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JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦・2部第11節マッチレポート

2018/07/17

 「JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦【前期】」2部リーグ11節は、6月30日(土)に3試合、7月1日(日)に3試合が行われた。


東京農業大学 対 立正大学 @柏の葉公園総合競技場


 現在、11位に勝点2差をつけて単最下位。後期の反撃に繋げるためにも、勝点3を得て11位で前期を終えたい東京農業大学(勝点5・12位)と、連勝して勝点を伸ばし、昇格争いに絡みたい立正大学(勝点17・4位)の一戦。

 前半、試合のペースを握ったのは東農大だった。東農大は17分、16番・影森右京がドリブルで中央突破、ゴール前でパスを受けた8番・吉田将也が鮮やかなシュートを決めて先制する。さらに25分、16番・影森が起点となり、37番・佐々木克矢がシュート。これはGKが弾くものの、こぼれ球を6番・土屋守がきっちりと押し込み追加点。東農大が立て続けに2点点を先取し、その後もペースを握ったまま試合を折り返した。

 後半に入ると、両者一歩も引かない攻防戦が繰り広げられたが続、76分には立正大が11番・人見拓哉の右コーナーキックから4番・岡村大八が折り返し、最後は5番・中塩大貴がヘディングシュートを決めて1点を返す。すると立正大は息を吹き返し、85分に今度は13番・武田夏輝の左コーナーキックから4番・岡村大八が直接頭で合わせて同点とする。試合はその後両チームとも追加点なく2-2の引き分けで終了。勝ち点1を分け合った。この結果、両チームともに順位は変わらずに前期を終了することとなった。なかでも東農大は降格圏脱出まで勝点4差と1ゲーム以上空く、苦しい状況に。夏の中断期間の建て直しに期待したい。


拓殖大学 対 神奈川大学 @味の素スタジアム 西競技場


 関東リーグ残留に向けて負けられない、10位と11位の直接対決。勝利して神奈川大学と差を広げたい拓殖大学(勝点9・10位)と、残留に向けてなんとしても勝ちたい神奈川大学(勝点7・11位)の一戦。

 試合は、両チームとも、サイド攻撃を中心に相手ゴールへと迫る展開に。先に動いたのは神大。22分、18番・西川公基が36番・髙橋響とのワンツーで左サイドを突破すると、GKとの1対1を冷静に決めて神大が先制する。しかしその直後25分、拓大が左サイドの深い位置でフリーキックを獲得。8番・岩出拓也の正確なキックに、20番・今井那生が頭で合わせて、拓大が追いつく。するとその直後27分に、神大が相手選手のハンドからペナルティーキックを獲得。これを18番・西川が、この日2点目となるゴールを決め、神大が再びリードを奪って前半が終了する。

 後半、神大は57分に投入された1年生FWの40番・金澤蓮が体を張ってボールをキープし、チャンスを演出。しかし追加点までいたらず、逆に終盤の87分、拓大の23番・小宮嶺が芸術的なシャペウからの強烈なシュート。これがポストに当たり、跳ね返ってきたボールを2番・青木義孝が押し込み同点弾。再び拓大が追いつき、スコアを2-2とした。互いに勝点3が欲しい試合であったが、結果は勝点1を分け合う引き分けに。しかし、両チーム積極的にゴールを狙う、見ごたえのある試合で前期を締めくくった。



中央大学 対 関東学院大学 @味の素スタジアム 西競技場


 今季いまだ負けなしで2部首位、このまま無敗で前期を締めくくりたい中央大学(勝点26・1位)と、中大から勝利をつかみ後期につなげたい関東学院大学(勝点14・5位)の一戦。

 試合が動いたのは25分、チャンスを得たのは関学大だった。13番・佐藤匠からパスを受けた10番・見木友哉が右足でシュート。相手DFに当たったこぼれ球を、16番・奥直仁が体勢を崩しながらも押し込み、関学大が先制する。なんとか追いつきたい中大だったが、前半は関学大のハードワークに阻まれてシュート1本に終わり、自陣でのミスが目立った。

