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JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦・2部第22節マッチレポート

2022/11/23


 『JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』2部リーグ第22節は、11月12日(土)に全6試合が行われた。


産業能率大学 0-2 中央大学 @流通経済大学龍ケ崎フィールド


 最終節に勝利して有終の美を飾りたい産業能率大学(勝点34・5位)と、優勝して自力で1部リーグ昇格を決めたい中央大学(勝点41・1位)との一戦。

 前節で立正大に敗戦したことにより昇格の可能性が潰えた産能大だが、この試合はリーグ戦を締めくくる大事な一戦。対する中大は昨季、優勝を逃しているため因縁の会場での最終戦となった。なんとしても勝利し、今度こそ2部リーグ優勝を決めたい中大。緊張の一戦は、ディフェンス陣からボランチを経由して攻撃の糸口を探す産能大に対し、中大は最終ラインからロングボールでサイドへ供給。シンプルなに攻撃を組み立ててゴールを狙う。最初にスコアを動かしたのは、優勝が懸かる中大だった。4分、GK1番・猪越優惟からのロングフィードに、11番・山﨑希一が抜け出したものの、ペナルティーエリア内で産能大DFに倒されてペナルティーキックを獲得。キッカーは9番・勝浦太郎。産能大GK1番・渥美拓也との心理戦を制すと、冷静にゴール真正面へと決めて中大が先制。2部リーグ優勝を大きく手繰り寄せる。このゴールで勢いに乗った中大は、産能大に猛攻を仕掛ける。13分、右サイドからのクロスボールに7番・田邉光平が合わせるが、わずかにゴール左へ外れる。さらに24分、センターライン付近の16番・湯谷杏吏からのロングボールに11番・山﨑が抜け出してシュートを放つが、こちらもゴール右へ。細かいポジションチェンジからスペースを作って攻撃を仕掛ける中大に、産能大はなかなか対応することができない。すると40分、9番・勝浦が相手ボールをカットし、中央の7番・田邉にパス。これを7番・田邉が右サイドの13番・有田恵人に展開すると、13番・有田は冷静にゴールへと流し込み追加点。攻撃の連動性から相手ゴールに迫った中大が、2点をリードして前半を終える。

 流れを変えたい産能大はハーフタイムに4番・栗林純と8番・有馬和希に替えて、28番・佐久間翔士と7番・中村友哉を投入。しかし、産能大はなかなかペースを掴むことができない。後半最初のチャンスも中大だった。51分、左の深い位置でフリーキックを獲得すると、こぼれ球に反応した16番・湯谷が詰めるが得点ならず。さらに61分、左サイドからのクロスに13番・有田が頭で合わせるがこれもゴールネットを揺らせず。中大の二度の決定機は、どちらも産能大GK、1番・渥美に阻まれて追加点を挙げることができない。すると、猛攻を凌いだ産能大が徐々にペースを握る。産能大は後半に4度コーナーキックを獲得するが、中大の堅い守備をどうしても崩すことができない。結局、後半はスコアが動かず、前半の2点を守り切った中大が勝利を収めた。

 同勝点で優勝争いをしていた日本大学も明治学院大学に4発快勝という結果に終わったが、得失点差で上回る中大の4年振り3回目の2部リーグ優勝が決定。前期リーグを首位で折り返した産能大だったが、中断明けから勝点を積むことができず、悲願の1部リーグ昇格とはならなかった。




東海大学 4-1 立正大学


 勝って3位内を確定させたい東海大学(勝ち点38・3位)と、1部昇格プレーオフ出場のためには勝利が必要な立正大学(勝ち点35・4位)の一戦。

 1部参入プレーオフを懸けた直接対決。東海大は引き分け以上で、立正大は勝てば1部昇格プレーオフ出場の道が開ける。そのため、試合は開始早々から激しい攻防戦となった。スコアが動いたのは25分、東海大は6番・坂本翔が左サイドの深い位置でボールを受けると、相手のタイミングを外してクロスを上げる。そこにフリーで待っていた9番・藤井一志が頭で合わせ、東海大が先制する。東海大は続く27分、右サイドの深い位置から9番・藤井がクロスを入れる。これは一度相手に弾かれるものの、クリアボールを拾った藤井が再び左足ダイレクトでシュート。これが決まり、東海大は立て続けのゴールでリードを広げる。立正大もすぐさま反撃に出る。2失点を喫すると30分過ぎという早い時間帯に3人の選手を交代。すると前半アディショナルタイム、立正大は途中出場の3人が好機を演出。32番・辻俊哉がスルーパスを入れると、これを8番・榊原杏太が相手の守備を外してゴール前で横パス。それを11番・鳥飼椋平がダイレクトで合わせ、立正大が1点を返して2-1で試合を折り返した。

