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『「アミノバイタル®」カップ2020 第9回関東大学サッカートーナメント大会』1回戦マッチレポート

2020/10/01



 関東リーグ所属の1部12大学と2部12大学、都県リーグからプレーオフを勝ち抜いた都県代表8チームがカテゴリーの垣根を超えてぶつかり合う本大会。今年度に限り行われる冬の全国大会に、上位5チームの出場が決まる。全国大会出場を懸け、全チームが並々ならぬ思いをぶつけあう熱い大会となることは間違いない。初戦となる1回戦は9月26日に8試合、27日の7試合(1試合は不戦勝)で、計15試合が行われた。


桐蔭横浜大学 対 平成国際大学 @RKUフットボールフィールド


 2016年以来となる2度目の優勝を目指す桐蔭横浜大学と、プレーオフを勝ち上がった平成国際大学の一戦。

 立ち上がりの9分、桐蔭大にアクシデントがあり29番・高木俊希に代わり24番・寺沼星文が投入される。思わぬ形で交代カードを切る展開となった桐蔭大だが、それでも序盤から主導権を握り、平国大はカウンターで反撃を窺うことになる。平国大は4番・石塚唯斗が前線にロングボールを供給し、10番・前田峻が攻撃を牽引。20分、平国大は相手のミスをついて10番・前田がシュートを放つが、これはゴールを割れず。そして、これが平国大の前半最初で最後のシュートとなった。対する桐蔭大は24分、右サイドの敵陣深い場所から2番・浅野嵩人がスローイン。ボールを受けた26番・山田新がグラウンダーのクロスを送ると、途中出場の24番・寺沼がダイレクトで合わせて桐蔭大が先制する。さらに桐蔭大は38分、左サイドで直接フリーキックを獲得。28番・井出真太郎のキックに、3番・遠藤凌がニアサイドでヘディングシュートを叩き込んで追加点。桐蔭大が2点リードで前半を終えた。

 平国大はハーフタイムに15番・沖隼人に代えて19番・伊藤達也を投入し攻撃の活性化を図る。するとこの采配が功を奏し、19番・伊藤が絡む形で平国大にゴールが生まれる。68分、平国大は7番・青野夏波のコーナーキックに19番・伊藤が反応、コースを変えると最後は11番・高橋恒樹が押し込み、平国大が1点差に詰め寄る。しかし、ここから桐蔭大が自慢の攻撃力を見せつける。71分、桐蔭大はモンテディオ山形内定の9番・松本幹太と川崎フロンターレ内定の6番・橘田健人を同時に投入。攻撃に厚みをつけると77分、さっそくこの交代が奏功する6番・橘田のコーナーキックがファーサイドに流れたところに、24番・寺沼が滑り込んでこの日2得点目となるゴールを挙げて3-1に。81分には、相手のパスをカットした2番・浅野がドリブルで駆け上がってクロスを送ると、ファーサイドの28・番井出がダイレクトボレーを突き刺して4点目。そして90分には、6番・橘田のスルーパスに抜け出した28番・井出がGKもかわし、連続得点で5-1として勝負あり。24番・寺沼と28番・井手がそれぞれ2ゴールを挙げたのに加え、6番・橘田も短い出場時間ながら2アシストを記録。5ゴールを奪った桐蔭大が、その実力を見せつけて2回戦に駒を進めた。2回戦の相手は、先日の天皇杯で対戦した筑波大学。前期リーグ戦では3-1と勝利するも、天皇杯では逆転負けを喫している。今のところの戦績は1勝1敗。3度目の結果ははたして。




