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JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦・2部第11節マッチレポート

2022/07/08



 『JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦【前期】』2部リーグ第11節は6月18日(土)に、全6試合が行われた。

立正大学 2-0 慶應義塾大学


 前節、日本体育大学との上位対決を引き分けて首位をキープした慶應義塾大学(勝点18・暫定1位)と、前節2試合ぶりの勝利を収め、上位争いに食い込みたい立正大学(勝点10・暫定9位)の一戦。

 前半は、パスワークと前線からの連動した守備で立正大がペースを握る。序盤はなかなか決定機を作れなかったものの、41分には23番・板橋幸大が左サイドで起点となり、オーバーラップをしてきた2番・林海斗にスルーパス。2番・林のクロスに、ゴール前へ走りこんできた10番・竹村俊二が左足で合わせるがゴールならず。慶大も連動した守備でボールを奪うと、何度かシュートを放つものの得点までは至らない。前半は立正大が多くチャンスを作るが、慶大もゴール前で粘り強く守り、両チーム無得点で前半を終えた。

 後半は、立ち上がりから両チーム激しいプレーのぶつかり合いとなった。そんな中、先に得点機を掴んだだのは立正大。69分、左サイドでスローインのチャンスを掴むと、2番・林が繋いだボールを23番・板橋が受け、迷わず右足を振り抜く。綺麗な軌道を描いたシュートがゴールに吸い込まれ、立正大が先制する。追う立場となった慶大は、途中出場の18番・廣田尚をターゲットにし裏へとボールを放り込み続ける。しかし、なかなか立正大の堅い守備を崩すことができない。すると84分、立正大は19番・多田圭佑が37番・五十嵐海斗の浮き球のパスに抜け出すと、相手DFを冷静にかわしてゴールへとシュートを流し込む。立正大が試合を決定づける追加点を挙げ、2-0と慶大を突き放す。その後も、激しい攻防戦が繰り広げられたものの、スコアは動かず2-0で試合終了。

 立正大は2連勝を飾り順位をひとつ上げて8位に浮上。慶大はこの敗戦で、第5節以来守り続けてきた首位の座を中央大学に明け渡す結果に。一気に4位まで後退し、前期を終えることとなった。


東京学芸大学 0-3 関東学院大学


 5連敗という嫌な流れを止めたい東京学芸大学(勝点9・暫定11位)と、前節は引き分け、これ以上は上位グループから離されたくない関東学院大学(勝点12・暫定6位)の一戦。

 この試合最初のチャンスを掴んだのは関学大。19分、相手のパスミスを25番・中田舜貴がカット。23番・伊藤雄教がボールを受けると、振り向きざまにシュートを放つが枠を捉えることが出来ない。その後も両チームゴール前まで迫るものの、関学大は2番・野末学、東学大は4番・草住晃之介を中心に攻撃をシャットアウト。両チーム大きなチャンス作ることができないまま、スコアレスで試合を折り返した。

 後半に入ると、両チーム攻勢を強める。52分には関学大の15番・橋本丈が、東学大も53分に26番・生駒泰輝が、それぞれクロスやシュートを放つもののゴールにはつながらない互いにオープンな展開となり、ようやく落ち着き始めた64分、関学大 は5番・長澤シバタファリが右サイドのハーフウェーライン付近でボールを奪取。そこからロングシュートを放ち、直接ゴールを狙う。東学大のGK 1番・冨澤凛太郎も反応するが、シュートはGKの頭上を越えてそのままゴールへと吸い込まれる。5番・長澤のスーパーロングシュートで、関学大が先制する。このゴールで勢いに乗った関学大は75分、25番・中田の仕掛けから得たフリーキックを獲得。だが10番・狩野海晟のキックはクロスバーに阻まれる。しかし関学大は幾度となく好機を演出し、82分には途中出場の30番・堀金俊明が右サイドから仕掛けて15番・橋本へ。これを15番・橋本が冷静に合わせて追加点。さらに終了間際の89分には、10番・狩野から受けたパスを、25番・中田がダイレクトで決めて試合を決定づける3点目を挙げる。まずは1点でも返したい東学大だったが、関学大も2番・野末を中心とした守りで、東学大の攻撃を封じ込め、0-3で試合終了。

 東学大はこれで6連敗。悪い流れを断ち切れないまま前期を終えることとなった。一方の関学大は守備陣が最後まで集中を切らさず、無失点で勝点3を獲得。




日本体育大学 1-2 中央大学


 この試合で勝利し、勝点で並ぶ慶應義塾大学を上回り首位でリーグ戦折り返したい日本体育大学(勝点18・暫定2位)と、勝点2差の首位グループを虎視眈々と窺う中央大学(勝点16・暫定3位)の一戦。