 しかし試合の流れは東海大にあった。東海大は後半開始早々の47分、6番・坂本が左サイドからペナルティーエリア近くに浮き玉のパスを入れると、そこに待っていったのは27番・長木仁。正確なトラップから放ったミドルシュートがゴール右上隅に決まり、東海大が3点目を挙げる。さらに東海大は50分、17番・桑山侃士がペナルティーエリア内でスルーパスを受け、10番・杉山祐輝につなぐ。10番・杉山のグラウンダーのパスは相手に弾かれるものの、これを拾った27番・長木がしっかりと詰め、東海大がダメ押しの4点目。3点差をつけられた立正大は、32番・辻の推進力のあるドリブルを中心に攻め続けるが、東海大も3番・吾妻駈を中心にこれを阻止。立正大は後半に追加点を挙げることのないまま、4-1で試合終了となった。

 後半は終始ボールを保持していた立正大だったが、1部昇格プレーオフ出場は叶わず。最終順位5位で今季リーグ戦を終えた。一方の東海大は2部リーグ得点王の9番・藤井と27番・長木が、それぞれ2得点を挙げる活躍により3位が確定。1部参入プレーオフへの挑戦権を獲得した。対戦相手は駒澤大学。1部リーグ昇格を懸け、11月26日(土)に味の素フィールド西が丘で行われる決戦を待つ。




慶應義塾大学 0-2 日本体育大学 @日本体育大学横浜・健志台キャンパスサッカー場


 勝てば2部リーグ残留が確定。引き分け以下なら2部参入プレーオフ行きもある慶應義塾大学(勝点28・8位)と、最終節を勝利で飾りたい日本体育大学(勝点34・6位)の一戦。

 立ち上がりは日体大がペースを掴んだ。日体大は38番・赤井ウェズリー景太を起点に攻撃を組み立てて主導権を握ると、14分に右サイドの36番・横須賀郁哉が38番・赤井へクロスを入れる。38番・赤井はこれを頭で合わせようとするが、慶大GK 21番・根津拓斗が好判断で前に飛び出し、パンチングで日体大の好機を阻む。スコアが動いたのは18分。日体大は左サイドの10番・三浦颯太がゴール前に鋭いアーリークロスを放つ。これを25番・冨士田康人が走り込みながら頭で合わせ、日体大が先制する。このゴールで流れをつかんだ日体大は、34分に10番・三浦のクロスから9番・土佐陸翼がボレーを放つが、シュートは枠を捉えられず。その後はどちらもゴールを決められないまま、0-1の日体大リードで前半を終了した。

 前半は1本のシュートもなかった慶大だが、後半は打って変わってペースを握る。前線からのプレスでセカンドボールを回収して試合を優位に進めると、48分には後半頭から投入された27番・熊澤維吹と、10番・齊藤滉がペナルティーエリア前からワンツーでボックス内に侵入。DFをかわし、最後は27番・熊澤が右足を振り抜くが、これは右ポスト横に外れてしまう。60分には相手陣地でボールを奪取し、7番・山本献がグラウンダーのクロスを供給。30番・立石宗悟がそのパスを落とし、20番・内藤豪がフリーで左足でシュートを放つが、これもまた枠を捉え切れない。さらに70分にはコーナーキックのこぼれ球を15番・角田惠風がダイレクトでシュート。ゴールかと思われたシュートも、しかし日体大GK21番・桒原丞がファインセーブ。日体大は追い詰められながらも集中した守備でゴールを許さない。流れを引き戻したい日体大は、前半同様前線でボールをキープしようと試みるが、慶大の集中した守備と球際の強さが勝り、思うような試合運びのできない時間が続く。だが、終盤に差し掛かった85分にスコアが動く。日体大がペナルティーエリア付近に送ったスルーパスを、慶大DFがクリアしようとする。だが中途半端なクリアボールがゴールラインの前にこぼれ、これを途中出場の日体大2番・高田淳平が回収。ゴール前に走り込んだ、こちらも途中出場の6番・倉田歩武にラストパス。6番・倉田は冷静にゴール左へと流し込み、試合を決定づける追加点を挙げる。最後までゴールを狙い続けた慶大だが、ゴールを割ることなく0-2で試合終了。

