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JR東日本カップ2019 第93回関東大学サッカーリーグ戦・1部第2節マッチレポート

2019/04/23


 『JR東日本カップ2019 第93回関東大学サッカーリーグ戦』1部第2節は、4月13日(土)に3試合、4月14日(日)に3試合が行われた。


駒澤大学 対 立正大学 @熊谷スポーツ文化公園陸上競技場


 開幕戦の大敗を、今節の勝利で払拭したい駒澤大学(勝点0・12位)と、昨季王者の早稲田大学を倒した勢いで連勝を目指す立正大学(勝点3・2位)の一戦。

 試合は、開始と同時に立正大が多くのチャンスを作る展開となった。立正大は8分、GKの12番・渡辺聖也からのパントキックを16番・近藤拓海が受けて7番・梅村豪へとパス。7番・梅村のロングキックによるサイドチェンジを18番・平松昇が受けると華麗なテクニックで相手をかわしてシュート 。このシュートが決まり、立正大が早々に先制点を挙げる。試合はその後も立正大のペースで進み、駒大は押し込まれる時間帯が続き前半は終了。

 しかし後半は駒大が粘りを見せた。61分、駒大は10番・薬真寺孝弥がシュート。これは立正大のGK、12番・渡辺が好セーブで防ぐが、こぼれ球を駒大の14番・米田大介がヘディングシュート。これもバーに阻まれるものの、10番・薬真寺が再度シュートを放ち、今度こそゴールを押し込む。同点に追いついた駒大は勢いに乗り、その6分後の67分、直接フリーキックからのクリアボールを4番・真下瑞都が左足で合わせて逆転に成功する。前半とは逆に、後半は駒大が主導権を握り、立正大の攻撃を防ぎ切るとそのまま試合終了。2-1で駒大が逆転勝利による初勝利を挙げた。


順天堂大学 対 流通経済大学 @中台運動公園陸上競技場



 開幕勝利に続く連勝を狙いたい順天堂大学(勝点3・4位)と、前節は終了間際の得点で勝点を分け合った流通経済大学(勝点1・6位)の一戦。

 試合は立ち上がりから順大がペースを握り、10番・旗手怜央を起点に流経大ゴールを脅かす。一方の流経大は球際の強さを生かしてこれに対応。インテンシティの高い試合展開が予想された。すると38分、順大にチャンスが訪れる。16番・長倉幹樹の鋭い縦パスを受けた15番・大谷京平がカットインからシュート。これが流経大DFにあたり、ボールはゴールに吸い込まれる。順大に先制を許した流経大はその後、11番・満田誠を中心にカウンターを狙うが、得点には至らない。結局、1-0のまま前半を終了した。

 順大は後半開始直後にも加点。49分、順大は10番・旗手が左サイドを突破。「(16番・長倉)幹樹が中に入っていてマイナスの位置にいたので、自分が行くよりも中に上げたほうが効果的だと思った」(10番・旗手)と上げたクロスに16番・長倉が右足で合わせて追加点。しかし、ここから流経大の反撃が始まる。流経大は途中出場のルーキー、27番・加瀬直輝や25番・熊澤和希らを投入して攻撃を活性化させると、終了間際の82分、右サイドの27番・加瀬のクロスに7番・菊地泰智が右足で合わせゴール。1点差に詰め寄り、85分には流経大の14番・安居海渡が倒されてペナルティーキックを獲得。同点に追いつく絶好のチャンスとなったが、キッカーの5番・宮本優太が放ったシュートはゴール左下のポストを叩きゴールならず。結局、試合は2-1のまま試合は終了し、順大が開幕2連勝を飾った。

 前節に続き、今節も決勝点のお膳立てをした順大の10番・旗手は「勝てているということが一番大きい」とコメント。「もちろん結果だけではなく内容も突き詰めていかないといけないとは思うが、リーグが開幕してまだ2試合目。1年生がこれだけ出ていて、自分たちも彼らに合わせることができているのはいいと思う」とチーム状況に"合格点"を与えた。ただし、1年生たちには「もっと、自己満足じゃないかというくらいガツガツやっていい」との注文も。自身も1年次から試合に出ているだけに、新人をバックアップしつつその勢いを勝利に結びつける自信をのぞかせた。一方、あと一歩が届かず今節も初勝利を逃した流経大だが、中野雄二監督は「負けたけれど、こういう試合をやっていれば優勝の目指せる」と明るい表情。「前半は(10番・旗手)怜央を気にしてラインを下げすぎたが、後半に修正してギアを上げたらあれだけの試合ができる」と、後半の試合運びを評価。「前からボールを奪って動かせる力は、関東のどのチームよりもある」と断言。主将の4番・本村武揚も「去年よりもチームが若返っているので、全体的にアグレッシブ」と手応えを感じている様子だ。しかし「その分、自分も含めた4年生がまだ頼りない」との自省も。課題を修正し、次節・明治大学戦で待望の初勝利につなげたい。



