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JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦・2部第15節マッチレポート

2018/10/12

 『JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』2部リーグ第15節は、10月6日(土)に全6試合行われた。


立教大学 対 関東学院大学 @中央大学多摩キャンパスサッカー場


 後期リーグ未だ勝利のない立教大学(勝点25・4位)と、前節に続き勝利をあげたい関東学院大学(勝点21・5位)と一戦。
 4位と5位の直接対決となったこの試合は、前半から関学大が8番・北龍磨の長短を織り交ぜたパス、エース10番・見木友哉の多彩なドリブル、18番・林田滉也などを中心に立教大を翻弄する。しかし立教大もここが踏ん張りどころとばかりに最後のところで体を張った守備でゴールをゆるさない。前半は互いに無得点のまま終了した。
 後半に入り、一気に攻勢となったのは前半劣勢に立たされていた立教大だった。立教大は積極的にゴールを狙い、前半とは真逆の展開に。しかし関学大は65分、10番・見木が攻撃の起点となり、9番・今村優介を経て、16番・奥直仁へとボールをつなぐ。16番・奥の見事な切り返しからの左足で放たれたシュートは放物線を描き、ゴールネットに吸い込まれる。このビューティフルゴールが決まって、関学大が先制。すると立教大もこの失点で火が付いたのか、ここから怒涛の攻撃を見せて。10番・吉田直矢、途中出場の24番・原大知らが決定的なチャンスを演出すると、その流れからコーナーキックを獲得。17番・奥谷康平の蹴ったコーナーキックに5番・井上瑠寧が頭で合わせるが、シュートはバーを直撃。しかしそのコーナーキック7番・戸澤千空がこぼれ球を押し込み、立教大が試合終盤の84分に同点に追いつく。その後は膠着状態が続き、両者とも一歩も引かず1-1のまま試合は終了。上位進出のために勝点3がほしい両チームだったが、勝点1を分け合うドロー決着となった。


中央大学 対 慶應義塾大学 @中央大学多摩キャンパスサッカー場


 後期リーグ未だ負けなしと好調を維持する中央大学(勝点33・1位)と、勝点を重ねて上位争いに加わりたい慶應義塾大学(勝点17・7位)の一戦。
 後期リーグも圧倒的な強さを見せて首位を走る中大と、なかなか思うような結果が残せていない慶大の一戦。しかし先に試合を動かしたのは慶大だった。29分、7番・佐藤海徳のフリーキックに3番・鴻巣良真がヘディングシュートを中大ゴールに突き刺す。対する中大はなかなかゴールを決めることができず、28分までにイエローカードを3枚も受ける荒れた展開となった。
 0-1と慶大のリードのまま後半がスタートしたが、互い得点のチャンスをつくるものの、ゴールにまでには至らない。このままタイムアップかと思われた終了間際の89分に首位・中大が意地を見せた。ペナルティーエリア前でファールを受けると、トリックプレーから4番・上島拓巳がシュート決め、中大が同点に追いつく。さらにそのわずか2分後、中大は3番・渡辺剛が中央から右サイドにボールをさばき、5番・中村亮太朗のクロスから9番・大橋祐紀が目の覚めるようなシュートを放ち、逆転弾。アディショナルタイムに入ってからのゴールで、中大がスコアを2-1とし勝ち越しに成功した。試合を通じてのシュート数は6本。前半はシュート2本に留まるなど、ここ数試合に比べれば低調だった中大だが、終わってみればわずか2分間で勝点3をもぎとる結果に。首位の強さを見せつける結果となった。中大はこれで後期3連勝。2位に勝点6差をつけて、1部昇格へとまた一歩近づいた。一方、目の前で勝点を逃した慶大は7位から8位に後退。上位と少しずつ引き離されてきているのが気になるところだ。