 少ないチャンスを得点につなげた日体大が最終節を勝利で飾り、4位でリーグを締めくくった。一方の慶大は主導権を握る時間帯がありながらも決定機をものにできなかった。他会場で行われていた試合で青山学院大学が勝利したため、最終順位は9位に後退。自力での2部リーグ残留をつかみ取ることが出来ず、2部リーグ参入プレーオフへの出場が確定した。




日本大学 4-0 明治学院大学 @スポーツ日大アスレティックパーク稲城サッカーフィールド


 勝って18年ぶりとなる1部リーグ昇格を果たしたい日本大学(2位・勝点41)と、最終節に勝ってリーグ戦を締めくくりたい明治学院大学(11位・勝点15)の一戦。

 会場となったスポーツ日大アスレティックパーク稲城サッカーフィールドは、この試合が今季初の有観客試合となった。多くの観客が見守る中、序盤からペースを握ったのは日大。10番・梶谷涼人と6番・中村健人を中心に相手ゴールに攻め続けるが、シュートは枠を捉えきれない。しかし27分、5番・近藤友喜が相手のパスをカット。そのままドリブルでペナルティーエリア付近まで運ぶと、10番・梶谷に繋ぎ、最後は7番・橋田尚希が左足のシュートをゴールに突き刺す。先制点を決め勢いに乗りたい日大だったが、明学大もGK33番・永田優斗と2番・山内稔之を中心とした守備でゴールを許さない。1-0のまま試合を折り返すかと思われた前半終了間際の45分、日大は5番・近藤が右サイドからグラウンダーのパスを送り、これを受けた6番・中村が右足でダイレクトシュート。5番・近藤と6番・中村のコンビネーションから追加点を奪った日大が、2-0とリードして前半を終えた。



 流れを変えたい明学大は、ハーフタイムにDF7番・小林虎太郎と22番・佐藤太星を投入。この交代が奏功してか、日大に攻め込まれながらも明学大はゴールを死守。だが、反撃にまでつなげることができない。攻めあぐねる日大だったが、80分には途中出場の8番・長澤壮竜の左コーナーキックを2番・藤村祐世がヘディングで合わせて3-0に。さらに追加点を狙う日大は85分、左サイドで直接フリーキック獲得。キッカーは3点目アシストの8番・長澤。キックは相手選手にクリアされるものの、こぼれ球に40番・馬場智哉が反応。ゴール前の6番・中村にボールを繋ぐと、これを収めた6番・中村が4点目をマーク。明学大を突き放し、4-0で試合終了となった。

 この勝利で勝点を44に伸ばした日大だが、得失点差で中大に追いつけず2位で今季を終えた。優勝は逃したものの、2位をキープして18年ぶりとなる1部リーグ昇格を掴んだ。明学大は、90分を通してシュート0本と完敗を喫して今季を終了。勝点15、11位のまま関東3部リーグへの降格が決定した。




関東学院大学 5-1 東京学芸大学


 直近3試合で勝ちがなく今節に敗れると他会場の結果次第では2部参入プレーオフに回る関東学院大学(勝点29・7位)と、前節で関東3部リーグ降格が決まったものの、今節の勝利を来季につなげたい東京学芸大学(勝点12・12位)の一戦。

 試合はいきなり動いた。関東大は6分、左サイドでパスをつないでボールを保持すると、10番・狩野海晟が11番・大友千裕にパス。さらに1タッチで9番・村上悠緋につなぐと右足一閃。9番・村上のゴールで関東大が先制する。その後はボールを握る関東大と、カウンターで隙を狙う東学大という構図が続くが、39分に東学大にチャンス。右サイドを9番・竹内海斗がドリブルで持ち上がり、8番・柿本音王につなぐ。8番・柿本が入れたゴロのクロスを、10番・後藤健太が冷静にゴール右隅に流し込んで同点に。1-1と試合を振り出しに戻して、前半を終えた。

