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JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦・2部第18節マッチレポート

2022/10/21


 『JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』2部リーグ第18節は、10月16日(日)に全6試合が行われた。


産業能率大学 0-2 日本大学


 ここ3試合勝ちきれない試合が続き、上位対決を制して1部リーグ昇格に弾みをつけたい産業能率大学(勝点27・4位)と、首位・日本体育大学との差を縮めて2部リーグ優勝を狙う日本大学(勝点29・2位)の一戦。

 2位と4位の上位対決は、日大が序盤のペースを掴んだ。まずは10分、日大は5番・近藤友喜が右サイドからゴール前に抜け出したところを、相手DFに倒されペナルティーキックを獲得。これを5番・近藤自らが右足で落ち着いて決め、日大が先制する。日大は続く13分、5番・近藤が今度は左サイドからドリブルでペナルティーエリア内に侵入。鋭いシュートを放つと、これが6番・中村健人に当たってそのままゴールへ。日大が立て続けに得点し、2点をリードする。まずは1点を取り返したい産能大も攻撃に転じようとするが、なかなかシュートまで持ち込むことができない。結局、0-2と日大リードのまま前半が終了した。

 2点を追う産能大は後半、9番・菅原龍之助と10番・城定幹大を中心に相手ゴールへと迫るが得点にはつながらない。後半頭から投入された産能大14番・猪狩祐真が積極的な仕掛けからシュートを狙うが、これもゴールとはならず。対して日大は交代枠を5枚使いきって攻勢を強めるが、産能大もGK21番・櫻井駿を中心とする堅固な守備で追加点を許さない。結局、後半は両チーム攻撃が不発。互いに相手ゴールを割ることができないまま試合終了となった。

 敗れた産能大は、順位を2つ落として6位に後退。上位は勝点差が詰まっているとはいえ、4戦連続で勝ち星なしと厳しい状況に追い込まれている。一方の日大は前半に先取した2点を守りきり、クリーンシートで勝利。前節の大敗を払拭し、首位・日本体育大学との勝点差も「1」に。首位奪還が現実味を帯びてきた。




中央大学 1-0 立正大学


 優勝争いに食い込むべく連勝を目指す中央大学(勝点26・5位)と、3連勝と勢いに乗り、このまま上位に食い込みたい立正大学(勝点26・6位)。昇格圏入りを懸けた勝点26同士の一戦。

 立正大のロングボールを中心としたサッカーに対し、中大は自陣後方から着実に前へと進む。前半は、両チームの特徴が強く見られる展開となった。最初にシュートを放ったのは立正大。10分、コーナーキックのこぼれ球を拾った2番・林海斗が8番・榊原杏太に繋ぐ。8番・榊原はそのボールをゴール右上へと強烈なミドルシュート。だが中大のGK1番・猪越優惟がファインセーブでゴールを割らせない。対する中大は26分、ゴール前で混戦となったところをうまく抜け出した9番・勝浦太郎が右足を振り抜く。だがこのシュートはゴール左に逸れ、枠を捉えることができない。両チーム相手ゴール前までは迫るものの、決定機までは持ち込めず0-0で折り返した。

 後半に入っても試合は拮抗したまま。そんな中、立正大は53分、32番・辻俊哉がハーフウェーライン付近から相手ゴール前まで持ち上がる。パスを受けた11番・鳥飼椋兵は、相手を背負いながらもうまく反転してシュートを放つが、枠を捉えることができない。すると、ここで中大にチャンスが訪れる。76分、中大は7番・田邊光平がうまく裏に抜け出すと、「どこに入れるか迷ったが、あそこが狙いどころだった」(7番・田邊)とゴール前にクロスを入れる。これに、相手の厳しいマークを受けながら18番・星野創輝が反応。このプレーが相手のオウンゴールを誘い、中大が思わぬ形で先制する。ビハインドを負った立正大は、前線にロングボールを送り込み、また鋭いクロスでゴールを狙うが、中大ディフェンスは最後まで集中力を切らさず、これらをすべて弾き返す。結局、立正大に最後まで決定機を作らせないまま1-0で試合終了。

 どちらにとっても、2部リーグ優勝・昇格に向け大事な試合だったが、1点を守りきった中大が勝利を収めた。2連勝の中大は4位に浮上。1部リーグ自動昇格圏内を1ゲーム差に捉えた。次節の対戦相手は首位・日本体育大学。「上位も足踏みしていて、厳しいと思っていた優勝も見えてきた」(中大18番・星野)との言葉どおり、勝てば優勝も昇格も見えてくる大一番となるだろう。一方の立正大は7位に後退。残りの試合に昇格の望みを懸け、巻き返しを狙う。




