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JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦・1部第21節マッチレポート

2018/11/22

 『JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』1部リーグ第21節は、11月17日(土)に全6試合行われた。


明治大学 対 筑波大学 @味の素スタジアム 西競技場


 前節の勝利で3位に浮上し、連勝を狙いたい明治大学(勝点32・3位)と、6試合負けなし、前節でインカレ出場を決めた筑波大学(勝点35・2位)の一戦。
 試合開始序盤は攻守の入れ替わりが激しい展開が続き、主導権の奪い合いとなった。両チームシュートチャンスを作るものの、守備陣がしっかりと守り、ともにゴールを決めることができない。しかし試合が落ち着き始めると、筑波大ボールの時間帯が多くなる。21分、筑波大がポゼッションをしながら攻撃を仕掛け、20番・知久航介が右サイドからアーリークロスを上げる。それを10番・西澤健太が頭でそらし、7番・三笘薫がワントラップ。GKの位置をよく見て左足でゴール右隅に流し込み、筑波大が先制点を決める。その後、筑波大は33番・犬飼翔洋を起点にして攻撃を組み立てる。対する明大は10番・小野雅史と6番・安部柊斗を中心に、右サイドの8番・渡辺悠雅から突破をはかるが、決定機を作ることができずに前半は0-1で終了。
 後半に入ると、立ち上がりこそ筑波大がボールを持つが、明大が堅い守備で突破を許さず、逆にカウンターから積極的にシュートを放つ。62分、明大はFWの18番・小柏剛を投入。本格的に反撃にかかるが、67分に守備の要であるキャプテンの2番・岩武克弥が2枚目のイエローカードで退場となり苦しい展開となる。攻めるしかない明大は25番・森下龍矢が左サイドから果敢に仕掛け、チャンスを作るも枠をとらえきれない。防戦一方で苦しい状況だった筑波大だが、81分に途中交代で入った6番・鈴木徳真を中心に攻撃を組み立て直すと、その6番・鈴木のクロスに、9番・長澤皓祐が飛び込みワンタッチでゴールを決める。追う明大も9番・村田航一がクロスバー直撃のシュートを放つなど、何度もペナルティーエリア内へと侵入するが決めきることができずに試合終了。0-2で筑波大が勝利を収めた。
 明大は悔しい完敗。そのうえでチームの主軸である2番・岩武が最終節に出場停止になるなど、厳しい状況が続く。総理大臣杯で優勝し、すでにインカレ出場が決まっているとはいえ、次節は勝って有終の美を飾りたいところだ。一方、前節は終了間際の失点で優勝の可能性を逃した筑波大だが、今節は切り替えてきっちり勝利。勝点を38に伸ばし、最終節を前に今季2位を確定させた。



早稲田大学 対 順天堂大学 @味の素スタジアム 西競技場


 前節で関東1部リーグ優勝が決めた早稲田大学(勝点43・1位)と、前節は3-3と引き分け、白星が欲しい順天堂大学(勝点32・4位)の一戦。
 前半の立ち上がりは、早大が主導権を握った。ディフェンスラインとボランチの7番・金田拓海、8番・栗島健太でボールを回しながら、逆サイドへと展開。このパターンの攻撃で何度もチャンスを作り、順大ゴールへと迫る。すると16分、34番・田中雄大のコーナーキックから5番・杉山耕二が3番・大桃海斗へとパス。さらに3番・大桃のボールを受けた14番・藤沢和也が右足シュートで決め、早大が先制。さらに43分には、19番・杉田将宏が裏に抜け出してドリブルで前線まで運び、そのまま自ら追加点を決める。
 2-0の早大リードで始まった後半も、立ち上がりから依然早大ペース。しかし63分、スローインから順大の23番・長倉幹樹が、早大の一瞬の隙をついてゴールを決める。その後、順大は何度かチャンスを作るものの、早大もGK、21番・千田奎斗を中心にゴールを決めさせない。後半はシュートゼロと決定機をつくれなかった早大だが、前半の2点を守りきって試合終了。2-1で早大が勝利した。
早大はスタートメンバーが全員3年生以下とフレッシュな構成でこの試合に臨んだ。チームの軸である最上級生がいなくても勝ちきれる選手層の厚さを、チームとしての力の確かさを見せつける形となったが、それだけに順大にとっては悔しい結果となった。しかし、この試合をもって順大は7位以上が確定し、インカレへの出場が決定。この悔しさは最終節、そしてインカレの試合に勝つことで晴らしたい。



