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JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦・1部第4節マッチレポート

2018/05/04

『JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦【前期】』1部リーグ第4節は、5月3日(木・祝)に6試合行われた。

順天堂大学 対 東京国際大学 @柏の葉公園総合競技場


 開幕から3連勝と勢いのある首位・順天堂大学(勝点9・1位)と、対称的に開幕から未勝利の東京国際大学(勝点1・11位)の一戦。

 前半は、東国大が順大に厳しいプレスをかけて自由を与えない。それでも順大は11分、24番・白井海斗が右サイドで起点となり中央へボールを展開。9番・浮田健誠から11番・旗手怜央へとパスが渡ると、11番・旗手が右足でシュートを放ち、順大が先制する。しかしその2分後の13分、今度は東国大が反撃に出る。2番・高橋和洋から25番・荒木秀太へと縦にパスが出ると、25番・荒木はこれを、9番・町田ブライトめがけてロングフィード。9番・町田は順大DFを背負いながらもドリブルで抜け出して、同点ゴールを決める。すると今度は順大が動く。33分、12番・大谷京平が右サイドを11番・旗手とのワンツーで抜け出すと、そのまま右足を押し込んでゴールを決め、再びリードを奪う。しかし、順大リードで後半を迎えるかと思われた44分、東国大がコーナーキックを獲得。10番・浅利航大のキックを27番・塩野清雅が頭で合わせる。これは順の大GK、1番・佐藤久弥が弾き出すが、こぼれたボールに9番・町田がいち早く反応。右足で押し込んで再び同点とする。

 同点のまま迎えた後半は、両チームともあまりチャンスを作れず、拮抗した展開となっただが73分、順大は20番・上野瑶介がハンドでペナルティーキックを献上。当国大は、これをキャプテンの6番・石田勇大が決め、ついにこの試合初めてリードを奪う。何とか追いつきたい順大だったが、東国大の体を張った守備に阻まれ、得点を決められずタイムアップ。東国大が首位・順大に勝利する大金星を挙げた。

 11番・旗手が4試合連続ゴールを挙げるも、今季初黒星。同じく3連勝の早稲田大学が勝利したため、勝点3差をつけられて首位から陥落する結果となった。連戦の最後で巻き返せるかが注目されるところ。一方、今季初勝利の東国大は、エースの10番・町田ブライトが2得点を挙げるなどして完全復帰を印象づけた。順位も11位から8位に浮上し、このまま勢いに乗りたいところだ。


筑波大学 対 法政大学 @柏の葉公園総合競技場


 前節でようやく勝点1を得た昨季王者・筑波大学(勝点1・10位)と、開幕から未だ負けなしの法政大学(勝点7・4位)の一戦。

 昨年、リーグ王者の筑波大が2敗を喫したのが法大だ。それだけに、今季初対戦で雪辱したい筑波大だったが、前半は風上に立つ法大がボールを支配。8番・紺野一也、22番・黒崎隼人の右サイドが中心となって攻撃を仕掛け、試合を優位に進めるが、ゴール前でのラストパスに精度を欠き、得点を決めることができない。対する筑波大は7番・三笘薫を中心にカウンターを狙うが強風の中での風下ということもあり、シュート1本も打てずに前半を終えた。

 スコアレスのまま迎えた後半も、筑波大が法大の攻撃に我慢強く耐える時間帯が続いた。しかし65分、筑波大GK31番・櫻庭立樹が前線にロングフィードを送ると、7番・三笘がこれをハーフウェーライン付近でトラップしてキープ。そのあま得意とするドリブルで右サイドを突破すると、鮮やかなミドルシュートを放ち、先制点を挙げる。筑波大はこのゴールで息を吹き返し、法大から主導権を奪取。81分には左サイドの深い位置から29番・山原怜音が縦に長いボールを入れると、7番・三笘がゴール前へと抜け出してGKとの1対1を冷静に決めて追加点。このまま2点のリードを守りきり、筑波大がうれしい今季初勝利を収めた。筑波大はこの勝利で10位から7位に浮上。下位グループからようやく抜け出すことに成功した。法大は5位と順位をひとつ下げただけだが、首位の早稲田大学とは勝点5差をつけられる結果に。次戦は勝点2差の4位・明大との直接対決だけに、これ以上負けることはできない。


専修大学 対 国士舘大学 @多摩市立陸上競技場


 前節で大量失点し、ここで切り替えたい専修大学(勝点3・7位)と、未だ勝利のない国士舘大学(勝点1・9位)との一戦。

 試合は開始早々の8分に動いた。中央で相手のパスをカットした国士大3番・住吉ジェラニレショーンが出したスルーパスに、11番・田場ディエゴが反応。これを右足でしっかりと決め、国士大が先制する。国士大はさらに14分、相手ゴール前でボールを回し、サイドに流れたところを10番・大石竜平が再びゴール前に入れ、これを14番・髙橋利樹がダイレクトで決めて0-2に。わずか15分足らずで2点のリードを広げる。専大もチャンスをつくり追いつこうとするが、得点を挙げられず0-2のまま国士大リードで前半を終える。