東京国際大学 対 筑波大学 @RKUフットボールフィールド


 ともに前期リーグでは今ひとつ調子に乗れなかった両チーム。2部リーグを暫定8位で終えた東京国際大学と、1部リーグを暫定9位で前期を終えた筑波大学の一戦。

 先日行われた天皇杯1回戦と同じ対戦カードとなった今日の一戦。天皇杯では2-0と快勝した筑波大が、この試合でも序盤から主導権を握った。まずは14分、6番・三浦雅人が右サイドからグラウンダーのクロス。これをペナルティーエリア中央の12番・田嶋翔がスルーすると、最後は27番・瀬良俊太が流し込んで筑波大が先制する。先制した筑波大はさらに東国大を攻め立て、31分には左サイドからのスルーパスに抜け出した12番・田嶋が、ペナルティーエリア内で相手に倒されてペナルティーキックを獲得。自らど真ん中に蹴り込んで、筑波大が追加点を挙げる。ここまで攻め手を欠いていた東国大だったが、その4分後の35分には反撃を開始。ピッチ中央でボールをカットした11番・師岡柊生がドリブルで持ち込み、左サイドの7番・宇高魁人へとパス。7番・宇高はワントラップから左足を振りぬきゴールネットを揺らした。東国大が前半のうちに1点を返し、2-1のスコアで勝負は後半へ。

 後半に入ってペースを握ったのは、またもや筑波大だった。56分、左サイドの13番・和田育から12番・田嶋とつなぎ、ボールは10番・生地慶充へ。10番・生地が対峙する東国大DFを振り切って右足でシュートを放つと、ボールは逆サイドのネットへ吸い込まれた。スコアを3-1とし、リードを再び2点差に広げた筑波大は、その後のも安定した試合運びを見せる。東国大も交代カードを切って流れを変えようとするが、後半は1本もシュートを打てないまま。天皇杯の再戦となったこの試合は、再び筑波大に軍配が上がる結果となった。筑波大の次の相手は、またも天皇杯で戦った桐蔭横浜大学。4-3という乱打戦を制した天皇杯の再現を目指す。




国士舘大学 対 作新学院大学 @RKUフットボールフィールド


 1部リーグ復帰初年ながら、前期リーグを終えて暫定5位とまずまずの位置につける国士舘大学と、プレーオフを勝ち上がり、番狂わせを狙う作新学院大学の一戦。

 試合は立ち上がりから攻防が激しく入れ替わり、オープンな展開となった。両者ともに前線からプレッシャーをかけ、思い通りのプレーをさせない。最初に大きなチャンスを得たのは国士大。25分、7番・澁谷雅也が中盤で相手のパスをカットし、そのまま自身でボールを運ぶと、ペナルティーエリア前で強烈なシュートを放つ。しかしシュートはゴールポストを直撃し、惜しくも先制点とはならず。ここからは国士大は徐々にペースをつかみ始める。38分、国士大は5番・内田瑞己が右サイドからゴール前に鋭いクロスをあげると、そこに走り込んだ11番・梶谷政仁がジャンプしながらヒールでボールを流し込む。この技ありのゴールが決まり、国士大が先制する。また前半終了間際の45分には、国士大14番・伊藤稜馬が右サイドから鋭いクロスをあげると、11番・梶谷がこの日2点目となるダイビングヘッドを決めて国士大が追加点。国士大が2点をリードして前半を終える。

 ところが後半は一転、作新大がチャンスを作る。50分、作新大は相手のペナルティーエリア内で10番・芳賀日陽が倒されてペナルティーキックを獲得。これを7番・杉山伶央が落ち着いて決め、作新大が1点を返す。さらに57分には、作新大が中盤からうまくボールを繋ぎ左サイドへと展開。ハーフタイムから出場の14番・伊藤心の左サイドからのクロスを、ゴール前に入り込んだ9番・吉澤柊が頭で合わせ作新大が同点に追いつく。立て続けに失点を喫した国士大も、すぐさま反撃を開始。しかし作新大の体を張った守備に阻まれ、追加点を決めることができない。そのまま90分を終え、試合は延長に突入。だが両チームからゴールは生まれず、勝負はペナルティーキック戦へと持ち越された。ペナルティーキック戦では双方が2人ずつ外してサドンデスへ。そして迎えた6人目で、国士大の18番・高橋尚紀のキックはバーを直撃。一方の作新大は8番・江口隼人がしっかりと決めて勝負有り。ペナルティーキック戦は2-4で決着がつき、北関東リーグの作新大が関東1部リーグの国士大を倒すジャイアントキリングを成し遂げて2回戦進出を決めた。




