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JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦・2部第13節マッチレポート

2018/09/28

 「JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦【後期】」2部リーグ13節は、9月22日(土)に4試合、9月23日(日)に2試合が行われた。


日本体育大学 対 神奈川大学 @中央大学多摩キャンパスサッカー場


 1部昇格のためには負けられないに日本体育大学(勝点22・3位)と、残留のために少しでも勝ち点を積み上げたい神奈川大学(勝点8・12位)の一戦。
 順位の差はあるものの、終始拮抗した試合となった。前半は互いにシュートを4本ずつ放つも、両チーム集中した守備で守り抜いた。33分、34分、43分とたて続けに神大の選手が警告を受けるなど、一時は試合が荒れかける局面もあったが、両チームゴールネットを揺らせず前半は0-0で終わる。
 後半はやや神大のペースで試合が進み、日体大のGKが前に出てゴールががら空きになるというシーンも。しかしあわや失点というピンチにも、日体大は必死の守備でゴールを許さない。このままスコアレスで終わるかと思われたが88分、ついに試合が動く。日体大は途中出場の33番・瀧本高志が、3番・原田亘の左からのクロスを頭で合わせ終了間際に先制。これが決勝ゴールとなり、1-0で日体大がタイトな試合を制した。


中央大学 対 東京農業大学 @中央大学多摩キャンパスサッカー場


 今節の勝利で2位との勝点差を広げたい中央大学(勝点27・1位)と前節で勝利した勢いのまま、降格圏から抜けだしたい東京農業大学(勝点9・11位)の一戦。
 試合は、序盤から4人のプロ内定者を擁する中大が主導権を握る展開となった。中大は最終ラインの4番・上島拓巳や3番・渡辺剛らが丁寧につなぎ、最前線の9番・大橋祐紀らにボールを集める。すると38分、ペナルティーエリア付近でのパス交換から、5番・中村亮太朗がシュート。一度は東農大に防がれるも、クリアボールをもう一度5番・中村が自ら押し込み、中大が先制する。さらに前半終了間際には5番・中村のコーナーキックを、3番・渡辺が打点の高いヘディングシュートでゴールに叩き込み追加点。中大が2点リードし、前半を終える。
 後半は一進一退の攻防戦が続いた。東農大は61分、18番・渡辺太一と29番・鈴木直人のふたりを一気に投入して攻撃の活性化を試みる。するとその直後63分、東農大にチャンスが訪れる。23番・丸山壮大がドリブルで前線まで突破し、18番・渡辺へとパス。7番・手塚竣一朗へとつなぎ、そのままシュート。これが決まり、東農大が中大を1点差に追い詰める。東農大は厳しいプレスをかけてボールを奪取してカウンターを仕掛けるが、中大もしたたかにその隙をついてゴールを狙う。すると試合終了間際の90分、中大は10番・加藤陸次樹、25番・宮城和也、2番・安在達弥が細かいパス交換で崩し、最後は9番・大橋が決めて、試合終了。中大が試合巧者ぶりを発揮して、後期リーグ初勝利を飾った。


東京学芸大学 対 拓殖大学 @立正大学熊谷キャンパスサッカー場


 まずは後期初勝利をつかみたい東京学芸大学(6位・勝点15)と、前節からの勝利で連勝を狙う拓殖大学(9位・勝点13)の一戦。
 試合は、立ち上がりから互いに譲らない激しい攻防戦が続いた。拓大は序盤から23番・小宮嶺や10番・小島樹を中心に攻撃を組み立て、積極的なドリブルでゴールに迫るがゴールを奪うことができない。一方の東学大も41分、3番・大竹陸がスーパーシュートを放つも、バーに嫌われゴールならず。結局0-0で試合を折り返した。
 試合が動いたのは後半だった。まずは東学大が71分、5番・鈴木翔太のフリーキックを11番・一木立一が頭で折り返し、18番・鈴木魁人が胸トラップからバイシクルで放ったシュートはGKの頭上を越え、ゴールの左隅へ。その後は先制点を決めた東学大が主導権を握り、そのまま逃げ切るかと思われたが、85分にペナルティーキックを献上。拓大はこのチャンスに、10番・小島が冷静にゴール左上に決めて同点に追いつき、タイムアップ。試合は引き分けに終わり、東学大は初勝利を目前で逃す、悔しい結果となった。対する拓大は後期戦未だ負けなし。このまま順調に勝点を積み上げていきたい。


