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JR東日本カップ2019 第93回関東大学サッカーリーグ戦・1部第1節マッチレポート

2019/04/10


 都内の桜も見頃を迎えた4月6日、『JR東日本カップ2019 第93回関東大学サッカーリーグ戦【前期】』1部リーグの幕が開いた。昨季リーグ戦では、早稲田大学が快進撃を続け、1部リーグ復帰の年に優勝を飾った。今季は、昨季の上位10校に加え、2部リーグで圧倒的な強さを見せつけた中央大学と、創部以来初となる1部リーグ昇格を果たした立正大学を加えた12校が各地で熱い戦いを繰り広げる。また、7月にはイタリアのナポリで第30回ユニバーシアード競技大会が開催されるなど、大学サッカーの真価が問われる1年となる。果たして、世界で羽ばたく逸材は現れるのか。


早稲田大学 対 立正大学 @味の素フィールド西が丘



 前年度チャンピオンで、3年前の「優勝の翌年は降格」というイメージを払拭するためにも開幕戦に勝利したい早稲田大学(昨季1部1位)と、創部初の1部リーグ昇格を果たし、多くの観客が見守る中で前年度優勝校に挑む立正大学(昨季2部2位)の一戦。

 試合は、開始直後から早大がボールを保持する時間が続いた。早大は両サイドの6番・阿部隼人と11番・蓮川雄大を起点にピッチを広く使い、立正大を圧倒。対する立正大は、ロングボールを多用し、そのセカンドボール拾いチャンスをうかがった。19分、早大は6番・阿部のコーナーキックを15番・坂本寛之が頭で合わせて先制。このまま早大が勢いに乗るかと思われたが、立正大はセンターバックをつり出した裏のスペースを有効に使い始め、11番・見原慧を中心に決定機を作っていく。すると37分、16番・近藤拓海がヘディングで落とし、それに反応した8番・干川裕人が11番・見原へとパス。11番・見原が最後に押し込み、立正大が同点に追いついて前半を終了する。

 後半は、立ち上がりから激しい展開となった。両チーム共に間延びし出すと、中盤での勝負がカギを握る流れに。ロングボールに対して全体的にラインを押し上げた立正大がカウンターからゴールに迫り、58分、クロスからのこぼれ球に11番・見原、5番・中塩大貴が次々と押し込もうとするが、早大も必死にこれを掻き出す。しかし最後には、跳ね返りを4番・今村晃がゴールに流し込んで立正大が逆転に成功する。対する早大も11番・蓮川が相手DFの裏のスペースをつき、何度もシュートを放つが、立正大GK12番・渡辺聖也の好セーブに阻まれゴールならず。すると85分、立正大は13番・武田夏輝のクロスを受けた7番・梅村豪が見事なミドルシュートをゴールに叩き込んで勝負あり。立正大は初の1部リーグという舞台で、前年度王者の早大と3-1で下し、歴史的な一勝を挙げた。

 試合後、立正大の杉田守監督は「立ち上がりは緊張もあって早大さんにボールを動かされたが、その中で失点を最小限に抑えられたこと」を勝因のひとつに挙げた。ハーフタイムには「押されてはいるがやられているわけではない。チャンスは作れていた」として選手たちを送り出したという。その期待に応えての逆転劇に、指揮官は「シーズン当初は抜けた卒業生の穴が大きかったが、選手間で徐々に高め合っていった」と笑顔。同点弾を叩き込んだ11番・見原は昨年12月に骨折し、「今日ほとんどぶっつけ本番」という。そんな中での勝利に「(1部で)やれる自信は掴んだと思う」とするが「決して内容で上回ったわけではない。次節の対戦相手の駒澤大学さんは早大さんとはまったく違うチーム。おごることなく準備していきたい」と気を引き締めた。

 一方、初戦で黒星を喫する結果となった昨年度王者・早大。「今年の目標はまず残留」と外池大亮監督が繰り返すように、この敗戦を反省材料にして3年前のような悲劇を防ぎたい。



筑波大学 対 駒澤大学 @味の素フィールド西が丘



 昨年は無冠で終わったものの、強力な新戦力を加えてリーグ奪還を目指す筑波大学(昨季1部2位)と、昨年度インカレ準優勝の自信を胸に試合に臨む駒澤大学(昨季1部4位)の一戦。

