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JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦・1部第22節マッチレポート

2022/11/22


 『JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』1部リーグ第22節は、11月12日(土)に5試合、11月13日(日)に1試合が行われた。


桐蔭横浜大学 0-2 国士舘大学


 前節で2大会ぶり2回目のインカレ出場を決めた桐蔭横浜大学(勝点36・3位)と、今夏の総理大臣杯を制してインカレ出場権を獲得している国士舘大学(勝点30・7位)。インカレにターゲットを絞ったチーム同士の一戦。

 両チーム落ち着いた入りを見せるが、最初にチャンスを迎えたのは桐蔭大。7分、流れるようなパスワークから、最後は7番・笠井佳祐が抜け出し、冷静にゴールへと流し込む。だが、ボールはゴールネットを揺らしたものの、オフサイドの判定でノーゴールに。桐蔭大の先制点とはならなかった。一方、国士大は13分、右サイドでコーナーキックを獲得。32番・大西悠介のキックに22番・山田が右足で合わせたボールは、一度相手DFに弾かれたものの、こぼれ球を自ら蹴り込む。22番・山田の得点で国士大が先制点を挙げる。しかし、その後は両チーム決定的なチャンスを迎えることなく、0-1と国士大リードで試合を折り返した。

 後半、最初のチャンスを作ったのは国士大。46分、キックオフの流れから20番・弓場堅真が右足で狙い澄ましたシュートを放ち、桐蔭大ゴールを脅かす。なおも攻勢を強める国士大は59分、こぼれ球を拾った7番・飯島蓮がドリブルから右足を振り抜くが、わずかに枠をとらえられず、追加点とはならない。反撃に出たい桐蔭大は、61分、絶好の位置でフリーキックを獲得。19番・國谷敦史の鋭いキックは、しかしポストに嫌われる。桐蔭大は川崎フロンターレ内定の9番・山田新や東京ヴェルディ内定の12番・楠大樹といった経験豊富な攻撃陣を次々と投入。チャンスをうかがうが、国士大の安定した守りを崩すことができない。すると78分、国士大は左サイドの7番・飯島の浮き球パスを32番・大西が11番・古川真人へと繋ぐ。11番・古川は、ドリブルでゴール前に侵入すると、そのまま右足を振り抜き、シュートを豪快に突き刺して追加点。国士大がリードを2点に広げ、そのままタイムアップ。

 ともにインカレ出場が決まっている中での一戦は、国士大が複数得点を挙げる完勝。この勝利で国士大は最終順位をひとつ上げ、6位でリーグを締めくくった。一方、無得点で黒星を喫した桐蔭大は最終順位4位でリーグ終了となった。


Pickup Match


東洋大学 2-3 法政大学 @日本体育大学横浜・健志台キャンパスサッカー場


 インカレ出場権、残り1枠を争う東洋大学(勝点31・6位)と法政大学(勝点33・5位)。5位と6位の直接対決。

 勝ったほうがインカレ出場権を手にする直接対決は、試合序盤から東洋大がペースを握った。東洋大は24分、25番・山之内佑成が6番・瀬畠義成へとボールを供給。6番・瀬畠がアーリークロスを入れると、これに9番・室井彗佑が反応。DF2人を置き去りにして相手GKと1対1の場面を作ると、落ち着いてループシュートを決め東洋大が先制する。法大もその直後の25分、26番・中川敦瑛がボールを奪い、左サイドの裏に抜け出した7番・若林龍にスルーパス。7番・若林がペナルティーエリア内に侵入してクロスを上げると、25番・吉尾虹樹が右足で合わせる。しかし、これは東洋大25番・山之内が身体を張った守備でゴールを許さない。すると今度は東洋大が追加点を狙う。30分、8番・高柳郁弥が混戦からこぼれ球を奪取。左サイドでボールを要求していた9番・室井にパスを送ると、9番・室井が左足を振り抜く。だがシュートは枠内には飛ばず追加点とはならない。その後は互いに譲らず、東洋大が1-0とリードしたまま前半を終える。

