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JR東日本カップ2019 第93回関東大学サッカーリーグ戦・2部第11節マッチレポート

2019/08/17
 『JR東日本カップ2019 第93回関東大学サッカーリーグ戦』の前期最終戦となる1部11節は、8月10日(土)に5試合、8月11日(日)に1試合が行われた。


日本体育大学 対 立教大学 @埼玉スタジアム 2002 第2グラウンド


 前節、大量得点で完勝した日本体育大学(勝点16・4位)と、ここ2試合勝利から遠ざかっている立教大学(勝点11・10位)の一戦。

 試合は序盤から日体大が支配。10番・山下諒也を中心に素早い攻撃を仕掛けると、15分、その10番・山下のパスをゴール前で受けた7番・江崎響太朗が、狙いすましたグラウンダーのシュートを決めて先制。その直後の21分にも日体大にチャンス。15番・小林真鷹のスルーパスに抜け出した10番・山下が冷静にシュートを流し込み、日体大が追加点を挙げる。10番・山下はこれで3試合連続ゴール。その後も日体大がディフェンスラインから丁寧にボールをつなぎ、試合の主導権を握った。一方の立教大は8番・佐藤大雅のフィジカルを活かして攻撃を試みるも、攻めあぐねる展開が続き、前半は2-0のまま終了。

 後半は一転、立教大のペースで試合が進んだ。後半開始直後の49分、立教大39番・加藤雅也のロングスローを18番・平林翼が頭で合わせて1点差に詰め寄ると、その10分後の59分、39番・加藤のロングスローが日体大のオウンゴールを誘発。39番・加藤が2点に絡む活躍で、立教大が同点に追いつく。日体大は前半のようなポゼッションサッカーができず、ロングボール主体の単調な攻撃が増え、対する立教大は20番・大塚諒や8番・佐藤を中心に馬力のある攻撃を見せる。一方の。しかし69分、日体大はゴール前で6番・川原田湧がショートパスを繋ぐと、最後は4番・弓削翼がシュートを流し込み、勝ち越し点をマーク。センターバックとして出場した4番・弓削だが、果敢な攻撃参加が功を奏した。その後、立教大の25番・橋本拓磨の退場を巡り試合が10分以上中断、85分には日体大も2番・大迫暁が警告2回を受けて退場となるなど、度重なるアクシデントに見舞われたが、最後まで集中した守りを見せた日体大が逃げ切って試合終了。日体大が前期リーグ最終戦を勝利で締めくくり、2位グループまで勝点2差まで詰めて前期を終えた。一方の立教大はこれで3連敗となり苦しい状況。10位とは勝点1差ながら、降格圏の11位に後退し、リーグ戦を折り返すこととなった。


青山学院大学 対 東海大学 @龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールド


 降格圏を脱出するためにも勝点を伸ばしたい青山学院大学(勝点9・11位)と、上位陣に食らいつきたい東海大学(勝点14・6位)の一戦。

 後期リーグでの巻き返しに向け、なんとして前期最後のこの試合で勝利が欲しい両者。試合は前半から激しい競り合いが続いた。まず試合を動かしたのは東海大。5分、24番・本多翔太郎が左サイドでドリブルを仕掛けると、そのままゴール前まで持ち込みシュートを放つ。シュートは相手選手に当たったものの、こぼれ球を9番・半沢拓也が押し込み、東海大が先制。その後も互いに激しい攻防戦を繰り広げたくが、徐々に青学大がボールをキープし、試合のペースを掴む。すると42分、青学大は左サイドを切り崩し、2番・加倉井拓弥のクロスボールに19番・大竹将吾が中央で受け、右足でシュート。ボールはゴールに吸い込まれ、青学大が前半終了間際に同点弾。試合を振り出しに戻した。

 後半も前半同様ボールを回し合う展開となったが、64分、青学大34番・鈴直樹がピッチ中央からボールを運んでパスを出すと、33番・佐々木達也が右足でシュートを流し込んで逆転に成功。東海大も負けじと、5番・面矢行斗と3番・大山大河のロングスローを武器に攻め、何度かチャンスを作るも最後まで決めきれきず2-1で試合終了。青学大が前期最終戦を逆転勝利で飾った。この勝利で青学大は10位へとひとつ順位を上げ、降格圏から脱した。


