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JR東日本カップ2020 第94回関東大学サッカーリーグ戦・1部第5節マッチレポート

2020/08/05


 『JR東日本カップ2020 第94回関東大学サッカーリーグ戦【前期】』1部リーグ第5節は、8月1日(土)に全6試合が行われた。


法政大学 対 駒澤大学 @流通経済大学 龍ケ崎フィールド


 前節は大量5得点で快勝。勢いにのり、今節も大勝を狙う法政大学(勝点7・暫定3位)と、前節は3点を取りながらも引き分け、今季初勝利が遠い駒澤大学(勝点1・暫定10位)の一戦。

 試合は、開始10分に動いた。駒大はいい位置でボールを奪うと7番・荒木駿太と11番・米田泰盛が立て続けにシュートを放つ。どちらも法大のGK1番・中野小次郎がセーブするが、こぼれ球を見逃さなかった駒大の10番・薬真寺孝弥が冷静に押し込みゴール。10番・薬真寺の2試合連続ゴールで駒大が先制した。追いつきたい法大は持ち前のポゼッションサッカーでゴールに迫るが、なかなか得点につながらない。しかし前半終了間際の43分、法大が細かなパスでゴール前を崩すと、17番・田中和樹のクロスが駒大DFの手にあたり、法大がペナルティーキックを獲得。キッカーの9番・平山駿が、開幕から5試合連続となるゴールを沈めて、試合を振り出しに戻した。

 1-1で迎えた後半、試合を先に動かしたのはまたも駒大だった。56分、29番・宮崎鴻がミドルシュート。法大GK、1番・中野が弾くが、そのこぼれを7番・荒木が頭で折り返し、最後は11番・米田がさらに頭で押し込んで再びリードを奪う。しかしその5分後の61分、法大も巧みなパス回しから10番・長谷川元希のパスに抜け出した7番・竹本大輝が同点弾。スコアを2-2とする。だが今節こそ勝ち切りたい駒大は67分、7番・荒木の大胆なクロスに、27番・島崎翔輝がダイナミックに頭で合わせて3度目となるリード。ところが、法大も粘り強くチャンスを狙う。78分、法大はコーナーキックから5番・宮部大己が放ったシュートのこぼれ球を、9番・平山が押し込んで、こちらも3度目となる同点ゴールを決める。結局、このシーソーゲームは最後まで決着がつかず、3-3のまま試合は終了した。

 法大はみたび駒大にリードを許しながらも、9番・平山の5節連続となるゴールなどで追いつき、辛くも勝点1をゲット。一方、駒大は前節に続く点の取り合いを、あと一歩のところで制することができず、2節続けての引き分けとなった。


明治大学 対 早稲田大学 @流通経済大学 龍ケ崎フィールド


 開幕4連勝で今季も無類の強さを誇る絶対王者の明治大学(勝点12・暫定1位)と、延期となった1試合を除き、同じく開幕3連勝中で王者に挑む早稲田大学(勝点9・暫定2位)の一戦。

 天王山の首位攻防戦。両チームにとって優勝争いを占う大事な一戦は、早くも第5節で迎えることになった。試合は序盤から明大がボールを保持する時間帯が続いた。12分、10番・小柏剛がサイド突破からクロスを上げると11番・佐藤凌我が飛び込みシュート。相手GKに弾かれるものの、こぼれ球を13番・稲見哲行が詰め、明大が幸先よく先制点を挙げる。対する早大は、前線から圧力をかけてくる明大の守備に手を焼き、なかなか攻撃の形が作れない。中盤を過ぎてからは、互いに堅い守備陣を中心に展開し、決定機を迎えることなく1-0で試合を折り返した。

 後半に入っても試合は明大のペースのまま進んだ。53分には、素早いパスワークから中央を突破した10番・小柏が決定機を迎えるが、ここは早大のGK1番・山田晃士のビッグセーブ。明大は追加点を決めることができない。一方、早大も次第に流れを掴みはじめ、8番・田中雄大や9番・梁賢柱を中心に相手ゴールに迫る。試合終了間際には、後半から出場の10番・加藤拓己が、右からのクロスに合わせるが、明大のGK1番・早川友基が抑えてゴールならず。早大は攻める姿勢を貫き続けるものの、得点を奪えずに1-0のままタイムアップ。

 今節注目の首位攻防戦は、王者・明大が早大を下し全勝対決をものにした。これで唯一の全勝チームとなった明大は、早くも首位独走態勢に突入。一方、早大は開幕4戦目にして初の黒星を喫する結果に。それでも、1試合少ないながらも2位をキープしており、首位奪還のチャンスはまだまだありそうだ。


中央大学 対 慶應義塾大学 @RKUフットボールフィールド


 攻守が噛み合わず、なかなか波に乗れない中央大学(勝点4・暫定6位)と、前節は延期により2週間ぶりの試合となった慶應義塾大学(勝点4・暫定4位)、同勝点同士の一戦。