 後半、先にスコアを動かしたのはまたもや東洋大だった。52分、東洋大は26番・稲村隼翔が最終ラインから一気に前線へとロングキックを放つ。このボールの処理に法大GKが手間取ったところを、東洋大の9番・室井が見逃さずボールを奪取。そのまま無人のゴールに流し込み、東洋大が追加点。1部リーグ得点ランキングトップ、9番・室井の2得点で、東洋大がインカレ出場を大きく引き寄せた。しかし、ここから法大が反撃に転じる。73分、法大は途中出場の8番・渡邉綾平が左サイドからクロスを入れる。ボールはワンバウンドしたものの、26番・中川が頭で合わせて1点返す。このゴールで流れを掴んだ法大は81分、DFの4番・高嶋修也から供給されたロングボールを、7番・若林が左サイドで胸トラップ。ボールを収めて左足を振り抜く。シュートはポストに当たったが、そのままゴールに吸い込まれて法大が同点に追いつく。引き分けで終われば、上位の法大がインカレ出場権を獲得する。勝つしかない東洋大は、試合終了間際に獲得したコーナーキックにGKの22番・前田宙杜も前線に上がって攻撃に参加。だが、ゴール前の混戦の中、法大は39番・相澤デイビッドが頭で弾いたクリアボールを、26番・中川が拾ってカウンター。26番・中川は、ハーフウェーライン付近から無人となった相手ゴールに狙い済ましたシュートを放ち3点目を挙げる。法大が最後の最後に逆転に成功し、2-3で試合終了。

 後半中盤までは2-0とインカレ出場に近づいていた東洋大だったが、リードを守りきれずに逆転負け。最終順位も7位に後退し、悔しさの残る形で1部リーグ復帰シーズンを終えた。一方の法大は大逆転勝利でリーグ戦を締めくくると同時に、関東地区最後のインカレ出場権を掴み取った。




拓殖大学 4-1 早稲田大学 @スポーツ日大アスレティックパーク稲城サッカーフィールド


 前節5失点での大敗から立ち直り、最終戦を勝利で終えたい拓殖大学(勝点28・8位)と、2部リーグへの降格が決まったものの、最終戦に勝利し良い形で来季に臨みたい早稲田大学(勝点14・12位)の一戦。

 試合は両チーム前線からの激しいプレスで、一進一退の攻防が続く。最初に決定機を迎えたのは早大。24分、7番・安斎颯馬が右サイドからドリブルでカットイン。ペナルティーエリア手前から左足でコントロールシュートを放つ。しかしこれは拓大GK、1番・高麗稜太がビックセーブで防ぐ。拓大も36分、11番・加藤悠馬が左サイドを突破しグラウンダーのクロスを入れる。これをペナルティーエリア内中央でパスを受けた14番・浅倉廉がシュートを放つが、早大ディフェンス陣が体を張って防ぐ。その後も両チーム集中した守備でチャンスは生まれず、スコアレスで前半を終える。

 後半は、立ち上がりから拓大が早大ゴールに迫る展開となった。そんな中、53分に拓大が動く。18番・三浦敏邦が3番・関根大輝のヘディングパスに抜け出してダイレクトでボレーシュートを放つと、これがゴールに突き刺さり拓大が先制する。今季大ブレイクの18番・三浦はこれで11ゴール目となり、得点王争いに喰いつく。しかし59分、今度は早大が動いた。10番・植村洋斗のロングスローを2番・平瀬大が頭で逸らし、最後は18番・駒沢直哉が頭で合わせて同点に追いつく。その後は拮抗したゲーム運びとなったが、75分に拓大が勝ち越し点を挙げる。拓大はゴール前でフリーキックを獲得すると、10番・日野翔太のキックをファーサイドの20番・照井佑亮が頭で合わせてスコアを2-1とする。拓大はさらに88分、7番・鏑木瑞生からのパスを11番・加藤が右サイドで受け、ワントラップから右足を振り抜く。シュートは、相手GKの股を抜け、そのままゴールに吸い込まれて3点目。勢いに乗った拓大の攻撃は止まらず、アディショナルタイムに突入した90+2分にも、30番・酒匂駿太が右サイドをドリブルで駆け上がってクロスを入れる。18番・三浦がこれに合わせるが、シュートはうまくミートしない。しかし、途中出場の19番・松井豊が、そのこぼれ球を冷静にゴールへと流し込む。大怪我から戻ってきたレフティーが、試合を決定づける4点目をもたらし、4-1で試合は終了。

 拓大が自慢の攻撃力を発揮し最終戦を勝利で終えた。一方早大は1部リーグ最下位でのフィニッシュが決定した。


筑波大学 2-1 流通経済大学 @流通経済大学龍ケ崎フィールド


 前節にインカレ出場を決め、最終節を勝利で締めくくりたい筑波大学(勝点34・4位)と、引き分け以上で自力残留、敗戦の場合も駒澤大学が引き分け以下で1部リーグ残留が決まる流通経済大学(勝点23・9位)の対戦。

