『JR東日本カップ2023 第97回関東大学サッカーリーグ戦』2部リーグ第14節は、8月13日(日)に全6試合が行われた。
2部リーグ第14節 全結果・順位表
2部リーグ第14節まとめ
9位・立教大学はホームに6位・産業能率大学を迎えて対戦。試合は、前半から立教大がチャンスを多く掴んだが、なかなかゴールを決めることができない。しかし前半終了間際の45分、立教大は水野将人が左サイドをドリブルで仕掛けてチャンスを演出。ペナルティーエリア手前からパスを入れると、これを受けた勝亦健太がゴール上部にシュートを突き刺して立教大が先制点を挙げる。対する産能大は、前半シュートを1本も放てないまま。産能大は早いタイミングで選手を入れ替えるなどして流れを変えようとするが、その後は両チーム得点を得ることなく試合は1-0で終了。ホーム5連戦の立教大が最後の試合を勝利で締めくくった。またこの結果、両チームの勝点は19で並ぶことに。立教大は順位を1つ上げて8位、一方の産能大は7位と順位を1つ下げた。
ともに1試合消化の少ない7位・早稲田大学と11位・作新学院大学の一戦。試合は前半から早大が圧倒的な勢いで作新大ゴールに襲いかかる。まずは開始早々の3分、早大は森璃太が左サイドからワンツーで仕掛けると、最後はゴール前の駒沢直哉が決めて先制。20分には、その駒沢のアシストで東廉が追加点を挙げ、さらに33分、43分にも駒沢がネットを揺らし、駒沢が早くも前半でハットトリックを達成する。対する作新大は、シュート2本に終わるなどチャンスを掴めないまま。4-0と早大が大量得点で前半を終えた。後半も変わらず早大が主導権を握り、52分にコーナーキックに駒沢が合わせて5-0に。また61分には、山市秀翔が倒されて早大がペナルティーキックを獲得。これを駒沢がゴール右隅に決めて勝負あり。78分には、奥田陽琉がダメ押しの7点目を決め、7-0で試合が終了。駒沢が5得点の大活躍を見せ、早大が勝点3を掴んだ。
首位浮上を狙う2位・駒澤大学は12位・亜細亜大学と対戦。駒大は首位・立正大学と同勝点で並んでおり、この試合はまさに落とせない一戦だった。だが前半、駒大は何度となくチャンスを作るものの、ゴールにまでは至らない。一方の亜大はシュートまでも持ち込むことができず、両チーム得点なく0-0で試合を折り返した。しかし後半、駒大が一気に爆発する。まずは48分、小林栞太からのクロスを鈴木心月が足元でコントロールしてゴールに流し込む。その2分後の50分には鮮やかなカウンターからチャンスを作ると、前線が混戦となったところ、最後は小島心都がシュートを突き刺して追加点。駒大が後半開始早々に2-0とリードする。駒大は62分にも、鈴木がネットを揺らして3-0に。鈴木が2得点を挙げる活躍で、3-0と突き放した駒大が暫定首位に浮上した。亜大は90分を通してわずかにシュート1本と、苦しい試合となった。
8位・順天堂大学と5位・日本体育大学の試合は、立ち上がりから拮抗した展開となった。前半は日体大が積極的に攻撃を仕掛けるが、ゴールに至らず0-0で前半を終える。前半はシュート1本に抑えられていた順大も、後半に入ると栗原諒、小林里駆を中心にチャンスを作るが、こちらもネットを揺らせない。試合終了間際まで激しい攻防戦を繰り広げた両チームだったが、無得点のまま試合は終了。スコアレスドローで勝点1を分け合った。
首位・立正大学と、それを1ゲーム差で追う4位・山梨学院大学の一戦。先手を取ったのは、前節完敗を喫した山学大だった。20分、山学大は岩城颯真からのパスを受けた関口凱心が、技ありのシュートを決めて山学大が先制する。1点のビハインドを負った立正大は、後半に入ってから攻勢を強め、67分に青島太一からの浮き球パスを榊原杏太がヘディングで決め同点に追いつく。その後は両チーム追加点を狙うが、ゴールを割ることなく1-1で試合終了。勝点1を分け合った。この結果、1試合消化の少ない立正大は暫定的ではあるが、2位へと後退することとなった。
10位・青山学院大学と3位・関東学院大学の一戦は、激しいゴールの奪い合いとなった。
激戦の口火を切ったのは関東大。10分、橋本丈がロングパスを前線に入れると、堀金峻明が巧みなトラップでゴール前にパスを供給。これを菅江陸斗が振り向きざまのシュートでネットを揺らし、関東大が先制する。関東大は続く13分にも中田舜貴がゴールを決め、早い時間帯に2-0とリードを広げた。青学大も22分、田中颯太がコーナーキックを直接決めて1点返すが、関東大も36分、狩野海晟のシュートのこぼれ球を沖崎颯が押し込んで1-3に。再びリードを2点差として試合を折り返した。しかし、後半に入ると青学大も攻撃のギアを上げ、本格的に反撃を開始。まずは47分、盛嘉伊人のクロスに木下翼が右足で合わせ、青学大が2点目をマーク。さらに75分、再び青学大・木下がゴールを決めて同点に追いつく。するとその5分後の80分、今度は関東大がスコアを動かす。GKが弾いたボールに、ゴール前が混戦になったところを押し込んだのは菅江。菅江がこの試合2点目となるゴールを決め、関東大が再び勝ち越して3-4に。試合はこのまま終わるかと思われたが、最後の最後にもう一波乱が待っていた。アディショナルタイムに突入した90+5分、青学大は田中のフリーキックに、途中出場の鈴木大策が頭から飛び込んでネットを揺らす。土壇場で青学大が再び試合を振り出しに戻し、ほどなくタイムアップ。第3節の同カードでは、アディショナルタイムに青学大・鈴木がゴールを決めて勝ち越したが、奇しくもこの試合でも、アディショナルタイムに鈴木が同点弾を決める展開に。関東大は第3節のリベンジならず、2試合連続で勝ちを逃すこととなった。
中断前の最後の試合となる今節、ついに首位戦線に動きがあった。立正大学の消化数が1試合少ないため、暫定的ではあるが、勝点で並んでいた駒澤大学が首位に浮上。引き分けに終わった立正大は2位に後退した。また、勝てば2位浮上の可能性があった関東学院大学も、アディショナルタイムの失点でドローに。今節は2位から5位までがそろって引き分けで足踏み状態となっている。一方、下位の作新学院大学、亜細亜大学は2部リーグ残留に向け、もう負けられない状況。中断開けからは白星を重ねないと、厳しいところに追い込まれている。次節の『JR東日本カップ 2023第97回関東大学サッカーリーグ戦』2部リーグ第15節は、約1ケ月半の中断期間を挟み、10月1日(日)に6試合が行われる。また、照明トラブルのために中断となった『JR東日本カップ 2023第97回関東大学サッカーリーグ戦』2部リーグ第10節 早稲田大学対順天堂大学の試合は、8月20日(日)に中断時点である49分から再開される。