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JR東日本カップ2015第89回関東大学サッカーリーグ戦・1部第13節レポート

2015/09/16
 「JR東日本カップ2015 第89回関東大学サッカーリーグ戦【後期】」1部リーグ第13節は、9月12日(土)に2試合、13日(日)に4試合が行われた。

○上位との勝点差を詰めたい順天堂大学(勝点15)と、降格争いから何とかして抜け出したい中央大学(勝点11)の対戦。

 今節が後期開幕戦となった順大は試合開始早々、相手プレーヤーのクリアボールを拾った11番・米田隼也が得点。その後はなかなか得点が生まれなかったが、44分に10番・長谷川竜也が追加点をあげ、良い流れで前半を終える。中大は順大の細かいパス回しに対してボールを捉えることが出来ず、前半だけで2失点。後半に突入した48分には11番・米田が本日2点目をあげて中大の息の根を完全に止めると、53分には29番・名古新太郎が自身リーグ戦初得点をとどめの4点目とし、4-0で快勝した。
 手痛い敗戦となった中大。後半に前線の選手を3人投入するがシュート数0本とゴールまでボールを運ぶことが出来ず、攻撃面への課題が浮き彫りになった。


○前期を首位で折り返しながらも、専大とは相性の悪い国士舘大学(勝点20)と後期開幕戦で惜敗した専修大学(勝点13)の対戦。

 立ち上がりから互角の戦いが続き、0-0の無得点で前半を終える。エンドが代わった後半、両チームともに積極的に攻撃を仕掛けるが、先に均衡を破ったのは専大だった。76分、主将でセンターバックの3番・萩間大樹が前線まで持ち込んでクロスをあげると、ゴール前の混戦の中、途中交代で入った24番・中山克広が頭で押し込み、先制点をあげる。しかし、直後の80分に国士大は16番・松本孝平が右サイドで粘りゴール前にボールを入れると、29番・諸岡裕人が押し込んで同点に追いつく。得点直後に失点してしまった専大だったが、試合終盤の90分に5番・小口大貴が鮮やかなミドルシュートで再びリード。「後半、相手が縦に食いついてきたので打ってみるのもいいのではないかと思っていた」(小口)という狙いが的中。そのまま試合が終わるかと思われたアディショナルタイム2分、国士大の16番・松本孝平が左サイドからのクロスを頭で合わせて得点。「(アシストの32番)荒木には抜ききらないうちにあげておしいといっていたのが、うまくタイミングをわせることができた」(松本)。この後タイムアップとなり、結局2-2の痛み分けで試合を終えた。
 専修大の岩渕弘幹コーチは「もったいなゲームだった。失点シーンを見ていても力のない印象がある」と、初勝点にも厳しい表情。失点直後に気迫のこもったプレーで同点に追いついた国士大と正反対に、得点後の守備に問題点が残る。
 一方、追いつきはしたものの常にリードを奪われる形となった国士大の細田三ニ監督も「(これが初戦の自分たちと)すでに1試合公式戦をしている専修大とはゲーム慣れが違った」と不満顔。暫定順位とはいえ、首位から転落しただけに「失点してから火がつくようではダメ」と、チームへの注文を忘れなかった。


○両校ともに今節が後期開幕戦となった、慶應義塾大学(勝点17)と桐蔭横浜大学(勝点11)の対戦。上位へと食い込みたい慶大に対し、降格圏内から抜け出したい桐蔭大と対照的な状況での対戦となった。
 立ち上がりは桐蔭大がテンポの良いボール回しでペースを掴み、前半終了間際42分に10番・石川大地が先制点を挙げると、立て続けに7番・山根視来が豪快なミドルシュートを決め、2点リードで前半を終える。
 しかし慶大もこのままでは終わらない。「後半立ち上がり10分が勝負。1点をとれば我々のほうが有利になる」と須田芳正監督からの指示を受けた慶大は、53分に20番・田中健太が左サイドからシュートを突き刺して1点を返すと、62分には19番・松木駿之介が8番・山田融のコーナーキックを頭で合わせ同点に追い付く。終盤の87分には、CKからのこぼれをつないだボールを5番・久保飛翔が押し込み、ついに逆転に成功。3得点では飽き足らず、さらにアディショナルタイム2分に7番・黄将健がダメ押しの追加点を決め、終わってみれば4-2と慶大の勝利となった。
 勝利した慶大はあくまで暫定ながらも4位と十分に上位を狙える位置につけた。「初戦で、こういう逆転で勝てたのは大きい」と須田監督。一方桐蔭大は逆転負けと手痛い敗戦。「後半ふわっと入ったところの甘さをつかれた。相手の切り替えのうまさにやらえた」と、八城修監督。負けを引きずらずに、勢いを取り戻せるかが課題だ。