立正大学 対 東京農業大学 @日本体育大学横浜・健志台キャンパスサッカー場


 後期リーグ3連勝中で波に乗っている立正大学(勝点27・2位)と前節勝利し、降格圏内から脱出したい東京農業大学(勝点12・11位)の一戦。
 試合は序盤から立正大が主導権を握った。開始直後の5分には、中央でボールを持った11番・人見拓哉が19番・雪江悠人とのワン・ツーパスからペナルティーエリアへと侵入。ワントラップからの左足でシュートが決まり、立正大が先制点を挙げる。その後も立正大はアタッカー陣が積極的にシュートを放ち、東農大に試合のリズムを掴ませない。前半終了間際の44分には、立正大の18番・平松昇がペナルティーエリア内で倒されて、ペナルティーキックを獲得。しかしキッカーの11番・人見が蹴ったキックは、バーのわずか上。立正大が追加点の決定的なチャンスを逃し、1-0のまま前半を終了する。
 後半も立正大が試合を支配し、17番・梅村豪や22番・見原慧らが果敢に東農大ゴールに攻め込む。一方の東農大は23番・丸山壮大や27番・佐々木克矢を中心にボールを動かすも、シュートまでの形を作れない。すると75分、相手陣内の中央付近から立正大の16番・近藤拓海が目の覚めるようなミドルシュートをたたき込み、東農大が追加点を挙げる。さらに81分には、11番・人見のコーナーキックから交代出場の7番・矢幡拓也が、この試合のファーストタッチとなるヘディングシュートを決めてダメ押しの3点目。東農大はなすすべなく、3-0のまま試合は終了。終わってみれば立正大はシュート15本、東農大はわずか1本と完勝といえる内容で、連勝を4に延ばした。
 立正大の杉田守監督は試合を振り返り、「ディフェンスの3枚が安定していることが大きい」と、好調の要因を語った。その言葉どおり、後期に入ってからの4試合で失点はわずか1。「昨年は失点が多かった。そこを減らせば勝ち点を増やせるのではないか、と課題に取り組んだ結果が出てきた」という。この試合では、ペナルティーキックを外して追加点を得る絶好のチャンスを逃したが、「そこで踏ん張れたことが、今日の勝利につながった」と粘り強い戦いぶりに及第点を与えた。この勝利で、今節も昇格圏の2位をキープ。しかし杉田監督は「我々は1部の経験がないので、あまり昇格を意識せず、自分たちのやれるこいとに全力を注ぐだけ」と浮き足だつことなく次節を見据えていた。
 一方の東農大は、最下位の神大が今節勝利しただけに痛い敗戦となった。最下位との勝点差はわずかに1ポイント。その差を開くために、また降格圏から抜け出すためにも、次節が正念場となるだろう。



日本体育大学 対 拓殖大学 @日本体育大学横浜・健志台キャンパスサッカー場


 再び昇格圏内に食い込むためにも、必ず勝利したい日本体育大学(勝点25・3位)と、勝利してひとつでも順位を上げたい拓殖大学(勝点14・9位)の一戦。
 試合は序盤から拓大が支配。8番・岩出拓也と7番・奥村晃司のダブルボランチを中心に連動的に動き、攻撃を展開する。対する日体大は押し込まれる時間帯が続き、FWが孤立して攻めあぐねるシーンが目立った。しかし、両チームともシュートまで持ち込めず、あまり見所のないまま、前半をスコアレスで終える。
 拓大が主導権を握った前半とは逆に、後半は徐々に日体大が試合を支配していく。この日が初の先発出場となる28番・大曽根広汰が果敢な仕掛けを見せ、攻撃を活性化。その後も日体大が、10番・里見や28番・大曽根を中心に拓大ゴールに襲い掛かる。すると、終盤に差し掛かった85分に試合が動いた。中央でボールを受けた9番・渡邊龍から右サイドの28番・大曽根へボールが渡る。そこからペナルティーエリア内の10番・里見へパス。受けた10番・里見は冷静にゴールに蹴り込み、日体大が待望の先制点を獲得する。しかし、その直後には3番・原田亘がこの試合2枚目のイエローカードを受けて退場に。このまま逃げ切りたい日体大だったが、終了間際の90分、拓大にチャンスが訪れる。左サイドでボールを持った13番・柴田隼人が上げたクロスを7番・奥村が頭で合わせて同点弾。間もなくタイムアップの笛がなり、拓大が土壇場で追いついて両チーム勝点を分け合う結果となった。
 あと一歩のところで勝点3を逃した日体大。矢野晴之介監督は「サッカーは最後までわらかないから」と苦笑しつつ「最後に(3番・原田)亘が退場したことで、予想外に選手たちが慌ててしまった」と失点を振り返った。2戦連続で勝ちから遠のくことになったが、矢野監督は「そんなに悲観はしていない」という。「後期に入ってすぐの2連勝は、勝ったとはいえ内容がよかったわけではない。けれど今日の後半の戦い方ができれば、これからが変わってくる」。2位・立正大との差は4ポイント。十分追い越せる数字だ。
 逆に勝点1を拾った形になったのが拓大だ。終了間際の同点弾に「本当によかった」と胸をなでおろした玉井朗監督。「あの時間帯(85分)に失点すれば、どうしても負けは覚悟するが、よく追いついてくれた」。後半は日体大に攻め込まれながらも何度となくピンチをしのぎ、「守備は粘り強くできるようになってきた」との手応えも。課題は攻撃。前半は試合を優勢に進めながら無得点。「これまでもだいたい1点はとられているので、2点は取らないと勝てない」と玉井監督。完全に降格圏を抜け出すためにも、次節こそ勝点3を狙いたい。