日本大学 対 関東学院大学 @RKUフットボールフィールド


 関東2部リーグに所属するチーム同士の戦い。前期リーグは下位に沈み本大会で巻き返しを狙う日本大学と、前期リーグ3位の勢いそのままに勝ち星を狙う関東学院大学の一戦。

 試合は序盤、 22番・ 長澤シバタファリを起点に関学大がロングボールでゴールに迫る。しかし日大DFの必死の守りでゴールまではつなげられない。一方の日大も中盤の細かいパスワークで、次第に相手の守りを崩す。一進一退の攻防が繰り広げられる中、試合が動いたのは32分だった。日大はサイドバックの18番・近藤友喜が右サイドから一気にペナルティーエリアへと切り込む。これを止めようとした関学大DFがファウルをおかし、ペナルティーキックを献上。日大はこのチャンスに、11番 ・荻原翼が左隅に落ち着いて蹴り込み、先制点を挙げる。追いつきたい関学大は、両サイドから攻め上がるものの、日大の守備を突破できず、日大の1-0リードで前半は終了した。

 ビハインドを負った関学大はハーフタイムに選手2人を入れ替え後半に臨んだ。しかし後半開始直後の47分、日大は 18番 ・近藤の右サイドからのグラウンダーのパスに、7番・鬼京大翔がゴール前で右足を合わせて追加点。日大が2-0とリードを広げた。一矢報いたい関学大だった、試合の流れには完全に日大へ。主導権を握った日大に対し、効果的な攻撃の形が作れず、後半はシュート数0という結果になった。日大も後半には7本ものコーナーキックを獲得したが、3点目にはつなげることができず、2-0で試合が終了。前期リーグ戦の同カードでは、1-5と大敗を喫しした、日大が白星を勝ち取り2回戦に駒を進めた。




駒澤大学 対 上武大学 @流通経済大学サッカー場


 シーズン序盤こそ苦しんだものの、関東1部リーグ前期終盤の勢いのまま今大会を勝ち進みたい駒澤大学と、北関東の雄・上武大学の一戦。

 駒大優勢で進むかと思われたこの試合だが、ファーストシュートは上武大。18番・矢嶋優太が放ったシュートは、駒大のGK、21番・鈴木悠太がファインセーブ。しかしこのシュートを機にペースをつかんだ上武大は、18番・矢嶋が再び放ったシュートのこぼれ球を29番・三上智哉が流し込んでゴールネットを揺らす。だが、このゴールはオフサイドの判定となり、先制点とはならず。上武大は関東1部の駒大相手に先手を取る、絶好のチャンスを逃してしまう。その後は互いに攻め合いながらも決めきれず、0-0でアディショナルタイムに突入。このまま前半が終了するかと思われたが、45+1分に駒大がコーナーキックを獲得。すると混戦の中で6番・真下瑞都が倒され、駒大がペナルティーキックを獲得。これを18番・土信田悠生が落ち着いて決め、1-0で試合を折り返した。

 後半、追いつきたい上武大は、駒大がロストしたボールを18番・矢嶋が拾い、自ら前線に持ち運ぶと、中央へと速いパスを送る。これを受けた29番・三上が冷静に流し込み待望のゴールを決める。63分、ついに試合を振り出しに戻し、流れにのりたい上武大だったが、駒大がそれを許さない。70分、コーナーキックを得た駒大は、14番・米田大介からのパスを9番・矢崎一輝がゴールに突き刺し追加点。再びリードを奪う。続く81分にも、18番・土信田からパスを受けた14番・米田がドリブルで相手をかわし、ゴール右隅に流し込んで3点目。上武大を3-1と突き放した。そのまま試合は終了し、関東1部リーグ所属の意地を見せた駒大が2回戦へ駒を進めた。


