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JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦・1部第21節マッチレポート

2022/11/10


 『JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』1部リーグ第21節は、11月5日(土)に4試合、11月6日(日)に2試合が行われた。

※マッチレポートは随時追加いたします。


東京国際大学 2-2 法政大学


 優勝のためには勝利が絶対条件となる東京国際大学(勝点39・2位)と、インカレ出場のためにこちらも白星が必須。3試合ぶりの勝利を目指す法政大学(勝点32・5位)の一戦。

 両チーム、序盤から積極的な攻撃を仕掛けるが、ともに集中した守備でゴールを死守し、一歩も譲らない展開に。ところが、膠着状態が続くと思われた14分に試合の流れが大きく動く。東国大の9番・佐川洸介が、法大DFとの競り合いの際に乱暴なプレーを行ったとされ一発退場に。その後は10人で戦う東国大に対し、数的優位に立った法大がペースをつかみ始める。法大は23分、8番・渡邉綾平のパスを受け、31番・中村翼が胸トラップからシュートを放ちゴールネットを揺らす。しかしこれはオフサイドの判定でノーゴールに。だが続く25分、法大は7番・若林龍が左サイドでドリブルを仕掛けてクロスを上げる。ボールは東国大DFの足に当たるが、こぼれ球がそのまま31番・中村の元へ。これを31番・中村がダイレクトでゴール左下に突き刺し、法大が先制する。流れを変えたい東国大は37分、前線に29番・古澤ナベル慈宇を投入。すると42分、法大のコーナーキックを防いだ東国大が、そのままカウンターを仕掛ける。19番・八木橋俊介からのパスに11番・師岡柊生が抜け出すと、法大DFのスライディングが11番・師岡の足にかかる。このファウルにより、東国大はペナルティーキックを獲得。11番・師岡自身がゴール左にボールを流し込んでゴールを決める。前半終了間際の43分に東国大が同点に追いつき、1-1で前半が終了した。

 後半は、ひとり多い法大が主導権を握り攻勢を強める。まずは55分、法大はコーナーキックのチャンスを得ると8番・渡邉のキックに19番・石井稜真が頭で合わせ、再び勝ち越しに成功。追いつきたい東国大は65分、右サイドで29番・古澤がボールを収めると4番・久保田真央へ。4番・久保田がドリブルで法大DFをかわして上げたクロスは、法大DFの頭上を越え、走り込んできた13番・湯澤拓士が左足一閃。鮮やかなシュートがゴール右隅に決まり、東国大は再び同点に追いつく。勝たなければ優勝の望みが絶たれる東国大は、66分に司令塔の10番・落合陸を投入して勝負に出る。29番・古澤と10番・落合を中心に攻撃を仕掛ける東国大だが、数的優位に立つ法大の守備を崩し切れない。一方の法大も、シュートを多く放つが正確さを欠き、決定機を作ることができない。試合終盤には法大が猛攻を仕掛けるものの、ゴールネットを揺らすことなく2-2のまま試合は終了。

 東国大が引き分けたことにより、首位・明治大学の優勝が決定。同時に、東国大の2位も確定した。同会場第2試合の明大の試合結果に望みをつなぎたかった東国大だが、9番・佐川の退場などもあり悔しい結果に。残る試合は首位・明大と対戦する最終節。チャンピオンに一矢報いて最後に意地を見せられるか。一方、法大は一人多い状況にもかかわらず、勝ちきれずに3試合連続で勝ちがない状況。最終節は東洋大学との直接対決でインカレ出場を目指すこととなった。勝ったほうがインカレ出場となるこの試合。決して負けることは許されない。




Pickup Match


明治大学 1-1 桐蔭横浜大学


 同日同会場で行われた2位・東京国際大学の試合結果により、試合前に1部リーグ優勝(2020年以来2年ぶり7度目)が決まった明治大学(勝点44・1位)と、インカレに向けて弾みをつけたい桐蔭横浜大学(勝点35・3位)の一戦。

 試合は序盤から桐蔭大がペースを握る展開となった。対して優勝が決まった明大は、なかなかボールを保持できず攻撃のリズムを作れない。すると10分、桐蔭大はフリーキックのチャンスを獲得。8番・山内日向汰がゴール前に入れたボールに、4番・吉田和暉が頭で合わせてゴール。桐蔭大が早い時間帯に先制点を挙げる。1点を追う明大はその後、2番・福田心之助と10番・佐藤恵允が右サイドからチャンスを作り、徐々に攻勢を強める。31分には、ペナルティーエリア前でボールを受けた7番・田中克幸が左足で早い弾道のシュートを放つが、これはゴール右外へ。結局、集中した守りを見せた桐蔭大が1点リードのまま前半を終えた。



