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JR東日本カップ2016第90回関東大学サッカーリーグ戦・1部第12節レポート

2016/09/13
 ついに再開した『JR東日本カップ2016 第90回関東大学サッカーリーグ戦』。後期リーグの初戦となる第12節は、9月11日(日)に全6試合が行われ、各大学が熱い試合を展開した。



〇首位の明治大学との勝点6の差を縮めるために勝利が欲しい法政大学(勝点18・3位)と、降格圏内の専修大学との差をつけるには勝利が欲しい駒澤大学(勝点12 ・10位)との一戦。

 試合序盤は駒大がペースを握った。試合開始早々から積極的な前線からの守備とサイドからの攻撃で法大を圧倒する。しかしあと一歩のところでゴールネットは揺らせず。すると対する法大も、丁寧にボールをつなぎ、徐々に駒大ゴールに迫るがこちらも得点までには結びつかず。一進一退の攻防の時間が続くが、先にゴールをこじ開けたのは下位の駒大だった。前半終了間際の43分、18番・中原輝が左サイドを突破。ゴールラインギリギリからあがった速いクロスボールを、10番・吉岡雅和が左足で合わせた。待望の先制点をあげ、1-0で試合を折り返す。
 迎えた後半、法大が反撃に出る。後半開始早々の49分、駒大のクリアをカットした28番・下澤悠太が右足を振りぬき、ゴールネットを揺らす。試合を振り出しに戻す。完全に試合のペースを握った法大は、同点弾から3分後の52分、13番・青柳燎太のシュートのこぼれ球を、主将23番・黒柳駿が押し込みゴール。わずか3分間で、法大が試合をひっくり返す。3分間で追いかける展開になってしまった駒大は、攻撃的な選手を送り込むも、なかなかペースを掴めない。後半、上位の法大相手に終始支配されてしまった駒大は得点が奪えないまま試合終了。2-1で法大が勝点3を積み上げた。
 試合トータル5本のシュートに抑えられた駒大は、勝点を積み上げられず、降格圏内に転落。とはいえ、第13節には累積で欠いた副将9番・大谷真史が帰ってくる。次節の順天堂大学戦では、攻撃力がさらに増した駒大が期待できそうだ。対して順調に勝点3を積み上げた法大は、今節の勝利で2位に浮上。同点ゴールをあげた28番・下澤を筆頭に1年生の活躍もめざましいチームなだけに期待度は高く、頭一つ抜け出した明大を止める可能性は十分にある。


〇この夏、総理大臣杯で優勝して初の全国制覇を果たし、首位を走る明治大学(勝点24 ・1位)と、前期最下位で終わるも、「アミノバイタル」カップでは関東4位で総理大臣杯に出場、後期の巻き返しを狙う国士舘大学(勝点7・12位)との一戦。

 後期リーグの初戦ということもあり両チーム硬さがみられた序盤だったが、チャンスをものにしたのは、意外にも国士大だった。6分、右サイドの20番・本間達耶が振り抜いたシュートは、ゴール左隅に吸い込まれ、試合開始早々に国士大がリードする。その後は明大も徐々にペースを取り戻していくがシュートまで持ち込めず。前半、明大のシュートを2本に抑えた国士大の1点リードで試合を折り返す。
 しかし後半、日本一の実力で明大が怒涛の反撃を見せる。後半開始早々から、ペースを握った明大が65分に同点に追いつく。6番・柴戸海が左サイドを突破。あがったクロスボールに11番・岩田拓也が頭で合わせてネットを揺らした。さらにその6分後の71分、9番・土居柊太が背後に抜け出し、キーパーもかわして落ち着いてゴールに流し込み、ついに逆転に成功する。国士大は、来季名古屋グランパス内定のエース10番・松本孝平をピッチに送り込み、攻撃の糸口を探すが明大の流れは止められなかった。86分、18番・櫻井敬基の強烈なシュートがゴールに突き刺さり、試合を決定づける3点目を叩き込んだ。そんななか、明大は90分に2回目の警告で、8番・道渕諒平が退場。試合終了間際に一人少ない状況になったが、彼らの足は止まらなかった。試合終了間際にも、2番・早坂龍之介から長い距離を駆け上がってきた6番・柴戸海が頭で合わせ、ダメ押しの4点目。後半の怒涛の4得点で明大が国士大を下した。
 前半は国士大にペース握られるも、後半に本領を発揮した明大。「今日は交代の選手に尽きる」と明治大の栗田大輔監督は試合を振り返る。「初戦ということでどうしても受け身になっていた」が、後半に修正。特にボランチの2番・早坂龍之介を投入してからは「ボールが動くようになった」。2番・早坂を起点に、交代出場の18番・櫻井も得点を決めるなどして、終わってみれば4-1の快勝。順調に勝点3を積み上げ、勝点を27に伸ばし首位固めに順調の滑り出しを見せた。
 一方の国士大は、リーグ戦9敗目。苦しい状況が続くが、試合は残り10試合。残留に向けた古豪の巻き返しに注目したい。


