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JR東日本カップ2019 第93回関東大学サッカーリーグ戦・2部第5節マッチレポート

2019/05/15


 『JR東日本カップ2019 第93回関東大学サッカーリーグ戦』1部第5節は、5月5日(日・祝)に3試合、5月6日(月・祝)に3試合が行われた。


関東学院大学 対 東京学芸大学 @武蔵野陸上競技場


 2分2敗で最下位となってしまった関東学院大学(勝点2・12位)と、こちらも3分1敗で初勝利が欲しい東京学芸大学(勝点3・10位)の一戦。

 ゴールデンウィーク3連戦の最終戦は、初勝利をかけて序盤から激しくぶつかり合う展開となった。関学大はエースの10番・見木友哉、東学大は7番・色摩雄貴を中心に攻撃を組み立てる。関学大は、得意のパスサッカーで相手陣内深くまで侵入して10番・見木に繋ぐが、シュートは惜しくも枠を外れてしまう。東学大も9番・鈴木魁人がシュートを放つが、これも枠を捉えることはできない。前半は互いに見せ場のない終了する。

 後半は立ち上がりから関学大がギアを入れるも、東学大も守備陣が体を張ったシュートブロックなどで、ゴールを許さない。しかし、試合の流れは徐々に関学大に。関学大は9番・今村優介、19番・木下海斗、15番・遠藤翼を次々に投入し、交代カード3枚を使いきって流れを引き寄せる。対する東学大も35番・藥袋和輝、10番・山中海斗を立て続けにピッチに送り出すが、関学大に傾いた流れを取り戻すことができない。しかし両チームゴールネットを揺らすことなくアディショナルタイムに突入。スコアレスドローかと思われたその時、ついに試合が動いた。東学大のファウルにより、フリーキックのチャンスを獲得した関学大。14番・薩川淳貴がゴール前に入れたキックを、前線に上がっていたDFの5番・伴武宏が頭で押し込みゴール。90+3分に、関学大が勝利を決定づける劇的な先制点を挙げる。これが決勝点となり、ほどなく試合終了。関学大がうれしい今季初勝利で最下位を脱した。一方の東学大はまたもや初勝利ならず。順位も11位となり、2部リーグ唯一の未勝利チームとなった。



慶應義塾大学 対 産業能率大学 @日本体育大学横浜・健志台キャンパスサッカー場


 前節で連勝が止まりついに首位陥落となった慶應義塾大学(勝点9・2位)と、前節初勝利を収めて最下位を脱した産業能率大学(勝点3・11位)の一戦。

 試合は序盤から、下位に沈む産能大が主導権を握った。産能大は7番・上畑佑平士を中心にショートパスをテンポよく繋ぎ、ボールを保持。対する慶大は5番・沼崎和弥ら3バックが守備を統率しながら、ロングボールを前線に供給してチャンスを作る。慶大は幾度か20番・立石修也や9番・山田盛央が前線に抜け出すも、産能大GKの1番・東島大成の積極的な飛び出しに阻まれゴールならず。前半は両チームともに無得点で終了する。

 後半も一進一退の攻防が続いた。動かないスコアに慶大は10番・ピーダーセン世隠を、産能大は9番・吉田伊吹を投入して前線に起点を作ろうと試みる。すると78分、中央でパスを受けた慶大の19番・福本拓海が右サイドにボールを展開。7番・佐藤海徳がグラウンダーのクロスをゴール前に入れると、19番・福本が合わせて慶大が先制する。慶大は84分にも、右サイドの4番・野村京平が上げたクロスに6番・八田和己が右足で合わせて追加点。2-0とリードを広げる。このまま試合が終わるかと思われたが、産能大もアディショナルタイムに入った90+3分に15番・露口凱のシュートのこぼれ球を途中出場の9番・吉田が押し込んで意地を見せるが反撃もここまで。慶大が1点差を守りきり、勝点3を獲得。再び首位に返り咲いた。

 慶大の淺海友峰監督はまず、「産能大は非常に頑張るチーム。だから前半は押し込まれてしまったが、最後に体を張って守りきれたのが前節との違い」と、初黒星を喫した東京国際大学戦との違いに触れた。また「去年は攻撃がどちらかのサイドに寄ってしまっていたが、今年のチームはいろいろなところからシュートが打てる」と、今季の好調を分析。しかし「内容は悪くないが失点が多い。今日の試合も4年生のミスが多かった」と決して納得はしていない様子だった。首位を奪還したとはいえ、2位・東海大学との勝点差はわずかに1。首位を堅持するためにも、課題の修正に励む。