 茨城県チームの誇りを懸けて戦う注目の一戦、“茨城ダービー”。多くの応援部員と観客が駆け付け、会場全体が水色と赤に染まる中でキックオフの笛が鳴る。この試合の結果で1部リーグ残留が決まる流経大は、立ち上がりからエネルギー全開で筑波大ゴールに迫る。13分、流経大は11番・加瀬直輝のロングボールに19番・宮田和純が反応。19番・宮田が前線で落としたボールを、14番・熊澤和希がダイレクトでミドルシュート。強烈なシュートは枠を捉えたものの、筑波大GK・髙山汐生が腕一本のスーパーセーブでピンチを凌ぐ。するとこのプレーで勢いに乗った筑波大は22分、ペナルティーアーク付近に抜け出した6番・瀬良俊太がボールをキープ、そのまま8番・竹内崇人にボールを預ける。8番・竹内は相手DF2枚を引き付けて、シュートを打つと見せかけてゴール前の6番・瀬良にボールを戻すと、6番・瀬良が滑り込みながら右足で合わせる。相手GKも反応したが、わずかに届かずシュートはゴール左隅へ。筑波大が先制点を挙げ、1-0で前半は終了。

 後半も立ち上がりから筑波大が攻撃を仕掛ける。筑波大は開始早々に14番・田村蒼生が左サイドでボールを受け、ドリブルで相手陣内深くまで侵入してコーナーキックを獲得する。13番・角昂志郎のクロスに8番・竹内が頭で合わせるが、シュートはゴールわずか上へ。すると今度は流経大にチャンスが訪れる。59分、交代したばかりの10番・齊藤聖七がドリブルでボールを運び、ゴール前に抜け出した20番・川畑優翔にパスを送る。20番・川畑が入れたクロスは相手DFがクリアするものの、クリアしきれず、こぼれたボールを6番・藤井海和が押し込んで流経大が同点に追いつく。シーソーゲームの様を呈してきた茨城ダービーだが、今度は筑波大にチャンス。70分、筑波大は4番・森侑里のパスを受け、6番・瀬良がターンで前を向きペナルティーエリア内に抜け出した11番・和田育にパス。11番・和田のシュートは、流経大の23番・田口空我の身体の張った守備で阻止するものの、13番・角がこぼれ球を拾い、角度のない位置からシュートを放つ。これがゴール左のネットに突き刺さり、再び筑波大がリードを奪う。流経大もボールを保持しながら果敢に筑波大ゴールに迫るが、再度ゴールをこじ開けることはできず、2-1で試合終了。

 勝点3を手にした筑波大は順位をひとつ上げ、最終順位3位でリーグを終えた。最終戦に敗れた流経大だが、駒大が順天堂大学と引き分けたため1部リーグ残留が確定。2022年の茨城ダービーは前期2-2、後期2-1と、筑波大の1勝1分で幕を閉じた。これで直近10年間のリーグ戦での戦績は6勝6敗4分けと、五分の結果に。来年の茨城ダービーもさらに白熱した試合展開になるだろう。




駒澤大学 1-1 順天堂大学


 1部リーグ残留には勝利が絶対条件となる駒澤大学(勝点20・10位)と、前節の結果によって2連勝も届かず、2部リーグへの降格が決まっている順天堂大学(勝点16・11位)の一戦。

 試合序盤は、両チーム互角の展開となった。駒大は189cmの長身FW19番・松本ケンチザンガをターゲットにロングボールを多用。対する順大は、キャプテン17番・寺山翼を中心に細かくパスをつなぐ。最初にシュートを放ったのは駒大。12分、19番・松本のシュートのこぼれ球に7番・須田晃輝が反応。左足でシュートを放つが、ボールは枠の外へ。すると順大が徐々に自分たちのペースを掴み始め、33分、11番・小林里駆が駒大DFを引き付け、フリーの10番・塩浜遼へパス。これを豪快に左足で合わせるが枠を捉えることができない。攻撃のリズムを掴んだ順大は、前半終了間際にも大きなチャンスを迎える。44分、9番・岩井琢朗がハーフウェーライン付近からペナルティーエリア付近までドリブルで突破。駒大DFを翻弄すると、最後は右足で狙い澄ましたシュート。だが美しい弧を描いたシュートはバーを直撃。先制点とはならず、0-0で前半を終えた。