産業能率大学 対 流通経済大学 @RKUフットボールフィールド


 悲願の2回戦進出を果たしたい産業能率大学と、関東2部リーグ首位の意地を見せたい流通経済大学の一戦。

 今季の関東2部リーグでの両チームの対戦は2-2の引き分け。決着をつけるこの試合、両チームのスターティングメンバーには関東リーグで出場がなかった選手が名を連ねた。試合開始早々、流経大は前線から素早いプレスをかけて産能大の攻撃を封じる。しかし、産能大が一瞬の隙をつく。31分、ベガルタ仙台内定・流経大の12番・アピアタウィア久へのパスを、産能大の22番・桐生大地がカット。中央にいた28番・菅原龍之助にパスを送ると、28番・菅原はファーストタッチで流経大DFを置き去りにしてペナルティーエリアに侵入。左足から放たれた豪快なシュートがネットに突き刺さり、産能大が先制点を挙げる。対する流経大は前半5本のシュートを放ったものの、決めきることができず無得点。1-0の産能大リードで前半を終えた。

 後半に入ると、先制した産能大が先に交代カードを切る。20番・有馬和希に代えて、8番・金子雄大を投入。しかし、流経大も後手に回ることなく猛攻を仕掛ける。すると62分、流経大にチャンスが到来。コーナーキックを獲得した流経大、キッカーは8番・仙波大志。産能大は先制したものの、この得点でペースを取り戻した流経大は、攻撃のギアを上げて産能大ゴールを脅かす。74分には、10番・伊藤敦樹が産能大ディフェンスラインとGKの間にパスを供給。このパスが18番・熊澤和希に通ると、18番・熊澤は冷静にシュートをゴール流し込み、流経大が逆転に成功する。結局、このゴールが決勝点となり、1-2で試合は終了。終わってみれば産能大のシュート数2本に対し、流経大18本。産能大は先制したものの、流経大の圧倒的な試合運びの前に屈することなった。




順天堂大学 対 明海大学 @RKUフットボールフィールド


 相性の悪いこの"千葉県ダービー"で確実に勝利を収めたい順天堂大学と、関東1部リーグのチーム相手に番狂わせを狙う明海大学の一戦。
 
 前半は終始順大が主導権を握る展開となった。10分、順大は左サイドからのクロスを17番・樋口堅大がヘディングシュート。これは明海大GK21番・池田快陽の、右手一本で弾くファインセーブに防がれてしまう。それでも25分、スルーパスに16番・小林里駆が抜け出して反応。これに対応した明海大5番・関玲於那のタックルがファウルとなり、順大がペナルティーキックを獲得する。このチャンスを、16番・小林自身がきっちり決めて順大が先制する。対する明海大は、前半シュートを1本も放つことができず、順大の1点リードで前半を終えた。

 後半も序盤から順大が何度も決定機を演出。61分には11番・塩浜遼、82分には28番・林勇太朗を投入して追加点を狙うが、なかなかチャンスを決めきれない。試合は90分を超えてアディショナルタイムに突入。すると90+2分、明海大はGKからのロングボールをキープし、左サイドの14番・三浦康希へパスを展開。14番・三浦がゴール前にクロスを送ると、こぼれ球を11番・小田優斗がダイレクトシュートでゴール右へと突き刺す。土壇場で明海大が、劇的な展開で同点に追いついた。

 試合は思わぬ形で延長戦へ突入。すると、勢いに乗る明海大が主導権を握り始める。延長前半は互いにシュートまで持ち込めない展開となったが、延長後半の112分、試合を優位に進めていた明海大が再び試合を動かす。スローインからボールを繋ぎ、9番・畠山航太が右サイドからカットイン。左足を振りぬいたシュートは相手に当たり、コースが変わってゴール左隅へ。順大のGK、30番・廣濱顕哉もこれを止められず、ついに明海大が逆転に成功する。その後は順大の反撃も実らず1-2で試合終了。明海大がジャイアントキリングを起こし2回戦へと進出した。