日本体育大学 対 東海大学 @日本体育大学横浜・健志台キャンパスサッカー場


 ここ3試合は勝利がなく下位に沈む日本体育大学(勝点4・8位)と、開幕から無敗で首位を走る首位・東海大学(勝点10・1位)の一戦。

 試合は序盤から日体大が支配。中盤の6番・川原田湧と17番・大橋滉平がテンポよくボールを動かしてチャンスを作る。対する東海大はロングボールを多用してワントップの26番・山田泰雅を中心に攻め込むも、得点にはいたらない。すると日体大は10番・山下諒也がそのスピードを生かして東海大DFのミスを誘発。ゴール前に抜け出して決定的なチャンスを迎えるが、これは東海大の2番・河野翔太が素晴らしいカバーリングを見せてピンチを防いだ。前半は両チーム、決定機も少なくスコアレスで終わることとなった。

 後半も前半に引き続き日体大がボールを支配し、東海大がカウンターを狙う展開に。日体大は両サイドの7番・江崎響太朗と9番・寺下裕貴にボールを集めて起点を作る。すると68分、日体大にチャンスが訪れる。ペナルティーエリアの角でボールを受けた9番・寺下が6番・川原田とのワンツーパスで抜け出し右足を振り抜く。鮮やかなシュートがゴールネットを揺らし、日体大が先制。9番・寺下の関東リーグ初得点が、ついに試合を動かした。しかし、ここから東海大が反撃を開始。5番・面矢行斗のロングスローなど、フィジカルの強さを活かして攻め込むと、ついにはペナルティーキックを獲得。しかし、これをキッカーの7番・武井成豪が左に外してしまい、東海大は同点に追いつく絶好のチャンスを逃してしまう。だが、このまま日体大に流れが傾くかと思われた75分、またもや東海大にチャンス。8番・丸山智弘が右サイドからあげたクロスに16番・佐藤颯人が頭で合わせ、ついに東海大が同点に追いつく。その後も互いに攻め合うものの、追加点はなくタイムアップ。勝点1を分け合う結果となった。

 あと少しのところで勝ちきれなかった日体大。矢野晴之介監督は「この3連戦は一度も勝てていないが、チームとしての総力は確実に上がってきている」と手応えを感じている様子。この試合ではほとんどの場面で主導権を握り、中盤を圧倒する場面も多々見られた。それだけに残り15分の失点が悔やまれるところだ。一方、東海大の後藤太郎監督は「ペナルティーキックを外して、今日の試合はもうダメだと思った。けれど、あそこからパワーを出せるのが今年のチームの強み」と、土壇場で追いついたチームを評価。「今年のチームは自分たちのサッカーについて100%戦術が浸透している。ぶれがない」と好調の理由を語った。この3連戦は1勝2分と五分の成績に終わり、慶大に首位を奪われたが勝点差は1。 首位はまだ"無敗の東海大"の射程圏内にある。



東京国際大学 対 立教大学 @熊谷スポーツ文化公園陸上競技場


 開幕以来今ひとつ調子の上がらない東京国際大学(勝点4・9位)と、現在3位と好調の立教大学(勝点7・3位)の一戦。

 前半、立教大は34番・原大知、27番・宮倉樹里杏を中心にゴールを狙うも得点まではいたらない。一方の東国大は両サイドのクロスから9番・伊能玲生が合わせるが、こちらも得点ならず。10番・有水亮のシュートもゴールネットを揺らせないまま前半を終了する。

 後半は、東国大が直接フリーキックを獲得するなどしてチャンスを得るが、どうしてもゴールすることができない。対する立教大は、途中出場の11番・佐藤誠司がGKと1対1になるビックチャンスを迎えるが、こちらも決めるきることが出来ず。結局、スコアレスドローで試合は終了し、勝点1を分け合った。

国士舘大学 対 日本大学 川口市青木町公園総合運動場


 開幕2戦は苦しんだものの、目下2連勝中の国士舘大学(勝点7・4位)と、関東リーグに復帰当年ながら、順調に勝点を積み重ねている日本大学(勝点7・5位)の一戦。

 ともに勝点7で並ぶ4位と5位の直接対決。細かくパスをつないでチャンスを窺う国士大に対し、日大は1タッチプレーや相手DFの背後へのロングボールを多用し、手数をかけずにゴールを目指す。36分、国士大はサイドから8番・谷村海那がアーリークロスを上げ、10番・明本考浩が足先で合わせるも、これは日大GK1番・山内康太の正面に。お互いシュートは放つもののゴールまでは遠く、スコアレスで前半が終わるかと思われた。しかし、前半のアディショナルタイムに入った45+2分に得点が動く。国士大DFが、ペナルティーエリアに新入した日大の11番・金子拓郎を倒してペナルティーキックを献上。前節ではペナルティーキックを失敗していた8番・金子だったが、今回は落ち着いて決め、日大が先制。0-1で試合を折り返した。