慶應義塾大学 対 東京学芸大学 @RKU フットボールフィールド


 前節、国士舘大学との首位攻防戦で敗れ2位に転落した慶應義塾大学(勝点21・2位)と、最下位脱出のためには勝利が必須条件となる東京学芸大学(勝点7・12位)の一戦。

 立ち上がりは慎重な入りとなった。ともにロングパスを多用し、相手陣地で試合を有利運ぼうと試みるが、どちらも譲らないまま拮抗した展開に。前半の半ばからは東学大が試合のペースを握り始めるが、先制点を挙げたのは慶大。39分、慶大はゴール前でリズムよくパス交換でボールを動かすと、6番・八田和己に10番・ピーダーセン世穏が抜け出す。最後はGKとの1対1を冷静に決めて先制。さらに直後の41分、慶大は14番・橋本健人がペナルティーキックを獲得。それを自ら決めて2-0とし前半を終了する。

 後半は、早い時間帯に1点を返したい東学大がギアを上げて試合に入るが、慶大も高い集中力でこれに対応。しかし72分、東学大が反撃の狼煙を上げる。ゴール前の混戦から6番・服部遼太郎がゴール右隅にシュートをたたき込み2-1と1点差に詰め寄る。追いつきたい東学大だったが、その後は攻め手に欠け、追加点を決めることができない。すると終了間際の90分、慶大は14番・橋本のクロスに9番・山田盛央が合わせ、ダメ押しの3点目をマーク。東学大を突き放すと、試合はそのまま3-1で終了。真夏の激闘は慶大に軍配が上がり、慶大が再び首位を奪還して前期を終えた。


拓殖大学 対 産業能率大学 @RKU フットボールフィールド


 上位争いに食い込みたい拓殖大学(勝点14・5位)と、前回の敗戦からの悪い流れを立て直したい産業能率大学(勝点11・9位)の一戦。

 試合は、立ち上がりから産能大のペースで進む。主導権を握った産能大は6分、クリアボールを拾った33番・山下隼輝がゴール左からヘディングで折り返し、さらにそれを9番・吉田伊吹がヘディングで押し込んで先制点を奪う。しかし、試合はここから一転して拓大ペースに。拓大は17分、ショートカウンターから9番・長尾吉家が前線に抜け出し、最後は26番・田中幸大がダイビングヘッドを決めて同点に追いつく。だが27分、今度は産能大が反撃。17番・山保璃空が左足でミドルシュートを叩き込み、再び産能大がリードを奪う。産能大はさらに前半終了間際の45+1分、相手のミスを見逃さなかった5番・吉田朋恭がボールを奪うと、9番・吉田にパス。9番・吉田が中に入れたグラウンダーのパスは相手選手にクリアされるものの、そのこぼれ球に4番・新井泰貴が反応。放ったシュートはそのままゴールに吸い込まれ、産能大が3点目を決めてリードを2点差に広げた。

 後半、拓大は8番・奥村浩司と10番・小宮嶺を中心に攻め、81分にはペナルティーエリア内で相手のハンドを誘い、ペナルティーキックを獲得。しかしこの絶好のチャンスに、シュートを枠外に外してしまう。その後も拓大は得点を奪うことが出来ず、結局1-3でタイムアップ。産能大が勝利を掴み取り、順位をひとつあげて8位に。勝点14の中位グループに食い込んだ。一方、拓大にとってはあまりに痛い敗戦。順位は5位と変わらないとはいえ、勝点14に4大学が並ばれる状況で後期を迎えることとなった。


関東学院大学 対 日本大学 @スポーツ日大 アスレティックパーク稲城サッカーフィールド


 中断明けから2連勝と好調な関東学院大学(勝点13・7位)と、前節勝利し今季初の連勝を目指す日本大学(勝点18・3位)の一戦。

 前半は立ち上がりから関学大が主導権を握った。関学大が長くボールを保持し、31分には33番・村上悠緋から11番・奥直仁へとパスがわたり、ドリブルで突破。相手を引きつけると、すかさず10番・見木友哉にパス。10番・見木は右足を振り抜き、このシュートが決まって関学大が先制する。しかし、その4分後の35分、日大がすぐさま同点に追いつく。8番・金子拓郎の右サイドからのクロスを、11番・岡安優が右足で決めて1-1に。試合を振り出しに戻した。そして前半終了間際の45+2分、またもや試合が動く。日大は左サイドから6番・山崎舜介がクロスを上げると、それを受けた2番・東伸幸が8番・金子にパス。これを8番・金子が得意の左足で決めて、日大は逆転に成功。試合を1-2のリードで折り返した。

