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JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦・2部第16節マッチレポート

2018/10/24

 『JR東日本カップ2018第92回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』2部リーグ第16節は10月14日(日)に全6試合が行われた。


関東学院大学 対 東京農業大学 @中央大学多摩キャンパスサッカー場


 今節の勝利で上位チームとの差を縮めたい関東学院大学(勝点22・5位)と降格圏からの脱出を目指す東京農業大学(勝点12・11位)との一戦。
 立ち上がりはボールを足下で回す関学大に対し、東農大が前線からプレスかけてサイドから仕掛ける。中盤でパスを回し、終始試合をコントロールする関学大に対し、高い位置でボールを奪いショートカウンターで攻め込む東農大。しかし前半は両チーム決め手なくスコアレスで終わった。
 試合は後半、一気に動く。まずは57分、関学大の16番・奥直仁が相手のボールを奪取し、そのまま左足を振り抜き先制点を挙げる。関学大は69分にも14番・薩川淳貴からのパスを受けた11番・石塚龍成がシュートを決め追加点。東農大もその直後70分、7番・手塚竣一朗が右サイドを崩し、17番・井上欣一がシュート。1点返してスコアを2-1とするが、ここから関学大の猛攻が始まった。関学大は74分に9番・今村優介、76分にオウンゴール、78分にコーナーキックからのこぼれ球を8番・北龍磨が右足で押し込みゴール。関学大はわずか4分間のために3点を追加し、5-1と東農大を大きく引き離す。関学大はアディショナルタイムに突入した90+1分にも、16番・奥がこの日2点目となる6点目を決めて勝負あり。関学大が大量6得点を挙げて、東農大6-1を下した。
 順位こそ変わらないものの、関学大は勝点を25に伸ばし上位に追随。まだまだ1部リーグ昇格の可能性もあるだけに、この勝利は大きい。一方の東農大はまさかの6失点。そろそろ上位との差がついてきただけに、この敗戦を引きずらないことが肝要だ。


中央大学 対 立正大学 @中央大学多摩キャンパスサッカー場


 首位を走る中央大学(勝点36・1位)と、現在2位で中大を追いかける形となっている立正大学(勝点30・2位)の一戦。
 前半立ち上がりから立正大が前からプレッシャーをかけ、ショートカウンターでシュートまでもちこむ形が多く見られた。対する中大は、9番・大橋祐紀にボールを集めるものの、なかなかシュートまでいけず苦しい展開となった。
 スコアレスで迎えた後半、試合は一転して中大がボールを支配する展開に。10番・加藤陸次樹、さらには途中出場の19番・大久保智明が立て続けに立正大ゴールを脅かすが立正大も4番・岡村大八を中心とした体を張った堅い守りで、ゴールを許さない。立正大は前半同様、ショートカウンターでチャンスを演出するが、こちらもゴールまではいたらず。終始白熱した試合となったが、0-0のままタイムアップ。1位・2位の直接対決は勝点1を分け合う結果となった
 これまで爆発的な攻撃で快進撃を続けてきた中大だったが、立正大の守備を崩せず後期初の無得点。2位との勝点差は6と十分開いているだけに、切り替えて次節以降の勝利を目指したい。一方の立正大は首位相手に守りきっての勝点1。3位以下が迫る中、大きなポイントとなった。