駒澤大学 対 桐蔭横浜大学 @相模原ギオンスタジアム


 8年ぶりのインカレ出場に向け勝点3が欲しい駒澤大学(勝点29・6位)と、2試合勝ちなしと不調な桐蔭横浜大学(勝点23・9位)の一戦。
 前半の立ち上がりは、桐蔭大ペースで試合が動いた。9分に桐蔭大の7番・山下優人のコーナーキックを、長身FWの14番・菅原圭介が頭で折り返し、最後は8番・イサカゼインが左足で押し込み桐蔭大が先制する。しかし駒大が追い風を利用し、徐々に試合のペースを握っていく。すると40分、駒大は10番・中原輝のコーナーキックを3番・星キョーワァンが頭で合わせ同点に追いつく
 1-1の同点で始まった後半は、追い風となった桐蔭大がペースを掴むかと思われたが、駒大がシンプルに縦にボールを蹴るサッカーで、桐蔭大の陣地に攻め込む。なかなか前線に厚みを出せない桐蔭大は、6番・岩下航を投入するが、流れを変えるまでにはいたらない。逆に74分、駒大は6番・大塲淳矢が14番・坂本和雅に鋭いパスを出す。ボールを受けた14番・坂本は、ドリブルで相手をかわし、ニア上に鋭いシュートを決めて、駒大が逆転に成功する。その後は、駒大が力強いサッカーで逃げ切り2-1でタイムアップ。駒大が勝点3を獲得して7位内を確定させ、自らの勝利でインカレ出場を確定させた。


法政大学 対 東洋大学 @相模原ギオンスタジアム


 前節引き分け、3連勝を逃した法政大学(勝点32・5位)と、初のインカレ出場へ向け、勝点3が欲しい東洋大学(勝点28・7位)の一戦。
 試合は、一進一退の激しい攻防戦となった。法大は3番・前谷崇博、東洋大は3番・浦上仁騎の両センターバックを中心に、集中した守りゴールを許さず、無得点のまま前半を終える。
 後半に入っても決定的なシーンは訪れず、法大は54分、10番・青栁燎汰に代え、8番・紺野和也を投入して流れを変えようとする。8番・紺野は、果敢にドリブルで仕掛けていくものの、東洋大の堅い守備に阻まれてゴールならず。対する東洋大は、11番・小林拓夢に代えて32番・荒川勇気を投入する。32番・荒川は交代直後に決定的なシュートを放つも、法大のGK、44番・山岸健太がファインセーブでこれをストップ。得点にはいたらなかった。試合終了間際には、法大がフリーキックからビッグチャンスを迎えるも、得点には繋がらずタイムアップ。試合はスコアレスドローのまま終わり、両チーム勝点1を積み上げるに留まった。
 シュート数わずか2と、攻撃の低調が否めない法大。得点源である20番・上田綺世をU-21代表で欠く影響は少なくないとはいえ他の選手の奮起に期待したいところだ。次節は、王者・早稲田大学と対戦。今節で出場が決まったインカレに向け、いい内容のリーグ戦ラストマッチにしたいところだ。東洋大は、あと一歩のところでインカレ出場まで届かず。次節に勝てば創部初のインカレ出場が決定、引き分けでも出場権を得る可能性は高い。相手は2部リーグ降格が決まった国士舘大学だが、ここ数試合は負け無しと調子を上げているだけに油断は禁物だ。