 試合は開始早々に動いた。前半3分、駒大は4番・真下瑞都のロングスローを、7番・荒木駿太がゴール前でダイレクトで合わせて先制する。その後もロングボール主体で前線にボールを集める駒大がペースを掴んでいたが、筑波大も7番・三笘薫のドリブル、10番・高嶺朋樹の長短を織り交ぜたパスで徐々にペースを取り戻す。すると30分、裏へのパスに抜け出した1年生の18番・森海渡が、個人技で相手DFを2人かわして豪快なシュートを決める。さらに43分、7番・三笘のシュートのこぼれ球に反応した18番・森がまたもやゴールを挙げ、前半のうちに逆転に成功。スコアを2-1とし、完全に筑波大ペースで前半を終えた。

 筑波大は後半開始早々の48分にもペナルティーキックを獲得。これを7番・三笘が決めて追加点。筑波大の勢いは止まらず、53分には相手DFのクリアミスを拾った19番・加藤匠人がそのまま押し込み4点目。さらに69分、中盤でボールを奪った10番・高嶺が前線まで攻め上がった6番・渡邊陽へとパス。それをゴール前で待ち構える18番・森へ丁寧に送ると、18番・森がそのパスを押し込み、この試合3点目となるゴールを決めハットトリックを達成。「決して調子がいいという感じではなかった」という18番・森だが「(アシストの)お膳立てがあったから。自分のプレーを自信もって出せた」と、"怪物"ぶりを見せつけた。開幕戦でのハットトリックは、リーグ戦が現在の1部2部24チーム制となった2005年以降で初の快挙となった。筑波大は昨季後期リーグ戦、インカレでともに辛酸を嘗めさせられた相手に、衝撃の大差で見事リベンジを果たした。

 開幕戦を大勝で飾った筑波大・小井土正亮監督は、印象的なデビューをはたした18番・森について「森は開幕男。ユース時代も開幕戦で点を取っていた。今日も最低1点は取れと送り出したが、まさか3点とは。開幕男の面目躍如」と満面の笑顔を見せた。開始早々に失点を喫したが「想定内。去年はあそこからズルズルしてしまったことを考えると、成長したと思う」と感慨深げに語った。「森が入ってFWに競争が生まれた」という前線に加え、ディフェンスラインも4人中3人が全日本大学選抜に入るなどして「自信をつけた」として安定感を見せた。「出来過ぎ」という小井土監督だが「この結果で、即強いチームになったとは思っていない」と決して浮かれてはいない。試合後のロッカールームでは、キャプテンマークを巻いたGKの30番・阿部航斗が「まだ22試合の中の1試合が終わっただけ」と選手たちを引き締めていたという。「これが完成形じゃない。どんなふうに伸びるか楽しみ」と小井土監督。その進化を極めるためにも、次節の桐蔭横浜大学戦は負けられない。

 一方、思わぬ大敗を喫した駒大・秋田浩一監督は「守れない」と一言。前半は0-0でもいいと思っていただけに「先制点は入らないほうがよかったのかもしれない」と肩を落とした。「後半もつまらないミスで失点を重ねてしまった。けれどこれも実力。謙虚に受け止めなければ」とコメント。次節は、初の1部昇格をはたした立正大。「ウチよりは力があるチーム」と警戒した。



流通経済大学 対 専修大学 @フクダ電子アリーナ



 昨季インカレ出場を逃した流通経済大学(昨季1部リーグ8位)と、昨季3位でリーグ戦を折り返したものの後期に失速し、同じくインカレ出場を逃した専修大学(昨季1部リーグ9位)の一戦。

 昨季と同カードとなった流経大と専大の開幕戦は、いきなり試合が動いた。7分、流経大が左サイドでフリーキックを獲得。7番・菊地泰智が蹴ったボールはファーサイドにボールが流れて専大の選手に当たり、こぼれたボールを10番・山口大輝がダイレクトで押し込んで、流経大が先制する。しかしその後は専大も反撃に転じ、14分には17番・遠藤翔太が右サイドをドリブルで仕掛け、相手の守備網を強引に突破する。17番・遠藤からのパスを受けた27番・郡司侑弥が放ったシュートはポストに当たるも、そのままゴールに入り、専大がすぐさま同点に追いつく。勢いにのった専大は23分、相手選手のクリアボールを拾った29番・冨山大輔が9番・岸晃司にパス。すると9番・岸が右足を振りぬき、勝ち越し点を決める。これで専大に流れが傾いたと思われたが、流経大も32分に5番・宮本優太のロングスローを、10番・山口が頭で合わせて同点に追いつく。両者得点の取り合いとなり、前半が終了した。