明治学院大学 対 東洋大学 @流通経済大学サッカー場


 連敗で終えた前期リーグから切り替えて今大会に臨む明治学院大学と、3連勝で前期リーグを終えて好調な東洋大学の一戦。

 2年前の本大会2回戦でも相まみえた両チームだが、その試合は1-2で明学大が勝利。今季の前期リーグでも勝利するなど、明学大にとって東洋大は相性のいい相手。この日も立ち上がりから明学大がペースを握った。7分、10番・天本翔太が左サイドから仕掛けると、相手DFに倒されペナルティーキックを獲得。このチャンスを10番・天本自らが冷静に決め、明学大が先制する。しかし東洋大も徐々に主導権を握り始め、ボールを回しつつサイドから明学大陣地に攻め込む。前半終了間際には東洋大の14番・横山塁がサイドから突破しアーリークロス。だが、これに反応した13番・浦山雄介のシュートはわずかに枠を捉えきれず、同点弾とはならず。数少ないチャンスをものにし、粘り強い守備を見せた明学大が1-0とリードして試合を折り返した。

 後半も追う東洋大がボールを保持し、序盤から果敢に攻め込んだ。対する明学大も、前がかりになっている東洋大の裏のスペースを狙った攻撃や、13番・町田福人のドリブル突破などからチャンスを演出。最後は9番・武田義臣が強烈なシュートでゴールを脅かすが、これは東洋大GKのファインセーブに阻まれる。一進一退の攻防戦が続く中、57分に試合が動いた。東洋大は24番・佐々木銀士と28番・高柳郁弥を投入すると、この起用が的中。67分、カウンターのチャンスに11番・野本幸太がドリブルで持ち込むと、右サイドに開いていた16番・前田泰良へとパス。16番・前田はファーサイドへクロスを送ると、途中出場の24番・佐々木がジャンピングボレー。豪快にゴールネットを揺らし、ついに試合を振り出しに戻した。これで勢いに乗った東洋大は77分、右サイドからのクロスのこぼれ球を24番・佐々木がシュート。すると明学大6番・原川凌太朗がこのシュートを腕でブロックしたと判定され一発退場に。さらに東洋大はペナルティーキックを獲得。しかしキッカーの11番・野本は、このペナルティーキックを失敗。東洋大は逆転する絶好の機会を逃してしまった。それでも数的有利に立った東洋大は試合終了間際の89分、中央でパスを受けた15番・山下勇希がワンタッチで相手を一人かわすと右足一閃。ミドルシュートを突き刺し、値千金の逆転ゴールでこの日初めてのリードを奪う。追う立場に転じた明学大も最後まで交代カードを切りながら攻め続けるが、再びゴールネットを揺らすことなく試合は終了。東洋大学が逆転勝利で明海大を下し、2回戦に駒を進めた。対する明学大は2年連続での1回戦敗退となった。


早稲田大学 対 城西大学 @RKUフットボールフィールド


 前期リーグ戦の好調を本大会にもつなげたい早稲田大学と、プレーオフでの大量得点勝利の勢いのまま勝ち上がりたい城西大学の一戦。

 試合は、前半開始直後から勢いのある城西大が押し込む展開が続いた。7分、城西大はペナルティーエリア付近でフリーキックを獲得。9番・田中智也のキックは相手DFにクリアされるものの、こぼれ球を2番・大塚尚明がヘディングシュートで押し込み、城西大が先制する。その後は引いて守る城西大に対して、早大が攻め込む時間が続き、34分に再びスコアが動く。早大は22番・監物拓歩のロングボールに9番・梁賢柱が抜け出してクロスを挙げる。これを4番・鍬先祐弥がダイレクトで合わせてゴール。直後はオフサイドでノーゴールかと思われたが、確認の結果無事にゴールが認められ、早大が試合を振り出しに戻した。早大はさらに前半終了間際お45+2分、4番・鍬先が身体を張ったプレーでペナルティーキックを獲得。これをキッカーの9番・梁が冷静に決め、早大が2-1と逆転して前半を終えた。

