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JR東日本カップ2016第90回関東大学サッカーリーグ戦・1部第11節レポート

2016/06/19
 「JR東日本カップ2016 第90回関東大学サッカーリーグ戦【前期】」1部リーグ第11節は6月11日(土)に2試合、12日(日)に4試合行われた。前期リーグも最終戦。後期に向けて一つでも順位を上げたい大学同士が熱い戦いを繰り広げた。




○現在3連勝中で単独首位の明治大学(勝点21・1位)と、5戦連続負けなしと好調をキープする日本体育大学(勝点14・位)との一戦。

 試合開始早々から明大がその実力を発揮した。まずは4分、8番・道渕諒平が右サイドからクロスを上げると10番・木戸皓貴が豪快にヘディングシュートを叩き込んで先制。エースのゴールで先制した明大は続く5分、26番・小野雅史のスルーパスを受けた15番・丹羽詩温が中央をドリブル突破。GKを抜くと、冷静にシュートをゴールに突き刺し2-0に。さらに13分、左サイドから6番・柴戸海のロングパスを右サイドで受けた、12番・岩武克弥がドリブルで中央へ切り込み、右足を振りぬいて3点目。前半早々に明大がリードを3-0に広げる。一方、立ち上がりから3失点してしまった日体大は、センターバックに5番・ンドカ・ボニフェイスを投入し立て直しを図るも、得点を奪うことなく前半を終える。
 後半に入ると日体大は10番・高井和馬を中心に試合を組み立て明大ゴールを狙うが、明大はGKの1番・服部一輝を中心とした守りでゴール死守。逆に54分には、12番・岩武のパスを受けた9番・土居柊太が試合を決定づける4得点目を挙げ4-0に。日体大は最後までゴールを奪うことなく、試合は明大の完封勝利に終わった。
 単独首位で前期を折り返し、2位の筑波大にも勝点5差と、混戦のリーグ戦を頭ひとつ抜け出した感のある明大。この勢いで、6月末から始まるアミノバイタルカップでは2連覇を目指し、チーム一丸となって挑む。一方、最終節を勝利で終えることができなかった日体大は8位で前期を終えることに。序盤は5戦連続で勝利なしと苦戦したが、続く5戦は負けなし。最後に敗戦となったものの尻上がりに調子をあげているだけに、後期の台風の目になる可能性もありそうだ。


○現在3戦連続未勝利で11位に順位を落とした流通経済大学(勝点11・11位)と、連勝で前期を終えたい桐蔭横浜大学(勝点15・6位)との一戦。

 現在降格圏内11 位と、思うような結果を出せていない流経大は今節多数の追加登録選手を加えると、大幅にメンバーを入れ替えて最終戦に挑んだ。しかし、前半立ち上がり早々から桐蔭大の勢いに押されてしまう。5分、10番・石川大地のフリーキックに2番・劔聖矢が頭で合わせ先制。続く10分、10番・石川の放ったシュートのこぼれ球を20番・浅川隼人が詰めて2点にリードを広げる。なかなかリズムが合わない流経大だったが、徐々に攻撃のスピードを上げていく。前半アディショナルタイム、流経大は38番・日高大がPKで1点を返し前半を終える。
 後半に入ると、流経大の攻撃陣が爆発する。56分、38番・日高のフリーキックに34番・小野原和哉が頭で合わせて同点に追いつくと、65分には、左サイドを38番・日高がドリブルで駆け上がってクロスを上げ、これに18番・安芸銀治が合わせて逆転ゴール。さらに75分、38番・日高の浮き球のパスに18番・安芸が反応してゴールに流し込み、4点目をマーク。4-2で試合は終了し、流経大は38番・日高の1得点3アシストで逆転勝利を収め、7位で前期を折り返した。一方前期の最終戦を敗戦で終えた桐蔭横浜大学は、6位で前期を終えることとなった。