 後半に入ると互いに決定機を作るも、流経大の1番・オビパウエルオビンナ、専大の1番・桐林海生の両GKがビッグセーブを連発し、相手に得点を許さない。しかし試合も終盤に差し掛かった84分、専大はコーナーキックのチャンスを獲得。29番・冨山が蹴ったボールを3番・加藤慎太郎が頭で合わせ、専大が三度リードに成功する。このまま試合が終わると思われたが、流経大は90分+1分に12番・アピアタウィア久がペナルティーエリア内で倒され、ペナルティーキックを獲得。これを10番・山口が確実に決めてハットトリックを達成。と同時に、流経大も土壇場で追いつくことに成功する。

 試合はそのままタイムアップ。昨年の開幕戦では1-2で専大が勝利したが、今季は両チーム激しい点の取り合いになり、3-3というスコアで勝点1を分け合う結果となった。



順天堂大学 対 東洋大学 @フクダ電子アリーナ



 昨季リーグ最少失点の順天堂大学(昨季1部リーグ6位)と、昨季創部初のインカレ出場を成し遂げた東洋大学(昨季1部リーグ7位)の一戦。

 同会場の第1試合と同じく、昨季と同じ開幕戦のカードとなったこの一戦。しかしスタートメンバーの構成は、両チーム対照的なものとなった。順大は1年生5人をスタメンで起用したのに対し、東洋大は3・4年生を中心とするメンバー構成。前半は、互いに中盤でボールを失う機会が多く、試合は膠着状態となった。なかなかシュートまで持ち込めない展開が続き、前半はスコアレスのまま終了する。

 後半に入ると、両チームともに少しずつゴール前へとボールを運べるようになる。すると61分、順大は26番・寺山翼が右サイドの18番・大森真吾へとパス。18番・大森が上げたクロスはファーサイドにいた10番・旗手怜央へと渡る。10番・旗手は左サイドでタメを作ると、中央の空いたスペースに走り込んできた28番・安島樹にパス。「(10番・旗手)怜央くんが自分のことを見てくれていて、いいボールをくれた」という28番・安島はシュートを打ちやすい位置にワントラップしてボールを置くと、右足を振り抜く。「コースが見えたから思い切り打つだけだった」という28番・安島の鮮やかなミドルシュートで、順大が先制点を挙げる。順大はその後、昨季最少失点を誇った強固な守備力で東洋大からゴールを守り切ってタイムアップ。順大が昨季と同じく開幕戦で東洋大を制し、勝点3を獲得した。

 「1年生が5人スタメンだったので、そんなに緊張はしなかった」というのは、決勝点を挙げた28番・安島。ベンチも含めると7人の1年生が試合に臨み、うち6人が大学サッカーデビューをはたし「ゴールはしたけれど、90分を通してみるとミスが多く、守備面では相手の攻撃を潰しきれなかった」(28番・安島)と勝点3とともに、貴重な経験を積み上げた。

 一方の東洋大は、昨年に続く悔しい黒星スタート。古川毅監督は「昨年は同じカードで0-4で敗れた。頭をガツンと殴られるようなイメージだったのに比べると、最小限の傷で済んだ」とコメント。「(ペナルティーエリアの)ボックスに入る回数はうちのほうが多かったと思うし、選手たちも手応えはあったと思う」としながらも「そこで決めきれるかどうか。あそこでミドルシュートを決められるのが順大の強さ」と悔やんだ。「我々がもうひとつ壁を超えるためには、攻守両面をスコアに反映させる必要がある」と古川監督。すでに"いいところだったが"で終わる段階は過ぎたことを痛感した、とも。次節は昨年度総理大臣杯優勝校の明治大学。「伝統的に球際に強く、タイトにボールにアプローチする厳しさをもったチーム」と相手を警戒しながらも「次節こそはゴールにつなげる試合をしたい」と意気込んだ。



法政大学 対 中央大学 @山梨中銀スタジアム



 東京五輪でエースとしての活躍が期待される18番・上田綺世を擁する昨季インカレ王者・法政大学(昨季1部リーグ3位)と、4年ぶりに1部リーグの舞台に戻ってきた中央大学(昨季2部1位)の一戦。