 後半は両チームとも大きなチャンスをつくれず、拮抗した展開が続いた。75分には、クリアミスを拾った城西大の9番・田中が強烈なシュートを放つが、これは早大のGK、16番・上川琢のファインセーブで得点には至らない。対する早大も83分、14番・植村洋斗のパスに抜け出した9番・梁が左足を振りぬくが、これはクロスバーに嫌われて得点ならず。試合終盤、城西大は6番・木次谷和希を中心にゴールを狙うが決定機がつくれず、2-1のまま試合終了。早大は先制を許すまさかの展開となったが、逆転勝利で2回戦に駒を進めた。




法政大学 対 尚美学園大学 @RKUフットボールフィールド


 関東リーグではなかなか勢いに乗れないものの、本大会では勝利を収めたい法政大学と、格上相手でも勇敢に戦い勝利を狙う尚美学園大学の一戦。

 法大が試合開始から長短のパスを駆使しながら主導権を握る。すると28分、左サイドを起点に29番・今野息吹がサイドを駆け上がってクロスをあげる。それに30番・大塚尋斗が頭で合わせ、法政大が先制する。その後も法大が試合を優勢に進め、35分には23番・関口正大のロングボールに反応した9番・平山駿がディフェンスラインの裏に抜け出し、キーパーとの一対一に。これを冷静に流し込み、追加点をあげて2-0に。終始法大ペースで進んだ前半は、2-0の法大リードで終わった。

 後半に入り、尚美大が反撃に出る。52分、中盤でボールを奪うと14番・元木大輔のパスに反応した6番・林佑樹が左足を振り抜いてゴールを決めて2-1に。1点差に詰め寄った尚美大だが、その後は互いにチャンスを作りながら一進一退の攻防戦となる。そんななか、83分に法大は1点目と同様に左サイドの29番・今野のクロスから、今度は33番・髙橋馨希が合わせる。一度は尚美大GK、1番・髙橋千寛に弾かれたものの、そのこぼれ球に33番・髙橋が即座に反応。法大が3点目を挙げて尚美大を突き放した。試合は3-1まま終了し、法大が勝利。冬の全国大会に向けて、第一歩を踏み出した。




立教大学 対 中央大学 @RKUフットボールフィールド


 前期リーグでは強豪チーム相手に善戦を続けた立教大学と、前期は苦しみながらも後期での巻き返しのためにも本大会で結果を残したい中央大学の一戦。

 試合は序盤から、ハイプレスをかける立教大に中大が苦しめられる展開となった。立教大18番・桐蒼太が前線からの積極的なプレスを仕掛けると、全体がそれに連動してコンパクトに。その陣形が相手の攻撃を跳ね返す。中大は7番・髙岸憲伸がピッチを縦横無尽に動き回り、ボールを受けては前線にボールを供給。ゲームを組み立てるが、互いに決定機を作るまでには至らずスコアレスのまま後半へ。

 後半も立教大は前線からのプレスでチャンスを演出。そして59分、遂に立教大が中大ゴールをこじ開ける。前半から効果的なドリブルを続けていた18番・桐がペナルティーアーク付近でファールを受け、立教大が絶好の位置でフリーキックを獲得。キッカーは、前期リーグからフリーキックで何度も得点の機会を作ってきた21番・堀博昭。21番・堀の右足から放たれたシュートは、そのままゴール右隅に決まり、立教大が待望の先制点を挙げる。中大も浦和レッズ内定の10番・大久保智明がドリブルを仕掛けて立教大ゴールへと襲いかかるが、最後までゴールネットを揺らすことなく1-0で試合は終了。関東2部リーグ所属の立教大が、関東1部リーグ所属の中大に勝利をあげる波乱の展開となった。




日本体育大学 対 拓殖大学 @RKUフットボールフィールド


 奇しくも昨季大会の1回戦と同カード。昨年初戦で敗れたリベンジを果たすべく2回戦進出狙う日本体育大学と、2年連続の全国大会出場を目指す拓殖大学の一戦。

 因縁の一戦だ。昨季本大会1回戦と同カードになったことに加え、一週間前の関東2部リーグでの対戦は、終了間際の拓大のゴールで引き分けに終わった。"第2レグ"ともいえそうな再戦は、両者今度こそ決着をつける意気込みが見て取れた。日体大はサイドからの攻撃を起点に拓大陣内に攻め込むが、拓大も堅い守りで日体大にチャンスを作らせない。前半は終始激しいぶつかり合いが続き、一進一退の攻防が繰り広げられる。しかし0-0で前半終了かと思われた42分に拓大がコーナーキックを獲得。16番・鏑木端生がゴール前中央へ蹴り込んだボールは、一度日体大DFに弾かれたものの、3番・黒木謙吾がこれにいち早く反応。頭で押し込み、拓大が先制する。