立正大学 対 関東学院大学 @立正大学熊谷キャンパスサッカー場


 後期リーグを勝利でスタートした立正大学(4位・勝点21)と、前節は首位中央大学に引き分けた関東学院大学(5位・勝点18)の一戦。
 4位と5位の直接対決。1部リーグ昇格圏に食い込むためにも勝点を積み重ねたいチーム同士の戦いは、試合盤から白熱した展開となった。先にチャンスを迎えたのは立正大。コーナーキックを獲得すると、3番・鈴木順也のキックに14番・雪江悠人が頭で合わせる。関学大の先制点かと思われたこのヘディングシュートは、関学大のDF陣がゴールライン上で間一髪クリア。しかし、ここから立正大がペースをつかみ、ロングボールからのシンプルな攻撃に加えコーナーキックやフリーキックなどのセットプレーなど、多彩なプレーで関学大のゴールを脅かす。すると22分、立正大は18番・平松のコーナーキックを4番・岡村大八が豪快にヘディングシュートで叩き込み先制する。対する関学大も、パスワークを武器に相手を翻弄するが、立正大も4番・岡村を中心とした粘り強い守備で関学大のゴールを許さない。
 1-0と立正大のリードで迎えた後半。立正大は開始早々の48分に、20番・鈴木康孝がドリブル突破から関学大の守備ミスを誘う。するとそれを見逃さなかった19番・雪江が、すかさずボールを収めて右足でボールをゴールに流し込む。さらに立正大は63分、クロスボールのこぼれ球を5番・中塩大貴が押し込み、試合を決定づける3点目を挙げる。その後も試合は立正大学がコントロールするが、関学大も次々と攻撃のカードを切ってゴールを狙う。しかし、立正大の守備を崩しきれず、9番・今村優介の決定的なシュートも立正大のGK、31番・三森哲太のスーパーセーブに阻まれてしまう。結局、3-0のまま試合は終了し、立正大が快勝を収めた。2位・立教大が連敗したため、立正大は3位に浮上。昇格に向けて1歩前進となる大きな勝利となった。


東海大学 対 慶應義塾大学 @青山学院大学緑ヶ丘グラウンド


 後期リーグ初戦を落とし、今節は勝利したい東海大学(勝点13・10位)と、対称的に前節は4-0と快勝し、後期白星スタートを切った慶應義塾大学(勝点14・7位)の一戦。
 試合は序盤から互いに攻めあぐねる展開が続いた。慶大は10番・松木駿之介にボールを集めるも、東海大の粘り強い守備陣を崩しきれない。一方の東海大はボールを奪ってからの素早いカウンターを狙うも、守備に追われてなかなか攻撃に転じることができず。前半は東海大がシュート1本、慶大が2本と、互いに攻めきれないままスコアレスで試合を折り返す。
 後半開始直後から試合は一気に動き始める。まずは47分、右サイドからボールを受けた13番・山田盛央がペナルティーエリアへと浮き球のパス。10番・松木がヘディングシュートを決めて、境内が先制する。ここから試合の流れは慶大に。63分には、8番・小谷春日がペナルティーエリアの中で倒され、慶大がペナルティーキックを獲得。これを8番・小谷自身が決めて追加点。その直後の66分には、25番・沼崎和弥がバイシクルシュート。シュートはバーを叩くも、そのこぼれ球を5番・岩崎湧治がヘディングシュートで押し込み、試合を決定づける3点目。さらに終了間際の90分には10番・松木が中央からのドリブルシュートを沈めてダメ押しの4点目。東海大は後半、9番・武井成豪や11番・砂金大輝ら攻撃陣がシュートを放てないままタイムアップ。シュート数も慶大10に対し東海大2と慶大が圧倒し、2試合連続での無失点勝利で慶大が快勝を収めた。
 前期を9位で終えた慶大だが、後期に入ってからは2試合で8ゴール、無失点での2連勝と勢いに乗っている。冨田賢監督は、不調の前期について「足りていなかったのはチームとしての一体感。そして我慢する力」とコメント。中断期間中の合宿で「そうした課題を徹底したこと」でチーム力が増したという。さらにゴール前で体を貼って守る、ブロック率に注目し、守備力の向上をはかったという。「今日の試合も、前期だったら前半の展開で選手たちの顔が下を向いてしまっていたと思う」が、この試合では「後半もぶれずにやり続けられた」。その結果、後半4ゴールと攻撃力が爆発。順位も6位に浮上。昇格圏内はまだ遠いが、後期の大逆転劇で1部リーグ昇格を狙う。