専修大学 対 中央大学 @AGFフィールド


 開幕戦は流通経済大学との打ち合いで引き分けに終わり、今節こそ勝利したい専修大学(勝点1・6位)と、1部リーグ昇格の勢いのままに連勝を目指す中央大学(勝点3・3位)の一戦。

 試合は前半立ち上がり早々に動いた。4分、中大のキャプテン、7番・宮城和也のショートコーナーから8番・大久保智明がクロスを上げると、これを4番・安部崇士が頭で叩き込んで先制点を挙げる。専大は13番・鈴木厚太を起点として攻撃を仕掛けるが、前半のシュート数は2と、なかなかシュートまで持っていくことができない。そんな中、前半終了間際の44分には10番・加藤陸次樹のスルーパスに抜け出した8番・大久保がニアにシュートを決め、中大が2点目を挙げて試合を折り返す。

 後半も終始中大ペースで試合が進んだ。右サイドでは中大の8番・大久保がキレのあるドリブルからチャンスメイク。専大は後半、3枚の交代カードを使い切るも、前半と同様に中大の勢いを止めることができない。スピーディーな攻撃と技術で専大を圧倒した中大が2点のリードを守って勝利し、開幕からの2連勝で1部リーグ首位に躍り出た。


明治大学 対 東洋大学 @味の素フィールド西が丘



 開幕戦では持ち前の勝負強さをみせた明治大学(勝点3・4位)と、対照的に開幕戦で完封負けを喫した東洋大学(勝点0・9位)の一戦。

 前半は明大が試合の主導権を握り、6番・瀬古樹を中心に試合をコントロール。左サイドハーフの8番・森下龍矢、右サイドハーフの23番・岡庭愁人の両サイドからのクロスから多くのチャンスを作っていく。しかし、東洋大のゴール前にはGKの1番・松本健太が立ちはだかり、明大の猛攻も得点にはつながらない。対する東洋大は、明大の素早いプレスに苦しみ、思うように攻撃できずにシュートを1本も打つことができないまま前半を終えた。

 両者無得点のまま始まった後半も、明大ペースで試合が進んだ。なかなかゴールに結び付けられない明大は、58分に10番・小柏剛、66分に2番・中村帆高を投入。この交代で、またひとつ攻撃のスイッチが入った明大は、78分に8番・森下がドリブルで、ペナルティーエリアに侵入。しかし東洋大守備陣も必死にクリア。ところが、そのクリアボールを11番・佐藤亮がダイレクトで押し込み、ついに明大が先制する。追いつきたい東洋大は、明大のミスを誘ってカウンターを仕掛けるも、明大の堅い守備の前にゴールすることができない。1-0のまま試合は終了し、先制点を守りきった明大が勝点3を獲得。2試合連続の無失点勝利で、順位をひとつ上げた。



筑波大学 対 桐蔭横浜大学 @味の素フィールド西が丘



 開幕戦で5得点を挙げ、大勝を収めた筑波大学(勝点3・1位)と、前節は無得点に終わった桐蔭横浜大学(勝点0・9位)の一戦。

 試合は立ち上がりから桐蔭大が積極的に攻撃を仕掛ける展開となった。10番・鳥海芳樹、8番・イサカゼインの両ワイドを中心とした効果的な攻撃で筑波大ゴールを脅かす。桐蔭大は27分、6番・橘田健人、5番・岩下航とつないで中央を崩すと、最後は11番・下村司が左足でシュートを突き刺し、桐蔭大が先制する。対する筑波大は、10番・高嶺朋樹を中心としたポゼッションで攻撃を組み立てるも、なかなかシュートチャンスまま前半を終える。

 桐蔭大リードで始まった後半の立ち上がりは、一転して筑波大が攻勢に。6番・渡邊陽、8番・生地慶充、15番・池谷祐輔と立て続けにシュートを放つが、桐蔭大のGK、21番・早坂勇希がビックセーブを連発し、ゴールすることができない。度重なるピンチを防いだ桐蔭大は、57分に6番・橘田のコーナーキックを3番・遠藤凌が頭で合わせて追加点。0-2とリードを広げる。まずは1点を返したい筑波大は67分、14番・山原怜音と9番・犬飼翔洋を同時に投入。すると、ここから一気に試合の流れが変わり始めた。79分、筑波大は14番・山原が右サイドでドリブルを仕掛けてクロス上げると、そこに飛び込んだ9番・犬飼が頭で合わせて1点を返す。その後も筑波大が攻勢となるが、なかなか追加点を決められない。このまま桐蔭大が勝利すると思われた、アディショナルタイムの90分+3分に筑波大がコーナーキックを獲得。14番・山原の右からのキックを桐蔭大21番・早坂がファンブル。こぼれた球を19番・加藤匠人が頭で押し込み、筑波大が劇的な同点弾を決める。ほどなくして試合は終了。筑波大が土壇場で大きな勝点1を獲得し、一方の桐蔭大は目の前で今季初勝利を逃す痛い勝点1となった。