 後半は、開始直後から専大の猛攻が始まった。専大は後半から19番・中杉雄貴を投入して主導権を握ると、57分にコーナーキックを獲得。キッカーの8番・笛田翔のボールを3番・西村慧祐が頭で逸らすが、これは国士大DFがクリア。しかしこぼれ球に反応した10番・氣田亮真が右足で押し込み、1点返す。勢いに乗る専大はさらに66分、3番・西村の直接フリーキックを、13番・鈴木厚太がしっかりと収めてシュート。専大が2-2と同点に追いつく。一方、風下で厳しい状況にある国士大は、なかなか反撃の狼煙をあげられない。同点のままで迎えた終了間際の89分、またもや試合が動いた。専大が流れるようなパスワークでゴール前まで攻め上がると、ラストパスを受けた19番・中杉雄貴がゴールを決めて逆転に成功。そのままタイムアップとなり、3-2で専大が逆転勝利を収めた。

 今季リーグ初の先制点を奪い、そのまま初勝利を挙げたい国士大だったが、後半に失速し悔しい逆転負け。後半の戦い方に課題の残る試合となった。対する専大は、前半はシュート0、後半は8という数字が物語るように、前後半で真逆の展開で見事な逆転に成功。強風の影響があったとはいえ、ハーフタイムの選手起用がピタリとあたった。エースの10番・氣田のフル出場も好材料だ。


流通経済大学 対 桐蔭横浜大学 @多摩市立陸上競技場


 開幕から3連敗、ついに最下位となった流通経済大学(勝点0・12位)と、連敗を避けたい桐蔭横浜大学(勝点3・6位)の一戦。

 前節黒星を喫しているチーム同士の対戦は、強風に苦しめられる展開に。しかし23分、流経大はコーナーキックを獲得し。2番・小池裕太が蹴ったボールは相手選手にクリアされるも、こぼれ球に反応した28番・伊藤敦樹が流し込み、流経大が先制する。前半のうちに追いつきたい桐蔭大だったが風下ということもあり、耐える時間が長くシュートはわずかに2本。結局、1-0と流経大リードで前半を終える。

 しかし桐蔭大は後半開始早々の47分7番・イサカゼインからのクロスボールを8番・鳥海芳樹が15番・橘田健人へとつなぎ、これを15番・橘田が冷静に決めて同点に追いつく。その後は拮抗した展開が続くが、互いにチャンスを作るも得点には繋がらずスコアは1-1のまま。だが78分、流経大がコーナーキックを獲得すると、2番・小池のキックに9番・高澤優也が頭で決めて、勝ち越しに成功した。

 2番・小池からのコーナーキックから2得点を奪取し、ようやく今季初勝利を挙げた流経大。順位も最下位から9位と大きくジャンプアップ。次戦は対称的に今節初黒星を喫した2位・順天堂大学と対戦。厳しい試合となることが予想されるが、ここで連勝し一気に勢いを取り戻したいところだ。一方、桐蔭大は2連敗となり10位にダウン。今季こそは残留争いからの脱したい桐蔭大にとって、これ以上の負けは許されない。


明治大学 対 早稲田大学 @浦和駒場スタジアム


 今節も勝って4連勝で首位に立ちたい明治大学(勝点9・2位)と、1部リーグ昇格後、負けなしで3連勝の早稲田大学(勝点9・3位)の一戦。

 ともに3連勝チーム同士の直接対決。今節もっとも注目される一戦だ。明大のキックオフで始まった試合は、それぞれの特徴をもって進められた。明大はボランチの10番・小野雅史を中心にボールを動かしてゴールを狙い、早大はしっかりとブロックを形成して明大に起点を作らせない。緊迫した雰囲気の中、しかし試合は17分という早い時間帯に動いた。左サイドで相手のパス早大の8番・栗島健太がカット。11番・相馬勇紀へとパスを出すと、11番・相馬が目の覚めるようなドリブルで一気にゴール前まで運び、そのまま左足を振り抜きシュート。早大が先制点をあげ、試合を優勢に進める。その後も11番・相馬がサイドを何度となく突破してチャンスをつくった早大だが、追加点を挙げることなく0-1のまま前半は終了。

