【結果・まとめ】JR東日本カップ2023 第97回関東大学サッカーリーグ戦・2部第11節
2023/07/26
『JR東日本カップ2023 第97回関東大学サッカーリーグ戦』2部リーグ第11節は、7月23日に全6試合が行われた。
2部リーグ第11節 全結果・順位表
2部リーグ第11節まとめ
連勝を果たし下位グループを脱したい立教大学と、前節に第2節以来となる黒星を喫した山梨学院大学の一戦。前半は両者互角の戦いを繰り広げたが、先攻したのは山学大。32分、DFのクリアボールを拾った吉長由翔が、巧みにボールをコントロール。そのままシュートを放ち、山学大が先制する。後半に入ると、立教大は徐々に攻勢を強める山学大に対し思うような攻撃ができない。だが後半に8本ものシュートを放った山学大も、追加点を挙げることはできず0-1で試合終了。前半のゴールを守り切った山学大が勝利し、首位・立正大学との勝点差1を堅持した。
勝点3差で競り合う6位の産業能率大学と7位の早稲田大学。早大はこの試合に勝てば、順位が入れ替わる可能性がある。試合が動いたのは前半終盤の40分。早大は山市秀翔がペナルティーエリア内に侵入し、相手をかわすと絶妙な位置にシュートを突き刺す。早大は続く45+1分にもスローインからチャンスを作り、最後は伊勢航が決めて追加点。0-2で試合を折り返した。産能大も後半の56分に狩野祐真がペナルティーキックを冷静に決めて1-2と詰め寄るが、早大も86分に稲村洋斗がダメ押しの3点目を決めて試合終了。この結果、両チームは勝点16で並んだものの、得失点差により早大が6位に浮上、産能大は順位を7位に下げた。
5位ながら首位を勝点1差で追う駒澤大学と、勝ちきれず8位に沈む順天堂大学の一戦。立ち上がりの4分、駒大はスローインの流れから今井拓人がゴールを決めて早々に先制する。その後は追加点なく試合を折り返した駒大だが、後半始まってすぐの49分、小島心都のコーナーキックに合わせた松本ケンチザンガがヘディングシュートを叩き込んでリードを広げる。駒大は続く72分にも、ゴール前のこぼれ球に反応した鷹啄トラビスがボールを押し込んで3点目を挙げ、順大を突き放した。順大も終盤の87分に梶原豊が1点を返すが、それ以上の反撃はできず試合終了。3-1で駒大が勝利して4位に。依然として勝点1差で首位に追随する。
勝点20で並ぶ2位・日本体育大学と首位・立正大学の2部リーグ首位攻防戦。試合は両チーム積極的に攻撃を仕掛けるが、どちらもスコアを動かせず無得点のまま前半を終えた。しかし、後半は一転。開始早々から動くことになる。まずは46分、日体大の小笠原広将がペナルティーエリア付近で放ったミドルシュートは、クロスバーに当たったものの、そのままゴールへと吸い込まれる。日体大が先制したものの、その後の主導権を握ったのは立正大。82分、立正大は右サイドから宮崎海冬が入れたクロスに、西田結平が頭で押し込み同点に追いつく。さらに85分、吉野陽翔がコーナーキックからヘディングシュートを決め、立正大は3分間で逆転に成功。試合は1-2で立正大が勝利し、立正大が首位防衛を果たした。一方、先制しながらも逆転負けを喫した日体大は5位へと転落。
自動降格圏を脱出すべく2勝目がほしい11位・作新学院大学と上位浮上のきっかけをつかみたい10位・青山学院大学、勝点6差の直接対決。立ち上がりから拮抗した試合は、21分に動く。作新大は片山捷真がハーフウェーライン前からドリブルで一気に突破。ペナルティーエリア前でパスを出すと、これを受けた井出蓮がゴール前で相手をかわし、先制点を挙げる。しかし青学大も39分、森夲空斗がコーナーキックからのヘディングシュートで同点に追いつき1-1に。このまま前半を終えるかと思われたが、45+1分、作新大はハーフウェーライン手前からのフリーキックに、またしても井出蓮が抜け出して右足でゴール。作新大が2-1とリードして試合を折り返す。後半は青学大のペースで進み、後半だけで8本ものシュートを打ち猛攻を仕掛けるが、追加点を挙げることなく2-1のまま試合終了。作新大が待望の2勝目を挙げ、青学大に1ゲーム差に迫った。
第4節以来、7試合無敗の関東学院大学と今季初勝利を目指す亜細亜大学の一戦。試合は立ち上がりから関東大が主導権を握り、15分には芦部晃生が左サイドからペナルティーエリアに侵入。エンドラインぎりぎりのところからマイナスのパスを入れると、これを受けた狩野海晟が左足で合わせて関東大が先制する。関東大は続く36分にも、コーナーキックの流れから沖崎颯が右足を振り抜き追加点。2-0の関東大リードで試合を折り返す。後半も関東大は危なげない守備で亜大の攻撃をシャットアウト。初勝利を目指す亜大だったが、90分をとおしてシュートを1本も打つことができないまま試合終了。2-0で勝利した関東大が、ついに2位に浮上した。
第11節をもってリーグ戦の半分を終えた『JR東日本カップ2023 第97回関東大学サッカーリーグ戦』2部リーグ。折り返し地点で首位に立ったのは立正大学。第6節で首位を奪取すると、以降はずっと首位の座を堅持している。例年以上に大混戦となったのが、2位以下の上・中位グループだ。今節で2位に浮上した関東学院大学は、開幕から3連敗を喫したものの、第4節以降は7勝1分と8戦連続で負けなし。「選手たちの、“まだまだ納得いかない"という気持ちがチームを底上げしている」(奈良安剛監督)との言葉どおり、粘り強くチームを修正・成長しながら首位を狙う。3位の山梨学院大学も注目の存在だ。今季初の関東リーグ昇格を果たした、いわゆる“昇格組"だが、順天堂大学、早稲田大学といった昨年度1部リーグ所属チームに連勝。「あの2試合の勝利が大きかった」(岩渕弘幹監督)とのコメントどおり、以降も上位チームに次々と勝利し、上位グループ入りを果たしている。さらに4位の駒澤大学も関東大、山学大と同勝点で並び、首位を勝点1差で追う。今節の“首位攻防戦"に敗れた日本体育大学は5位に転落。とはいえ、首位とは1ゲーム差と逆転は可能だ。6位の早稲田大学も、延期分となった試合の結果次第ではまだまだ上位を狙える位置にある。ここから抜け出すのは、そして脱落するのはどのチームか。後半戦は、ますます熱い戦いになりそうだ。