東海大学 2-0 日本体育大学


 1部リーグのため、首位・日体大に勝利してその差を縮めたい東海大学(勝点27・3位)と、首位をキープし、優勝に向けてこのまま走り抜けたい日本体育大学(勝点33・1位)の一戦。

 上位チーム同士の直接対決は、序盤から激しい攻防戦となった。両チーム一進一退となった試合が動いたのは22分。東海大は8番・堤太陽が中盤でボールを奪い縦パスを入れる。それを受けた27番・長木仁が、右足の強烈なミドルシュートをネットに突き刺す。期待のルーキー、1年生のスーパーゴールにより東海大が先制する。その後は両チームセットプレーの機会を多数作るが、ともに高さのある堅固な守備でゴールを守り、1-0の東海大リードでハーフタイムを迎えた。

 後半に入り、さらに攻勢を増す両チーム。だが、後半最初のチャンスを作ったのは東海大だった。先制点を挙げた27番・長木が左サイドをドリブルで突破。パスを受けた3番・吾妻駈の左足のクロスに2番・長江皓亮がヘディングで合わせる。しかしボールはゴール右へ逸れて得点ならず。対する日体大は、東海大の前線からの守備をパスで外しながらゴール近くまでボールを運ぶものの、東海大の最終ラインをどうしても破ることができない。すると、日体大の攻撃に耐えた東海大が81分、右サイドでフリーキックのチャンスを獲得。7番・西山拓実のキックは2度弾かれるものの、こぼれ球を17番・桑山侃士が詰めて東海大が追加点を挙げる。2点を追う日体大は、試合終盤に途中交代で入った3番・オボナヤ朗充於がゴール前でラストパスを受けて決定機を作るが、東海大GK1番・佐藤史騎がファインセーブ。ゴールを決めきることができない。試合は2-0のまま東海大が完封勝利。上位対決を制した東海大が大きな勝点3を手にした。

 順位こそ変わらないものの、東海大は勝点を30に伸ばし2位・日本大学に勝点2差と猛追。リーグ戦再開後は敗戦もあったが、首位・日体大にも1ゲーム差と、再び2部リーグ優勝、1部リーグ昇格を射程圏内に捉えた。一方、大事な上位対決を落とした日体大。後期リーグ全勝で上位争いを頭ひとつ抜けたかと思われたが、後期初黒星を喫し連勝も6でストップ。首位はキープしたものの、2位・日大に勝点1差に迫られることとなった。




慶應義塾大学 0-0 城西大学


 前節に待望の後期リーグ初勝利を挙げ、ここから巻き返したい慶應義塾大学(勝点23・8位)と、2部リーグ残留争いから抜け出すためにも負けられない城西大学(勝点11・12位)の一戦。

 前半は両チーム一進一退の攻防が続いた。慶大はサイドからの攻撃やカウンター、セットプレーを起点にゴールを狙うが、得点には至らない。そんな中、城西大に最初にチャンスが訪れる。1番・長野樹からのゴールキックを10番・浅賀凱斗がヘディングで前線に送ると、14番・原山祐里がゴール前へパス。最後は8番・庄司景翔が右足でシュートを放つが、ボールは右斜め上に反れてゴールには至らない。その後、主導権を握った城西大は18番・吉川元輝を中心に体を張ったプレーでゴールに迫るが、どうしてもゴールを決めきることができない。慶大も前半はシュート0本と決定機を作れず、両者無得点のまま前半を終えた。

 後半に入ると、慶大は序盤にフリーキックを獲得。7番・山本献のキックからゴール前は混戦となるが、シュートまで持ち込むことができない。すると、試合は次第に城西大がペースに。慶大は5番・牧野晋作を中心とする強固な守備でゴールを死守。攻撃面では10番・齊藤滉の迫力あるプレー、18番・廣田尚の身体を張ったプレーで徐々にペースを奪い返すが、1点が遠い。すると城西大は76分、エースの11番・礒貝飛那大 を投入。試合の流れを引き寄せようとするが、慶大も負けじと試合終盤でセットプレーのチャンスを獲得。一度はゴールを割るものの、キーパーチャージの判定でノーゴールに。結局、両チーム最後まで得点を挙げられないまま、スコアレスドローで試合は終了した。

 90分の死闘は、0-0のまま両チーム勝点1を分け合う結果となった。城西大は勝点1を得たことで最下位を脱出。しかし12位の東京学芸大学とは同勝点で、降格圏を脱したとはいえず、2部リーグ残留に向け厳しい戦いが続く。