立教大学 対 青山学院大学 @青山学院大学緑ヶ丘グラウンド


 前節の敗戦からの悪い流れを断ち切りたい立教大学(勝点24・2位)と、同じく前節敗戦の悪いイメージを払拭したい青山学院大学(勝点14・8位)の一戦。
 試合は両チームとも慎重な入りとなったが、徐々に青学大がボールを支配し始める。すると34分、青学大は19番・大竹将吾を起点に相手守備陣を崩し、11番・森孝輔がシュート。これはGKに防がれるが、こぼれ球を6番・佐藤凌輔が右足で押し込み、青学大が先制する。
 1点を追う立教大はハーフタイムに15番・大塚諒、20番・森田拓実のふたりを投入し、流れを変えようとする。しかしボールを奪えてもなかなかシュートまで持ち込めず、逆に81分には高い位置でボールを奪った青学大が、11番・森、14番・尾ノ上幸生とつなぎ、最後は19番・大竹が落ち着いて右足を振り抜き追加点。そのまま試合は終了し、0-2で青学大が勝利を収めた。
 「前期と違い、後期は研究されている」というのは立教大・倉又寿雄監督。「それに対してウチは打開できていないし、メンタルの弱さが出てしまっている」とコメント。奇しくも、対戦相手の青学大は、前期、開幕からの破竹の7連勝を止めた因縁の相手だが、倉又監督は「ひとりひとりの技術レベルは全然違う。7連勝といっても残りの4試合は1勝3敗。そのことを踏まえて、もう一度原点に戻ることが必要」と気を引き締めていた。この敗戦で昇格圏の2位から4位に転落したが、「もともと目標は昇格ではなく関東リーグ残留。そのためにも、まずは(例年の数値から残留が確実な)勝点25を取りたい。昇格やその次のことは勝点25をとってから」とぶれない姿勢を見せた。
 一方の青学大はうれしい完勝。前節は一時0-4とリードされながらも、4-5にまで追い上げる粘り強さを見せたが、流郷吐夢監督は「前節は自分たちが準備してきたものをまるで出せなかった」という。その反省から今節は「自分たちのサッカーを再確認して臨んだ。それが形になったのだと思う」。また「総合力がなかった」という前期の反省に対し、この試合では19番・大竹や32番・久保田正悟など、後期初スタメンの選手が活躍するなど「トップやサブを含めた選手層に厚みが出てきた」と手応えを感じた様子。ここから一気に巻き返しなるか。





 第14節は9月29日(土)に中央大学多摩キャンパスサッカー場にて東京学芸大学と神奈川大学、中央大学と青山学院大学が対戦。9月30日(日)に立正大学熊谷キャンパスサッカー場にて立正大学と慶應義塾大学、立教大学と東海大学が、日本体育大学健志台キャンパスサッカー場にて関東学院大学と拓殖大学、日本体育大学と東京農業大学の試合が行われる。

 13節では上位チームの順位が変動した。2連敗中の立教大がついに4位に後退。代わって後期2連勝スタートの日体大が2位の昇格圏内に浮上した。一方、勝点差1で日体大を追う3位の立正大も2連勝中で調子を上げている。また前期を9位で終えるなど、調子が上がらなかった慶大がここにきて2連勝。順位も6位まで上げるなど、気になる存在となりつつある。上位チームが熾烈な昇格争いをしている中、下位チームがどこまで追い上げられるか。昇格争いもひとつ間違えば、残留争いになる2部リーグは、どの試合も負けられない戦いだ。
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