 2位・3位の直接対決は強度の高いプレーが繰り広げられた。前半序盤は中大が主導権を握り、12分、18分には中大FWがペナルティーエリアにドリブルで侵入。だがこれは日体大DFのアグレッシブなタックルに阻まれる。対する日体大は、堅い守備から攻撃の糸口を見出し、果敢にカウンターを仕掛ける。拮抗する展開が続く中、スコアが動いたのは28分。中大は7番・田邉光平がドリブルでスペースを作ると、42番・家坂葉光、11番・山﨑希一が少ないタッチでボールを繋ぎ、最後は9番・勝浦太郎が体を反転させて左足でフィニッシュ。中大が先制する。その後ペースは中大に傾き、38分には7番・田邉が左サイドで41番・田中幹大からのボールを受け、中央にドリブルで切り込む。ペナルティーアーク付近から放ったシュートに、に9番・勝浦が反応。ゴールに背を向けたまま右足で軽く触れてコースが変化したボールは、日体大DFの股を抜いてゴール右下に吸い込まれる。以降はともに攻め合うがスコアは0-2から動かず、中大が2点のリードで前半を終えた。

 流れを変えたい日体大は、ハーフタイムにキャプテンの9 番・土佐陸翼に代えて、45番・篠田大輝を投入。だが、依然として中大が優勢に試合を進める。中大は56分、9番・勝浦が裏に抜け出してシュートを放つ。これは相手GKの脇下をすり抜け、追加点が決まったかに思えたが、日体大DF24番・佐藤恵介が体を張ってゴールを死守。続く57分、中大はコーナーキックに合わせた3番・牛澤健が強烈なシュートを放つも、クロスバーを直撃。中大は決定的なチャンスを連続で逃してしまう。一方、このピンチを乗り切った日体大は、直後の58分にチャンスを迎える。右サイドでスローインを受けた7番・佐々木大貴が、24番・佐藤とワンツーで抜け出し鮮やかなドリブルで中大DFを翻弄。最後はゴール右下に正確に流し込み、ついに1点を返す。試合はここからさらにヒートアップ。両チーム頻繁に選手が倒される激しいプレーが続く。一瞬たりとも目が離せないカウンター合戦が続いたが、スコアは1-2のまま。日体大は終了間際の90+5分に訪れた最後のチャンスもものにできず、試合はそのまま終了。

 他会場で首位・慶應義塾大学が敗れたため、この勝利で勝点を19に伸ばした中大は、今季初となる首位に浮上。一方、敗れた日体大は、順位を一気に5位へと落とした。




東海大学 3-1 城西大学


 勝点を伸ばし、上位争いに加わりたい東海大学(勝点15・暫定4位)と、前節に今季2勝目を飾り、2連勝を狙いたい城西大学(勝点10・暫定8位)の一戦。

 試合序盤は東海大が優位に試合を運んだ。すると36分、東海大は10番・杉山祐輝が前向きでボールをもらい、そのまま右足を振り抜ぬくがシュートは相手GKが防がれる。しかし、こぼれ球にいち早く反応した14番・伊藤真都が冷静にゴールに流し込み、東海大が先制点を挙げる。その後はスコア動かず1-0のまま、東海大リードで前半を終えた。

 後半序盤は、両チーム拮抗した展開となった。 まずチャンスを迎えたのは東海大。67分、5番・鈴木颯太がセンターライン付近でパスカットし、10番・杉山へボールを送る。受けた10番・杉山は相手をひきつけてから9番・藤井一志へパス。9番・藤井はドリブルで仕掛けた後、ペナルティーアーク付近から意表を突いたシュートを放つ。これが相手DFにあたり、ボールはそのままゴールへと吸い込まれる。リードを2点に広げた東海大だが、猛攻は止まらない。86分、7番・西山拓実のフリーキックを5番・鈴木の折り返し、最後は9番・藤井が合わせて、この日自身2ゴール目となる3点目を挙げる。だが城西大もこのままでは終わらない。3失点目の直後、34番・佐藤遼がスローインからペナルティーエリアの角付近でボールを受けてヘディングで落とす。相手DFの間からうまく抜け出した8番・庄司景翔がこれを収めて右足を振り抜き、城西大が1点を返す。しかしほどなくして試合終了の笛が吹かれ、最終スコアは3-1。