 勝って優勝を迎えたい明大は、後半の頭から14番・熊取谷一星、9番・中村草太の前線の2人を同時に投入。試合の流れを変えようとする。それが奏功してか、明大は20番・太田龍之介を中心に攻め込む時間が多くなる。だが、桐蔭大の堅い守備はなかなか崩せない。両チーム一進一退の攻防が続く中、明大は途中出場の9番・中村と、72分に入った27番・島野怜が躍動する。77分、27番・島野は中盤で味方からの縦パスを受けると上手くターンをし、相手DFの裏に走っていた9番・中村にスルーパス。GKーと一対一になった9番・中村は、冷静にGKをかわして左足でゴールに流し込んで1点を返す。「相手のサイドバックが前から来ていて、最後が空いていた」(9番・中村)。待望の同点弾を決めた明大は、その後も持ち前の運動量で桐蔭大ゴールを脅かす。アディショナルタイムに入った90+3分には、9番・中村がゴール前でボールを供給。これを受けた24番・田中禅が左足を振りぬくも、桐蔭大GK・北村海チディが渾身のセーブでゴールを死守。明大はラストチャンスを決めきることができず、そのまま試合終了。



 試合前に優勝が確定していたことで「やはり少しむずかしい部分があった」(主将・5番・林幸多郎)という明大。序盤は攻撃のリズムをつかめず苦戦したが、意地で引き分けまで持ち込んだ。最終節は、開幕戦で0-4と大敗を喫している2位・東京国際大学。「東国大に5-0以上で勝たなければ本当に優勝したとは言えない」と2番・福田がいえば、明大・栗田大輔監督も「優勝が決まったとかでははく、たとえ1分だろうが30秒だろうが、ベストを尽くすことが大切。次節もベストを尽くして、明大の取り組んでいることを見せたい」と闘志を燃やす。次なる目標は「(来年の)1月1日の国立で、全員で校歌を歌うこと」(5番・林)。インカレ制覇に繋げるためにも、最終節を勝利で終えたい。一方、桐蔭大は今季の1部リーグ王者に善戦。勝ちきれなかったことに課題は残るが、浮上の兆しを見せた。最終節は総理大臣杯王者の国士舘大学と激突。リーグ最終戦を勝利で飾れるか。




筑波大学 0-4 順天堂大学


 前節に上位対決を制し、インカレ出場に弾みをつけたい筑波大学(4位・勝点34)と、1部リーグ残留のためには勝利が絶対条件の順天堂大学(12位・勝点13)の一戦。

 1部リーグ残留のためには絶対に負けられない順大が、積極的に攻撃を展開。早い時間帯に試合を動かした。13分、順大は12番・名須川真光が右サイドでボールを受けると、少ないタッチで11番・小林里駆、10番・塩浜遼へとパスを繋げる。10番・塩浜は細かいタッチのドリブルからペナルティーエリア内に侵入すると、相手DFをかわして右足を振り抜く。筑波大GK・髙山汐生はこれに反応。ボールに触れるものの、止めることはできずシュートはゴール右隅に決まる。この得点で流れを掴んだ順大はさらに攻勢を強める。27分にコーナーキックを獲得すると、キッカーの9番・岩井琢朗のクロスに12番・名須川がヘディングで合わせて追加点。0-2とリードを広げる。勢いの止まない順大は36分、センターサークル付近で17番・寺山翼がボールを奪取。ゴール前までひとりで持ち込むと、相手GKとの一対一を制し、冷静にシュートを沈めて3点目。前半だけで順大が3点を挙げて前半が終了する。

 流れを変えたい筑波大は、前半40分に10番・岩本翔、ハーフタイムに27番・山崎太新を投入したのに続き、67分にも20番・沖田空、9番・庄司夢ノ介をピッチに送り出す。早いタイミングで4枚の交代カードを切るが、ペースをつかめないまま時間だけが経過する。しかし、試合が終盤に差し掛かった83分、順大はロングスローで筑波大ゴールに迫り、そのままコーナーキックを獲得。キッカーは14番・石川拓磨。ニアに入れたボールを、18番・大森真吾が頭で合わせ4点目を挙げ勝負あり。0-4と筑波大を大きく突き放す。筑波大は最後まで攻めの姿勢を見せたが、ゴールを挙げることができず0-4で終了。