 後半の立ち上がりは互角の展開となったが、徐々に関東大へと流れが傾く。すると61分、関東大はペナルティーエリア付近でパスをつなぐと、最後は15番・橋本丈が右足で狙いをすましたコントロールショット。これが決まり、関東大が再び勝ち越す。関東大はさらに72分、33番・内山純のシュートのこぼれ球を10番・狩野が胸で押しこみ追加点。3-1と東学大を突き放した。関東大は続く84分にも、15番・橋本の狙いすましたクロスに16番・坂本順平が右足で合わせて4点目。とどめは89分。左サイドからテンポの良いパスをつないだ関東大は、36番・上田英智のパスに8番・木下海斗が抜け出し、そのまま左足のシュートをゴールに突き刺す。

 終わってみれば大量5ゴールと、圧巻の攻撃力で関東大が2部リーグ残留を決めた。対してシーズンを通して守備が安定しなかった東学大。来季の3部リーグでの奮闘に期待がかかる。




青山学院大学 1-0 城西大学


 ここまで5連勝と終盤一気に追い上げ、他力ながら6連勝で2部参入プレーオフ出場回避を狙う青山学院大学(勝点28・9位)と、2部参入プレーオフへの出場可能性は高いながらも2連勝中と勢いに乗る城西大学(勝点18・10位)の対戦。

 ともに参入プレーオフ出場圏内にある9位と10位の直接対決は、序盤から白熱した攻防戦が繰り広げられた。まずは開始早々の3分、城西大の10番・浅賀凱斗が供給したクロスボールがファーサイドに流れ、走り込んできた7番・森高玲がダイレクトシュート。だが、これは青学大のGK1番・佐藤海斗が足に当ててゴールを阻止する。すると城西大の29番・佐藤遼が、そのこぼれ球をヘディングシュートで押し込もうとするが、ゴールライン上で青学大の16番・田中芳拓がクリア。城西大がダイナミックな攻撃から好機を演出するものの、直近5戦無失点の青学大がこれを防ぐ。一方の青学大も8分、GKからのロングフィードに30番・森夲空斗が抜け出し、相手DFを背負いながらも反転してシュートを放つ。しかしこれは相手GKの正面。両チーム早い時間帯からアグレッシブに相手ゴールを攻める。長短のパスと連動したプレッシングで試合のコントロールを試みる青学大に対し、城西大はロングボールから局面を打開。特に青学大は両サイドからの攻撃を多用し、25分には14番・木下翼、38分には34番・磯村慶人がシュートを放つが、決定打に欠き0-0で試合を折り返した。

 後半も前半同様、両チーム一歩も譲らない展開となった。71分には青学大の8番・五百藏悠がサイドを突破し、チャンスを演出。14番・木下がシュートを放つものの、城西大DFがブロック。逆に73分には、城西大がコーナーキックを獲得しチャンスを迎える。キッカーの10番・浅賀がこぼれ球を受けてクロスを入れると、22番・山﨑留観が頭で合わせるが、シュートはわずかに枠を捉えることができない。すると79分、青学大は16番・田中からのパスを受け、14番・木下がセンターサークル付近からドリブルを開始。バイタルエリアまで相手DFを引きつけながら独走すると、思い切り良く右足を振り抜く。約20メートルはあるロングシュートがゴールに突き刺さり、青学大が待望の先制点を挙げる。1点を追う城西大も最後までゴールを諦めず、90+2分には18番・吉川元輝の放ったヘディングシュートが枠内に。しかし青学大1番・佐藤がビッグセーブで、城西大のこの日最大となるチャンスを阻み試合終了。青学大が虎の子の1点を守りきり、6連勝でリーグ戦を終えた。

 同時刻に行われた試合で慶應義塾大学が敗れたため、青学大は8位に浮上。最後の最後に、2部リーグ残留を確定させた。一方、敗れた城西大は勝点18のままで10位が確定。2部参入プレーオフに出場することとなったが、終了のホイッスルが鳴るまで貫いた攻めの姿勢をプレーオフへと繋げたい。




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