 後半に入ると、中大が徐々にボールを持ち始める。中大は5番・中村亮太朗がヘディングシュートを放つも、関学大GK、1番・古屋俊樹がファインセーブ。一方、関学大は63分、13番・佐藤が相手DFのパスをカットし、相手GKをかわして追加点を決める。2点を追う形となった中大は、66分に22番・川元雄太、74分に24番・蓮見謙介を投入して攻撃のリズムを変えようとするが、得点にはつながらず0-2で試合終了。中大は前期最終戦で痛い初黒星を喫した。

 今季初黒星のみならず、初の無得点ゲームとなってしまった中大。前節ハットトリックの活躍を見せたエース、9番・大橋祐紀が尾骨骨折でメンバー外となった影響も響いた。手塚聡監督は「試合終盤は押し込んでいたように見えたかもしれないが、ほぼ相手にブロックされていた。(リーグの対戦相手も)ほぼ一回りしてみんな対策をしてきている。そう簡単ではないと思っていた」とコメント。それでも3位以下に勝点差で大きく引き離し、2位・立教大が敗れたため首位で折り返すなどまだまだ余裕はある。それだけに「負けて終わりではなく、後期までに問題点と向き合い競争力を高めることが必要」とリーグ戦再開後を見据えていた。中大と同様、得点ランク2位のエース、11番・石塚龍成を欠いた関学大だが、無敗の首位・中大を2-0で下す大金星を挙げた。石村大監督は「前半は中大が(有利な)風下だったので0-0でもいいと思っていた」が先制点をあげ「嬉しい誤算、出来過ぎの展開」と表情を崩した。これまでは「相手よりボールを握ろうという意識はあったが、相手との力関係で引かざるを得なかった」というが、この試合では狙っていたというショートカウンターも含め「力関係の中で選手がベストの選択をしてくれた」と選手の成長を喜んだ。順位は変わらないながらも、3位・立正大との差を1ゲーム内に詰めてリーグ戦を折り返したのは、後期に向けての弾みとなるだろう。



日本体育大学 対 慶應義塾大学 @Shonan BMW スタジアム平塚


 昇格圏内を狙うためにも連敗だけは避けたい日本体育大学(勝点18・3位)と、上位進出のためにも引き分けの勝点1ではなく勝点3が欲しい慶應義塾大学(勝点10・9位)の一戦。

 試合は前半開始から、日体大が主導権を握って進んだ。日体大は8番・伊藤純也や13番・川原田湧らを中心にテンポよくボールを動かしてゴール前に迫るも、慶大の組織的な守備を前に、なかなかフィニッシュまで持ち込めない。対する慶大は、10番・松木駿之介にボールを集めるが、こちらもいい形でゴール前までいかず、ともに攻めあぐねる展開が続く。試合が動いたのは、このままスコアレスで試合を折り返すかと思われた、前半のアディショナルタイムだった。慶大の3番・鴻巣良真のロングフィードが日体大ディフェンスラインの背後をつく。一度は日体大DFがクリアするも、すぐさま慶大13番・山田盛央がセカンドボールを拾い、ドリブルで相手をかわしてクロス。そのボールに10番・松木が合わせ、先制点。慶大が1点リードして、前半終える。

 追加点を狙う慶大は、ハーフタイムに9番・ピーダーセン世隠に代えて11番・多嶋田雅司を投入。後半はこの11番・多嶋田雅司を中心とした、力強い攻撃で日体大のゴールに迫る。一方の日体大は、縦パスなどを使い、テンポを変えようと試みるも、なかなか慶大DFを崩し切ることができない。日体大は、70分に11番・平川元樹を投入。前線に強さを加えて攻撃に変化をつけようとするが、試合はスコアレスのまま動かない。試合はそのままアディショナルタイムに突入。しかし90+1分に日体大にチャンスが訪れる。日体大は中央でフリーキックを得ると、8番・伊藤がボールをセット。このチャンスにを鮮やかにゴール右へと蹴り込むと、同点に追いつき、タイムアップ。互いに勝点1を分け合い、順位変わらず、今季リーグを折り返した。