 前半は中大が得意のパスサッカーで主導権を握る展開となった。スタメン出場の25番・山﨑希一、26番・田邉光平の両ルーキーも攻撃にうまく絡みながら、慶大ゴールに襲い掛かる。しかし、慶大も集中したディフェンスでゴールを死守。中大に決定機を作らせない。それでも36分には、中大の10番・大久保智明が中央でボールを受け、相手をかわしてシュート。しかしこれはわずかにゴールを左に外れ、得点とはならなかった。対する慶大は42分にカウンターのチャンス。最後は10番・松岡瑠夢がドリブルからミドルシュートを放つも、こちらも中大のGK1番・飯吉将通のセーブに阻まれる。前半は互いに得点には至らず、スコアレスで試合を折り返した。

 前半は押し込まれる時間の長かった慶大だが、後半から勝負に出た。ハーフタイムには3日前にJリーグに出場した山口内定の14番・橋本健人、55分には9番・古川紘平を投入し、攻勢に出る。すると62分コーナーキックのチャンスを得ると、14番・橋本のボールに9番・古川が頭で合わせて先制する。続く68分には、前半から狙っていたカウンターから決定機を演出。最後はフリーでペナルティーエリアに入ってきた14番・橋本が決めて、さらにリードを広げる。反撃に出たい中大だったが、前がかりになったところを慶大に返り討ちにされてしまう。88分、またもカウンターから14番・橋本が次々と中大の守備をかわすと、9番・古川にラストパス。これを受けた9番・古川が冷静に決めて試合を決定づける3点目をマーク。0-3のまま試合は終了した。

 途中出場の選手が躍動した慶大が、今季初のクリーンシートで2勝目を挙げた。対する中大はこれで3戦白星なし。序盤は複数ゴールを挙げていただけに、2試合連続で無得点なのも気になるところだ。


筑波大学 対 専修大学 @RKUフットボールフィールド


 今季初戦となった前節の明治大学戦は完敗を喫した筑波大学(勝点0・暫定12位)と、第1節以来勝利が遠のいている専修大学(勝点3・暫定8位)の一戦。

 試合は前半に大きく動いた。開始早々、筑波大が先制に成功する。6分、13番・和田育が高い位置でボールを奪ってラストパスを送ると、17番・加藤匠人がシュート。左足で冷静に沈める。18分には早いリスタートから9番・小林幹がチャンスを作ると、13番・和田がミドルシュートを放つ。これは惜しくもポストに嫌われるが、9番・小林がこぼれ球を押し込んで2-0とリードを広げた。対する専大は相手の中盤に激しくプレッシャーをかけるも、ボールを奪えず相手ゴールに迫ることができない。それでも27分、15番・林一輝のパスに18番・吉田和拓が反応。裏に抜け出し、相手を背負いながらシュートを放つが、これは筑波大のルーキー、GK30番・髙山汐生に阻まれてしまう。34分には8番・冨山大輔がドリブルで持ち上がり、最後は35番・樋口大輝が左足でシュート。しかし、これも筑波大GK30番・髙山がセーブ。すると終了間際の44分、今度は筑波大がカウンターのチャンスを迎える。5番・井川空が持ち上がると、右サイドの2番・山原怜音にパス。2番・山原がワンタッチで折り返すと、最後は13番・和田が合わせゴール。筑波大がリードを3点差に広げる。筑波大は前半だけで11本ものシュートを放って専大を圧倒し、3-0で前半を終えた。

 まず1点を返したい専大は後半から20番・鳥羽隼と、これがデビュー戦となった34番・村上千歩をピッチへと送り出す。すると49分、敵陣深くまで押し込むと、最後は34番・村上がシュート。こぼれ球に20番・鳥羽が反応するも、筑波大の体を張ったディフェンスを前にゴールには至らない。57分には8番・冨山が反転して相手をかわすと、ドリブルからシュート。しかしわずかに枠を捉えきることができない。対する筑波大も67分、途中出場の27番・瀬良俊太が決定機を迎えるが、専大5番・坂西望のブロックに阻まれて、こちらもゴールならず。後半も互いにチャンスを演出するが、ゴール前の精度を欠き、3-0のままタイムアップとなった。13番・和田が1ゴール1アシストの活躍で、前半に3得点を挙げた筑波大がうれしい今季初勝利。一方の専大はこれで3連敗。今季初の無得点と、完敗を喫する結果となった。


桐蔭横浜大学 対 順天王大学 @RKUフットボールフィールド


 開幕戦から勝利が遠のき、今節こそ勝点が欲しい桐蔭横浜大学(勝点3・暫定9位)と、リーグ初戦となるこの試合を制し、次節以降につなげたい順天堂大学(勝点0・暫定11位)の一戦。