○早稲田大学(勝点21)と明治大学(勝点18)の対戦は両チーム共に正確なボール回しで落ち着いた立ち上がりとなった。しかし、両チームともにテンポよくボールを回す一方で、なかなかシュートへと持ち込めない状況が続く。そんな中、試合が動いたのは36分。早大の10番・山内寛史が左サイドから受けたパスを右足でしっかりと決め、先制点とする。だが安心したのもつかの間、明大も5番・小出悠太から受けたパスを17番・瀬川祐輔がドリブルで突破。最後はGKとの1対1を落ち着いて決め、1-1前半を折り返す。
 後半も両者譲らない試合展開が続くが、終盤85分に途中交代で入った早大11番・中山雄希が、相手DFの一瞬の隙をついてぬけ出すと9番・宮本拓弥からの浮き球を頭で押し込んで得点。2-1で試合終了となった。
 「切り札として考えていた」(早大・古賀聡監督)という中山が結果を出し、交代の采配も功を奏して勝ち点を掴んだ早大。ついに首位へと躍り出ることとなる。しかし上位チームは1試合未消化のチームも多いだけに、油断は禁物だ。「これで(勝ち越しの)7勝目でようやくイーブン。ここからが勝負」との言葉どおり、チームとしての危機感と勝負強さが問われるところだ。
 対して明大は順位を一つ落としてしまう結果に。「今日が重要なゲームという位置づけできたので、正直悔しい思い」と栗田大輔監督。この試合については「人が動いていない。それではボールも動かない」という課題が明確なだけに、次節まえの修正が望まれる。



○今季2部リーグから昇格してきた法政大学(勝点21)と神奈川大学(勝点9)だが、その順位は対称的。現在最下位の神大が少しでも法大の勢いを止めることができるかに注目が集まった。

 前半は神大がボールを支配する時間帯が長く、上位である法大に対し引けを取らない試合を展開。しかしファールも多く、たびたび相手にフリーキックを与えてしまう。一方、法大はチャンスをものにすることができず、お互い無得点のまま前半を終える。
 後半に突入した69分ついに法大の22番・田代雅也がフリーキックを左足で決めて先制。数少ない得点のチャンスをものにした。このまま試合終了と思われた87分に神大がPKを獲得。7番・岡田孝徳がしっかりと決め、1-1で試合終了となった。
 前期の勢いそのままに後期も勝ち点を積み重ねたい法大だったが、ここで格下相手に勝点1と物足りない試合となった。対して神大は貴重な勝点1を獲得したが、12試合を終えて勝数はわずか1。一方で分数は7と、苦しい状況は相変わらずだ。


○流通経済大学(勝点19)と駒澤大学(勝点14)の対戦。

 前半は駒大が前線へボールを放り込み、セカンドボールを拾うことでリズムを掴む。しかし一瞬の隙をつかれた22分に流経大29番・小川紘生が得点。前半のうちに同点に追い付きたい駒大はペースを崩すことなく、36分に左サイドからパスをつなぎ、10番・中村駿が同点弾を押し込み、1-1で前半を終える。後半駒大は、同点に追い付いた勢いそのままに、前線から守備を掛け、57分に8番・吉岡雅和が逆転に成功。1-2で駒大の勝利となった。
 敗戦を喫した流経大は上位チームに一歩後れを取る形となってしまった。だが、まだまだ優勝は射程圏内、ここからの巻き返しに期待したい。一方で逆転勝ちした駒大はこの調子で順位を上げていきたいところである。


 次節14節は、9月19日(土)に、三ツ沢公園陸上競技場にて早稲田大学と中央大学、国士舘大学と神奈川大学が、龍ヶ崎市陸上競技場たつのこフィールドにて明治大学と順天堂大学、流通経済大学と桐蔭横浜大学が、古河市古河サッカー場にて法政大学と専修大学の試合が行われる。
 前期、混戦を極めた1部リーグ。後期も各チームの思い通りにはいかないようだ。たった一つの勝敗で上下しかねない順位から一歩抜け出すのはどのチームか、今後も目が離せない。



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