 追いついた筑波大の小井土正亮監督は「前半、もう少し自信をもってやれればよかったが、後半はふっきれた」と試合を振り返り「チームとしての戦い方に問題はあるが、どういう状況でも戦えるよう成長していけるようになってはいると思う」とコメントした。「2試合を終えて勝点4は悪くない。ただ、今日は失点が立ち上がりのミスとセットプレーからだと思うと、防げなかったのかな、と思うところはある。そこは修正点」と、次節に向けての課題を口にした。桐蔭大にとっては、あまりにも悔しい勝点1。何度となくファインセーブで失点を防いだGKの21番・早坂は「ナイスキーパーと言われるだけではなく、結果に結び付けないと」と悔しそうな表情。「試合は残りわずかという状態で、キャッチしていればマイボールにできたのに。最後の最後でちょっとしたことが失点につながってしまった」と頭を垂れた。それでも「第2節で勝点1を取れたのはよかった。自分たちは毎試合挑戦者の立場だと思っているし、去年の教訓があるからこそ、守備から入るという意識がチームとしてあるのは大きい」と語る。「ナイスキーパーと言われるよりは、シュートを打たれないチームづくりが目標。フィールドプレーヤーががんばってくれているからこそ、GKである自分のところで止められるので、次こそはしっかりと止めたい」と切り替えていた。



早稲田大学 対 法政大学 @中台運動公園陸上競技場


 ともに開幕戦では昨季2部だった相手に不覚を取った、早稲田大学(勝点0・11位)と法政大学(勝点0・8位)の一戦。

 是が非でも今節に勝点3が欲しい両チーム。前節から早大は4人、法大は5人のスターティングメンバーを変更。法大は前節ベンチスタートだったエース18番・上田綺世が名を連ねるなどして試合に臨んだ。試合は立ち上がりから法大がボールを支配し、早大を押し込む展開となった。法大は敵陣内で多くのセットプレーを獲得。ゴール前でチャンスを演出。すると22分、法大はゴール正面約25メートルの位置でフリーキックを獲得。キッカーの18番・上田がゆっくりとした助走から右足を振り抜いて放ったシュートは、鋭い孤を描いてゴール左隅へ。早大のGK、21番・千田奎斗が反応するものの、止めることはできずに法大が先制する。対する早大も、ロングボールをFWの9番・武田太一に集めて反撃を開始。すると、9番・武田が競合いで持ち前のパワーを発揮してボールを収めると、スピードのある2列目の選手にボールを散らしてチャンスを演出。しかし、法大守備陣も的確な対応で、相手に決定的なシュートを打たせない。

 後半は、前半とは真逆の展開になった。早大がボールを保持し、法大は守備のラインを下げてカウンターからの追加点を狙う。法大は49分、59分と立て続けに惜しいシュートを放つがゴールには繋がらず。さらに法大は66分に長身FWの9番・松澤彰、71分にスピードが持ち味の28番・田中和樹を投入してカウンターの圧力を強めていく。85分には18番・上田が裏のスペースに抜け出して相手GKと1対1の状況に。強烈なシュートを放つが、これは早大GK21番・千田の好セーブに阻まれる。早大は試合終盤に敵陣内で多くのセットプレーを獲得するが、全て法大守備陣に封じられ、ついには無念のタイムアップとなった。

 1点を守り切った法大は今季初勝利。一方、前年度王者・早大にとっては痛すぎる連敗スタートとなり、ついに最下位に沈むこととなった。



 次節の第3節は、4月27日(土)にAGFフィールド(味の素スタジアム西競技場)にて明治大学と流通経済大学、筑波大学と東洋大学の試合が行われる。県立保土ヶ谷公園サッカー場で駒澤大学と桐蔭横浜大学が、Shonan BMW スタジアム平塚では専修大学と立正大学がそれぞれ対戦する。また、4月28日(日)には味の素フィールド西が丘にて法政大学と順天堂大学、早稲田大学と中央大学が対戦する。

 今節は、明大、順大、そして2部から昇格の中大が連勝。特に幸先のいいスタートダッシュを切ることとなった中大は首位に躍り出た。対照的に、前年度リーグ覇者の早大はまさかの開幕2連敗。天皇杯予選を挟むため、リーグ戦は1週間の中断期間を経るが、その後は前期の明暗を分けるゴールデンウィークの連戦が始まる。はたして、ターニングポイントを経て前期の折り返しはどのような結果・順位となっているのか。
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