 これが今季リーグ初戦となる順大は慎重な立ち上がり。対する桐蔭大は相手の出方を探るような、静かなスタートとなった。連敗を喫している桐蔭大は前節から大きくポジションを入れ替えてこの一戦に臨む。すると10分、混戦から抜け出した桐蔭大の6番・橘田健人の折り返しがペナルティーエリア中央に。それを2番・浅野嵩人がダイレクトで合わせるが、これはわずかにゴール上。その後も前線からプレスをかけ続け、積極的にセカンドボールを拾う桐蔭大が多くのチャンスを作る。一方、押され気味だった順大も27分、ゴール前で細かくパスを繋ぐと28番・白井海斗の落としに18番・大森真吾がワントラップからやや巻き気味のシュートを放つ。しかしこれは桐蔭大GK1番・早坂勇希に弾かれてしまう。その後のコーナーキックでも、3番・三國スティビアエブスが頭で合わせるなどチャンスはあるものの、ゴールネットを揺らすことができない。そしてその後は再び桐蔭大が積極的な裏への抜け出しを見せるも、得点を決めることはできず、スコアレスのまま試合を折り返した。

 後半に入ると前半と打って変わって順大が主導権を握るが、ゴールは生まれないまま。すると66分、両チームベンチが一気に動く。順大は16番・小林里駆、35番・林勇太朗の1年生2人を送り出し、点を獲りに行く姿勢を明確にする。一方、流れを変えたい桐蔭大は俊足FWの26番・山田新らを投入。26番・山田は投入早々の74分、スピードあるドリブルでゴール前に迫るも得点にはつながらず。試合は両チーム無得点のアディショナルタイムに突入し、このまま試合が終了するかと思われた。しかし90+6分、裏へと抜け出した桐蔭大26番・山田がペナルティーエリアに侵入すると、順大のGK1番・佐藤久弥がこれをファウルで止め、桐蔭大がペナルティーキックを獲得。26番・山田が自らゴール左に蹴り込み、90+8分桐蔭大が貴重な1得点を獲得。その直後にタイムアップの笛が鳴り、最後まで果敢に攻めた両チームの戦いは1-0で終了した。




立正大学 対 国士舘大学 @RKUフットボールフィールド


 前節は連勝のチャンスを逃し、無得点に終わった立正大学(勝点4・暫定7位)と、駒澤大学と3-3の激闘を繰り広げた国士舘大学(勝点4・暫定5位)。ともに前節は引き分けたチーム同士の一戦。

 開始早々、まずチャンスを作ったのは国士大だった。右サイドでボールを持った36番・布方叶夢がドリブルから左足で強烈なシュートを放つ。しかし、これは惜しくもゴール上に外れる。その後もしばらく国士大がボールを支配し、10番・松岡大智がドリブルで切り込んでシュートを放つものの、ゴールネットを揺らすことはできない。再三のチャンスを逃した国士大に対し、立正大は堅い守備から確実にボールをつなぎ、次第に主導権を奪いはじめる。国士大DFの背後に抜け出した13番・坂井剛がシュートを放つも、惜しくもクロスバーを叩きゴールならず。しかし、このシュートから勢いをつかみ始めた立正大は26分、左サイドで13番・坂井が、この試合が大学デビュー戦となる35番・榊原杏太とのワンツーで抜け出し、クロスをあげる。そのボールに34番・冬至直人がダイレクトで合わせ、立正大が先制する。

 後半に入ると、追いつきたい国士大が攻め続ける展開となった。11番・梶谷政仁にボールを集め、11番・梶谷からのパスを受けた7番・澁谷や10番・松岡がシュートを放つも、ゴールを決めることができない。国士大は61分、7番・澁谷に代わって9番・新井晴樹を投入。前節1ゴール1アシストの9番・新井は、その俊足を生かしてゴールに迫るが、立正大の堅い守備を破れず、1-0で試合終了。国士大は後半だけで7本ものシュートを放ったが、決めきることができずノーゴールで90分を終えた。一方、立正大は前半に挙げた1点を守り抜き、今季2勝目を挙げた。





 次節の第6節は8月9日(日)に全6試合が行われる。15:00から桐蔭横浜大学と筑波大学、立正大学と法政大学、明治大学と順天堂大学の試合が行われ、17:30から駒澤大学と慶應義塾大学、中央大学と早稲田大学、専修大学と国士舘大学がそれぞれ対戦する。

 今節から順大がリーグ戦に参加し、ついに1部全12チームが顔を揃えた。さらなる盛り上がりに期待したい1部リーグ戦。開幕4連勝の明大は、同じく全勝の早大を下し連勝を5に伸ばした。これで唯一の全勝チームとなり、昨季に続いて早くも独走状態に入りつつある。一方、今節で初戦を迎えた順大は、2戦目となる明大戦で王者に臨む。初勝利でチームを勢いづけられることができるか。注目の一戦となりそうだ。また、昨季2部リーグ優勝を果たした慶大は、今節中大相手に3-0で快勝。暫定ながら4位と、1部の舞台でも好調ぶりを発揮している。次節は未だ勝利のない駒大と対戦。2試合連続で引き分けながら、6得点を挙げている駒大は、決して油断のできない相手。難しい試合となるだろう。第6節も、どのチームにとっても負けられない試合が続出しそうだ。
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