○現在7連敗中の国士舘大学(勝点4・12位)と、前節惜しくも勝利を逃した専修大学(勝点12・8位)との一戦。

 最下位から脱するために何としてでも勝点3が欲しい国士大だったが、前半立ち上がり早々に失点してしまう。2分、専大47番・松山友弥のクロスを一度はクリアするも、クリアーボールを42番・氣田亮真に頭で押し込まれて失点。先制点を奪った専大は2番・飯田貴敬、5番・小口大貴の両サイドバックを中心にチャンスを広げ、さらなる追加点を狙う。押し込まれる国士大だったが、エースがチームを救った。18番・大石竜平が右サイドをドリブルで突破して相手DFを惹きつけると、大石からのパスを受けた10番・松本孝平が右足を振り抜きゴール。試合を振り出しに戻す。これで勢いに乗った国士大は前半終了間際の44分、37番・谷村海那のスルーパスから、23番・信末悠汰が中央をドリブル突破。そのままゴールに流し込んで逆転し、2-1で前半を折り返す。
 後半に入っても国士大の勢いは止まらない。75分、セットプレーから10番・松本がボールをキープしペナルティエリアに切れ込む。その松本からのクロスに、37番・谷村が豪快なボレーを叩き込み、国士大が3点目をマーク。しかし専大も80分、4番・大西拓真のパスを受けた9番・下田悠哉が、シュートをゴールに突き刺し、3-2に。1点差に縮めるが、専大の反撃もここまで。猛攻及ばず、3-2で国士大が勝利を収めた。
 専大はこの敗戦で11位まで順位を落とし、ついに降格圏内に突入。前期最終戦は厳しい結果となった。一方の国士大は、順位は変わらないものの、この勝利で上位との勝点差が5に縮まった。9試合ぶりの勝利は、アミノバイタルカップ、そして後期リーグに向けて、希望の勝点3となったはずだ。


○3戦連続負けなしで調子を上げてきている慶應義塾大学(勝点16・5位)と、対称的に勝利から遠ざかっている駒澤大学(勝点11・10位)との一戦。

 前半に流れをつかんだのは慶大だった。6分、慶大は今季初スタメンの16番・片岡立綺のシュートからコーナーキックを獲得。このチャンスから5番・望月大知が頭で折り返すと2番・豊川功治がヘディングシュートを放ち、慶大が先制点を挙げる。前半はその後も慶大ペースで進み、駒大はシュートを1本も放つことができないまま、1-0で前半を折り返す。
 後半に入ると駒大が流れを掴む。55分、7番・児玉卓也のフリーキックに25番・伊勢渉が頭で合わせて同点ゴールを挙げると、64分にも、再び7番・児玉のフリーキックに、今度は28番・須藤皓生が頭で合わせる。シュートはバーに当たったものの、そのはね返った先にいたのが17番・大村英哉。17番・大村が頭で押し込んだシュートが決まり、駒大が得意のセットプレーから逆転に成功する。一方、逆転を許してしまった慶大も猛攻に出る。そして79分、9番・田中健太が放ったシュートのこぼれ球を13番・松木駿之介が拾い、10番・山本哲平へ。これを10番・松本がゴールに叩きこみ、慶應が同点に追いつき、試合は再び降り出しに戻る。しかし両大学ともその後決定的なチャンスを作り出せず2-2のまま試合終了。
 結果、両大学とも順位変わらず前期を折り返す結果となった。5位の慶大・須田芳正監督は「相手の駒大は下位といっても、この混戦なので下位とは思っていなかった。それよりも自力で4位内で折り返して、最終節は西が丘でやろうというモチベーションをもってこの試合に臨んでいた」とコメント。しかし、早い時間に先制点をあげたことで「負けたくないという気持ちが強すぎて、逆にパスコースをしっかり作ってボールを大事にする、という我々のサッカーができなくなってしまった」と、試合内容を悔やんだ。「相手に2失点するまで、自分たちがやろうとしていたことが何もできなかった」とも。前期を振り返って目につくのは失点の多さだが、「守備が弱いというより、あまりにもゲームをコントロールできていない」と須田監督。後期に向けて「まずはボールを相手に渡さないサッカーを追求したい」と課題をあげた。
 一方、勝点1を得たことで降格圏内に入らず10位に留まった駒大の秋田浩一監督は「もったいない試合だったが、選手たちは一生懸命がんばった」とコメント。前期全体を振り返っても「もったいない試合が多かった。全然ダメだったのは2、3試合」という。それだけに「高授業料を払った」形にはなるが、後期に向けての課題は明確だ。「90分間の走力と先制点を取られない守備力。2点以上失点している守備を修正したい」。