 後半は前半と一転し、開始から明大ペースで試合が進んだ。試合の主導権を握り、再三シュートを放つ明大だったが、早大GK、1番・小島亨介のスーパーセーブに阻まれ、どうしても得点を奪えない。結局、早大が前半に挙げた1点を守りきり0-1で試合終了。注目の一戦は、2部から復帰したばかりの早大に軍配があがり、早大は唯一の全勝チームとしてついに首位に立つこととなった。


東洋大学 対 駒澤大学 @江戸川区陸上合競技場


 2試合連続引き分けの東洋大(勝点2・8位)と、前節は5得点と大量得点で勝利した駒澤大学(勝点6・5位)の一戦。

 強風の中で行われた試合。前半風上に立った駒大は、ロングボールで東洋大を押し込みながらリズムを作るが、なかなか得点に結びつけることができない。対する東洋大は、押し込まれる時間が続き中々前へとボールを運ぶことができず、大きな動きのないまま前半は終了する。

 互いに得点のないまま始まった後半。試合が動いたのは、後半序盤の56分だった。駒大はコーナーキックのチャンスに、10番・中原輝がボールを蹴り入れる。一度東洋大のGKにクリアされたボールは、ペナルティエリア外に戻っていた10番・中原の足元へ。「GKが前に出ていたので入ればいいな、くらいのつもりで狙った」という強烈なミドルシュートはそのままゴールに吸い込まれ、駒大が先制。対する東洋大も69分、途中出場の7番・松崎快が混戦の中でシュートを放つが、これは惜しくもポストを叩きゴールならず。駒大も65分に、前節2得点を挙げたルーキーの31番・荒木駿太をピッチに送り込むと、76分にはこの31番・荒木がゴール前で倒されてペナルティーキックを獲得。しかし、キッカーである駒大10番・中原が蹴ったボールは、東洋大のGK、21番・松本健太が完璧なタイミングで弾く。こぼれたボールを10番・中原がヘディングで押し込もうとするが、シュートはバーの上。「ペナルティーキックを決められなかったことより、その後のヘディングを決めなければならなかった」と、10番・中原。21番・松本が2試合連続でペナルティーキックを止める活躍を見せ、ピンチを逃れた東洋大だったが、その後はまったく攻撃らしい攻撃を仕掛けられず、結局1-0のままタイムアップ。駒大が10番・中原の挙げた先制点を守り切って勝利。連勝を3に伸ばした。

 開幕戦で法政大学に敗れ黒星スタートなった駒大だが、4月22日に行われた天皇杯東京都予選準決勝での勝利も含めると、これで公式戦4連勝。秋田浩一監督は「4連勝はまぐれ。ラッキーなことも多かった」と笑うが「勝つことでメンタル的な面がよくなっている」ことが選手に好影響を与えている。前半は「(9番の)高橋に疲れがたまっている分、(8番の)川崎を起点にサイドを使えと指示していた」が「ボールがなかなか入らなかった」と狙いどおりの展開ではなかったことを明かした。「東洋大はもっとボールを回してくると思っていた」というのも想定外だが「それなら、もう少し速く動けばよかった」との反省も。それでも「これまでは穫れなかった、こういう試合を穫れるようになった」のは大きな前進だ。勝点は9に伸び、順位も3位に浮上。首位を狙う第2グループについた。次節は、その首位の早稲田大学と対戦。「武器である運動量とボールを速く回すことを意識する」ことが大切だと秋田監督。特に「運動量が勝負を分けるだろう」と予測する。この大一番に勝てば、首位も夢ではない。強豪・駒大の復活なるか。一方、いいところなく敗れた東洋大は11位に転落。GKの21番・松本がビッグセーブを連発していることが好材料だが、そろそろ初勝利がほしいところだ。




 第5節は5月6日(日)に柏の葉公園総合競技場にて順天堂大学と流通経済大学、筑波大学と国士舘大学が対戦。前橋総合運動公園サッカー場で桐蔭横浜大学と東洋大学、明治大学と法政大学が、東京国際大学第一サッカー場にて駒澤大学と早稲田大学、東京国際大学と専修大学の試合が行われる。

 第4節では首位の順大が東国大に2-3で、敗れ連勝がストップとなった。3連勝チーム同士の対決となった注目の一戦、早大と明大の試合は早大が1-0で勝利し、唯一の全勝チームに。結果、早大が勝点12で単独首位に躍り出た。そしてここまで勝利のなかった昨季王者・筑波大と昨季のインカレ覇者の流経大が、そろって初勝利を挙げた。下位チームが一気に上位を狙う一方、上位チームも思わぬ黒星を喫するのがこの連戦の楽しさだ。唯一の4連勝となり、首位を独走する早大をどこが止めるのか。また筑波大、流経大が初勝利からどこまで巻き返すことができるのか。今後の1部リーグを占う意味でも、3連戦の最終戦には注目だ。
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