拓殖大学 対 神奈川大学 @拓殖大学八王子国際キャンパスサッカー場


 降格圏との差を広げるために勝利を狙う拓殖大学(勝点15・9位)と2部リーグ残留に向けて2連勝したい神奈川大学(勝点11・12位)との一戦。
 試合は序盤から拓大がボールを丁寧に繋ぎチャンスを作る。対する神大は、ロングボールを多用し、拓大にカウンターを仕掛ける。11番・金澤蓮にボールを集め、たびたびセットプレーのチャンスを作る神大だったが、拓大のディフェンス陣に抑えられてゴールに結びつけることができない。結局、スコアレスで前半が終了した。
後半に入るといきなり試合が動いた。51分に、拓大の10番・小島樹がペナルティーキックを獲得。それを10番・小島自身が冷静に決めて拓大が先制する。続く60分には、14番・大山徹から受けたパスを13番・柴田隼人が、落ち着いてゴール右上に押し込み追加点。負けられない神大は65分、20番・松浦駿平が直接フリーキックを決めて1点を返す。しかし77分には、この20番・松浦が2枚目のイエローカードを受けて退場してしまう。数的優位に立った拓大は落ち着いた試合運びでリードを守り、終了間際の90+4分には交代出場の23番・小宮嶺がダメ押しの3点目を決めてタイムアップ。3-1で拓大が勝利し、降格圏から一歩抜け出した。
 ホームグラウンドで快勝を収めた拓大。ここ2試合は負け無しで、順位も9位から8位へと浮上した。玉井朗監督は「今日はみんなよくがんばってくれた。あとから投入した選手もよく働いてくれた」と、満面の笑みで試合を振り返った。高さのある神大に対し、比較的小柄な選手の多い拓大は押し込まれる時間帯もあったが、「まさに鬼神のごとく」と、玉井監督が称賛するセンターバックの3番・横溝聖太郎を中心に「よく跳ね返してくれた」。先制点の10番・小島が負傷退場するというアクシデントはあったが、1ゴール1アシストの13番・柴田らが活躍。「今は誰がスタメンでもおかしくないくらい、全員のレベルが上がっている」と、チームが充実していることが勝因だと語った。前期は11試合中9分けで「ゲームは支配していたしシュートの形まではできていたが、点が取れなかった」。しかし自分たちのサッカーをぶれずに継続してきたことがようやく結果に結びついた。「これまでもだいたい1試合1失点はしている。だからこそ、それを上回る得点で勝ちたい」と玉井監督。次節は後期負け無しの2位・立正大。強敵だが「1失点は覚悟している。そこから2点、3点をとって勝ちたい」とアグレッシブな姿勢を打ち出した。
 一方の神大は、2連勝ならず。11位の東京農業大学、10位の東海大学がそろって敗れたため勝点差に変動はないが、最下位から脱するチャンスも逃してしまった。



立教大学 対 東京学芸大学 @拓殖大学八王子国際キャンパスサッカー場


 後期リーグいまだ勝星なし、1部リーグ昇格圏内に返り咲くためにも勝点が欲しい立教大学(勝点27・4位)と、1部リーグ昇格争い参入へ希望を繋げたい東京学芸大学(勝点19・7位)の一戦。
 10番・吉田直矢を中心に攻撃のリズムを作る立教大に対し、東学大は中盤から前線にボールを繋いで立教大ゴールに迫る。試合序盤から互い体を張った激しいプレーが目立ったが、両チームともに得点へ繋げることはできず、スコアレスドローで試合を折り返す。
 後半も拮抗した試合展開が続いた。流れを変えたい東学大は59分に7番・色摩雄貴、9番・高橋滉也を投入。すると、東学大が徐々に試合の主導権を握り始める。63分には、27番・澤田雄大のクロスに18番・鈴木魁人が頭で合わせようとするも、タイミングが合わず。東学大は絶好のチャンスを逃してしまう。一方立教大は73分、11番・佐藤誠司をピッチに送り出すことで、リズムをつかみ始める。そして80分、ついに試合が動く。コーナーキックのこぼれ球から立教大がチャンスメイク。これを4番・井浦智史が押し込み、立教大が待望の先制点を挙げる。この得点を機に、試合は一気に立教大ペースに。流れを取り戻したい東学大だったが、そのきっかけをつかめないまま1-0のまま試合が終了した。
 ついに待望の後期初勝利を挙げた立教大。主将の5番・井上は「長かった」とつぶやき、倉又寿雄監督は「そんなに簡単ではなかった」と感想を述べるなど、立教大にとってこの1勝がいかに大きいかを感じさせる勝利だった。第14節で「残留ラインの勝点25」を超えたことで、新たな目標を「関東リーグ残留」から「1部リーグ昇格」へと切り替えた立教大。そのため、以前より両サイドバックの位置をあげて攻撃に参加させるなどした試みが「少しずつ成果に出てきた」と倉又監督。押し込まれる時間帯もあったが守りきり、「前期負けている相手に勝てたとこで次につながる試合になった」という。順位は変わらないものの、この勝利で2位の立正大学に勝点2差に迫った。次節は3位の日本体育大学戦、そしてその次は立正大戦と「大事な試合が続く」。この勝利をきっかけに、立教大が前期の勢いを取り戻すことができるのか。
 その立教大に前期のリベンジを果たされる形となった東学大。前線の2トップを交代してからは、何度となく決定機をつくったが、ついにゴールネットを揺らすことはできなかった。次節は首位・中央大学との大一番。まさに正念場だ。