 チーム力を見せつけた順大が、上位の筑波大相手に0-4と快勝。勝点を16に伸ばし、最終節、10位・駒澤大学との直接対決に1部リーグ残留の望みをつないだ。しかし、翌日に行われた試合で駒澤大学が東洋大学に勝利したため、最終節を待たずして順大の2部リーグへの降格が決定した。順大は来季、2009年以来となる2部リーグを戦うことになる。一方、前半はシュート0、後半もわずか2本と終始順大に圧倒された筑波大。完敗といえる内容だったが、翌日の試合で6位の拓殖大学と7位の東洋大学が敗れたことにより、インカレの出場が決定した。




早稲田大学 0-2 流通経済大学


 2部リーグ自動降格圏内から脱出するためには勝利しか許されない早稲田大学(11位・勝点14)と、現在3連勝中。ようやく波に乗ってきた流通経済大学(9位・勝点20)の一戦。

 ともに下位に沈む両チームの直接対決。特に早大は、負ければ2部リーグ自動降格の可能性がある、負けられない一戦となった。しかし、立ち上がりから主導権を握ったのは、3連勝で勢いに乗る流経大。最初のチャンスは15分。流経大は12番・根本健太がハーフライン付近から右サイドの11番・加瀬直輝にロングフィードを送る。11番・加瀬はインナーラップで上がってきた6番・藤井海和にパス。6番・藤井が敵陣深い位置からゴール前にクロスを入れると、そこに待っていたのは20番・川畑優翔。20番・川畑の放ったボレーシュートは、早大GK1番・ヒル袈依廉の頭上を越えてゴールへと吸い込まれる。1年生ながら、ここまで4得点をマークしているスーパールーキーの一撃で、流経大が先制する。対する早大も15番・森璃太や7番・安斎颯馬を中心にサイドからクロスを上げるが、流経大の集中した守備を崩すことができない。早大は32分、ゴール前絶好の位置でフリーキックを獲得。7番・安斎が直接狙うが、流経大GK22番・粟野駿伸の好セーブで同点ならず。その後も流経大がゲームをコントロールし、0-1で折り返した。

 後半も立ち上がりから流経大が主導権を握った。早大は守備陣の連係ミスからあわや失点というシーンも散見されたが持ちこたえ、試合は膠着状態に。再びスコアが動いたのは終盤に差し掛かった80分。流経大の6番・藤井のロングボールが早大DF陣とGKの間に落ち、クリアしようとした早大DF陣に途中出場の13番・清水蒼太朗が激しいプレッシングをかけてミスを誘発。これを14番・熊澤和希が拾い、途中出場の17番・庄司一輝へ。すると17番・庄司のコントロールショットがゴール左下に吸い込まれ、流経大がリードを2点に広げる。その後も危なげなく試合を運んだ流経大が、1部リーグ残留争いの直接対決を0-2で制した。

 この試合の結果により、早大は最終節を残して2部リーグへの自動降格が決定。来季は2017年以来の2部リーグを戦うことになった。対する流経大はこれで4連勝。2部リーグ自動降格圏から完全に脱した。翌日の試合で10位・駒澤大学が勝利したため、1部参入プレーオフ出場の可能性は残るが、最終節の筑波大学戦で引き分け以上の結果を残せば、自力での1部リーグ残留が確定する。リーグ終盤での猛烈な追い上げで、自動降格を免れた流経大。最終節の“茨城ダービー”で、5連勝と1部残留を決めることができるか。




国士舘大学 5-1 拓殖大学


 前節は終了間際に同点に追いつかれ、今節こそ着実に勝利を掴みたい国士舘大学(勝点27・8位)と、インカレ出場権獲得のためには勝利が絶対条件となる拓殖大学(勝点28・7位)の一戦。

 前半は立ち上がりから、国士大の前線からのプレスが際立つ展開となった。拓大もディフェンスラインから着実にビルドアップを試みるが、国士大の激しいプレスを前に攻撃に繋げることができない。そんな中、試合が動いたのは18分。国士大は20番・弓場堅真が高い位置でボールを奪うと、ペナルティーエリア内まで持ち込み左足を振り抜く。シュートは一度阻まれたものの、こぼれ球を14番・布施谷翔が確実に押し込んで、国士大が先制点を挙げる。その後も試合は国士大ペースとなるが、スコアに動きはなく1-0の国士大リードで折り返した。