東海大学 対 神奈川大学 @青山学院大学緑ヶ丘グラウンド


 前節引き分けて今節こそ勝点3が欲しい東海大学(勝点14・10位)と、残留のためにも負けられない神奈川大学(勝点8・12位)の一戦。
 後期3試合中2勝1分、6失点と厳しい結果が続き、いつ降格圏に入ってもおかしくない東海大。対する神大は、開幕3連敗で現在最下位。両大学ともに降格の危機が迫っていることもあり、前半から激しいプレーが繰り広げられた。だが開始早々1分には、勢いのあった神大のルーキー、11番・金澤蓮がいきなり結果を出す。18番・西川公基、17番・蛭田悠弥が右サイドを突破。ゴール前でパスを受けた11番・金澤が先制点を挙げる。東海大もこの失点で気を引き締め直し、12分には10番・堀越大蔵が中央突破をはかる。そしてパスを受けた6番・河野翔太が左足でシュートを決め、東海大が同点に追いついた。
 1-1で迎えた後半、東海大は主将の2番・浦野将を投入して勝負を懸けるが、両チーム激しいプレーの応酬となり、なかなか決定的なチャンスを作ることができない。一進一退の攻防戦が繰り広げられる中、抜けだしたのは神大だった。56分、神大はコーナーキックを獲得。32番・久保田歩の右コーナーキックに、20番・松浦駿平が頭で合わせるが、これは東海大選手がクリア。しかしそのクリアボールを、18番・西川がヘディングシュートで叩き込み、東海大が追加点を挙げる。その後も接戦が続いたが、最後まで神大が粘り強い守備で逃げ切りに成功。神大が見事、後期初勝利で勝点3を獲得した。


東京学芸大学 対 青山学院大学 @青山学院大学緑ヶ丘グラウンド


 上位浮上のために勝点3をつかみたい東京学芸大学(勝点19・6位)と、前節の中央大学戦の大敗を払拭したい青山学院大学(勝点17・8位)の一戦。
 試合は東学大7番・色摩雄貴のシュートから始まり、前半は東学大のペースで試合が進んだ。しかし、青学も徐々に8番・瀬川泰樹や10番・小泉佳穂を中心としたパスワークで主導権を握り、12分には10番・小泉のクロスから19番・大竹将吾が得点を挙げる。一方の東学大は、20分にDFの背後をとった16番・上加世田達也がゴール前にボールを上げる。これを7番・色摩が右足で合わせ、青学大のゴールネットを揺らし、東学大が同点に追いつく。試合は振り出しに戻ったが、その後は青学大のペースとなり、39分には10番・小泉のスルーパスから11番・森孝輔が裏に抜け出し、青学大が追加点を獲得。前半は青学大がボールを保持する時間が長く、1-2と青学大がリードをして試合を折り返す。
 両チーム球際の当たりに激しさを増す後半、青学大は中盤の8番・瀬川、10番・小泉、29番・福間悠仁が中心となり、ボールを支配。主導権を握るが、終盤が近づくにつれて東学大も10番・林勇太、30番・武沢一翔がシュートを放ち、チャンスをつくる。最後まで攻撃を続けた東学大だったが、5番・椿健太郎を中心とした青学大のディフェンスラインに阻まれ、ゴールならず。最後まで守り抜いた青学大が1-2で勝利を収めた。青学大は順位をふたつ上げて6位に浮上。一方の東学大は7位へと、順位をひとつ下げる結果となった。



 第16節は10月14日(日)に全6試合が行われる。中央大学多摩キャンパスにて関東学院大学対東京農業大学、中央大学対立正大学が、拓殖大学八王子国際キャンパスにて拓殖大学対神奈川大学、立教大学対東京学芸大学の試合が開催。日本体育大学横浜・健志台キャンパスサッカー場では青山学院大学対慶應義塾大学、日本体育大学対東海大学の試合が行われる。

 後期リーグ未だ負け無しの中大は、今節も強さを見せつける結果となり首位独走態勢に入った。とはいえ2位の立正大との勝点差は6。まだまだ2位以下にも逆転優勝の可能性はある。その立正大は前節に続く2連勝で着実に勝点を積み重ねた。このまま1部リーグ昇格圏内を確実なものにしたいところだ。下位に視点を移すと、神大が2-1で東海大を下し、待望の後期初勝利を挙げた。この結果、勝点を2桁に積み上げることのできた神大だが、順位は未だ降格圏内の最下位。しかし下位チームも勝点1差、または2差で連なる混戦状態が続いているため、まだまだ最下位脱出のチャンスはある。一方他大学にとっては油断のできない戦いが続く。次節も優勝、昇格、そして残留を懸けて熱い戦いが繰り広げられるだろう。
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