 後半は1点リードの拓大が果敢に日体大ゴールへ迫った。55分には、拓大がペナルティーエリア内で細かいパスをつなぐと、9番・山中麗央のパスに反応した29番・宮脇健太が相手の背後へと抜けだす。29番・宮脇は足をつりながらもきっちり決めて2点目をマーク。拓大が0-2とリードを広げる。その後も拓大の勢いは止まらず、62分には、17番・小林歩夢がドリブルで持ち上がってパス。フリーでこれを受けた14番・青木義孝が冷静にゴールを決め、0-3と日体大を突き放す。このままでは終われない日体大は4分後の66分、5番・三浦颯太のパスを受けた14番・河村慶人が、ダイレクトシュートで1点を返す。しかしこれ以上の反撃とはならず、試合は1-2で終了。拓大が昨季大会と同様、2回戦進出を決めた。


慶應義塾大学 対 國學院大學 @RKUフットボールフィールド


 前期リーグ最終戦の早慶戦に勝利した流れに乗って一回戦突破を狙う慶應義塾大学と、連勝を重ねている東京都大学サッカーリーグと本大会が同日開催となり、総力戦で勝利を狙う國學院大學の一戦。

 前半は一進一退の展開となった。両チーム共に流れを掴むためにボールを支配し、試合を有利に運ぼうとする。徐々に國學大がペースをつかみ始めるが、慶大も集中した守備でセカンドボールを回収。國學大にシュートを打たせない。結局、互いに大きなチャンスを作れないまま、スコアレスで試合を折り返した。

 試合が動いたのは後半開始早々の46分。慶大の11番・内桶峻からボールを受けた10番・松岡瑠夢が、右サイド深くからクロスを上る。これを19番・宮本稜大が頭で合わせて慶大が先制。その後は國學大がピッチを幅広く使い主導権を握るが、ペナルティーエリア付近での最後のプレーで精度を欠き、なかなかシュートまで持ち込むことができない。そのまま時間が過ぎ、試合は終盤に。すると89分、慶大がコーナーキックを獲得する。5番・田嶋凜太郎が蹴り込んだボールは相手DFにクリアされるが、そのこぼれ球を6番・馬場啓輔がペナルティーエリア外からダイレクトでシュート。これが見事に決まり、試合終了間際に慶大が國學大を突き放す。結局、試合は2-0のままタイムアップ。國學大は前半に7番・石井賢哉が打ったシュートがこの試合唯一のシュートとなり、決定機を作れないまま敗戦。慶大が2回戦進出を決めた。




明治大学 対 東海大学 @流通経済大学サッカー場


 1部リーグを首位で折り返し、大会連覇を狙う昨季王者明治大学と、プレーオフを勝ち上がった勢いで王者に挑む東海大学の一戦。

 開始早々から東海大は2番・面矢行斗のロングスローを起点とした攻撃を仕掛け、ゴール前でチャンスを作る。すると8分、東海大は11番・杉山祐輝のグラウンダーのクロスをGKが弾き、こぼれ球に詰めた9番・鈴木大智が左足で冷静に流し込んでゴール。東海大が先制点を挙げる。まさかの先制を許した王者・明大は、後方からのポゼッションで攻撃を組み立てようとするが、東海大の前線からの激しいプレッシャーを受けてうまくリズムを作ることができない。東海大はGKの12番・阿部輝や、4番・米澤哲哉を中心とした闘志溢れる守備で試合をリード。明大は流れを変えようと前半のうちに交代カードを切り、34分に16番・福田心之助を投入するが、攻撃のリズムを作れず、シュートを1本も打てないまま前半を終えた。