関東学院大学 4-1 明治学院大学


 上位グループへ加わるために勝利がほしい関東学院大学(勝点25・7位)と、参入プレーオフ圏内を脱すべく勝利を掴みたい明治学院大学(勝点15・9位)の一戦。

 試合は立ち上がりから関東大が主導権を握った。自陣でボールを保持すると着実に相手陣内へと攻め込むが、なかなかゴールを挙げることができない。最初にチャンスを作ったのは関東大。26分、7番・岩元ルナは10番・狩野海晟からのパスを受けると、左サイドからドリブルで明学大ゴールに仕掛ける。だが相手を1人抜いて放ったシュートは、ゴールポストをわずか右へと外れる。その後も関東大がボールを保持し続け、41分、ついに試合が動く。関東大は9番・村上悠緋が11番・大友千裕にパスを入れる。11番・大友はこれをペナルティーエリア内で受け、相手をかわすとキーパーの位置を見て冷静にゴールへと流し込む。明学大も反撃にかかるが押し込まれる時間帯が続き、チャンスを作れないまま1-0で試合を折り返した。

 後半も試合を動かしたのは関東大だった。59分、32番・芦部晃生、9番・村上、25番・中田舜貴とパスが繋がり、最後は25番・中田がダイレクトシュートをゴールへ突き刺す。2-0とリードを広げた関東大だったが、勢いは止まらない。64分、関東大は15番・橋本丈のロングボールに9番・村上が反応。相手GKとの一対一を制すと、冷静にゴールへと流し込んでスコアを3-0に。関東大は74分にも10番・狩野が試合を決定づける4点目を挙げ、明学大を大きく突き放す。まずは1点を返したい明学大は、11番・保土原大貴を中心に関東大ゴールへと攻め込むが、なかなか点を取ることができない。しかし終了間際の90分、明学大は9番・鈴木燦次がドリブルで駆け上がると24番・三原快斗へパス。24番・三原はゴール前に待ち構えていた11番・保土原へボールを入れる。これを11番・保土原が左足で振り抜き、ついに1点を返す。だが、明学大の反撃はここまで。ほどなく試合終了となり、4-1で関東大が勝利を収めた。

 終始試合を優位に進め、大量得点で勝利した関東大。これで3連勝となり、順位もふたつ上げて5位に。上位グループ入りを果たし、自動昇格圏内まで勝点4差に迫った。一方、参入プレーオフ圏内脱出へ弾みをつけたい明学大だったが、青山学院大学が勝利したことで10位に転落する厳しい結果となった。


青山学院大学 1-0 東京学芸大学


 熾烈な2部リーグ残留争いの中、絶対に勝利が必要な青山学院大学(勝点13・10位)と東京学芸大学(勝点12・11位)。この一戦は、自動降格という最悪な結末を避けるためのシックスポインターとなった。

 両チーム厳しい状況にある影響か、堅い試合の入りとなった。この試合最初のチャンスは青学大。13分、青学大は敵陣深い位置の右サイドを14番・木下翼、16番・田中芳拓のコンビネーションで切り崩すと2番・田中颯太が中央にクロスを供給。このボールに合わせて走り込んだ10番・比留間輝がシュートを放つが、東学大GK1番・栗原巧太郎のファインセーブに阻まれる。続くチャンスも青学大。8番・五百藏悠が左サイドから挙げたセンタリングはファーサイドまで流れ、14番・木下の足元へ。ダイレクトで放ったシュートは、ゴール前で東学大DFにディフレクションして難しいボールとなるが、ここも東学大GK1番・栗原が好反応を見せがっちりとセーブする。その後も青学大がボールを支配し、東学大がカウンターアタックに活路を見出す展開は続いたが、スコアに動きはなく試合を折り返す。

 後半に入ると、東学大もコーナーキックを獲得してチャンスを演出。キッカーは10番・後藤健太。一度は青学大DFにクリアされるものの、こぼれ球を自ら回収し中央に切り込んでシュート。東学大はこれがこの試合初シュートとなり、チームに勢いをもたらす。72分、東学大はスルーパスに抜け出した2番・高橋克明がペナルティーエリア内からダイレクトで中央へ折り返す。東学大にとって一番の好機となったが、ニアサイドに構えた青学大GK1番・佐藤海斗に阻まれてしまう。すると80分、ついに試合が動く。敵陣中央でパスを受けた青学大7番・佐々木達也がドリブルで運び相手を引きつけると、右サイドでボールを呼び込む14番・木下にパス。木下はダイレクトでセンタリングを入れると、中央で待ち構えていた30番・森夲空斗が東学大DFのマークを振り切りヘディングシュート。ボールは一度ポストに当たったものの、そのままゴールネットに吸い込まれて青学大が待望の先制点を獲得する。短い残り時間の中で攻勢を強める東学大だが、青学大はFWの9番・山内大空、24番・高橋悠を投入し前線からの圧力をかけ続ける。結局、東学大は最後まで決定機を作り出すことは出来ず1-0で試合終了。

 残留争いの行方を大きく左右する一戦は青学大に軍配が上がり、青学大は順位をひとつ上げて9位に浮上。敗れた東学大は更なる苦境に立たされることとなった。
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