に順位を落とし、再び神奈川県リーグ降格圏内に入ってしまった。



 次節の第19節は、10月10日(日)の11:00から東海大学と神奈川大学、関東学院大学と専修大学が対戦。14:00から立教大学と産業能率大学、中央大学と日本大学、日本体育大学と東洋大学、東京国際大学と東京学芸大学の試合が行われる。新型コロナウイルスの影響から全ての試合が会場非公開のリモートマッチとなる。

 暫定ながら首位の東国大が2連勝を果たし、1部昇格に弾みをつけた。一方、後期無敗で2位につけていた好調・東洋大は立教大と引き分けて足踏み状態。一時は東国大を勝点1差にまで追い詰めたが、2節連続のスコアレスドローで1位との差が広がる結果となった。その2チームを虎視眈々と追う東学大は日大に逆転勝利を果たし、2位・東洋大との差を2に縮めた。また日体大と中大が直接対決で引き分けたため、下位とは勝点差を3に広げることに成功。一方、日体大と中大にととっては、上位進出にストップをかける悔しい引き分けとなった。順位は6位ながら勢いに乗る関学大は産能大を大量4得点で下し、上位を追う。

 一方、専修大と神大、ともに県リーグ降格圏内に沈むチーム同士の戦いは専修大が4-0で快勝。得失点差ながら自動降格圏からの脱出に成功。対する神大は今節の敗戦により、残り4試合全勝することが残留にむけての最低条件となる。

 東国大が頭ひとつ抜け出した感もあるが、上位グループが1部昇格に向けて熾烈な争いを繰り広げている。このまま東国大と東洋大が逃げ切るのか、それとも3位の東学大が追いつくのか。後期に驚異的な勢いで勝点を伸ばしている関学大の動向からも目が離せない。また残留争いも、8位から11位まで勝点3差と混戦状態だ。残り4節とはなったが、1試合の結果でまだまだ順位が大きく変動する。これからの各大学の動向、そして熱戦に、ますますもって注目をしてほしい。
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