 東海大は勝点3を積み上げ、3位に浮上。首位グループにも勝点1差に迫る好位置で後期を迎えることとなった。一方、城西大は連勝ならず、順位をひとつ落として9位に後退。降格圏とあまり勝点差がないだけに、厳しい後期スタートとなりそうだ。


日本大学 1-0 青山学院大学


 上位グループ入りを目指し勢いに乗りたい日本大学(勝点11・暫定7位)と第4節以来の勝利を目指す青山学院大学(勝点10 ・暫定10位)の一戦。

 試合は序盤から緊張感のあるゲーム展開となった。日大は10番・長澤壮竜を中心とした攻撃を試みるが、青学大の3番・関根浩平を中心とした堅守を崩すことができない。前半はそれぞれシュート1本ずつと、決定機らしい決定機を作れないままの45分間を終えた。

 後半も一進一退の攻防戦が続き、なかなかスコアは動かない。そんな中、均衡が破られたのは61分。日大は18番・西山蓮平が中盤でボールを受けると、そのままドリブルでゴール前へ。パスを受けた10番・長澤のシュートは青学大にカットされるが、6番・橋田尚希がこぼれ球に反応。左足のシュートが決まり、ついに日大が先制する。1点を追う青学大は74分、10番・比留間輝が7番・佐々木達也とのパス交換で抜け出し、右足で強烈なシュートを放つ。だがこれは日大GK31番・木村凌也がビックセーブでゴールを死守。青学大は終了間際の90分、途中出場の14番・木下翼が日大DFのクリアボールを拾いダイレクトでシュートを放つ。しかし、これは日大DF、5番・青木駿人がゴールライン上で決死のクリア。青学大は直後の90+1分にもコーナーキックからチャンスを得るが、30番・山田真暉のヘディングシュートはクロスバーに直撃。青学大は絶好機を活かしきれず、1-0で試合終了。

 日大は先制点を守りきり、貴重な勝点3を獲得。一方、青学大は6戦連続で勝利のない苦しい状況で前期を終えることとなった。


産業能率大学 1-0 明治学院大学


 連勝し首位グループへの浮上を狙う産業能率大学(勝点16・暫定4位)と、最下位脱出のためにも勝点を積み上げたい明治学院大学(勝点8・暫定12位)の一戦。

 開始早々、産能大にチャンスが訪れる。10分、産能大は相手陣地でパスをつなぎ、ペナルティーエリア内の12番・久保田拓也にボールが渡る。12番・久保田がゴール前へ浮かせたボールに、10番・城定幹大が合わせるが、シュートは相手選手に阻まれて得点には至らず。一方、明学大は初スタメンとして起用された期待のルーキー、39番・三原快斗を中心に攻め込むが、産能大の堅い守備を破ることができない。両チームともにチャンスをものにすることができず、前半は0-0で終了。

 流れを変えたい明学大は、後半開始から33番・穴井皓揮をピッチに送り出す。すると58分、相手のクリアを拾った33番・穴井が、ペナルティーエリア外からゴール前へフライパス。これに39番・三原が頭で合わせるが、シュートは枠の外に。スコアが動かないまま試合はアディショナルタイムに突入。スコアレスドローで終わるかと思われた90+2分、ついにスコアが動く。産能大は、35番・川名連介がゴール前で29番・杉山佳宏からパスを受け、そのままシュートを放つ。一度は明学大にクリアされたものの、こぼれ球を拾った27番・庄内碧が押し込んで産能大が待望の先制点。ほどなくして長いホイッスルが鳴り、試合は1-0で終了。

 産能大が劇的勝利を収めて2位に浮上。首位・中央大学とは同勝点のため、残る延期分の1試合に勝てば、首位でリーグの折り返しが確定する。対する明学大はこれで5試合連続未勝利と厳しい状況。最下位を脱出することもできず、痛い敗戦となった。



 前期最終戦に首位の座が入れ替わった。前節までの首位・慶應義塾大学が立正大学に完敗。3位の中央大学が2位・日本体育大学との上位対決を制したことで、一気に順位が入れ替わり、中大が首位の座に。また、慶大と日体大が揃って敗れたため、明治学院大学に勝利した産業能率大学、城西大学に勝った東海大学がそれぞれ2位・3位に浮上。なかでも延期試合を残している産能大は、その結果次第で首位に立つ可能性を残している。

 現在、首位から5位までは勝点差が1と大混戦。下位4チームも勝点差2に収まっていることから、後期も1試合の結果次第で激しく順位が入れ替わることが予想される。『「アミノバイタル®」カップ』を挟んで、後期までの期間に各大学がどのように準備をしてくるのか。後期のスタートダッシュの成功するチームははたして……。
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