○連勝で順位を上げて前期を折り返したい順天堂大学(勝点16・4位)と、首位との差を縮めていきたい法政大学(勝点17・3位)との一戦。

 前半立ち上がりから両チームともに激しい争いを繰り広げる。順大は攻撃のアイディア豊富な前線が法大守備陣を崩す。一方の法大も、2番・山田将之を中心とする守備陣がしっかりと順大をシャットダウンし攻撃に繋げる。結局、両大学とも決定的なチャンスを作り出せず、前半はスコアレスで終える結果に。
 後半に入ると試合が動く。61分、順大28番・旗手怜央がシュートを放ち、相手DFに当たったこぼれ球を11番・米田隼也が詰めて先制点を挙げる。対する法大も69分、29番・長倉颯のコーナーキックに2番・山田が頭で合わせたこぼれ球を、4番・柳沢拓希が押し込み試合を振り出しに戻す。さらに法政は81分、29番・長倉のフリーキックに2番・山田が頭で合わせて逆転ゴール。しかし1-2と試合をひっくり返された順大は、ここから猛攻にでる。そして90分、11番・米田のパスに7番・名古新太郎が左サイドから左足を振り抜き、再び同点に追いついて試合終了。点の取り合いとなったこの試合は、2-2の引き分けに終わった。
 この結果、両大学とも順位変わらずに前期を折り返すこととなった。


○6戦連で続勝利から遠ざかっている早稲田大学(勝点12・9位)と、首位・明治大学を追走する筑波大学(勝点18・2位)との一戦

 現在9位と勝利から遠ざかっている昨年の王者早大。前節からU-19日本代表にも選出されているGKの21番・小島亨介をスタメンで投入するなど、今節もメンバー入れ替えて試合に臨んだが、前半立ち上がりから試合の流れを握ったのは筑波大。10番・北川柊斗と11番・中野誠也の両FWが積極的にゴールを狙う。鋭い動き出しで好機を創りだした筑波大だったが、決定的なチャンスを作り出せず前半をスコアレスで終える。
 後半に入ると筑波大の攻撃のスピードが上がる。まずは70分、10番・北川のクロスに11番・中野が合わせ先制する。先制を許した早大は必死の猛攻にでるも76分、21番・小島が退場になる苦しい展開に。残り時間を10人で戦わなくてはならなくなった早大だったが、84分に途中出場の11番・小林大地がゴール前混戦の中から、巧みにボールをコントロールし、シュートをゴールに押し込んで同点に。試合は振り出しに戻り、両チームとも残り時間でゴールを奪おうと激しいサッカーを展開。しかし得点にまでは至らず、結局1-1で試合はタイムアップ。筑波大は順位変わらずに2位のままだが、首位・明大に勝点5差をつけられる痛い結果となった。早大も順位変わらず9位で前期を折り返すこととなった。



 『JR東日本カップ2016第90回関東大学サッカーリーグ戦』は前期リーグ全日程を終え、中断期間を挟んで9月10日(土)から後期リーグがスタートする。後期のスタートダッシュに成功すれば、まだまだ巻き返しは可能。いずれの大学の、昇格に向けて中断期間での強化に励むことだろう。
 なお、6月25日(土)からは『「アミノバイタル」カップ2016 第5回関東大学サッカートーナメント大会兼総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東予選』が開催。関東リーグ所属24大学と、予選を勝ち抜いた都県リーグ所属8大学がノックアウト方式で激突。夏の全国大会である『総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント』の出場切符を賭けて、一発勝負に挑む。
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