青山学院大学 対 慶應義塾大学 @青山学院大学緑ヶ丘グラウンド


 前節勝利し、連勝を狙いたい青山学院大学(勝点20・6位)と、連敗をストップし上位進出したい慶應義塾大学(勝点17・8位)の一戦。
 試合は序盤から拮抗した展開が続く。青学大は19番・大竹将吾のフィジカルの強さを生かしつつ、10番・小泉佳穂らが果敢に前線に飛び出してチャンスを作る。一方の慶大はファジアーノ岡山加入内定の10番・松木駿之介が攻撃を牽引。しかし、互いに攻めきれずに前半はスコアレスで終了する。
 後半に入ると、慶大が徐々に試合を支配し始める。24番・八田和己がセカンドボールを拾い、青学大の攻撃の芽を摘む場面が増加。試合の流れが傾きかける中、10番・松木が決定機を迎える。しかしこれは青学大の守護神、12番・大原悠太朗が防いでゴールならず。慶大はその後も23番・松岡瑠夢を投入するなどして、ドリブルで攻撃のリズムを変えるが、なかなか得点に結びつかない。防戦一方となった青学大は、交代出場の13番・大竹颯らを中心にカウンターを展開。しかし、両チームともに得点を奪えないまま試合は終了。チャンスが多かった慶大にとっては痛い引き分けとなった。


日本体育大学 対 東海大学 @青山学院大学緑ヶ丘グラウンド


 ここ2試合、下位相手に勝利がない日本体育大学(勝点26・3位)と残留に向けて勝利したい東海大学(勝点14・10位)の一戦。
 試合は序盤から東海大のペースで進んだ。東海大はキャプテンの2番・浦野将を中心に、激しいプレスで日体大に自由を与えない。さらに奪ったボールはスピードのある19番・大屋祥吾や11番・砂金大輝に預け、素早くゴール前に運ぶ。一方の日体大は東海大の激しいプレスに苦戦し、持ち味であるボールポゼッションができずにFWが孤立。そんな中でも10番・里見直樹や9番・渡邊龍が個人技で惜しいシュートを放つなど、何度となく惜しいチャンスを作るが、両チームともに決定機に欠け、前半は0-0で終了する。
 後半に入ると日体大が徐々にペースを握り始める。6番・川原田湧と8番・伊藤純也がフリーでボールを持つ時間が増え、攻撃が活性化。また、交代出場の19番・山下諒也が爆発的なスピードで東海大の守備陣の脅威となった。だが、あと一歩のところで得点に結びつかない。試合終盤には11番・平川元樹と33番・瀧本高志を投入し、ロングボール中心の攻撃を展開。それに対し、東海大も5番・小林陸玖らが跳ね返し、激しい攻防戦が続いた。このまま試合終了かと思われたが、アディショナルタイムに試合が動く。右サイドからのフリーキックがペナルティーエリア内でのファウルを誘発し、日体大がペナルティーキックを獲得。これを9番・渡邊が落ち着いて決めて、日体大が待望の先制点を獲得。そして試合終了。土壇場の得点を挙げた日体大が勝利を収めた。
 今節は4位・立教大学が勝利したため、もし日体大が敗れていれば順位が逆転していた。5位・関東学院大学も着々と迫っており、その意味でも終了間際に得た勝点3は大きい。一方、東海大は目の前で勝点1を逃す悔しい結果となった。



 第17節は10月21(日)に全6試合を開催。中央大学多摩キャンパスサッカー場にて東海大学対東京農業大学、中央大学対東京学芸大学が、立正大学熊谷キャンパスサッカー場にて立正大学対拓殖大学、立教大学対日本体育大学戦を実施。青山学院大学緑ヶ丘グラウンドにて青山学院大学対神奈川大学、関東学院大学対慶應義塾大学の試合が行われる。

 久々の青空のもとで行われた第16節。首位の中央大学と2位の立正大学の直接対決は0-0で勝点1を分け合う結果となった。中央大学が無得点で試合を終えるのは後期リーグ初。一方、下位チームはどこも勝ちが遠く、残留争いは混戦状態が続いている。後期リーグも折り返し地点に差し掛かり、昇格・残留どちらにおいても今まで以上に勝点3の獲得が欠かせないものとなってくる。今後ますます激しい戦いが展開されるだろう。
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