 1点リードで迎えた後半、しかし東海大は明大に主導権を握られ続ける。我慢の時間が続く東海大だったが、守備陣が奮闘し明大にゴールを割らせない。押し込まれながらも、わずかなチャンスから追加点を狙う東海大は78分、明大DFのトラップミスを見逃さず、7番・坂本翔が相手陣内でボールを奪取。素早く8番・砂金大輝へつなぐと、8番・砂金はドリブルで前線へとボールを運び、ペナルティーエリア正面からシュートを放つ。これが相手DFに当たってコースが変わり、GKの手の届かないゴール左隅へと吸い込まれる。2点のリードを得た東海大はその後も明大の猛攻を抑えきり、0-2で試合終了。複数得点、クリーンシートと、攻守ともに最高の結果を残した東海大がディフェンディングチャンピオンを破る大金星を収めた。後半もわずか3本のシュートに終わった明大は、連覇はおろか初戦敗退という厳しい現実を目の当たりにすることとなった。


神奈川大学 対 立正大学 @流通経済大学サッカー場


 2年連続初戦敗退の汚名をそそぐべく何としても1回戦を突破したい神奈川大学と、前回大会準優勝で、リーグ戦中断から復帰戦となる立正大学の一戦。

 試合は開始早々に動いた。神大は3分にペナルティーエリア付近でフリーキックを獲得。15番・安田光希がゴール前に放り込んだボールを4番・久野龍心が頭で逸らし、それに反応した26番・角田薫平が頭で流し込んで先制点を挙げる。神大はこの得点で流れに乗り、11番・三澤徹晃、15番・安田を起点に猛攻を仕掛ける。対する立正大は、激しいプレスで相手のミスを誘い、13番・坂井剛が相手DFのバックパスをカットし、相手GKをかわしてゴールへ向かう。しかし相手DFにカバーされ得点とはならず。結局1-0で神大がリードして試合を折り返した。

 後半、立正大は13番・坂井、20番・五十嵐海斗に代え、7番・梅村豪、そして湘南ベルマーレ内定の18番・平松昇を投入。すると流れが変わり、立正大の試合の主導権を握る展開に。立正大は猛攻を仕掛けるが、神大もキャプテンの5番・加藤大育を中心とした守備でゴールを死守。立正大は神大の守備を崩し切ることができない。立正大は61分に32番・青島太一を投入。67分には25番・丸修平に代えて11番・田中宏武をピッチに送り出す。この交代が功を奏し、終了間際の86分には立正大の29番・吉田が左足で中央の32番・青島に縦パスを展開。18番・平松とのパス交換から、32番・青島がコントロールショットを決めて同点に追いつく。
試合はそのまま延長戦へ突入。両チーム疲労も見える中で一進一退の攻防が続いたが、114分に立正大18番・平松のクロスがペナルティーエリア内で相手のハンドを誘い、立正大がペナルティーキックを獲得。これを18番・平松が冷静に決め、立正大が逆転に成功。立正大が久しぶりの公式戦で逆転勝利を収め、2回戦へと駒を進めた。




 1回戦を終え、都県代表で勝ち上がったチームは3チーム。東海大学が関東1部リーグの首位を走る明治大学に勝利する、驚きのジャイアントキリングをはたした。作新学院大学も今季1部に復帰したる国士舘大学とPK戦までもつれ込む熱戦を繰り広げ、見事勝利を収めた。また明海大学も順天堂大学との"千葉ダービー"を制するなど、関東1部上位チームに対して都県代表チームが奮闘。2部リーグのチームも奮戦を見せ、1回戦にして1部5チーム敗退するという、例年にない大波乱となった。そんな中、前期リーグ戦の半ばから不参加が続いていた立正大学が、本大会で満を持しての復帰を果たした。延長戦までもつれ込んだ神奈川大学との一戦で勝利を収めたが、2回戦以降も、これまで中断を余儀なくされていた分の活躍を期待したい。連戦が続き、総力戦となる本大会。各チームの底力が試されそうだ。
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