東京国際大学 対 国士舘大学 @龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールド


 前節に2部リーグ降格が確定した東京国際大学(勝点15・11位)と、一つでも順位を上げて来季に臨みたい国士舘大学(勝点12・12位)の一戦。
 ともに来季は2部リーグで戦うチーム同士の対戦。一進一退の攻防が続く中、試合が動いたのは37分だった。国士大は5番・山岸瑠のアーリークロスに、6番・明本孝浩が上手く合わせて先制点を挙げる。国士大は前半終了間際の45分にも、19番・松本拓海からのアーリークロスを、14番・髙橋利樹が拾い、ドリブルから右足でシュート。2点目を挙げ、2-0とリードを広げる。国士大は前半のシュート数2本で2得点。ゴール率100%の効率のよさで東国大を引き離し、前半が終了する。
 2点を奪った国士大の勢いは後半も止まらなかった。東国大も果敢に攻めるが得点にはつながらず、逆に78分には国士大の2番・飯野七聖が、コーナーキックから相手のクリアボールを拾ってそのままシュート。ゴールネットを揺らし、国士大が東国大とのリードを0-3に広げる。さらに83分、国士大は3点目と同じような形から19番・松本が決めてダメ押しの4点目。試合は0-4のまま終了し、国士大が大量得点で勝利した。
 東国大はこれで4連敗。前節の敗戦のショックから切り替えることが難しかったのか、1点も返すことなく試合を終えた。この試合の結果、国士大と勝点では並びながらも得失点差で最下位に転落。最終節ではなんとか持ち直し最下位脱出を目指したい。一方の国士大は、2部降格が決まった翌節からの3試合は2勝1分と負け無しで、ついに最下位を脱出。次節は初のインカレ出場を狙う東洋大学との対戦だが、勝って来季につなげたいところだ。


専修大学 対 流通経済大学 @龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールド


 未だ後期リーグで勝利のない専修大学(勝点23・9位)と、インカレに向け、勝利がほしい流通経済大学(勝点27・8位)の一戦。
 ともにインカレ出場の可能性を残すチーム同士の対戦。流経大は35番・宇都宮渉を中心に専大ゴールに攻め込むも、4番・大西拓真を中心とした専大ディフェンスを崩すことができず、スコアレスで前半が終了する。
 後半に入ると、早々の試合が動いた。ハーフタイムに14番・岡本勇輝、34番・鈴木龍之介のふたりをピッチに送り込んだ専大。その"カンフル剤"が効果を発揮し、4番・大西、14番・岡本とパスを繋ぎ、最後は19番・中杉雄貴がドリブルからシュートに持ち込み、専大が先制点を挙げる。専大に均衡を破られると、流経大はすぐさま5番・小野原和哉を投入。さらに7番・渋谷峻二郎、15番・ジャーメインアレックスを投入して1点を追うが、どうしてもゴールに結びつけることができない。逆にアディショナルタイムに入った90+2分には、専大が追加点を挙げる。8番・河上将平のスローインから13番・鈴木厚太が11番・中山克広へつなぐと、11番・中山はドリブルから右足を振りぬいてゴール。この得点が試合を決定づけ、2-0で専大が念願の後期初勝利を挙げた。
 この勝利でインカレ出場に望みを残した専大だが、流経大と同じく最終節の勝利が絶対条件で、かつ上位にある流経大、東洋大学の敗戦が必要だ。昨年度インカレ王者の流経大も、厳しい状況に有るのは同じ。両チームとも、まずは勝利条件をクリアして他会場の"朗報"を待ちたい。



 第21節は11月24日(土)に埼玉スタジアム2002 第2グラウンドにて専修大学と明治大学が、中台運動公園陸上競技場にて順天堂大学と流通経済大学が、柏の葉公園総合競技場にて駒澤大学と筑波大学が対戦。県立保土ヶ谷公園サッカー場にて桐蔭横浜大学と東京国際大学が、栃木市総合運動公園陸上競技場にて東洋大学と国士舘大学の試合が行われる。そして11月25日(日)には、味の素フィールド西が丘で早稲田大学と法政大学の、今季リーグ戦ラストマッチが実施される。

 今季リーグ戦もいよいよ最終節を迎える。注目すべきは、インカレ最後の1枠を狙う7位の東洋大と8位の流経大、そして9位の専大の動向だ。東洋大は勝てばインカレ出場が決定。引き分けた場合でも、流経大との得失点差が13点あるため流経大が13点差以上つけて勝利しなければインカレ出場が決まる。負けた場合でも、流経大が引き分ければ出場決定となる、かなり有利な状況だ。流経大のインカレ出場は東洋大の結果次第だが、まずは勝利が絶対条件。専大は無失点かつ14得点以上で勝つことが最低条件であるため、相当厳しい状況にある。しかし、何が起こるかわからないのが勝負の醍醐味だ。最後の最後まで、選手に声援を――。
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