〇勝って中位脱却を狙う桐蔭横浜大学 (勝点15・6位)と、前期の悔しさを後期で晴らすためにも負けられない流通経済大学(勝点14・7位)の一戦。

 桐蔭大33番・杉山雄太、流経大7番・西槇翼、9番・立花歩夢など、この試合が今季リーグ戦初出場の選手が多数出場。前期に波に乗り切れなかった両チームは、夏の間に成長したメンバーをスタメンで起用してきた。
 試合は、前半の3分にいきなり動く。桐蔭大12番・佐藤碧が1年生の33番・杉山からのパスを受け、そのまま持ち込んでシュートし、先制点を奪う。さらに17分には早くも追加点を得る。9番・今関耕平が相手DFにブロックされたボールに詰め、右足でシュート。前半の早い時間帯に2点のリードを奪い、桐蔭大がテンポの良い攻撃を続けていた。しかし前半終了間際の41分には流経大2番・小池裕太が直接FKを決めて1点を返され、前半を2-1で折り返す。
 後半は1点を返した流経大がペースを掴み始める。後半開始早々の49分に、サイド攻撃でチャンスを作った流経大が2番・小池のアシストから10番・ジャーメイン良が得点を決め、流経大が同点に追いつく。初戦に勝って、後期リーグ躍進への勢いをつけたい両チームは、球際の激しいプレーやシュートでゴールを狙うものの得点には結びつかず。試合はそのまま2-2の引き分けで終了。勝点1ずつを分け合う結果となった。


〇前期リーグ戦で敗れたリベンジを果たしたい慶應義塾大学(勝点17・5位)と、総理大臣杯で躍進した日本体育大学(勝点14・8位)の対戦。

 慶大は初スタメンの20番・池田豊史貴や、愛媛FCから大学サッカーに戻ってきた23番・近藤貫太が活躍を見せた。前線でボールを奪う20番・池田を中心に慶大の攻撃陣は豊富な運動量でボールを奪い、ゴールを目指す。そんな中、前半10分に7番・渡辺夏彦、23番・近藤が華麗にパスをつなぎ、最後は13番・松木駿之介が右足で流し込み先制点を奪う。しかしその直後の前半16分に、日体大は左サイドからのクロスに頭で合わせた7番・川戸大樹が同点となるゴールを決める。そのままハーフタイムに突入するかと思われた前半45+2分、コーナーキックに頭で合わせた20番・池田のシュートは、一度はポストに嫌われるも、名古屋グランパスに入団内定している4番・宮地元貴が体で押し込み2-1で慶大が再びリードを奪い、前半を終了する。
 前半は慶大ペースで運んでいた試合も、後半は息を吹き返した日体大の細かいパス回しが光る展開に。横浜F・マリノス入団内定の2番・高野遼を筆頭に、3番・福田圭佑、7番・川戸、10番・高井和馬らが起点となり試合を動かす。68分、3番・福田から7番・川戸が左足を振り抜き、ゴール左隅に決める。さらには83分、3番・福田からのクロスは流れたものの、2番・高野からのクロスに最後は10番・高井が合わせ、追加点を奪い、スコアは2?3となり、そのままタイムアップ。
 追いつき、追いつかれのシーソーゲームを逆転勝利の形で制した日体大は勝点を14から17に伸ばし、6位に浮上。1部昇格の初年、ここからどこまで上位に食い込めるのか注目だ。


〇総理大臣杯準優勝と勢いに乗る順天堂大学(勝点17・4位)と、上位陣との勝点差を詰めたい早稲田大学(勝点13・9位)の対戦。

 後期開幕戦は、両チームともに上位に食い込むためにも負けられない一戦となった。試合は序盤から順大ペース。17番・旗手怜央、18番・浮田健誠の1年生2トップを起点に早大ゴールに迫り続けた。しかし前半は早大の粘り強い守備もあり、得点に結びつけることができず、そのまま両チーム無得点で前半を終える。
 後半は一進一退の攻防が続いていたが、84分、14番・杉田真彦のクロスを10番・佐野翼が頭で合わせ順大が先制。しかしその5分後の89分、早大12番・木下諒のクロスを14番・鈴木裕也が右足で振りぬき、早大がすぐさま同点に追いつく。そのまま試合終了かと思われたラストワンプレー。コーナーキックのチャンスを得た早大は、7番・相馬勇紀のボールに10番・山内寛史が頭で合わせて逆転。前期リーグは不調に終わった早大が、後期は幸先の良いスタートを切った。


〇今年1部に復帰したにもかかわらず上位で前期を折り返し、優勝に向けて戦う筑波大学(勝点19・2位)と、降格圏から脱出したい専修大学(勝点12・11位)の対戦。

 90分間を通して互いに素早いボール回しからチャンスをうかがうも、最後の部分でなかなか決めきることができない両チーム。筑波大は11番・中野誠也、10番・北川柊斗の2トップを中心にゴールを狙い、前半だけで7本のシュートを放つが、専大DF陣に阻まれてゴールネットを揺らすことができない。一方専大はサイドを起点として幾度となく決定機を作り出したが、筑波大のセンターバック、5番・鈴木大誠が体を張ったプレーでピンチを凌ぎ、スコアレスのまま前半を折り返す。
 63分には16番・戸嶋祥郎に代え17番・野口航、79分には10番・北川に代え1年の27番・高嶺朋樹と、前線の選手を交代して先制の機会を狙う筑波大だったが、シュートは枠を捉えることができない。試合はそのまま0-0で終了、両チームにとって消化不良となる試合であった。
 首位の明大、3位の法大が勝ったため筑波大は3位に転落。首位との勝点差は7に広がった。一方専大は、勝点1を得る結果となり、10位の駒大を抜き9位と降格圏内を抜け出した。



 次節第13節は、9月14日(水)に、三ツ沢公園陸上競技場にて桐蔭横浜大学対日本体育大学、法政大学対早稲田大学が対戦。味の素フィールド西が丘では筑波大学対国士舘大学、明治大学対専修大学の試合が、江戸川区陸上競技場では慶應義塾大学対流通経済大学、順天堂大学対駒澤大学の試合が行われる。
 再開早々、中2日と厳しい日程が続くが、この3連戦でどこまで勝点を積み上げられるかで後期リーグの動向は大きく変わるといっても過言ではない。どこまでこのタイトなスケジュールを乗りきれるか。各大学の底力が試される連戦になる。
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