 注目の18番・上田はベンチからのスタート。注目された法大5番・加藤威吹樹と中大10番・加藤陸次樹の双子対決も、法大は5番・加藤威吹樹がベンチに。そんななか、試合は序盤から中大が主導権を握る展開となった。開始早々の3分、中大は9番・小山駿のパスに反応した8番・大久保智明がシュートをファーサイドに突き刺し、幸先よく先制。さらに28分、コーナーキックのこぼれ球を繋ぎ、最後は再び8番・大久保がゴールを決めて追加点。前半、中大が放ったシュートはわずか2本。しかし数少ないチャンスを的確にものにし、0-2とリードを広げた。一方の法大は、ボールを保持する時間は多いもののなかなか得点には結び付けることができず、ストレスの溜まる45分間に。前半は昇格組の中大が、優勝候補の法大相手に2点をリードして折り返す、まさかの展開となった。

 後半、法大はついに主将の5番・加藤威吹樹と、エースの18番・上田を投入。攻撃の活性化を図る。すると、18番・上田やFC東京への加入が内定している8番・紺野和也を中心に中大ゴールへと襲い掛かるが、中大守備陣も身体を張って、これをシャットアウト。中大は65分、6番・今掛航貴が2回目の警告で退場して数的に不利な状況に追い込まれたが、守備陣の集中力は最後まで途切れず。後半だけで相手に14本ものシュートを放たれるなど、内容面では圧倒されたが、失点は終盤の74分に与えたペナルティーキックでの1点のみ。1-2のまま試合は終了し、リードを守り切った中大が、嬉しい1部復帰後の初勝利を収めた。


明治大学 対 桐蔭横浜大学 @県立保土ヶ谷公園サッカー場



 切望するリーグ制覇に向けて開幕戦から勝点3が欲しい明治大学(昨季1部リーグ5位)と、今年こそはインカレに出場したい桐蔭横浜大学(昨季1部リーグ10位)の一戦。

 明大は全日本大学選抜した10番・小柏剛と8番・森下龍矢を中心に、前線から素早いプレスでボールを奪取。ショートカウンターでチャンスを作る。一方の桐蔭大は11番・下村司を中心に攻撃を展開。試合は明大が多くのチャンスを作るが、桐蔭大はGK21番・早坂勇希がスーパーセーブを連発し、前半は0-0で終了する。

 後半も試合は終始明大ペースで進み、セカンドボールを中盤の31番・安部柊斗と6番・瀬古樹が回収し、二次攻撃、三次攻撃と波状攻撃を展開。桐蔭大は10番・鳥海芳樹がドリブルで仕掛けるも、明大の3番・佐藤瑶大、12番・常本佳吾、4番・川上優樹の3バックがこれに立ちはだかり、ゴールを許さない。そんな中、明大は72分に6番・瀬古のコーナーキックを4番・川上がヘディングで押し込んで待望の先制点を挙げる。追う立場となった桐蔭大は、11番・下村から14番・篠原友哉、9番・滝沢昂司から18番・富樫凌央、7番・中井朗人から25番・近藤瑛佑と立て続けに選手交代をして前線を活性化させるも、ゴールにはつながらず試合は終了。1-0で桐蔭大を下した明大が勝点3を手に入れた。






 ついに始まった『JR東日本カップ2019 第93回関東大学サッカーリーグ戦』1部リーグ。開幕戦では、前年度リーグ戦チャンピオンの早稲田大学と、昨季インカレ覇者の法政大学が、それぞれ昇格組の立正大学と中央大学に敗れる波乱が起きた。また、筑波大学のルーキー・18番・森海渡が開幕戦で衝撃のハットトリックデビューを飾るなど、記録にも記憶にも残る開幕戦となった。

 次節の第2節では、4月13日(土)に熊谷スポーツ文化公園陸上競技場にて駒澤大学と立正大学が、中台運動公園陸上競技場で順天堂大学と流通経済大学対戦。またAGFフィールド(味の素スタジアム西競技場)では専修大学と中央大学の試合が行われる。翌4月14日(日)には、味の素フィールド西が丘にて明治大学と東洋大学、筑波大学と桐蔭横浜大学の試合が、中台運動公園陸上競技場では早稲田大学と法政大学がそれぞれ激突する。
5月の連戦前にスタートダッシュを決め、優位な状況に持ち込むことができるのは果たしてどのチームか。次節の戦いにも目が離せない。

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