 順大は後半開始早々にもチャンスを迎える。50分、2番・後藤裕二のグラウンダーのクロスを、12番・名須川真光がゴール前で受けて反転。放ったシュートは、しかしゴール右に外れる。決定機を決めきれない順大だったが、54分に24番・金子遼太郎、11番・小林、10番・塩浜とつなぎ、最後は塩浜がペナルティーエリア外から右足を振り抜く。低く速いシュートがニアに突き刺さり、順大がついに先制点を獲得。1部残留のために勝つしかない駒大は81分、14番・髙橋優斗に代えて11番・ウォーモハメッドを投入。快速FWの投入で、流れを変えようと試みる。すると88分、その11番・ウォーが、同じく途中出場の9番・本吉利安のヘディングパスに抜け出してシュート。しかし、これはGKの正面に飛び、キャッチされてしまう。試合はアディショナルタイムに突入、0-1終了するかと思われた90+1分に駒大が意地を見せた。6番・篤快青のクロスに、ファーへと走り込んだ20番・野村天真が頭で叩き込み、土壇場のゴールで駒大が同点に追いつく。なんとか勝ち越したい駒大は、残るわずかな時間にもゴール前へとボールを入れてシュートに持ち込むが、ここでホイッスルが鳴り1-1で試合終了。

 この試合の結果により、駒大の10位が決定。駒大は1部リーグ参入プレーオフに回り、2部リーグ3位の東海大学と1部リーグの座を賭けて対戦することとなった。決戦は11月26日(土)、味の素フィールド西が丘。1部残留か、2部降格か。すべてはその1戦で決まる。一方、順大は後半のアディショナルタイムに失点を許し、2部降格が決定した今季の戦いを象徴するようなリーグ終幕となってしまった。


明治大学 4-0 東京国際大学 @味の素フィールド西が丘


 前節に優勝を決めたものの、開幕戦で惨敗を喫した相手に雪辱を誓う明治大学(勝点45・1位)と、優勝には届かなかったものの最後に王者に一矢報いたい東京国際大学(勝点41・2位)の一戦。

 インカレに向けて弾みをつけたい両チームの立ち上がりは、東国大がペースを握る展開となった。東国大は11番・師岡柊生を起点に攻撃を組み立て、6分には15番・村木龍晟がチャンスを迎えたものの、シュートはミートせず。すると、明大が徐々にボール奪取の機会を増やし、24分には10番・佐藤恵允がしたたかなパスカットから、前に出た相手GKをかわしてそのままゴールに流し込む。その後は両チーム素早い展開でシュートチャンスを作るものの、ゴールにはつなげられず明大が1点リードのまま試合を折り返した。

 拮抗するかと思われた試合の流れを変えたのは、後半開始直後の46分だった。明大は右サイド深くのスローインから、2番・福田心之助がドリブルでペナルティーエリア付近まで侵入。上げたクロスに、27番・島野怜がヘディングシュートを叩き込んで追加点を獲得する。明大はさらに55分、6番・松原亘紀がボールをキープすると、左サイドを抜け出した14番・熊取谷一星へ。14番・熊取谷はそのままカットイン、ペナルティーアーク付近から送ったシュート性のパスを、11番・正田徳大がコースを変えて、そのままゴールに押し込む。後半開始後、わずか10分で明大がリードを3点差に広げる結果となった。対する東国大も、途中出場の24番・竹間永和を中心に明大ゴールに迫るが、得点には結びつかない。逆に明大はその後も攻勢を増し、67分には5番・林幸多郎がハーフウェーライン付近から鮮やかなスルーパス。これをペナルティーエリア内に抜け出した10番・佐藤が受け、冷静に流し込んでダメ押しの4点目。その後も盤石な試合運びで東国大の反撃を許さなかった明大が、4-0の完勝でリーグ戦を締めくくった。

 開幕戦で0-4の完敗を喫していた明大は「4-0以上で勝たなければ本当に優勝したとはいえない」(2番・福田)との言葉どおり、4-0で有言実行の勝利。攻撃に力を入れていたという今季を象徴するような圧勝で、東国大に雪辱を果たした。一方、東国大は58分に17番・板倉健太が2枚目の警告で退場したため不利な状況に追い込まれたものの、明大ゴールに迫るシーンも多く2位の意地を見せつけた。

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