 後半は、国士大が大量得点を奪う展開となった。まずは60分、国士大は8番・東條敦輝が相手ボールをカットし、ゴール前に待ち構えていた11番・古川真人へスルーパス。これを受けた11番・古川は、冷静に右足で流し込んで追加点。さらに75分、国士大は右サイドを打開し、8番・東條が抜け出してグラウンダーの速いパスを入れる。一度は相手DFにクリアされるが、ゴール前にこぼれたボールを、20番・弓場が押し込んで3-0に。拓大を大きく突き放した。しかし、国士大の攻撃はまだ止まらない。国士大は81分にコーナーキックを獲得。キッカーは、20番・弓場。バックスピンのかかったボールを、空中戦を制した22番・山田裕翔が頭で合わせて4点目。さらにその2分後にも、20番・弓場が左サイドから中央へ鮮やかなドリブルで突破。放ったシュートは相手キーパーに阻まれるものの、並走して走り込んでいた14番・布施谷がまたもこぼれ球を押し込んで、試合を決める5点目を奪う。一矢報いたい拓大は終了間際の90分、14番・浅倉廉とのコンビネーションから3番・関根大輝が抜け出し、右サイドからバイタルエリアまでドリブルで持ち上がってシュート。思い切り良く放たれたシュートは、ゴール右隅を突き刺して拓大が1点を返す。だが、拓大の反撃もここまで。ほどなくしてタイムアップの笛がなり、5-1で国士大が勝利を収めた。

 終わってみれば、国士大が5点を挙げる大量得点で快勝。主将のGK、1番・飯田雅浩、チームの司令塔、15番・綱島悠斗も復帰し、インカレに向けて調子を上げた。一方の拓大は、この敗戦をもってインカレ出場権を逃す結果に。スコア以上に手痛い敗戦となった。


東洋大学 0-3 駒澤大学


 前節に連敗をストップ。インカレ出場のため勝点を積み上げたい東洋大学(勝点31・6位)と、1部リーグ残留争いの渦中で勝点3を渇望する駒澤大学(勝点17・10位)の一戦。

 最初にチャンスを作ったのは、後がない駒大だった。2分、ハーフウェーライン付近の混戦の中から、24番・後藤康介が裏に抜け出す。19番・松本ケンチザンガからのパスを受けると、相手DFと一対一の局面でうまくタイミングを外してシュート。これは枠を捉えることはできなかったが、駒大がこの試合のファーストシュートを放って、ペースを掴んだ。対する東洋大も積極的に駒大ゴールへと迫り、27分にはスローインを受けた7番・伊藤恵亮がドリブルでゴールエリアまで侵入。さらにパスを受けた18番・本間洋平がすぐさまシュート。しかし駒大DFが冷静にこれをブロック。東洋大の得点を許さない。試合が動いたのは30分。駒大の3番・小針宏太郎が上げたクロスを19番・松本が逸らすと、これがクロスバーを直撃。しかし弾かれたボールを23番・小林栞太が拾ってラストパス。24番・後藤が最後に押し込んで駒大が先制する。勢いに乗る駒大は続く39分、4番・髙橋優斗が相手のパスをカットし、8番・小島心都にスルーパス。8番・小島はキーパーとの一対一を制すと、冷静にゴールへと流し込み追加点。駒大がリードを2点に広げ試合を折り返した。

 2点のビハインド負い、巻き返したい東洋大だったが、後半も駒大の勢いは止まらない。59分、駒大はカウンターから19番・松本がひとりで相手ゴール前までボールを持ち運ぶ。一度はボールをロストするが、再び奪い返すと、駆け上がってきた24番・後藤にパス。24番・後藤がゴール前に入れたクロスは、中央に走り込んできた23番・小林が頭で合わせ3点目を獲得。駒大が東洋大を突き放した。まずは1点を取り返したい東洋大は83分、6番・瀬畠義成がドリブルでペナルティーエリアまで侵入するが、ボールは駒大DFによってクリアされてしまう。さらにクリアボールを拾った9番・室井彗佑が駒大DFを2枚剥がし、左足でシュートを放つが、駒大GK・1番・深澤颯人が正面でキャッチ。その後も東洋大はゴール前にボールを入れ続けるが、駒大DFに阻まれたまま試合終了。0-3で駒大が勝利した。

 駒大は8試合ぶりの勝利で、2部リーグへの自動降格を回避。9位・流通経済大学の敗戦が前提となるが、最終節に勝つことで1部参入プレーオフへの出場がなくなる可能性も残した。最終節の相手は、すでに2部リーグ降格が決まっている順天堂大学。まずは勝って、朗報を待ちたい。一方、敗れた東洋大はこれで直近4試合勝ちがない結果に。最終節はともにインカレ出場権を争う法政大学との直接対決。勝ったほうがインカレ出場となるだけに、今度こそ勝利を挙げたい。


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