 前半の勢いのまま、日大は後半も猛攻を仕掛ける。日大は80分にペナルティーキックを獲得。これを8番・金子が決めて1-3に。リードを2点差に広げると、終盤の87分には、8番・金子のコーナーキックに合わせた3番・長谷川雄介が頭で合わせてダメ押しの4点目。関学大を突き放した。前半はシュート数3本の日大だったが、後半は10本のシュートを放つなど関学大を圧倒。先制点こそ許したものの、終わってみれば1-4で圧勝した。なかでも日大の8番・金子は、2ゴール2アシストと全得点に絡む活躍。今季初の連勝を収めた日大は、国士舘大学と同勝点ながら得失点差で上回り2位に浮上。逆に関学大は9位に後退して前期リーグを終えることとなった。


東京国際大学 対 国士舘大学 @東京国際大学第一サッカー場


 1年での1部リーグ復帰を目指しながらも、現在は中位に沈む東京国際大学(勝点11・8位)と、慶應義塾大学との首位攻防戦に勝利して首位に立った国士舘大学(勝点21・1位)の一戦。

 ともに今季2部リーグへと降格した両チームによる一戦は、衝撃のスコアとなった。まずは開始早々の1分、東国大が10番・有水亮の鮮烈なミドルシュートであっさりと先制。まさかの幕開けとなったが、これで勢いに乗った東国大が圧巻のゴールショーを見せる。22分には、6番・小林友也の絶妙な浮き球のパスに反応7番・宇高魁人が反応。GKとの1対1を冷静に制して追加点。さらに31分、10番・有水のパスを受けた29番・師岡柊生が巧みなターンで相手DFを置き去りにし、右足を一閃。3点目を挙げると、その直後の32分には、29番・師岡のパスを受けた13番・落合陸がキックフェイントで相手をかわすと、そのままゴール右隅に冷静にシュートを決めて4点目。東国大が前半だけで首位・国士大を相手に4点を奪う圧倒的な展開となった。一方の国士大も前半終了間際の41分、コーナーキックの流れから18番・澁谷雅也がヒールキックで1点を返して首位の意地を見せるが、前半の反撃は1点止まり。前半は4-1という衝撃的なスコアで、東国大がリードして終了する。

 後半も両チームとも果敢にゴールへ迫るが、どちらも決定機は決められず、4-1のまま試合終了。東国大は前節の拓殖大学に続き、上位チームを撃破して2連勝を達成。一時は降格圏に沈んだ東国大だったが、6位に浮上してリーグ戦を折り返した。一方の国士大は前節、慶應義塾大学を首位の座から引きずり下ろしたものの、まさかの大敗で順位も3位に後退。慶大、日本大学に後塵を拝する結果となった。



 今季の2部リーグは大混戦だ。前節、慶大に逆転勝ちを収め首位交代を果たした国士大が、まさかの大敗で「三日天下」ならぬ「四日天下」に終わり、慶大の首位返り咲きを許す形に。そんな混戦のリーグの中にあって、台風の目となっているのが、2シーズンぶりに都リーグから関東リーグの舞台へと戻ってきた日大だ。今節はコンサドーレ札幌内定の8番・金子拓郎の活躍もあり、4-1と快勝。首位に勝点差2の2位でリーグ戦を折り返す上々のパフォーマンスで、慶大、国士大とともに激しい首位争いを繰り広げている。首位争いよりさらなる混迷を極めているのが中位争いだ。5位・拓大から降格圏の11位・立教大までの勝点差はわずか3。そのうち5位から8位・産業能率大学までの4チームが、勝点14で並んでいる。後期はひとつの勝利、ひとつの敗戦で大きく順位が動く展開になりそうだ。昇格争いに割って入るチャンスもあるが、ひとたび負ければ降格圏へと転落する危険もはらんでいる。後期も、決して気を緩めることができない状況が続きそうだ。
 全く先の読めない展開が続く関東2部リーグ後期は9月15日(日)スタート。全22試合を終えたとき、2部の12チームにはいったいどんなドラマが待っているのか――。
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