 後半は思うように試合を進められない国士大と、フリーキックやカウンターから大きなチャンスを作る日大という構図に。しかし両チームなかなか得点を決められず、試合は終盤に突入。すると国士大は終了間際の84分、注目のルーキーFW39番・棚橋尭士を投入。前線を2トップにして活性化をはかる。日大も82分に交代出場となった13番・佐野誠二朗がたびたびゴール前に抜け出すが、どうしても追加点を決められない。このまま試合が終了するかと思われたが、86分に国士大がビッグチャンスを迎える。左サイドで18番・澁谷雅也がボールを受けると、2番・西本卓申へとパス。2番・西本のクロスに11番・髙橋利樹が反応。「ほしいといっていたとおりのボール」(11番・髙橋)に、ゴール前へと飛び込むとそのまま頭で合わせ、国士大が土壇場で追いつく。試合はほどなくタイムアップ。リードを守りきれなかった日大にとっては悔しいドローになった。

 国士大の細田三二監督代行は「相手はカウンターを狙っているのがわかっていたのに、走られてしまった」とまずは反省の弁。それでも「最悪の状況は免れた」と、黒星とならなかったことにほっとした様子も見せた。39番・棚橋を投入して2トップにしてから状況が好転したことにも触れ「4-1-4-1のシステムで(相手を)はめきれない時の対応を考えないといけない」との課題をあげた。一方の日大は2試合連続の引き分け。終了間際の失点で、勝利を目前でのがしたのは痛いところだ。前節はスコアレスと、ゴールが少なくなってきているのも気になるところ。次節の東京学芸大戦ではゴールを量産したい。



青山学院大学 対 拓殖大学 @龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールド

 前節の敗戦で連勝がストップ。勢いを取り戻したい青山学院大学(勝点6・6位)と、敗戦が続きの状況から巻き返したい拓殖大学(勝点4・7位)の一戦。

 前半は青学大がポゼッションを高め、試合を支配していた。しかし12分、青学大のパスミスを拾った拓大の14番・青木義孝がそのままシュートを放ち、拓大が先制。その後は互いに数少ないチャンスを決めきることができず、拓大が1点リードのまま前半が終了する。

 後半に入ると、青学大は8番・小畑慶太郎に代わって33番・佐々木達也を投入。さらに攻勢を強める。しかし前がかりになり、守備が緩んだ青学大のスキをつき、拓大はさらに追撃をかける。60分、26番・田中幸大から14番・青木へとボールが渡ると、最後は31番・髙橋和希が右足で決め追加点。75分には5番・金井明寛、14番・青木と左サイドを崩し、9番・長尾吉家が左足でダメ押しの3点目。14番・青木の2アシストで、拓大は0-3と大きくリードを広げる。青学大も31番・渡貫舜大、28番・加藤蓮を投入するなどしてチャンスを狙うが、突破口を開けずそのまま試合は終了。0-3の完封勝利で、拓大がゴールデンウィーク連戦を勝ちで締めくくった。



 次節の第6節は、5月18日(土)に龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールドにて東京国際大学と青山学院大学の試合が行われる。また、5月19日(日)にはShonan BMWスタジアム平塚で日本体育大学と関東学院大学、国士舘大学町田キャンパスサッカー場で国士舘大学と立教大学が、拓殖大学八王子国際キャンパスサッカー場では慶應義塾大学と拓殖大学が、スポーツ日大 アスレティックパーク稲城サッカーフィールドで東京学芸大学と日本大学がそれぞれ対戦する。また、東海大学湘南キャンパスサッカー場では東海大学と産業能率大学が対戦する。

 前節の敗戦で東海大に首位の座を奪われた慶大は、今節産能大に勝利して首位に返り咲いた。一方東海大は日体大と引き分け、勝点1を積み上げるに留まり再び2位に。下位グループでは、関学大に動きがあった。後半アディショナルタイムに5番・伴武宏が放った決勝点がチームを今季初勝利へ導いた。一方で関学大の劇的勝利を目の当たりにした東学大はいまだ勝利なし。昨季の開幕5戦勝ちなしという、苦い思い出がよみがえる。しかし待望の勝利を挙げた産能大も立教大戦、国士舘大戦の大量失点が尾を引き、現在は最下位。今後も勝点を積み重ねていきたいところだ。

 天皇杯地域予選のため、1週間の中断期間を挟んで迎える第6節。この3連戦で得た経験を、次節にどれだけアウトプットできるか、チームの真価が問われるのは、前期の後半戦だ。
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