青山学院大学 対 東海大学 @立教大学富士見総合グラウンド


 上位争いに絡むためにも勝点3が欲しい青山学院大学(勝点13・6位)と、前期最終戦に勝点3を勝ち取り、混戦を抜け出したい東海大学(勝点12・7位)の一戦。

 試合は立ち上がりの9分、青学大の陣地へ攻めあがる東海大が右サイドでのコーナーキックを獲得。34番・丸山智弘がゴール前にふわりと上げたキックは、青学大GKの40番・大原悠太朗に一度はパンチングで弾かれる。しかし、こぼれ球を10番・堀越大蔵が拾い、ゴール前まで上がっていた27番・小林陸玖へとピンポイントでパス。これ27番・小林がダイレクトでゴール左隅へ蹴りこみ、東海大が先制点を挙げる。このまま東海大が流れをつかむかと思われたが、20分には青学大がペナルティーエリア内でハンドを誘い、ペナルティーキックを獲得。それを主将の8番・瀬川泰樹が冷静に決めて追いつき、1-1の同点で試合を折り返した。

 後半に入ると、35度を超える猛暑日の中、互い攻めあぐねる時間が続く。両チーム選手交代で流れを変えようとするが、功を奏さず。アディショナルタイムに東海大が決定機をつくるが、ゴールにはつながらずそのまま試合終了。東京学芸大学が勝利したため、ともに順位をひとつ落として今季リーグ戦の前期を終えた。


東京学芸大学 対 立教大学 @立教大学富士見総合グラウンド


 5戦連続負けなしと好調の東京学芸大学(勝点15・8位)と、前節の首位攻防戦で中央大学に破れたショックを払拭したい立教大学(勝点24・2位)との1戦。

 34度を超える猛暑の中で行われたこの試合は、両者がゴールを奪い合う白熱した展開となった。試合序盤は好調の東学大が立教大を押し込むサッカーを展開し、セットプレーから多くの好機を演出。33番・住田将の左足や8番・宮地裕二郎の右足からの巧みな配球に、高さを武器とする今期初スタメンの13番・一木立一が飛び込む。試合が動いたのは序盤の8分。東学大は8番・宮地のコーナーキックから25番・千葉丈太郎が頭で合わせて先制する。さらに35分には25番・千葉のボールを13番・一木が頭でそらし、最後は8番・宮地がダイレクトボレーでゴールを決め、追加点。2-0と立教大を突き放す。

 後半も勢いに乗りたい東学大だったが53分、3番・大竹陸が2度目の警告を受けて退場。数的優位に立った立教大はこの機を逃さず、13番・浅見貫太と15番・大塚諒を投入して積極的にゴールを狙う。すると58分、立教大の5番・井上瑠寧が、3番・加藤陽介からパスを受けて左足で強烈なシュート。これが決まり、立教大が1点を返す。追い上げられた東学大は67分、負傷あけの9番・高橋滉也をピッチに送り出す。するとその期待に応えて、72分にはコーナーの混戦から9番・高橋が押し込み3点目。3-1と、東学大が再び立教大を突き放す。9番・高橋の復帰戦でのゴールに盛り上がるチームの勢いに対し、立教大は80分にオウンゴールで1点を返すが、反撃もここまで。3-2で試合は終了し、東学大が勝利した。

 前期序盤は5試合連続で勝星なしと苦しんだ東学大だったが、そのあとは6試合連続で負け無しと好調に。前期最終節に勝利したことで順位も8位から6位へとジャンプアップし、後期に弾みをつける結果となった。一方の立教大は開幕から7連勝と最高の滑り出しで首位に立ったが、第8節以降は1勝3敗とやや失速。それでも3位に勝点5差をつけて2位をキープするなど、後期も1部昇格を射程圏内に見据えた戦いは続きそうだ。



 「JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦【前期】」はこれで終了となり、中大、立教大が頭一つ抜き出て、下に日体大、立正大が後を追いかける形となった。はたして後期に大逆転は起きるのか。関東リーグ残留をかけた下位グループの戦いにも注目したい。
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